ノア / ヴォクシーは従来型の受注再開、一部改良は延期され2024年春以降予想
ノア・ヴォクシーの一部改良は、2025年春以降の実施が見込まれます。当初、2025年序盤に実施されることが見込まれていましたがこれは延期となります。
これにより、従来型モデルの生産期間は延長されます。既に販売店では、追加生産枠についての受注再開の準備が進められており、一部では契約が決まりつつあります。また、KINTOでも2024年11月7日より、従来モデルの受注を再開しました。
従来型ノア・ヴォクシーの生産は、ひとまず2025年3月頃まで続く見通しです。
現行型90系ノアとヴォクシーは、2022年1月のフルモデルチェンジから3年近くが経過しますが、まだ値上げは行われていません。2024年春以降に実施される一部改良では、大幅な値上げも予想されています。従来型は比較的リーズナブルうえ、値引きが期待できる状況でもあり、今が購入のチャンスという考え方もあります。
一部改良については、マイナーチェンジ相当の大幅な変更になると期待されていました。しかし、フェイスリフトや12.3インチフル液晶メーターといった目玉となる改良は含まれないことが想定されています。
先代の80系は、フルモデルチェンジから約3年半後にフェイスリフトが行われました。メーカーや車種に関わらずモデルサイクルが延長する傾向がある中で、90系が早いタイミングでフェイスリフトを実施することは考えにくいです。
特に、今回はトヨタグループ内の認証不正問題や、一時的な生産ラインの停止が発生しました。また、フルモデルチェンジから約1年後の発売が通例となっている「特別仕様車ノア WxB」や「特別仕様車ヴォクシー 煌」の投入もまだ行われていません。
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特別仕様車「ヴォクシー 煌 Ⅳ」「ノア WxB Ⅳ」いつ?
これまでノアとヴォクシーの生産は、当初はトヨタ車体 富士松工場で行われてきた。さらにヴォクシーについては、2024年1月から元町工場での並行生産も加わった。生産力の増強により納期が大幅に短縮されるようなことが今後にあれば、ノア 特別仕様車「WxB Ⅳ」、ヴォクシー特別仕様車「煌 Ⅳ」の追加発売が期待される。しかし、現段階で特別仕様車が追加発売されるという情報はキャッチできておらず、さらに2025年春以降の一部改良のタイミングでもそのような話はない。
なお、東京オートサロン2024では、トヨタGAZOOレーシング、トヨタ車体、モデリスタといった主力出展社から、ノアおよびヴォクシーに関する出品は無かった。
2023年9月にはノアの擬装車両が目撃されており、これには特別仕様車に向けたエクステリアパーツが装着されていた可能性が疑われる。
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ノア/ヴォクシーは、まだ値上げされていない
トヨタのラインアップでは、2023年6月にワンサイズ上のミニバン、アルファードとヴェルファイアがフルモデルチェンジを果たしている。
エントリーモデルの価格は、ノアが267万円であるのに対し、アルファードはその2倍超におよぶ540万円の設定となっており、昨今の自動車価格上昇の著しさを再確認するとともに、アルファード/ヴェルファイアの高級化が進行した。
ここ1年ほどは、メーカーを問わず多くの車種で値上げが実施されてきたが、ノア/ヴォクシーの車両本体価格は、まだ2022年1月の発売当時からそのまま。一部改良も期待されるが、およそ3年間も値上げ無しということになれば、大幅な値上げが盛り込まれる可能性がある。現段階では、オーダーストップの措置は取られておらず、割安な価格で買えるチャンスなのかもしれない。
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ノアとヴォクシー、2026年より台湾でも並行生産の可能性、供給安定化に期待
現行型のノア・ヴォクシーは2022年1月にフルモデルチェンジされました。しかし、発売以来、供給体制が不安定で、納期の長期化が慢性化してきました。発売当初は半導体不足や人気車種であることが原因と考えられましたが、半導体不足が解消され、発売から2年が経過しても納期の問題は続いています。ただし、今後は国内向けの供給体制が大幅に見直され、問題が根本的に解消される可能性があります。
