プリウスα乗り心地の評価
7人乗りプリウスα Gツーリングセレクション スカイライトパッケージ 試乗
プリウスαはプリウスよりも重い車重の関係で、エンジンが若干高回転になる場面があるが、静粛性の高さはなかなかのもの。
重い車重の剛性を確保するためにシャシーが補強されているようだ。
プリウスよりもしっかりしたシャシーのおかげでステアリングフィールは滑らかで、質の高い乗り味になっていることに気づく。
Gツーリングセレクションは17インチタイヤを履いているせいか、乗り心地に関してはそれほど柔らかさは感じない。
路面からの入力に対して不快なものはうまくサスペンションで処理されており合格点と言える。
パワートレインに対する重量比はプリウスの方が有利で、キビキビと走る爽快感では敵わない。しかし、走りの質感ではプリウスαの方が上だ。
スカイライトパッケージにはパノラマルーフが装備されている。
この部分も軽量化がされており、従来のガラス製ルーフよりも17kg軽い、透明のプラスティック素材が使われている。
高い位置に重たいガラスルーフを付けると、燃費が悪化するだけでなく、ハンドリングへの影響も避けられないものがあったが、プリウスαの軽量化された樹脂製ルーフではそういったものをほとんど感じない。
屋根に重いものを載せているという感覚なしに、開放感のある室内が演出できているのは関心した。
ただし、樹脂製ルーフの耐久性は気になるところ。
5年程度で、ルーフが極端に曇るようなことはないと思うが、青空駐車で10年も経てば相当な劣化は避けられないだろう。
5人乗りプリウスα Sツーリングセレクション 試乗
ワゴンタイプの5人乗りプリウスαは7人乗りと比較しておよそ10kg軽い。
この程度の差であれば、基本的な走りの差を感じる事はまずない。
乗り心地に関してもハンドリングに関しても限界まで攻めるような乗り方をしない限り、違いは感じないはず。
5人乗りも7人乗りと同じく、シャシーの出来の良さを感じ、プリウスからの磨き上げや進化を感じることが出来る。
ハイブリッドで乗り心地が良くなる、ばね上制振制御
5人乗り、7人乗りプリウスαの乗り心地が好評だが、新しいテクノロジー、ばね上制振制御が採用されている。
これはハイブリッドならではの制御で、電気モーターを使って乗り心地を向上させるシステム。
具体的には、路面からの入力で車の前輪が上がった時、瞬時にモータートルクを減速側にスイッチさせることで、車体の揺れを制御するというもの。逆にノーズが下がった場合はモータートルクを強める。
速度変化が現れるほど、減速加速をしているわけではないが、結果的に車内では段差をゆるやかに感じることができる。
ハイブリッドシステムがよりフラットな乗り心地を実現しているというわけだ。
これからのトヨタのハイブリッドに標準化されるシステムになることを期待したい。
プリウスCやプリウスのマイナーチェンジでも採用されたりするのではないかと予想。
車名 | プリウスa | プリウスa |
代表グレード | S Lセレクション | S |
発売日 | 2017年12月 | 2017年12月 |
型式 | DAA-ZVW41W | DAA-ZVW41W |
ボディ形状 | 5ドア ミニバン | 5ドア ミニバン |
乗員定員 | 5名 | 5名 |
全長(mm) | 4630 | 4630 |
全幅(mm) | 1775 | 1775 |
全高(mm) | 1575 | 1575 |
ホイールベース(mm) | 2780 | 2780 |
トレッド 前(mm)/後(mm) | 1540/1545 | 1540/1545 |
室内長(mm) | 1910 | 1910 |
室内幅(mm) | 1520 | 1520 |
室内高(mm) | 1220 | 1220 |
車両重量(kg) | 1450 | 1450 |
エンジン型式 | 2ZR-FXE | 2ZR-FXE |
シリンダー配列 | 直列4気筒 | 直列4気筒 |
排気量(cc) | 1797 | 1797 |
シリンダー内径(mm)×行程(mm) | 80.5×88.3 | 80.5×88.3 |
最高出力 | 99ps(73kW)/5200rpm | 99ps(73kW)/5200rpm |
最大トルク | 14.5kg・m(142N・m)/4000rpm | 14.5kg・m(142N・m)/4000rpm |
圧縮比 | | |
過給機 | NA | NA |
