アルファード、ヴェルファイア 一部改良 2024年12月発表
トヨタは、アルファードとヴェルファイアにプラグインハイブリッドシステム搭載車(PHEV・6人乗り)を新たに設定し、2025年1月31日に発売すると発表しました。あわせて、ガソリン車とハイブリッド車(HEV)の一部改良を行い、こちらは1月7日に発売する予定です。さらに、トヨタ車体特別架装車としてアルファード Spacious Loungeが追加され、こちらは1月31日より発売されます。
まずはアルファードの税込価格について見ていきます。新設されたXグレードは5,100,000円からの設定となりました。Zグレードは5,550,000円から、エグゼクティブラウンジは8,600,000円からとなります。さらに、新設されたエグゼクティブラウンジPHEV E-Fourは10,650,000円で提供されます。
次にヴェルファイアの税込価格についてです。Z Premierのターボエンジンモデルは6,700,000円から、ハイブリッドモデルは7,050,000円から用意されます。エグゼクティブラウンジは8,800,000円から、新設されたエグゼクティブラウンジPHEV E-Fourは10,850,000円で販売されます。
販売の目標台数は月販基準台数8,600台(アルファード約70%、ヴェルファイア約30%)で、そのうちPHEVは200台としています。
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アルファードとヴェルファイアにPHEVを設定
2023年6月にモデルチェンジを実施したアルファードとヴェルファイア(ガソリン車・HEV)に、今回追加設定されたPHEVは、静粛性や乗り心地をいっそう高め、多様なシーンでドライバーや同乗者にさらなる快適な移動をもたらすことが目指されています。
音や振動が少ないEV主体の走行による静粛性、大容量リチウムイオンバッテリーを床下に搭載することで得られる低重心で安定した走りを両立させ、深夜の送迎など周囲に配慮した走行も実現します。また、電気のみでエアコンを作動できるため、待機時にエンジンをかける必要がなく、環境負荷軽減にも貢献します。
バッテリーに充電した電力だけでショーファーユースの日常移動の多くをEV走行でき、WLTCモードによるEV走行換算距離で73kmを達成しています。一方、長距離移動にはエンジンを併用できるため、安心して遠出ができる点も特徴です。
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ガソリン車とHEVの一部改良および新装備
ガソリン車とHEVの一部改良では、前後方のドライブレコーダーを備えたデジタルインナーミラーが全車に標準装備され、15スピーカーによるJBLプレミアムサウンドシステムと14インチリヤシートエンターテインメントシステムの設定範囲がZ・Z Premierにまで拡大しました。
ヴェルファイアでは外板色に専用のプレシャスメタルが加わり、よりアグレッシブさを際立たせる全3色展開となります。
そしてアルファード HEVには、8人乗り仕様のXグレードが廉価モデルとして追加されます。
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アルファード/ヴェルファイアPHEVモデルの特徴
新設定されたアルファード/ヴェルファイアのPHEVモデルの車両概要としては、2.5Lプラグインハイブリッドシステムを採用し、満充電状態でのEV走行換算距離73kmを達成しています。バッテリーを活用して日常の多くをEVで走れるだけでなく、長距離移動にはエンジンを併用することで遠方への移動も安心です。大容量リチウムイオンバッテリーを車体中央の床下に搭載することで室内空間を損なわず、HEVと比較してさらに35mm低重心化されています。ボディ骨格の最適化とも相まって、揺れの少ない快適な乗り心地と安定した走りが追求されました。
停止間際の急激なノーズダウンを抑制する「スムーズストップ」制御を新たに採用しており、乗員の姿勢を安定させて上質な乗り心地を実現しています。また、モーターの出力密度を高め、システム最高出力は225kW(306PS)に達し、モーターを最大限に活用することでスムーズな加速が可能となりました。ハイブリッド燃費は16.7km/Lを実現し、モーターアシスト領域の拡大によってエンジン回転数を抑え、エンジンノイズが低減されています。加えて、インストルメントパネルやドアなどに遮音材を追加し、ボディ骨格内にウレタンスポンジを追加することでロードノイズも低減し、静粛性が高められました。さらに、走行ルートを先読みしてEV/HEVモードを自動制御する「先読みEV/HEVモード切り替え制御」が導入され、市街地や山岳路など各区間に応じた効率的な走りを実現する仕組みも採用されています。
