
ノアがベースと思われる擬装車両 スパイショット 2023年9月13日 トヨタ堤工場の近くにて(画像提供 Twitter@komononocopen 様)
ついに受注停止へ、一部改良と特別仕様車「ヴォクシー 煌 Ⅳ」「ノア WxB Ⅳ」に期待
現行ノア・ヴォクシーは、2022年1月のフルモデルチェンジ発売から2年を迎えようとしている。2024年秋頃にはマイナーチェンジ相当の一部改良の実施が予想される。
2023年11月下旬の段階で、受注停止の動きがあり、既に一部のディーラーではオーダーストップの措置が取られている。一部改良に向けた準備であることが期待される。もしかすると、2023年9月に目撃されたノアの擬装車両と関係するかもしれない。
また、2023年11月27日には、トヨタ車体 富士松工場でのノアとヴォクシーの生産が停止していることが報道された。ステアリングコラム部品において、国土交通省の型式認証制度の認可申請で不備があったことが判明したが、29日に生産を再開している。しかし、同日に再び生産を停止しており、これは部品の取り違えの可能性があり確認のためという。結局、12月1日中に生産再開となったものの、数日間、まともに生産されていなかったことが想定される。納期や一部改良の時期など、全体の流れには大きな影響が無いことを祈りたい。
現在、受注受付が終了しつつあるノア・ヴォクシーであるが、従来型のバックオーダーが積み上がっている状況からは、一部改良による販売再開は随分と先になりそう。一部改良の内容や特別仕様車の導入など、具体的な情報はまだ明らかとなるタイミングではないだろう。
ノア/ヴォクシーは、大幅なフェイスリフトが実施されるには、まだ早すぎる段階にあると考えられる。そんななか期待されるのが、特別仕様車「ノア WxB」と「ヴォクシー 煌」の登場である。また、改良内容では12.3インチのマルチインフォメーションディスプレイが装備されるのかどうかも焦点となる。
いずれにせよ、次の販売再開時には車両価格の大幅な値上げが予想されるため、現行型をリーズナブルな価格で購入できるのは、これが最後のチャンスとなりそうだ。
千葉トヨペットが公開している納車時期によると、ノアとヴォクシーのハイブリッド車かつトヨタチームメイトアドバンストパーク選択車が、最長で2024年11月中旬以降と案内されている。またガソリン車も2024年6月中旬以降の案内で、多くのモデルにおいて半年以上の納車待ちが発生している。
2024年1月12日より開催される東京オートサロンでは、ノア 特別仕様車「WxB Ⅳ」、ヴォクシー特別仕様車「煌 Ⅳ」を予告するコンセプトモデルの登場が期待される。
トヨタのミニバンラインアップでは、ヒエラルキーが一つ上のアルファード/ヴェルファイアが40系へのフルモデルチェンジを果たした。しかしながら、その高価な価格設定は、一部でノア/ヴォクシーの魅力を再認識させる動きもあった。結果的に、アルファード/ヴェルファイアの従来ユーザーをいくらか取り込みながら、ノア/ヴォクシーへの関心が高まっている。
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ノアのテストカーが再び目撃される、なぜフル擬装?
