シエンタのフルモデルチェンジ、次期シエンタはTNGA採用で正常進化
トヨタのコンパクトミニバン、シエンタのフルモデルチェンジが計画されている。
次期型はヤリス、ヤリスクロスで実績のあるTNGA-Bプラットフォームを採用し、現行型から基本性能を大幅に向上させてくる。
フルモデルチェンジでもシエンタのサイズ感は維持、ボディは低重心化
次期シエンタはTNGA-Bの採用となるが、ホイールベースはヤリスの2550mm、ヤリスクロスの2560mmから当然延長されることになる。
現行シエンタの2750mmとの比較でも20mmの延長が見込まれており、新型シエンタのホイールベースは2770mmとなる見込み。
これに伴い、全長も伸ばされることになるが、それでも4.3m未満の水準に留まるだろう。
ユーザーが求めるコンパクトなサイズ感は維持される。次期シエンタもホンダ・フリードとライバルであり続け、ワンサイズ上のミニバンであるノアとの差別化もしっかりと継続される。
全高方向については、低重心化と近年のデザイントレンドに合わせて、やや縮小されることが予想される。ボディスタイルは現行型の曲線的から直線的なイメージとなり、これも昨今の流行に合わせたものになるだろう。
全幅は1695mmで5ナンバーサイズが維持される。
フルモデルチェンジでノアに統合、TNGA-Cで開発中
シエンタはフルモデルチェンジでダイナミックフォースエンジンに切り替わる
新型シエンタのパワートレインについては、熱効率41%を誇るシステムであるM15A型のダイナミックフォースエンジンが採用される。
M15A-FKS型のコンベンショナルとM15A-FXE型のハイブリッドと両方のラインアップとなり、いずれもヤリス、ヤリスクロスで採用実績があるユニットである。
現行シエンタとの比較では、シリンダー数が4気筒から、次期型の3気筒に減らされることになる。ハイブリッドに電気式4WDのE-Fourが設定されることもヤリス、ヤリスクロスに準じたものとなる。
次期シエンタには全車速対応ACC、電動パーキングブレーキの装備を期待する
ヤリスでは一部グレードを除き手動のサイドブレーキが採用され、オートクルーズコントロール(ACC)についても速度30km/h未満では非対応という状況であった。
一方でヤリスクロスでは、電動パーキングブレーキが採用され、ACCは全車速対応に進化した。
次期シエンタは、もちろん後者のヤリスクロスと同様の仕様になることが予想され、高速道路渋滞時におけるドライバーの負担軽減が期待される。
シエンタのフルモデルチェンジの時期、発売日はいつ頃か
現行型シエンタは2015年の発売であった。
2021年にはフルモデルチェンジされるのではという予測もあったが、現状では2022年夏以降と考える方が現実的である。さらに、昨今の自動車向け半導体の世界的供給不足により、自動車メーカー各社は新型車導入スケジュールを遅らせる動きすらある。
また、昨年2020年に発売されたヤリス、ヤリスクロスの販売が非常に好調であることもシエンタのフルモデルチェンジを急がない理由の一つとなりそうだ。前述の通り、新型シエンタとはパワートレイン部をはじめ多くのパーツが共用されることになり、しばらくはヤリスとヤリスクロスの生産能力を落としたくはないだろう。