2024年9月20日に中部経済新聞が報じた内容によれば、トヨタは2026年から台湾の車両生産工場でノアとヴォクシーの新たな生産を開始し、日本へ輸出する検討に入ったとしています。これは、トヨタ車体の富士松工場と並行して生産を行う見通しであり、国内と海外をまたいでの並行生産は異例の試みです。この戦略により、広域的に工場の生産負荷が平準化され、車両供給の安定化を実現することが期待されます。
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不正発覚のノアとヴォクシー、早期に生産再開
トヨタ自動車は「型式指定」に関する新たな不正が8件あったことを2024年7月31日に発表しました。そのなかには「ノア」「ヴォクシー」そして「スズキ ランディ」に関するものも含まれました。
不正の内容は、内装の乗員保護装置試験において、ナビディスプレイが量産と異なる部品を使用していたとしています。このため、出荷は一時停止となりました。先に認証不正が発覚した「ヤリスクロス」においては、2024年6月3日から生産が停止されており、その再開時期は2024年9月とされています。
「ノア」「ヴォクシー」についても「ヤリスクロス」と同程度の約3ヶ月間の生産停止を予想するものもありました。しかし、早期に安全性の確認が完了し、2024年8月2日に生産・出荷が再開されました。
出荷停止の期間は短かったため、今後のマイナーチェンジや一部改良への影響は最小限にとどまったかもしれません。
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ノアのテストカーが再び目撃される、なぜフル擬装?
現行ノア・ヴォクシーのフルモデルチェンジ発売から1年半以上が経過するなか、現行ノアがベースの正体不明のテストカーが、2023年9月13日にトヨタの堤工場周辺でスパイショットされた。
ノア/ヴォクシーの擬装テストカーは、発売前の2021年秋頃に多く目撃されていた。このため、当時のテストカーを再使用しているかもしれない。しかし、当時のいくらかの車両の擬装パターンと今回のものを比較しても一致する車両は見当たらず、新たなテストカーが製作された可能性は残される。
リアバンパー周辺のデザインが変わっているように見えるのは気のせいか。
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2023年11月のノア・ヴォクシーの生産停止問題、影響は小さく収まったか?
2023年11月27日に報道された、トヨタ車体 富士松工場でのノアとヴォクシーの生産が停止していた問題は、ステアリングコラム部品において、国土交通省の型式認証制度の認可申請で不備があったことが判明した。29日に生産再開、すぐに再々停止、結局12月1日中に生産再開となった。数日間は生産が滞ったことになるが、その後大きな問題に発展していないことから、納期や一部改良の時期など全体の流れには大きな影響が無かったことが見込まれる。
トヨタのミニバンラインアップでは、ヒエラルキーが一つ上のアルファード/ヴェルファイアが40系へのフルモデルチェンジを果たした。しかしながら、その高価な価格設定は、一部でノア/ヴォクシーの魅力を再認識させる動きもあった。結果的に、アルファード/ヴェルファイアの従来ユーザーをいくらか取り込みながら、ノア/ヴォクシーへの関心が高まっている。
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特別仕様車「ヴォクシー 煌Ⅳ」「ノア W×B Ⅳ」の2025年発売に期待
特別仕様車「ヴォクシー 煌4」、「ノア W×B 4」の2モデルが、2025年のマイナーチェンジ時に発売されることが待望されるが、現在のところ、具体的な情報は無し。
特別仕様車の登場が難しい理由として、納期が長期化していたことが挙げられていた。
東京オートサロン2025では、「ヴォクシー 煌4」「ノア W×B 4」に関連する出品にも期待したい。
ヴォクシー初代モデル~先代3代目モデルまでは、いずれも新型登場から約1年後に「煌」が登場し、ノアも「W×B」が設定されてきたが、本モデルでの実現は遅れそうである。