現行ノア・ヴォクシーのフルモデルチェンジ発売から1年半以上が経過するなか、現行ノアがベースの正体不明のテストカーが、2023年9月13日にトヨタの堤工場周辺でスパイショットされた。

ノアがベースと思われる擬装車両 スパイショット 2023年9月13日 トヨタ堤工場の近くにて(画像提供 Twitter@komononocopen 様)
ノア/ヴォクシーの擬装テストカーは、発売前の2021年秋頃に多く目撃されていた。このため、当時のテストカーを再使用しているかもしれない。しかし、当時のいくらかの車両の擬装パターンと今回のものを比較しても一致する車両は見当たらず、新たなテストカーが製作された可能性は残される。
リアバンパー周辺のデザインが変わっているように見えるのは気のせいか。
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特別仕様車「ヴォクシー 煌Ⅳ」「ノア W×B Ⅳ」の2024年発売に期待、納期短縮傾向
特別仕様車「ヴォクシー 煌4」、「ノア W×B 4」の2モデルの2024年発売が待望されるが、現在のところ、具体的な情報は無し。
特別仕様車の登場が難しい理由として、納期が長期化していたことが挙げられていたが、最近は短縮傾向にある。
「ヴォクシー 煌4」「ノア W×B 4」の発売を予告するコンセプトモデルの出品が期待される。
ヴォクシー初代モデル~先代3代目モデルまでは、いずれも新型登場から約1年後に「煌」が登場し、ノアも「W×B」が設定されてきたが、本モデルでの実現は遅れそうである。
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13.2型 有機EL後席ディスプレイが発売、14型が販売終了
一方、オプション品の後席ディスプレイについて、新たな進展もあった。
従来の14型有機EL(V14T-R72R)が2023年9月末に販売終了した。納入先メーカーの倒産が原因で、在庫品の販売がしばらく続けられてきた。このオプション品の後継となる後席ディスプレイが、13.2型有機EL(V13T-R72R)が消費税込み140,800円で2024年2月に発売予定となっている。
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ノア/ヴォクシーは、まだ値上げされていない
トヨタのラインアップでは、2023年6月にワンサイズ上のミニバン、アルファードとヴェルファイアがフルモデルチェンジを果たしている。
エントリーモデルの価格は、ノアが267万円であるのに対し、アルファードはその2倍超におよぶ540万円の設定となっており、昨今の自動車価格上昇の著しさを再確認するとともに、アルファード/ヴェルファイアの高級化が進行した。
ここ1年ほどは、メーカーを問わず多くの車種で値上げが実施されてきたが、ノア/ヴォクシーの車両本体価格は、まだ発売当時からそのまま。一部改良も期待されるが、これには大幅な値上げが盛り込まれる可能性がある。現段階では、オーダーストップの措置は取られておらず、割安な価格で買えるチャンスなのかもしれない。
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新型ヴォクシー モデリスタ カスタマイズモデル出品、東京オートサロン2022
東京オートサロン2022で出品された新型ヴォクシーのカスタマイズモデルは、モデリスタが「Sharp × VALOUR」をデザインコンセプトに、様々な造形のメッキ加飾を施すことで、低重心で存在感のあるスタンスと上質感が与えられた。
「MODELLISTA エアロパーツセット」は「フロントスポイラー」「サイドスカート」「リヤスカート」と、横一文字に伸びたLED加飾が特徴の「シグネチャーイルミグリル」、ノアにも装着可能な「イルミルーフスポイラー」の5点セットと「フロントスポイラー」「サイドスカート」「リヤスカート」のみの3点セットも用意された。
ヴォクシー モデリスタ カスタマイズモデルの<画像>は、次のページ
また、4点のメッキガーニッシュで構成された「クールシャインキット」は、煌びやかな変り映えを与えるとともに高級感を高めるアイテムとなる。
ホイールラインナップとしては、WingDancerシリーズの最新作「18インチアルミホイール&タイヤセットMODELLISTA WingDancerⅩⅦ」、モデリスタホイールの新シリーズ「16インチ アルミホイールセット TRINITAS」が設定された。
さらに、防犯対策やキズ防止に役立つ「セキュリティロックナットセット」、「セキュリティ付ナンバープレートボルト」、「ドアハンドルプロテクター(ブラック/シルバー)の3点を「MODELLISTAユーティリティセット」として設定された。

新型ヴォクシーがフルモデルチェンジ正式発売2022年1月13日【価格309万円~】
新型ヴォクシーのグレード構成と価格 2022年1月
新型ノアおよび新型ヴォクシーのグレード構成および車両本体価格は、発売前の暫定価格から変わらず。
(※価格は、消費税込み車両本体価格)
モデル | エンジン | グレード | 乗車定員(人) | 駆動方式 | 価格※ |
ヴォクシー | ガソリン | S-G | 7 or 8 | FF | \3,090,000 |
4WD | \3,288,000 | ||||
S-Z | 7 | FF | \3,390,000 | ||