燃料タンク容量(L) | 45 | 45 |
使用燃料 | レギュラーガゾリン | レギュラーガゾリン |
JC08モード燃費(km/L) | 26.2 | 26.2 |
サスペンション(フロント) | ストラット式 | ストラット式 |
サスペンション(リア) | トーションビーム式 | トーションビーム式 |
ブレーキ(フロント) | ベンチレーテッドディスク | ベンチレーテッドディスク |
ブレーキ(リア) | ディスク | ディスク |
タイヤサイズ(フロント) | 205/60R16 92V | 205/60R16 92V |
タイヤサイズ(リア) | 205/60R16 92V | 205/60R16 92V |
最小回転半径(m) | 5.5 | 5.5 |
トランスミッション | CVT | CVT |
駆動方式 | FF | FF |
消費税込み車両価格 | 2,565,000円 | 2,708,640円 |
車名 | プリウスa | プリウスa |
代表グレード | S チューン ブラックII | Sツーリングセレクション |
発売日 | 2017年12月 | 2017年12月 |
型式 | DAA-ZVW41W | DAA-ZVW41W |
ボディ形状 | 5ドア ミニバン | 5ドア ミニバン |
乗員定員 | 5名 | 5名 |
全長(mm) | 4630 | 4645 |
全幅(mm) | 1775 | 1775 |
全高(mm) | 1575 | 1575 |
ホイールベース(mm) | 2780 | 2780 |
トレッド 前(mm)/後(mm) | 1540/1545 | 1530/1535 |
室内長(mm) | 1910 | 1910 |
室内幅(mm) | 1520 | 1520 |
室内高(mm) | 1220 | 1220 |
車両重量(kg) | 1450 | 1460 |
エンジン型式 | 2ZR-FXE | 2ZR-FXE |
シリンダー配列 | 直列4気筒 | 直列4気筒 |
排気量(cc) | 1797 | 1797 |
シリンダー内径(mm)×行程(mm) | 80.5×88.3 | 80.5×88.3 |
最高出力 | 99ps(73kW)/5200rpm | 99ps(73kW)/5200rpm |
最大トルク | 14.5kg・m(142N・m)/4000rpm | 14.5kg・m(142N・m)/4000rpm |
圧縮比 | | |
過給機 | NA | NA |
燃料タンク容量(L) | 45 | 45 |
使用燃料 | レギュラーガゾリン | レギュラーガゾリン |
JC08モード燃費(km/L) | 26.2 | 26.2 |
サスペンション(フロント) | ストラット式 | ストラット式 |
サスペンション(リア) | トーションビーム式 | トーションビーム式 |
ブレーキ(フロント) | ベンチレーテッドディスク | ベンチレーテッドディスク |
ブレーキ(リア) | ディスク | ディスク |
タイヤサイズ(フロント) | 205/60R16 92V | 215/50R17 91V |
タイヤサイズ(リア) | 205/60R16 92V | 215/50R17 91V |
最小回転半径(m) | 5.5 | 5.8 |
トランスミッション | CVT | CVT |
駆動方式 | FF | FF |
消費税込み車両価格 | 2,783,160円 | 3,017,520円 |
過去記事(2011/08/13)
プリウスαの評価、走行レポート
プリウスαはこんな車
プリウスαは、プリウスならではの燃費の良さ、スペースユーティリティに重点をおいて開発された車。
ボディサイズはプリウス比で全長で+155mm、全幅で+30mm、全高で+85mm拡大している。
特徴的なのはパッケージングにある。
プリウスαは5人乗りと7人乗りの2タイプが設定されている。
7人乗り仕様は、3列目シートが付き、その後に200Lのラゲッジスペースが設定される。
5人の乗り仕様は2列シートだが、その後には535Lのラゲッジスペースが用意されている。このプリウスに比べて195L増しのトランクルームは非常に大容量で使い方が広がる。
プリウスと共通のTHSⅡ
パワートレインはプリウスと共通で、1.8Lエンジンに電気モーターを組み合わせたTHSⅡとなる。