PHEVならではの充電・給電機能としては、普通充電に加え急速充電も可能となり、約38分(満充電量の約80%)で充電が完了します。停電や災害時、アウトドアなどで役立つ最大1,500W(AC100V)の外部給電機能を標準装備し、センターコンソールボックス後端とラゲージ内に設置されたアクセサリーコンセントに加え、ヴィークルパワーコネクターを充電インレットに差し込むことで外部給電コンセントとしても活用できます。クルマに蓄えた電気を住宅に供給するV2Hに対応しており、別売りのV2H機器と接続すれば家庭用電力として利用できることから、災害などによる停電時に頼りになる“蓄電池”としても機能します。電気を外部に給電する「EV給電モード」と、非常時にクルマを電源として活用する「HV給電モード」が用意されており、バッテリー満充電・ガソリン満タンの状態から約5.5日分の電力を供給できます。また、充電時にパワースイッチをONにすると外部電源の電力を利用してエアコンやオーディオが使用可能になる「マイルームモード」も搭載され、エンジンをかけずにテレワークや休憩などができる快適空間をつくれる点も注目されています。PHEV専用装備として、シルバースパッタリング塗装を施した19インチアルミホイール、本杢ステアリングホイール、ウルトラスエード®貼りの天井を採用しており、上質で特別感のある室内空間が演出されています。
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アルファード Spacious Loungeの詳細
新設定の「アルファード Spacious Lounge」は、アルファード Executive Loungeをベースにしたトヨタ車体特別架装車としてのラインアップとなります。
これはショーファードリブンとしての価値をさらに高める4人乗り仕様(HEV・PHEV)で、ビジネスやVIPの移動、プライベートな特別な時間にも活用できる贅沢な空間を備えます。後席には約420mm広がった足元スペースを確保した特別な2座のSpacious Lounge シートが用意され、電動で前後の伸縮調整が可能なオットマンを備えてゆったりと座れるよう設計されています。ヘッドレストにはスピーカーを内蔵し、臨場感溢れるサウンドを楽しめるほか、前席の背面には大容量の冷蔵庫を設置し、フロアには手荷物などを置けるフロアトレイが備えられています。専用生地を採用した前後セパレートカーテンとバックドアカーテンで静かで落ち着いたプライベート空間が作り出され、最大9着を収納できるラゲージ洋服掛けも取り外し可能な形で装備されています。スマートフォンや飲み物を収納するスマートフォン/カップホルダー、前席・後席それぞれに備えられたおくだけ充電機能、フレグランスの装備、専用のフロアマット、ゴルフバッグを4個まで積載できるラゲージルームなど、細部にわたって快適性や実用性が追求されています。
アルファード Spacious Loungeのボディカラーは、プラチナホワイトパールマイカ(089)、ブラック(202)、プレシャスレオブロンド(4Y7)の3色が用意され、消費税込みメーカー希望小売価格はPHEV車E-Fourが14,800,000円、HEV車E-Fourが12,720,000円となります。
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「Presidential Lounge」が商標出願
トヨタ自動車株式会社は、2024年7月18日付けで、「Presidential Lounge(プレジデンシャル ラウンジ)」という商標を日本国特許庁に出願しました。
この名称からは、現行の「Executive Lounge」よりもさらに上級なグレードが登場することが示唆されています。2025年序盤頃の一部改良で「Presidential Lounge」が発売されるという話はまだ聞きませんが、今後の展開が楽しみです。
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ガソリン車はダイナミックフォースエンジン、A25A-FKS型採用の噂も
2025年序盤の一部改良では、2.5L ガソリンエンジンの変更が噂されています。