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13.2型 有機EL後席ディスプレイが発売、14型が販売終了
一方、オプション品の後席ディスプレイについて、新たな進展もあった。
従来の14型有機EL(V14T-R72R)が2023年9月末に販売終了した。納入先メーカーの倒産が原因で、在庫品の販売がしばらく続けられてきた。このオプション品の後継となる後席ディスプレイが、13.2型有機EL(V13T-R72R)が消費税込み140,800円で2024年2月に発売予定とするも、ハイブリッド車の車両本体がオーダーストップの状況である。
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新型ヴォクシー モデリスタ カスタマイズモデル出品、東京オートサロン2022
東京オートサロン2022で出品された新型ヴォクシーのカスタマイズモデルは、モデリスタが「Sharp × VALOUR」をデザインコンセプトに、様々な造形のメッキ加飾を施すことで、低重心で存在感のあるスタンスと上質感が与えられた。
「MODELLISTA エアロパーツセット」は「フロントスポイラー」「サイドスカート」「リヤスカート」と、横一文字に伸びたLED加飾が特徴の「シグネチャーイルミグリル」、ノアにも装着可能な「イルミルーフスポイラー」の5点セットと「フロントスポイラー」「サイドスカート」「リヤスカート」のみの3点セットも用意された。
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また、4点のメッキガーニッシュで構成された「クールシャインキット」は、煌びやかな変り映えを与えるとともに高級感を高めるアイテムとなる。
ホイールラインナップとしては、WingDancerシリーズの最新作「18インチアルミホイール&タイヤセットMODELLISTA WingDancerⅩⅦ」、モデリスタホイールの新シリーズ「16インチ アルミホイールセット TRINITAS」が設定された。
さらに、防犯対策やキズ防止に役立つ「セキュリティロックナットセット」、「セキュリティ付ナンバープレートボルト」、「ドアハンドルプロテクター(ブラック/シルバー)の3点を「MODELLISTAユーティリティセット」として設定された。
新型ヴォクシーがフルモデルチェンジ正式発売2022年1月13日【価格309万円~】
新型ヴォクシーのグレード構成と価格 2022年1月
新型ノアおよび新型ヴォクシーのグレード構成および車両本体価格は、発売前の暫定価格から変わらず。
(※価格は、消費税込み車両本体価格)
モデル | エンジン | グレード | 乗車定員(人) | 駆動方式 | 価格※ |
ヴォクシー | ガソリン | S-G | 7 or 8 | FF | \3,090,000 |
4WD | \3,288,000 | ||||
S-Z | 7 | FF | \3,390,000 | ||
4WD | \3,588,000 | ||||
ハイブリッド | S-G | 7 or 8 | FF | \3,440,000 | |
7 | E-Four | \3,660,000 | |||
S-Z | 7 | FF | \3,740,000 | ||
E-Four | \3,960,000 |
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ヴォクシーなどトヨタ中型ミニバン、三姉妹モデル縮小へ
先代ヴォクシーは2014年1月に発売された3代目モデルであった。ちょうど8年の販売期間を経て、新型へ切り替わった。
この間にはトヨタ社内でも様々な改革が実施された。特に複数の系統で構成されていた販売店の実質的な統合は、ユーザーサイドでも影響が大きかった。統合以降は、トヨタ系列の全販売で幅広くラインアップされるほとんど全てのトヨタ車種のオーダーが可能となり利便性が大きく向上した。一方で、モデルネームの淘汰が促されることになり、エクステリア違いの姉妹モデルが消失していった。
フルモデルチェンジにより一新されるヴォクシーもこの影響を受けた。販売が好調であったヴォクシーは残されたが、エアログレードのみに絞られた。
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フルモデルチェンジにより新型ヴォクシーはTNGA採用、1.8LハイブリッドはFFとE-Four