基本的な出力スペックもプリウスと共通だが、ボディサイズが大きくなり車重が重くなった分、ファイナルギア比を少し落としている。
注目の燃費性能は、10・15モードで31.0km/L、JC08モードで26.2km/Lという数字を出している。
プリウスは10・15モードで38.0km/Lだったので、それと比べるとプリウスαの燃費は見劣りしてしまうが、それでも依然として非常に優秀な数字であると言えるだろう。
個人的には高いと感じた価格設定
価格は、5人乗り仕様が235万円~、7人乗り仕様は300万円~となっており、この差は少し大きいと感じる。
7人乗り仕様が高額になった最大の要因は、7人乗り仕様のみに採用されたリチウムイオンバッテリーにある。
開放感を重視した内装
運転席に乗り込んだ印象としてはプリウスに比べ開放感が高まっている。
寸法的には大差ないが、横方向の広がり感に違いを感じる。ダッシュボードの造形がドアパネルになだらかに繋がらず、一直線にのびている。
センターコンソール下部に空間を持たせて開放感を演出。プリウスと異なる専用の内装デザインが採用されているのが特徴だ。
センターのエアコンの送風口は3つ用意され、3列目シートまで風が届くように配慮されている。
必要以上の動力性能だが、プリウスよりは劣る
走りの印象はプリウスに比べて車重が増えている分、立ち上がり時の動力性能はプリウスに一歩譲るものを感じる。
アクセルを踏み込んでからスピードが乗るまでに、ワンテンポ遅れるというのがプリウスαの欠点というよりも、プリウスの出来の良さを改めて感じる部分である。
ただし、エンジンだけの車と比べれば、モーターアシストの力強さを十分に味わえた。
ファイナルギア比を落としている分、エンジンの騒音はどうかと心配であったが、この点についてもしっかり対策されており、エンジンルームからの不快な騒音はしっかりカットされ、防音対策の万全さを感じた。
過去記事(2011/08/08)
フィットシャトルハイブリッドとプリウスαの長所短所を比較
人気のハイブリッドワゴン車を比べてみる
乗り心地がいいプリウスα
プリウスαにはバネ上制振制御が採用されている、これはプリウスシリーズで初めてのシステムとなり、もちろんフィットシャトルハイブリッドにも無い機能だ。
バネ上制振制御とは、簡単に言えばハイブリッドの駆動モーターを使って車両の姿勢変化を制御する機能。乗り心地やコーナリングの安定性を向上させることができる。
この機能の評判がすこぶる良く、従来のプリウスと比較すれば、その違いは良く分かる。
こういったことからもプリウスαの乗り心地は1クラス上。車両価格が高いだけの価値はある。
ただし、フィットシャトルの乗り心地もフィットとの比較では、リアの重量アップの効果もあり良くなっている。
フィットシャトルの乗り心地に不満がある場合は、標準の安物タイヤを交換するだけで随分と良くなる。
7人乗りもあるプリウスα
3列シートが選べるのはプリウスαだけ、ホンダはまだ3列シートを持つミニバン車種のハイブリッドをラインアップしていない。
プリウスαの3列目シートは最低限の広さで、大人が長距離乗車できるものではないが、イザという時の安心感を持ちたい人にオススメだ。
燃費の差はわずか?
10・15モード燃費というカタログ燃費上は、プリウスαは31.0km/L、フィットシャトルハイブリッドは30.0km/Lとなっている。
この数字だけ見れば、燃費の差はほとんど無いように見える。
ただし、実用燃費ではプリウスαは20km/L前後、フィットシャトルハイブリッドは18km/L前後という数値が出てきている。
燃費の差は実際には10%程度あり、プリウスαの方が優れる場合が多い。
フィットシャトルの扱いやすいボディサイズ
フィットシャトルは全高が1540mmで、タワーパーキングにも駐車可能。プリウスαは全高が1575mmなので、駐車できないタワーパーキングが出てくる。
わずか3.5センチの違いだが、この差によって使い勝手は少し変わってくる。
パッケージングに関してはフィットシャトルが有利。ホンダのシンプルでコンパクトなIMAハイブリッドの長所が生かされている。
納期が遅すぎるプリウスα
プリウスαを購入しようとすると、予約で1年以上も掛かってしまう。
ここまで待たなければならないのなら、他の車種を検討したほうが現実的だ。
フィットシャトルも人気車種のため即納ということではないが、納期は4ヶ月程度のケースが多いようだ。
コストパフォーマンスはどちらがいい?
