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普及が進むアイドリングストップシステム
すべての車がハイブリッド車や電気自動車になれない現状では、普通のガソリン車が低コストで出来るだけ燃費を良くすることが重要になってくる。
そんな中、普及が進みつつあるのがアイドリングストップシステムだ。
最近は、各社が本気で開発を進めてきており、アイドリングストップシステムが出始めた頃と比べて完成度が非常に高くなってきており注目されている。
アイドリングストップ搭載車一覧
最近発売された車の中でアイドリングストップ機構が装備された車種は次の通り。
MRワゴン(スズキ)
ラフェスタハイウェイスター(日産)
モコ(日産)
プレマシー(マツダ)
マーチ(日産)
ワゴンR(スズキ)
セレナ(日産)
ヴィッツ(トヨタ)
ムーヴ(ダイハツ)
ステラ(スバル)
ハイブリッド車でシェアを持っているトヨタ、ホンダは、アイドリングストップ車の導入に対して消極的に感じる。
エンジンを止めることによる問題点を克服
ヒルスタートアシスト
上り坂で車を停止させている場合、ブレーキによる静止力に加え、エンジンとDレンジによって生み出すクリープ現象が静止するためのアシストになっている。
この状態で、エンジンを停止させると、車は坂道をころがり後退してしまう。
それを防止するためにブレーキを改良したのが、ヒルスタートアシストである。
この機能のおかげで、坂道の途中でも安心して、アイドリングストップさせることが可能になった。
エンジン再始動時間の短縮に成功
トヨタのヴィッツはエンジンの再始動にワンウェイクラッチと組み合わせた常時かみ合い式のスターターモーターを採用している。始動時間は0.35秒。
再始動時の振動改善のため日産のマーチはクランクプーリーなどにアンバランスマスを設ける工夫がされている。始動時間は0.4秒。
マツダのプレマシーはスターターは補助的に使うだけで、直接燃焼させることを主に始動させる。停止中にシリンダーを燃焼に最適なコンディションにしておく方法が取られている。始動時間は0.35秒。
日産のセレナは専用のモーターをエンジンに設置している。スターターを流用していないので、静かで素早い再始動が可能になっている。性能は高いが、ややコスト高となるのが欠点。始動時間は0.3秒。
メリットとデメリット
メリット
まず燃費が良くなることがあげられる。
ただし、燃費の改善は期待するほど大きくない。
実燃費の5%程度の改善と思っていたほうがいいだろう。
年間ガソリンを15万円使うドライバーであれば、年間7500円程度の節約になる。
信号待ちで静かなのもメリット。
もちろんCO2排出量が減るわけだから環境にもやさしい。
デメリット
先に述べた通り、わずか5%の燃費差では経済的メリットは少ない。
バッテリーが大型されているため、バッテリー交換に掛かる費用が年間で2500~3000円程アップする。
そうすると年間のガソリン代の節約は5000円程になる。
アイドリングストップ車は6万円~10万円程度車体価格が高いから、元を取れないケースが多くなるだろう。
再始動の高速化により、運転の違和感は少なくなったが、繰り返されるエンジンのON/OFFに煩わしさを感じる人も多いはずだ。
アイドリングストップ中はエアコンが送風になるのも我慢を強いられる。
アイドリングストップ車を選ぶべきか?
現状では、アイドリングストップ車を避けるようなグレード選択でも問題ないと思う。
アイドリングストップシステムは、今後の進化に期待したい装備。さらに燃費や始動性が向上することができれば、標準装備化されていくだろう。
ユーザーに装備の選択をさせている段階では、敢えて選ぶ必要のない装備である。
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