既に多くのトヨタ車種に採用されてきたTNGAプラットフォームであるが、いよいよミニバン車種にも採用されていく段階となった。特にパワートレインに関しては、TNGA世代の2つの最新型エンジンが新型ヴォクシーに採用された。
新型ヴォクシー・ノアの1.8Lハイブリッドは大幅改良で継続、E-Four追加
先代型ヴォクシーはハイブリッドモデルが販売の主力となれなかったが、新型の予約の状況によればハイブリッドが優勢となっている。
ハイブリッドシステムの中身は、先代モデル搭載の2ZR-FXE型からエンジン型式を引き継ぐ正常進化版となる。駆動方式にE-Fourが設定されることになり、2WDと合わせて電動化率の向上に貢献することになりそう。
トヨタの中小型車向けハイブリッドシステムは、いずれは1.5Lと2.0Lのダイナミックフォースエンジンに集約されていくという予想もあったわけだが、しばらく1.8Lも残されそう。
2009年発売の3代目プリウスからスタートした1.8Lハイブリッドは、まだまだ改良の余地があるとされる。2023年1月に発表された新型プリウスでも、法人向け「Xグレード」と、KINTO専売「Uグレード」については、1.8 HEVの設定となった。
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新型ヴォクシー・ノアの2.0L ガソリンは最新型ダイナミックフォースエンジン
ガソリン車にはM20A-FKS型の直列4気筒 2.0Lダイナミックフォースエンジンが搭載された。
これは、先代ヴォクシー搭載の3ZR-FAE型エンジンと比較して排気量は大きく変わらないが、より高効率なトヨタの最新型エンジンである。先行して、レクサスUX、ハリアー、RAV4、北米カローラなど多くの車種で採用されてきた。
実は、多くのユーザーにとって気になるのは、ハイブリッド車よりもガソリン車ではないだろうか。というのも、先代ヴォクシーの販売台数に占めるハイブリッド車の比率は3割程度に留まり、過半数を占めるのが低価格なガソリン車であった。
新型ヴォクシーに採用されるGA-Cプラットフォームに限れば、これまでM20A-FKS型を搭載した国内モデルは、レクサスUX200、カローラツーリング “2000リミテッド”といったプレミアム車種に留まっていた。
しかしM20A-FKS型がプレミアム車種向けのエンジンかといえば、そうとも言えず、北米ではカローラの通常モデル等にも採用されている。国内でも車体がワンサイズ大きくなるGA-Kプラットフォーム車種では、ハリアーやRAV4のエントリーモデルにも搭載されてきた。
ミニバン車種は、車両重量および空気抵抗が大きく、燃費が悪化しがちである。熱効率40%を誇るM20A-FKS型の採用により動力性能は向上することになる。
また、M20A-FKS型と組み合わさるトランスミッション、Direct Shift-CVTも期待されるメカニズムの一つ。その中身は、発進用ギヤ+ベルト式CVTの構成となっており、変速比幅(レシオカバレッジ)7.5を達成。これは燃費性能の向上に寄与することになる。
ベルト式CVTが不得意とするLOW側をギア伝達とすることで、力強い加速を実現するとともに、アクセル操作に対して一瞬遅れるようなベルト式CVT特有の発進時のもたつき感が改善される。
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ヴォクシー・ノア マイナーチェンジ 特別仕様車 まとめ
まとめ更新日: 2024/11/10
- 90系、2022年1月にフルモデルチェンジ発売
- 一部改良の延期により、従来型が2025月3月頃まで生産延長
- 2024年11月、従来型の追加生産枠による受注を再開
- 2025年春以降に一部改良の実施が予想される
- マイナーチェンジ相当のフェイスリフトは一部改良で実施されない可能性
- 12.3インチフル液晶メーターは一部改良で採用されない可能性
- 2024年1月より、ヴォクシーが元町工場で並行生産と報道
- 特別仕様車「ヴォクシー煌Ⅳ」「ノアW×B Ⅳ」は2024年も発売されない可能性
- 2023年9月にフル擬装されたノアのテストカーが目撃される
- 2026年より台湾でも並行生産を検討中