(フィットシャトルハイブリッド)

コストパフォーマンスに関しては考え方によって少し変わる。
ハイブリッドワゴン車というくくりで、単純にプリウスαとフィットシャトルハイブリッドを比較すれば約50万円もフィットシャトルが安い。
ただし、この二車種は比較の対象にされやすいが、そもそも車格が違いするぎる。
例えば、マークXとシビックを比較しても無意味だ。
プリウスαとプリウスを比較すると価格差は30万円。リアのワゴン化に30万円掛かっているわけだが、この部分だけ見ればコストパフォーマンスに優れるとは言いがたい。
プリウスαを選ぶぐらいなら、普通のプリウスにした方がお得だ。
ワゴン車が欲しいのなら、コストパフォーマンスとパッケージングに優れたフィットシャトルハイブリッドの選択がオススメとなる。
フィットシャトルのリアゲートの荷室高はプリウスαに比べて160mmも低い。
重い荷物を持ち上げる量も少なくて済むし、ペットの乗り降りもしやすくなる。
ワゴン車としてのトータルの使い勝手はフィットシャトルハイブリッドの方が優れる。
過去記事(2011/07/14)
プリウスアルファ5人乗り、7人乗りのお薦めグレード選択
プリウスアルファ5人乗り、7人乗りのお薦めグレード選択
プリウスαのお薦めグレード選択
[5人乗り]S“Lセレクション”
お薦め度:★★★☆☆
プリウスαの中で価格設定が最も安く2,350,000円という設定。
走行距離が多くなる法人向けに販売台数を伸ばしそうだ。
安くシンプルにハイブリッドワゴンを楽しむ事ができるが、アルミホイールが付かないことやオプション選択幅が狭いのが難点。
安さに拘るなら、無理してプリウスαを買うよりもウィッシュを選んだ方が満足度は高いはず。
[5人乗り]S
お薦め度:★★★★☆
一応、プリウスαのメイングレード的な位置付けだけに、価格と装備のバランスが最もいい。
車体価格2,500,000円は、ノーマルプリウスのSグレードと比較して30万円アップ。
ワゴンボディ化に30万円の価格アップは割高感が否めないが、大人4人で乗る機会が多いなら、荷室の広いプリウスαに価値を感じるはず。
[5人乗り]S“ツーリングセレクション”
お薦め度:★★★☆☆
17インチのアルミホイールは見栄えがよく、専用サスペンションが装備され走行性能が高い。
車体価格は2,800,000円とGグレードと同価。
足回りのコストアップを考えると、Gグレードよりはコストパフォーマンスがいいが、どちらを選ぶかはドライバーの好みによる所が大きい。
上質感よりもスポーティーなドライブを優先させたいのなら「S“ツーリングセレクション”」となる。
[5人乗り]G
お薦め度:★★★☆☆
Gグレードのみに設定される装備、クルーズコントロールは車間距離制御機能が付いておらず少し中途半端。
本皮巻きステアリングホイールやシート表皮にも上質な素材がつかわれており内装のクオリティは高い。
車体価格は2,800,000円となるが、Sとの差額30万円を高いと感じるなら無理して選ばなくてもよいグレード。
[5人乗り]G“ツーリングセレクション”
お薦め度:★★☆☆☆
Gに17インチアルミホイールと専用サスペンションが加わった5人乗りでは最上級グレード。
これが価格に見合っているかどうかは微妙なところだ。
車体価格は3,000,000円になり、この金額を出すなら他メーカー、他車種にも選択肢が増える。
[7人乗り]G
お薦め度:★★☆☆☆
7人乗りを求めるなら、価格の安いGが唯一の実質的な選択肢となる。
ただ、3,000,000円という価格は割高感がある。
リチウム水素バッテリーが採用されるといった7人乗り専用装備もあるが、実使用上でニッケル水素バッテリーとの違いを感じる事は無い。
このボディサイズで7人乗りを求めるならプリウスαではなくウィッシュがお薦め。
[7人乗り]G“ツーリングセレクション・スカイライトパッケージ”
お薦め度:★☆☆☆☆
樹脂製のパノラマルーフを装備した最上級クラスのプリウスα。
ミニバンとしてはやや狭い閉塞感のある室内に開放感がプラスされるが、3,305,000円という価格は高すぎに感じる。
何でも最上級グレードを選びたい人のためと、他グレードに割安感を持たせるために設定されたグレード。