4WD | \3,588,000 | ||||
ハイブリッド | S-G | 7 or 8 | FF | \3,440,000 | |
7 | E-Four | \3,660,000 | |||
S-Z | 7 | FF | \3,740,000 | ||
E-Four | \3,960,000 |
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ヴォクシーなどトヨタ中型ミニバン、三姉妹モデル縮小へ
先代ヴォクシーは2014年1月に発売された3代目モデルであった。ちょうど8年の販売期間を経て、新型へ切り替わった。
この間にはトヨタ社内でも様々な改革が実施された。特に複数の系統で構成されていた販売店の実質的な統合は、ユーザーサイドでも影響が大きかった。統合以降は、トヨタ系列の全販売で幅広くラインアップされるほとんど全てのトヨタ車種のオーダーが可能となり利便性が大きく向上した。一方で、モデルネームの淘汰が促されることになり、エクステリア違いの姉妹モデルが消失していった。
フルモデルチェンジにより一新されるヴォクシーもこの影響を受けた。販売が好調であったヴォクシーは残されたが、エアログレードのみに絞られた。
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フルモデルチェンジにより新型ヴォクシーはTNGA採用、1.8LハイブリッドはFFとE-Four
既に多くのトヨタ車種に採用されてきたTNGAプラットフォームであるが、いよいよミニバン車種にも採用されていく段階となった。特にパワートレインに関しては、TNGA世代の2つの最新型エンジンが新型ヴォクシーに採用された。
新型ヴォクシー・ノアの1.8Lハイブリッドは大幅改良で継続、E-Four追加
先代型ヴォクシーはハイブリッドモデルが販売の主力となれなかったが、新型の予約の状況によればハイブリッドが優勢となっている。
ハイブリッドシステムの中身は、先代モデル搭載の2ZR-FXE型からエンジン型式を引き継ぐ正常進化版となる。駆動方式にE-Fourが設定されることになり、2WDと合わせて電動化率の向上に貢献することになりそう。
トヨタの中小型車向けハイブリッドシステムは、いずれは1.5Lと2.0Lのダイナミックフォースエンジンに集約されていくという予想もあったわけだが、しばらく1.8Lも残されそう。
2009年発売の3代目プリウスからスタートした1.8Lハイブリッドは、まだまだ改良の余地があるとされる。2023年1月に発表された新型プリウスでも、法人向け「Xグレード」と、KINTO専売「Uグレード」については、1.8 HEVの設定となった。
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新型ヴォクシー・ノアの2.0L ガソリンは最新型ダイナミックフォースエンジン
ガソリン車にはM20A-FKS型の直列4気筒 2.0Lダイナミックフォースエンジンが搭載された。
これは、先代ヴォクシー搭載の3ZR-FAE型エンジンと比較して排気量は大きく変わらないが、より高効率なトヨタの最新型エンジンである。先行して、レクサスUX、ハリアー、RAV4、北米カローラなど多くの車種で採用されてきた。
実は、多くのユーザーにとって気になるのは、ハイブリッド車よりもガソリン車ではないだろうか。というのも、先代ヴォクシーの販売台数に占めるハイブリッド車の比率は3割程度に留まり、過半数を占めるのが低価格なガソリン車であった。
新型ヴォクシーに採用されるGA-Cプラットフォームに限れば、これまでM20A-FKS型を搭載した国内モデルは、レクサスUX200、カローラツーリング “2000リミテッド”といったプレミアム車種に留まっていた。
しかしM20A-FKS型がプレミアム車種向けのエンジンかといえば、そうとも言えず、北米ではカローラの通常モデル等にも採用されている。国内でも車体がワンサイズ大きくなるGA-Kプラットフォーム車種では、ハリアーやRAV4のエントリーモデルにも搭載されてきた。
ミニバン車種は、車両重量および空気抵抗が大きく、燃費が悪化しがちである。熱効率40%を誇るM20A-FKS型の採用により動力性能は向上することになる。
また、M20A-FKS型と組み合わさるトランスミッション、Direct Shift-CVTも期待されるメカニズムの一つ。その中身は、発進用ギヤ+ベルト式CVTの構成となっており、変速比幅(レシオカバレッジ)7.5を達成。これは燃費性能の向上に寄与することになる。
ベルト式CVTが不得意とするLOW側をギア伝達とすることで、力強い加速を実現するとともに、アクセル操作に対して一瞬遅れるようなベルト式CVT特有の発進時のもたつき感が改善される。
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ヴォクシー・ノア 特別仕様車 まとめ
- 90系、2022年1月にフルモデルチェンジ発売
- 2023年11月下旬、オーダーストップの動きあり
- 特別仕様車「ヴォクシー煌Ⅳ」「ノアW×B Ⅳ」の2024年発売が期待される
- 発売から1年半が経過、計画に対してノアよりもヴォクシーの人気が高い傾向
- 半導体不足の問題が解消されつつある
- トヨタが発表する工場出荷時期は、依然6ヶ月以上と明記されるも、短縮傾向にある
- 2023年9月にフル擬装のノアのテストカーが目撃される