レヴォーグの一部改良が2022年11月24日に実施された。2020年10月にフルモデルチェンジ発売された2代目モデルで、販売3年目に突入する。
今回の一部改良は、小変更にとどまっており、エクステリアやパワートレインでの変更点は無し。一部改良の内容は「ヘッドランプ/室内灯消し忘れ時の自動消灯機能を追加」、「リレーアタック対策として、スマートキーへスリープ機能、およびモーションセンサーを搭載」、「ライティングスイッチの操作性見直し、2ポジション化」といったものとなる。ちなみに前回2021年11月の一部改良では、FA24型2.4L水平対向ターボエンジン搭載モデルを追加導入するという大掛かりなものであった。
また、昨今の原材料費の高騰が反映されたのか、STI Sport系グレードにおいて、5万5000円のアップという値上げも実施された。一方で、GT系グレードは、価格据え置きとなっており、値上げは免れた。
月間販売台数は1550 台に設定される。
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新型レヴォーグ 一部改良 2.4Lターボ追加など 2021年11月
販売期間約1年を迎えるタイミングとなる2021年11月25日には、新たなパワートレイン選択肢として2.4Lボクサーターボ直噴エンジン(FA24型)が追加設定された。
このFA24型エンジンに合わせて開発された「スバルパフォーマンストランスミッション」も備わる。
レヴォーグ FA24型エンジン搭載モデルの消費税込みメーカー希望小売価格は、「STI Sport R」が4,389,000円(値上げ)、「STI Sport R EX」が4,774,000円(値上げ)となる。これらは、同日にフルモデルチェンジ発売となった新型WRX S4日本仕様のFA24型エンジン搭載車と全く同じグレード名・価格が設定された。
また、これまでラインアップされてきたCB18型エンジン搭載車を含めての一部改良も実施された。
サンルーフをメーカー装着オプションとして新たに設定。パワーリヤゲートは、車内からドアロックしている状態でも運転席スイッチでの開閉操作が可能となり、日常の使い勝手が向上した。
安全面では、アイサイトXの「ドライバー異常時対応システム」機能により車線内で停車した際、全てのドアを自動で開錠し、非常時の車外からのアクセス・救出をスムーズに行えるようになった。
また、ボディカラーには、よりスポーティな世界観を表現する「セラミックホワイト」、「サファイアブルー・パール」、「イグニッションレッド」が新たに設定された。
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レヴォーグ2代目モデル、EXグレードが人気
スバルの新型レヴォーグが2020年10月に発表された。既に先行発売の受付を8月より開始していたが、この正式発表の段階で8290台の予約数を獲得済み。そのなかでもアイサイトX搭載のEX系グレードの比率は93%となる。完全新設計となった新世代アイサイトへの期待が数字からも示された。
新世代アイサイトは、ステレオカメラをVeoneer製に変更
スバルの先進運転支援システム「アイサイト」は、これまで日立オートモティブ社、ルネサスエレクトロニクス社など主に国内メーカーとの協力によりデバイスの開発と供給が行われてきたが、一方で、根本からのシステム刷新も迫られていた。
そんななか新世代アイサイトで採用されたステレオカメラは、これまでダイムラーなどへの供給実績があるスウェーデンのVeoneer(ヴィオニア)社製のものとなった。
新世代アイサイトでは、このステレオカメラの広角化が盛り込まれ、認知範囲が広くなった。さらに、77GHz帯のミリ波レーダーによる認知も加わり、より高いレベルの先進運転支援システムが実現される。交差点での衝突回避支援もその一つで、ブレーキ制御だけでなくステアリング制御も加わる。
アイサイトXを装備するEXグレードが人気
この新世代アイサイトの機能を最大限に発揮するのがアイサイトXで、EX系グレードに装備される。準天頂衛星みちびき、3D高精度地図データによるサポート、11.6インチ縦長のセンターインフォメーションディスプレイ、12.3インチフル液晶メーターがセットで備わる。
そもそも新型レヴォーグのインテリアは、中央の大型ディスプレイありきでデザインされている。EXグレードを選択しなければ、ここが空白になってしまうか、価格的に割りに合わないオプションナビを設定するしかない。こういったこともEXグレードが人気となっている理由だろう。
アイサイトXは、主に自動車専用道路での機能が追加される。「渋滞時ハンズオフアシスト」、「渋滞時発進アシスト」、「カーブ前速度制御」、「料金所前速度制御」、「アクティブレーンチェンジアシスト」、「ドライバー異常時対応システム」が備わる。
なお、手放し運転は、ドライバーが前方確認をしている状態のみで機能する。こういったドライバーの動きは「ドライバーモニタリングシステム」によって監視されている。
レヴォーグの後席は、ニースペースをさらに拡大
新型レヴォーグはSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が採用される。
ボディサイズは、従来型から拡大となる。
全長 4,755mm(従来比+65mm )
全幅 1,795mm(従来比+15mm )
全高 1,500mm(従来比+10mm )
ホイールベース 2,670mm(従来比+20mm )
特にホイールベースが拡大した分については、そのままが後席に充てられた。レヴォーグの後席ニースペースは従来型でも余裕があったが、新型は更にゆとりを感じさせるものになっている。
CB18型水平対向エンジン搭載、新開発1.8Lボクサーターボ
新型レヴォーグに搭載されるエンジンは新開発のCB18型1.8Lボクサーターボエンジンである。
ボア・ストロークが80.6mm×88.0mmの直噴で、最高出力が177ps、最大トルクが30.6kg-mとなる。
燃費性能は、WLTCモードで13.6km/L、JC08モードで16.5km/L。
従来型エンジンは1.6LターボでJC08モード16.0km/Lであったので、新型は排気量アップながらも燃費改善していることになる。
駆動方式は4WDで、トランスミッションはCVTとなる。CVTの変速比幅が拡大していることもあり、シーケンシャルシフトは従来型6速から新型8速に多段化している。
STI SPORTはZF製の電子制御ダンパーが備わるのも魅力の一つである。