これより上のクラスの3列シートハイブリッドは、エスティマハイブリッドの廉価グレード3,760,000円であるから、価格的にはまだ開きがある。
実用的な3列目シートが装備されたノア&ヴォクシークラスのハイブリッド車種が望まれるところだ。
過去記事(2011/07/10)
トヨタ車納期のまとめ/プリウスα,ヴィッツ,ノア,ラクティス他
トヨタ車の納期
ハイブリッドカーではノーマルプリウスの納期が比較的早い
市販されている量産車の中で最も遅い納期のなりそうなのが2011/5に発売したばかりのプリウスα。納期は1年程度かかりそうだ。
これだけ遅くなるのなら、5人乗り狙いならフィットシャトル、7人乗りが欲しいのならエスティマハイブリッドの購入も検討したほうがいい。
1年も経てば、また魅力的な新車がデビューしている。そんな時に、今さらのようにプリウスαが納車されても後悔しないかよく考えよう。
ハイブリッド車種は部品点数が多いため納車が遅くなると考えている人も多いが、実はトヨタはハイブリッド車種の生産回復に重点を置いてきただけあって、普通のプリウスやレクサスCT200hについての納期は2.5~3ヶ月程度と比較的早くなってきている。
ミニバンは納期が遅れ気味
アルファード&ヴェルファイアに関しては現行モデルの販売がほぼ終了している。
11月のマイナーチェンジ後の納車になるので、必然的に半年程度の納期が必要になってしまう。
このマイナーチェンジではハイブリッド設定も用意されており、今から予約注文で人気が出始めている。
ノア&ヴォクシーは普遍的に人気があり4ヶ月程度の納車待ちとなる。これでもかなり納期は短縮された。
ウィッシュはデビューから時間が経っていることもあり、納期は早めの3ヶ月程度。在庫車もちらほらあり、仕様にこだわりがなければ即納も可能だ。
コンパクトカーは比較的早い納期となってきている
ヴィッツはアイドリングストップ車に関しては、納期が遅れ気味。5ヶ月程度は考えていたほうがいい。
アイドリングストップの付いていないヴィッツは3ヶ月程度と現状では標準的な納期になっているのでこちらの方を個人的にはお薦めする。アイドリングストップの有無での燃費差は微々たるものしかない。
ラクティスもまだ新しい車種で人気が高いが、納期は3ヶ月程度に短縮されつつある。
パッソはフルモデルチェンジから1年半程度経過し、受注が減り始めている。そのため納期は2ヶ月と早くなっている。
過去記事(2011/07/08)
プリウスα7人乗り vs エスティマハイブリッド/HVミニバン比較
3列シートのハイブリッドミニバン、プリウスαとエスティマハイブリッドを比較
震災後デビューしたプリウスαの人気は高く、今からの発注では納車は来年の春になるという。
中でも7人乗りプリウスαは3列目シートを持つハイブリッドミニバンということで注目度も大きい。
今回は同じハイブリッドミニバンとして従来からラインアップされているエスティマハイブリッドと比較してみる。
車体価格は7人乗りプリウスαが300万円~、エスティマハイブリッドが376万円~。
価格差76万円は小さな額ではないが、広い3列目、4WD駆動など値段なりのアドバンテージがエスティマハイブリッドにはある。
本当に3列目シート車を求めるなら中途半端なプリウスαよりもエスティマハイブリッドの方が後悔が少ないだろう。
圧倒的な広さのエスティマハイブリッド
7人乗りプリウスαはステーションワゴンタイプの5人乗りプリウスαに、補助席として3列目シートを追加したモデルとなっている。
これに対し、エスティマハイブリッドは本格的なミドルクラスミニバン。
エスティマハイブリッドの全高は1760mmでプリウスαと比較して185mmも高く、全長は4800mmで185mmも長い。
プリウスαで余裕のあった2列目シートはエスティマハイブリッドでは頭上、足元の空間ともさらに広々。
3列目シートは短時間乗車前提で作られていたプリウスαの「補助席」に対し、エスティマハイブリッドは皆でロングドライブに出かけられる余裕のスペースがある。
3列目シートを収納して、荷室として使う場合も使い勝手の差を大きく感じる。
4人以下乗車メインならプリウスαの方が扱いやすい