先代30系からのキャリーオーバーであった2AR-FE型が、ダイナミックフォースエンジンのA25A-FKS型に切り替わることが期待されます。
しかし、これについては現在のところ、確度の高い情報は掴めていません。
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新型アルファード Xグレードと思われるテストカーがスパイショット
新型アルファードの低価格グレード「X」と思われるテストカーが、2023年8月の段階でスパイショットされていました。

新型アルファード スパイショット 低価格グレードのテストカーの可能性(画像提供 Twitter@tt33tt33tt33 様)
このテストカーには三河の仮ナンバーが装着されており、バックショットからはグレードを示すバッジ類が貼られていないことが確認できます。このテストカーの最大の特徴は、現行モデルの全てに標準装備されているシーケンシャルターンランプ、いわゆる流れるウィンカーが装備されていないことです。テストカーのウィンカーは内側の2灯のみが同時に点滅するだけとなっていました。

新型アルファード スパイショット 低価格グレードのテストカーの可能性(画像提供 Twitter@tt33tt33tt33 様)
2023年6月にフルモデルチェンジを迎えた新型アルファード40系は、プレミアムな質感と先進的な装備を備えています。これにより価格が高く設定されており、多くのファンにとって手に届きにくい存在です。トヨタは、将来的に低価格モデルの追加があることをほのめかしており、ファンはその追加に期待を寄せてきました。

新型アルファード スパイショット 低価格グレードのテストカーの可能性(画像提供 Twitter@tt33tt33tt33 様)
40系の初期ラインアップには、ヴェルファイアExecutive Lounge E-Fourが892万円でフラグシップに位置づけられ、アルファード Zグレード 2.5Lガソリン FFがエントリーモデルとして540万円で用意されてきました。また、福祉車両として、アルファードGグレードサイドリフトアップシート装着車が472万円という低価格で提供され、こちらにもシーケンシャルターンランプが標準装備されていました。
テストカーはシーケンシャルターンランプが非装備ということで、「G」よりも、下位グレードに相当し、「Xグレード」として、より低価格で追加設定されます。
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新型アルファード、新型ヴェルファイア、いなべ工場に加え、富士松工場でも並行生産へ
新型アルファードおよび新型ヴェルファイアは、2023年6月の発売後まもなくオーダーストップの措置が取られました。契約したユーザーには最長で1年以上の納期が言い渡されていたケースもありました。
これらの車両の生産は当初、トヨタ車体いなべ工場で行われていましたが、2023年末までには富士松工場でも生産が開始され、並行生産の体制が取られるようになりました。富士松工場での並行生産は、新型アルファードおよび新型ヴェルファイアの発売前から報じられていたため、生産体制の増強と安定化が期待されていました。
しかし、発売当初から富士松工場での生産は見込まれていたため、受注受付もそれに合わせて行われていたと考えられます。そのため並行生産を始めたことによる納期の大幅な短縮は難しいと予想されてきました。
2025年1月には一部改良やグレードの追加が行われ第2期の生産がスタートする見込みです。これには、発売時に予告されていたプラグインハイブリッド車の追加があるでしょう。
従来型のアルファードとヴェルファイアの通常モデルでは、「Zグレード」および「Zプレミア」がボトムラインとなってきました。さらに福祉車両では「サイドリフトアップチルトシート装着車」に設定されている、価格を抑えた「Gグレード」が用意されてきました。
将来的には、福祉車両ではない通常モデルにも、低価格グレードを設定する可能性があると、トヨタは以前から示唆してきました。これにより、より多くのユーザーが新型アルファードを手に入れる機会が増えることが予想されます。
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新型アルファード40系、一部改良、マイナーチェンジまとめ
まとめ更新日: 2024/12/23
正式発表前 予想価格表 アルファード/ヴェルファイア 一部改良 2024年12月発表
アルファード | 定員 | 新価格(円、消費税込み) | ||
FF | 4WD/E-Four | |||
