トヨタの5ドアハッチバック「カローラスポーツ」、セダンの「カローラ」、ステーションワゴンの「カローラツーリング」の一部改良が予定されている。2022年夏頃の受注スタート、10月頃に正式発売日を迎える見込みとなっている。
さらに同時期に発売予定となっているのが「GRカローラ」で、ファミリーカーとしての居住性と本格的スポーツ性能が与えられる。

現行型210系カローラ、今秋の一部改良はマイナーモデルチェンジ相当になる可能性
現行の12代目カローラシリーズは、2018年から「カローラスポーツ」、2019年から「カローラ」と「カローラツーリング」が加わり、3つのモデルが先行して国内販売されてきた。
さらに2021年には、クロスオーバーSUVのカローラクロスが追加発売されていたが、先行3モデルについては、販売のテコ入れが必要な時期に来ており、2022年に予定されている一部改良は、マイナーチェンジ相当の内容になりそう。特に手が加えられるのが、パワートレインラインアップで、次章で詳しく。

新型カローラは、パワートレインラインアップ変更により、低価格グレードが充実
「カローラスポーツ」、「カローラ」、「カローラツーリング」の搭載エンジンは、1.8L ハイブリッド(2ZR-FXE型)、1.2Lターボ(8NR-FTS型)、1.8L NA(2ZR-FAE型)、さらに一部の上位グレードには、2.0L NA(M20A-FKS型)が設定されてきた。
これまで販売実績の大きかった、1.8L ハイブリッドは採用が継続される見込み。
1.8L NAについては、1.5L NA(M15A-FKS型)に変更となり、グレードラインアップが大きく変わる。1.5L NAエンジンはヤリスで採用実績がある、直列3気筒のダイナミックフォースエンジンで、このクラスではトヨタの最新のエンジンとなる。排気量やパフォーマンスでは格下ということになるが、燃費性能は向上することになりそう。
1.5L NAエンジンモデルは、低価格でコストパフォーマンスに優れたグレードの設定が予想され、納期が遅れがちなハイブリッドモデルに対するもう一つの選択肢として、ユーザーから選ばれることになる。
そして、1.2Lターボについては販売実績が良くないこともあり廃止となる見込み。
本来は欧州市場でのダウンサイジングターボエンジンの需要に応え開発されたユニットであるが、現在の同市場はHEV(ハイブリッド車)、BEV(バッテリーEV)の採用が事実上必須となっており、その役目は終えている。国内向けを含めて販売縮小され、生産を終えることが予想される。

2022年新型カローラは後期型へのフェイスリフトが期待される、フルモデルチェンジまでの期間は延長されない
トヨタも国内向け車種については、モデルサイクルを延長していく動きがある。ただし、カローラシリーズは、グローバル販売されるトヨタの最重要車種の一つ。近年の5~6年程度のモデルサイクルは継続されることが予想され、2024年頃には13代目へのフルモデルチェンジの実施が予想される。
こういったスケジュールの予測からも、2022年のタイミングで後期型へのフェイスリフトが実施される可能性は高い。
2022年10月に予定されている一部改良の中には、ヘッドランプやフロントグリル周辺に新デザインが導入されることになりそうだ。