エスティマハイブリッドは重心が高いため、走行安定性や乗り心地のバランスは、プリウスαのような重心の低い車種と比較して劣ってしまう。
これについてはハイブリッドカーに関わらず全高の高いミニバン共通の特性なので致し方ない。
特にプリウスαはサスペンション周りについて、ハッチバックのプリウスと比較してもコストが掛かっており、より上質な仕上がりになっている。
走行安定性についてはプリウスα > プリウス > エスティマハイブリッド ぐらいの差があると思ってもらっていい。
また、ボディが一回り小さいので運転のしやすさもプリウスαが勝る。
ほとんど使われることのない3列目シートのためにミドルクラスミニバンを所有するのは重荷に感じるユーザーも多いだろう。
3列目シートは補助席として割り切れるなら、小回りが利き、乗り心地もいいプリウスαの選択がベストと感じる。
エスティマハイブリッドは4WD
エスティマハイブリッドは駆動方式が4WDとなっている。
前輪についてはエンジンからのトルクに電気モーターのアシスト加わり、後輪は電気モーターだけの力で駆動する仕組み。
プリウスαは4WDの設定が無い車種であるので、4WD車が必要なユーザーにとっては、エスティマハイブリッドは選択肢の一つになるだろう。
エスティマハイブリッドのオマケ機能「電源車」
自動車本来の性能とは離れるが、エスティマハイブリッドには100ボルト1500Wの電源供給が可能なシステムが備わっており、アウトドアだけでなく災害時には電源車としての使用も可能だ。
ガソリンが満タンであれば、30時間以上の電力供給が可能になっている。
過去記事(2011/06/26)
7人乗りプリウスαとウィッシュを比較
上質感を求めるならプリウス、便利なファミリカーならウィッシュ
ワゴン版プリウスとしてデビューしたプリウスα。その7人乗りバージョンを現行のウィッシュと比較してみる。
この2車種はハイブリッドシステムの有無の違いを除けば、車体サイズ、乗車定員など共通する部分が多く比較の対象になりやすい。
7人乗りプリウスαは300万円から、一方ウィッシュは184万円からとかなりの価格差があり、ガソリン代の差額を考慮しても7人乗りプリウスαは割高感がある。
ボディサイズ比較
プリウスαが全長4615mm×全高1575mm×全幅1775mm。これに対しウィッシュは全長4590mm×全高1590mm×全幅1690。
全長の25mmの差はほとんど誤差の範囲だろう。
プリウスαの全高が15mm低いが、これはミニバンとしての広々感に効いてくる。
ウィッシュは全幅を1695mmと5ナンバーサイズに抑えていることも注目したい。プリウスαのような伸びやかなエクステリアとはいかないが、取り回しのいいボディサイズは日常での使い勝手がいい。
3列目シートの実用性には大きな差がある
プリウスαとウィッシュの寸法上の全長についてはほぼ同じであるが、プリウスαはハイブリッドシステムの容積分、室内の広さにしわ寄せが来ている。
特に3列目シートは非常に窮屈で、ドライバーとして客を乗せるのを躊躇ってしまう。
ウィッシュでの3列目シートの乗客のニースペースが握りこぶし一つ分だとすれば、同じ条件でのプリウスαでは手のひらが入るか入らないかぐらいの余裕しかない。
3列目シートを使う機会のある人にとって、この差は大きく感じるはずだ。
3列目シートのクッションの厚みはどちらの車種も補助席のレベルで乗り心地に関しての期待はできない。
ただし1列目の運転席および助手席の出来は、プリウスαの方がコストがかかっていて上質。ウィッシュは悪くはないが普通のファミリカーの範疇を出ていない。
2列目シートも同様にプリウスαの方が上質感があるし、さらに幅が広いので評価が高い。ただし、室内高に余裕がないので座面高が低く設定してあり、大人の男性であればひざ周りがしっくりこないはずだ。
ウィッシュの2列目シートは質素だが、より自然な着座ができると感じた。
走りの質はプリウスαが有利
ガソリンエンジン部分は1.8Lでどちらもほぼ同じの出力といえる。プリウスαに限ってはこれに強力なモーターアシストが付くわけだから、当然2クラスぐらい上の走行性能になる。
乗り心地については、プリウスαの方が重厚でしなやかなサスペンションが効いており評価が高い。
燃費の差はどれぐらいになるか?