スペーシャスラウンジ | PHEV | 4 | – | 14,800,000 |
スペーシャスラウンジ | HEV | 4 | – | 12,720,000 |
エグゼクティブラウンジ | PHEV | 6 | – | 10,650,000 |
エグゼクティブラウンジ | HEV | 7 | 8,600,000 | 8,820,000 |
Z | HEV | 7 | 6,350,000 | 6,570,000 |
Z | ガソリン | 7 | 5,550,000 | 5,748,000 |
X | HEV | 8 | 5,100,000 | 5,320,000 |
G 福祉車両 | HEV | 7 | 5,653,000 | 5,853,000 |
G 福祉車両 | ガソリン | 7 | 4,925,000 | 5,105,000 |
X 福祉車両 | ガソリン | 7 | 4,362,000 | 4,542,000 |
ヴェルファイア | 定員 | 新価格(円、消費税込み) | ||
FF | 4WD/E-Four | |||
エグゼクティブラウンジ | PHEV | 6 | – | 10,850,000 |
エグゼクティブラウンジ | HEV | 7 | 8,800,000 | 9,020,000 |
Zプレミア | HEV | 7 | 7,050,000 | 7,270,000 |
Zプレミアターボ | ガソリンターボ | 7 | 6,700,000 | 6,898,000 |
- 40系最初の一部改良を2024年12月20日発表
- 一部改良ではアルファード スぺーシャス ラウンジPHEV追加
- 一部改良ではPHEV追加
- 一部改良ではアルファードにエントリーモデルのXグレード追加
従来価格と比較 一部改良 2024年12月発表
アルファード | FF (円、消費税込み) | 4WD/E-Four (円、消費税込み) | |||||
新価格 | 従来価格 | 値上げ | 新価格 | 従来価格 | 値上げ | ||
スペーシャスラウンジ | PHEV | – | – | – | 14,800,000 | – | – |
スペーシャスラウンジ | HEV | – | – | – | 12,720,000 | – | – |
エグゼクティブラウンジ | PHEV | – | – | – | 10,650,000 | – | – |
エグゼクティブラウンジ | HEV | 8,600,000 | 8,500,000 | 100,000 | 8,820,000 | 8,720,000 | 100,000 |
Z | HEV | 6,350,000 | 6,200,000 | 150,000 | 6,570,000 | 6,420,000 | 150,000 |
Z | ガソリン | 5,550,000 | 5,400,000 | 150,000 | 5,748,000 | 5,598,000 | 150,000 |
X | HEV | 5,100,000 | – | – | 5,320,000 | – | – |
G 福祉車両 | HEV | 5,653,000 | 5,448,000 | 205,000 | 5,853,000 | 5,648,000 | 205,000 |
G 福祉車両 | ガソリン | 4,925,000 | 4,720,000 | 205,000 | 5,105,000 | 4,900,000 | 205,000 |
X 福祉車両 | ガソリン | 4,362,000 | – | – | 4,542,000 | – | – |
ヴェルファイア | FF (円、消費税込み) | 4WD/E-Four (円、消費税込み) | |||||
新価格 | 従来価格 | 値上げ | 新価格 | 従来価格 | 値上げ | ||
エグゼクティブラウンジ | PHEV | – | – | – | 10,850,000 | – | – |
エグゼクティブラウンジ | HEV | 8,800,000 | 8,700,000 | 100,000 | 9,020,000 | 8,920,000 | 100,000 |
Zプレミア | HEV | 7,050,000 | 6,900,000 | 150,000 | 7,270,000 | 7,120,000 | 150,000 |
Zプレミアターボ | ガソリンターボ | 6,700,000 | 6,550,000 | 150,000 | 6,898,000 | 6,748,000 | 150,000 |