ラパンのフルモデルチェンジ、2023年は無さそう、ラパンLC追加で延命
現行アルトラパン(HE33S型)は2015年に発売された3代目モデル。ベースモデルのアルトが2021年12月にフルモデルチェンジを受けたものの、派生モデルのラパンは未だフルモデルチェンジが実施されていない状況となっている。
2022年6月には追加エクステリアパターンのラパンLCの発売があった。スズキが、モデル末期に別エクステリアの追加発売を行うことは、他車種においても度々行われてきた。ただし、2023年にラパンのフルモデルチェンジが行われるという話は無く、2024年以降の実施が予想される。
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ラパンは廃止されるという予想もある、スライドドア車種のラインアップ強化の流れ
一方で、ラパンはカタログ落ちとなり、フルモデルチェンジは実施されないという可能性も浮上している。今後の軽自動車セグメントは、スライドドアを装備したワゴンボディのモデルが、より一層とラインアップ拡充されることになるかもしれない。
ダイハツは、次期ムーヴにおいて後席スライドドアを装備させることが確定しており、これはメーカーを問わず新たなトレンドになるかもしれない。その反面、低全高で後席ヒンジドアを特徴とするベーシックタイプの軽自動車は、ラインアップが縮小される可能性があり、ラパンの存続が危惧される状況となっている。
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ラパンがフルモデルチェンジされるならマイルドハイブリッドシステム搭載予想
ラパンのフルモデルチェンジは、あったとしても2024年以降となりそうだが、実現すれば、ハイブリッドシステムの導入となるはず。2021年12月に発売された新型アルト同様に、小型のISG(モーター機能付き発電機)を使ったマイルドハイブリッドシステムによる電動化が予想される。また、コンベンショナルガソリン車も用意されることで、低価格モデルのラインアップ継続も期待される。
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新型ラパンに電動パーキングブレーキは装備されるのか
先行してフルモデルチェンジされた新型アルトでは、電動パーキングブレーキの採用が見送られていた。これは新型ラパンのタイミングで導入されることも期待されたが叶わなかった。
電動パーキングブレーキによって実現されるオートブレーキホールドは、アダプティブクルーズコントロールと組み合わさることで、ドライバーの負担は大幅に軽減される。近年は軽自動車でも人気の装備となっているが、スズキの車種は、車両価格の高額化を避けるためか、導入が遅れている印象である。
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ラパン、フルモデルチェンジでプラットフォームのHEARTECTは第二世代へ
スズキの新プラットフォームのHEARTECTは既に現行ラパンで導入済み。これは進化を受けつつ、フルモデルチェンジ後の新型ラパンにも採用されるだろう。
HEARTECTは、2014年発売のアルトを皮切りに、多くの軽自動車で採用が進められた。その特徴の一つである軽量化技術は、フルモデルチェンジ後の新型ラパンでさらに改良されることが期待される。

新型【ラパン LC】派生車追加、従来型デザイン車も一部改良、2022年6月
スズキ・ラパンに一部改良が実施され、2022年6月17日に発売となった。また、派生モデルに相当する、新たなボディタイプとして「ラパンLC」がラインアップに追加された。
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新型ラパンLCは、フルモデルチェンジではなく追加モデル
新型ラパンLCは、ラパンシリーズに新たに加わる派生モデルという位置付けとなる。通常ラパンとラパンLCを比較すると、外板パネルでデザインが変更されているのはフロント部分だけのようだ。
バックドアには、LCのエンブレムが貼られており、2005年の東京モーターショーで出品されたコンセプトカー「スズキ LC」のデザインを引き継いでいることが示されている。
スズキLCは、「自分にぴったり、うれしいサイズの小さなクルマ」がコンセプトの2シーター軽自動車であった。新型ラパンLCは、通常ラパンと同じく5ドア4人乗り仕様となった。
1967年発売のフロンテ360を彷彿とさせるレトロデザインが採用された。
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ラパンは一部改良で先行導入、フルモデルチェンジ版アルトの新技術
ベーシック軽自動車の「アルト」は、2021年12月に9代目へとなるフルモデルチェンジを受けた。
新型アルトの車両価格は94.38万円からに設定され、従来型からはエントリー価格は値上げということになった。これはホイールキャップ無しのグレードに至るまで、デュアルカメラブレーキサポートやカーテンエアバッグなどに安全装備を標準化させており、時代に合わせて中身は高付加価値化されている。
その後、多くの自動車価格が値上げされるなか、2023年7月の段階でも、アルトは同価格の設定が維持されている。
この新型アルトで導入された技術の一部は、ラパンシリーズの一部改良で早くも採用された。
