ついにプリウスαがデビュー
トヨタの発表によると、当初4/22に予定されていたプリウスα(アルファ)のデビューが5/13に決まった。
震災の影響で計画より3週間遅れのデビューとなった。
震災後初めての新型車の発売
今もなお、部品の供給体制が十分でない自動車業界ではあるが、トヨタは震災発生当初からハイブリッド車種の部品調達の復旧に力を入れてきた。
愛知県豊田市の堤工場ではプリウスやレクサスの一部のハイブリッド車種の生産再開を早い段階から行ってきている。
ただし、工場がフル操業できるまではしばらく時間が掛かりそうだ。
先日の豊田社長からの事業再開の見通しについての発表では、震災以前の稼働率に戻るには今年の年末あたりまでの時間が必要であると伝えられた。
また、夏ごろには完全復旧には至らないものの、多くの生産ラインが稼動できる状態になると発表されており、徐々に生産体制が改善されていくことが期待できる。
その中でもプリウスアルファは比較的、優先度を高くして生産再開に力を入れてきた車種と言える。
プリウスアルファは2タイプ
ワゴンボディをもつプリウスアルファは、3列シートの有無で2タイプに大きく分けられる。
3列シートのある7人乗りのミニバンタイプはファミリー向けの主力車種になる。
ハイブリッドエンジンでなければ、車のキャラクターはミニバンのウィッシュに近い。
3列目シートの居住性確保の為、バッテリースペースの圧縮が求めらた。
その結果、リチウムイオン電池が採用されている。
ややコスト高になったが、ハイブリッド車でも広い室内空間を実現したのが特徴だ。
トヨタの量産型ハイブリッドカーとしては初めてのリチウムイオン電池採用車となる。
二つ目のタイプは、5人乗りワゴンタイプ。広い荷室を持つのが特徴だ。
また、低コストのニッケル水素電池が採用されているので車体価格が安い。
仕事の機材もたっぷり積載できる低価格なハイブリッド車種として法人向けの需要も期待できる。
ハイブリッドカーが日常になった
これまでハイブリッドカーは高級感であったり、未来的であったり、非日常を求める部分が少なからずあった。
そのため、天井の低い流線型の独特のハッチバックボディでハイブリッドらしさをアピールしなければ、コスト高のハイブリッドシステムは売れないという実情があった。
しかし、今回のプリウスアルファの登場で、こういった状況は変わりつつある。
プリウスアルファは道具としての使いやすさと燃費の良さを組み合わせた実用性の高い車として日常に浸透していくだろう。
ライバルのフィットシャトルはデビューが遅れる
プリウスアルファのライバルとして注目されていたのが、ホンダのフィットシャトルだ。
当初はプリウスアルファよりも1ヶ月以上早い、3/18の発売予定であったが、生産の再開はやや難航気味。
デビューは6月頃が見込まれている。
フィットシャトルは、ノーマルガソリンエンジンとハイブリッドエンジンの2タイプが用意されている。
どちらもボディタイプは5人乗りワゴンで、プリウスアルファの5人乗りよりも一回り小さいのが特徴だ。