プリウスαの10・15モード燃費は31.0km/L、これに対しウィッシュは16.4km/L。
ただしこれはあくまでもカタログ燃費。
既に多くのユーザー燃費データが寄せられているノーマルの三代目プリウスのデータからプリウスαの実燃費を予測してみると、14~18km/Lぐらい、平均で16km/L程度になると予想できる。
一方ウィッシュの実燃費は12.33km/Lというユーザー燃費データが出ている。
この燃費の差がどれぐらいの燃料費の違いになるか、ガソリン価格1リッター150円で計算すると、10万キロ走行で約28万円、20万キロ走行で56万円となる。
20万キロも走行するようなケースは一般家庭の自家用車としてはそう多くないだろうから、燃料費の節約という理由だけでは、なかなか選択できないのがプリウスαである。
過去記事(2011/06/01)
プリウスアルファと米国版プリウスVの比較
プリウスVが発表された
アメリカ市場版のプリウスVが発表された。
販売は2011年秋からの見込み。
プリウスVは日本で発売されているプリウスαの5人乗りタイプに相当する。
7人乗りプリウスαに相当するモデルについては、発表されていない。
トヨタのサプライチェーンも大部分が復旧しており、生産体制も本格化しつつある。
北米市場でもプリウスシリーズの今後の展開が期待される。
プリウスアルファとプリウスVに違いはあるのか?
プリウスVはまだ発表段階であるため、これからさらに変更が加わる可能性がある。
しかし、現時点で写真を比較した限りでは、プリウスアルファとの大きな違いは確認できなかった。
パワートレーンもプリウスαと共通のハイブリッドエンジンとなり、バッテリータイプは5人乗りプリウスαと共通のニッケル水素蓄電池が採用される。
プリウスαが大人気
震災の影響で当初予定の4/22から遅れること3週間、5/13にプリウスαがデビューしたが、既に4万台に迫る勢いで国内で予約が入っている。
プリウスのワゴンタイプおよび3列目シートを装備した7人乗りミニバンタイプが大人気となっている。
今からの予約では、納車は来春(2012年)以降となる見込みだ。
ヴィッツ級ハイブリッド、プリウスCも紹介される
10・15モード燃費44.0km/Lで、2012年春のデビューが予定されている。
トヨタのハイブリッドシステム(THS)はどちらかといえば、2000cc以上の中排気量エンジンの代替として、燃費性能を発揮するシステムであった。
このTHSをコンパクトカーに合わせ込んだ場合、どれぐらいの実用燃費となるかには注目したい。
激戦区のコンパクトカー市場の中、ライバル車としてはホンダのフィット・ハイブリッド(30.0km/L)が一番に考えられるが、フィット・ハイブリッドは今秋以降苦戦を強いられる可能性がある。
というのも、マツダからスカイアクティブ技術を搭載した新型デミオが発売され、ローコストな非ハイブリッドエンジンながら、10・15モード燃費は30.0km/Lとかなりの燃費性能となる。
プリウスCの車体価格にもよるが、人気度は プリウスC > デミオ > フィットハイブリッド の順になると推測する。