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通常ラパンの一部改良(2022年)はマイナーチェンジ相当、パワートレイン変更
スズキのラインアップでは、ベーシック軽自動車のアルトが2021年12月にフルモデルチェンジを受けている。アルトの新技術が次期ラパンへも採用されることが予想されるが、2022年の一部改良で早くも装備されたものがある。
ラパンは一部改良で、最新ステレオカメラによるデュアルカメラブレーキサポートを採用
従来型ラパンには、安全運転支援装置は、単眼カメラとレーザーレーダーを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポートが採用されてきた。
今回の一部改良で、夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートが全車に標準装備された。
新型ラパンにR06A型エンジン(52PS)+新世代アイシンCVT採用
パワートレインに関しては、一部で期待されていたR06D型のマイルドハイブリッドの採用は見送りとなった。今回は、R06A型エンジンの吸気系の改良、そしてアルトでも搭載された新世代のアイシンCVTが採用された。
アルトのR06A型は、アイシンCVT採用に伴い、最高出力が46PSに下げられていたが、今回の新型ラパンでは52PSが維持された。
「アルト ラパン」一部仕様変更の主な特長
安全装備
- 夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートを全車に標準装備。
- すれ違い支援機能や左右確認サポート機能、3Dビュー表示機能を追加。(全方位モニター用カメラパッケージ装着車)
- LEDヘッドランプを採用。(L、X)
機能&装備
- USB電源ソケット[Type-A/Type-C]を全車に標準装備。
- 「ナノイー X」搭載フルオートエアコンと360°プレミアムUV&IRカットガラスを追加。(X)
- 7インチのディスプレイオーディオを採用し、バックアイカメラ映像の表示や様々な車両情報の確認を可能とした。
エクステリア、車体色、シート表皮
- メッキフロントグリルを採用。(X)
- 車体色は新色の「トラッドカーキメタリック」と「テラコッタピンクメタリック」を設定し、2トーンルーフ仕様車のルーフ色に「ソフトベージュ」を採用。
- シート表皮は「ライトブラウン」と「ライトグリーン」を設定。(X)
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ラパン20周年、二度のフルモデルチェンジを経てヘッドランプは角目から丸目の歴史
アルトラパンシリーズは2002年発売の初代モデル(HE21S型)を原点としている。2022年で販売20周年を迎え、これまで2度のフルモデルチェンジを受けてきた。
初代ラパンは、発売当初から女性が顧客ターゲットとされていたが、2003年には男性をターゲットとした「ラパンSS」が発売された。ラパンSSは、スポーティな丸目ヘッドランプとフォグランプを特徴とし、ターボエンジンが搭載され、5速MTの選択肢が用意された。
「ショコラ」起源の丸目ヘッドランプは継続か
2008年には2代目ラパン(HE22S型)へのフルモデルチェンジが実施された。ヘッドランプは丸味を帯びながらもフレームは角目デザインが継続された。女性向けエクステリアとして、初めて完全な丸目ヘッドランプが装備されたのが、2013年に発売された派生モデル「ラパン ショコラ」からである。
その後、2015年には現行の3代目ラパン(HE33S型)にフルモデルチェンジされた。エクステリアは先代型の派生モデル「ショコラ」のコンセプトをベースにしたもので、丸目のヘッドランプが大きな特徴となった。
2021年にフルモデルチェンジを受けた新型アルトのヘッドランプは、台形をベースとした形状が続けられたが、これとの差別化を考えると、次期ラパンは丸目ヘッドランプを継続することが予想される。
またスズキは、2021年9月にワゴンRスマイルを発売していたが、こちらは横楕円形のヘッドランプの採用となっている。2022年はラパンとワゴンRスマイルといった2種類の新型女子向け軽自動車がスズキの販売店でラインアップされることになる。
アルトラパン モデルチェンジ まとめ
- 2015年6月発売 3代目モデルが販売中
- プラットフォームのHEARTECT導入済み
- 2022年6月に一部仕様変更で4型となり、専用エクステリアの派生車種「ラパンLC」を追加発売
- デュアルカメラブレーキサポート、新CVTが一部仕様変更で導入され、モデルサイクル延長の可能性
- フルモデルチェンジはあったとしても2024年以降か
- フルモデルチェンジでは、マイルドハイブリッドと電動パーキングブレーキの採用期待
ラパンシリーズ 一部仕様変更 2022年6月(4型)
- 派生車ラパンLCを設定
- 「Xグレード」のフロントグリルを従来「モード」の別デザイン採用
- R06A型エンジン(52PS)+新世代アイシンCVT
- 「デュアルカメラブレーキサポート」採用
- USB Type-AおよびType-Cを装備
- LEDヘッドランプ採用
- 全方位モニター用カメラが機能アップ
- バックアイカメラ付ディスプレイオーディオを採用
- 「ナノイーX」を採用
- ボディカラー変更