スズキは軽自動車のワゴンRシリーズに、派生モデル「ワゴンRスマイル」を2021年9月に発売。10月の販売台数はワゴンRシリーズ全体で8808台の実績となり、軽自動車販売ランキング首位の座を獲得した。
軽自動車セグメントでは、ホンダ・N-BOXが圧倒的な人気を誇ってきており、販売首位を22ヶ月間維持するという状況であったが、今回、ワゴンRシリーズがこれを陥落させた。
ワゴンRスマイルは、ワゴンRをベースに後席スライドドアを装備させたモデルとなっており、ダイハツ・ムーヴキャンバスの対抗車種に相当する。
このほかランキングでは、2位:日産・ルークス、3位:ホンダ・N-BOX、4位:スズキ・スペーシア、5位:スズキ・ハスラーと続き、スズキ勢の堅調なセールスが目立つ。
新型ワゴンRスマイルに半導体部品が優先的に回された可能性
先月の販売台数ランキングは、半導体部品をどれだけ調達できたかに依るところが大きそうだ。半導体不足による生産調整は各社で行われているが、その程度はメーカーやモデルによって様々である。こういったなか、発売されたばかりのワゴンRスマイルに、半導体部品が優先的に供給された可能性はあるだろう。
前年同月の販売実績では、首位のN-BOXは16052台であった。ワゴンRは現在首位とはいえ、販売台数としては昨年N-BOXの半分程度の水準に留まっており、今の自動車業界を取り巻く環境の厳しさが数字から読み取れる。
ワゴンRが勝てた理由、N-BOX一部改良前の買い控えもありそう
一方で、ワゴンRシリーズの販売首位は、長くは続かないという見方もある。N-BOXは2021年12月に一部改良が予定されており、これにより電動パーキングブレーキ、全車速対応の渋滞追従オートクルーズコントロールといったユーザーから待望されていた機能が、ようやく装備される見込み。
この新型N-BOXの販売に向けて、ユーザー側が買い控えを行ったか、あるいはホンダでも現行N-BOXの生産を控える動きがあったことが予想される。
来たる2021年12月あるいは2022年1月における販売台数は、一部改良で装備を充実させたN-BOXが、再び首位に返り咲くかもしれない。
新型ワゴンRスマイル、おすすめグレード&価格/装備と内装、外装
新型ワゴンRスマイルはワゴンRの車体をベースに後席両側スライドドアが装備され、独自の雰囲気を持つ専用エクステリアが特徴となる。
このページでは、価格(すべて消費税込み)と装備を比較していきながら、おすすめグレードを見ていく。
ワゴンRスマイル【G】一人乗りメインのセカンドカーとしてオススメなグレード
- Gグレード(FF)1,296,900円 /(4WD)1,420,100円
エントリーモデルとなるGグレードは、120万円台の価格が実現された。ワゴンRスマイルは、いわゆるプレミアム軽自動車と呼ばれるカテゴリの車種である。それでもR06D型のNAエンジンを搭載する低価格モデルが設定されたことは歓迎されるだろう。パワースライドドアが付かないなど、装備が簡略化されるなか、安全運転支援システムに関する多くの機能が標準化されており、「デュアルカメラブレーキサポート」、「誤発進抑制機能」、「車線逸脱警報機能」なども備わる。
また、ライバルのダイハツ・ムーヴ キャンバスのエントリー価格、143万円と比較して大幅に安いこともユーザーメリットとなる。
ワゴンRスマイル【G 快適パッケージ】毎日乗る方にオススメなグレード
- Gグレード快適パッケージ装着車(FF)1,335,400円 /(4WD)1,458,600円
両側のスライドドアに、「スライドドアクローザー」が装備される。半ドアの位置まで軽く閉めるだけで、ドアが自動で全閉する。このほか、「携帯リモコン」、「キーレスプッシュスタートシステム」も装備される。
価格上昇幅は、通常Gグレードから38,500円と控えめだが、快適性は大きく向上する。
ワゴンRスマイル【HYBRID S】小さいお子様がいる方にオススメなグレード
- HYBRID S(FF)1,472,900円 /(4WD)1,596,100円
ISG(モーター機能付き発電機)を搭載した「マイルドハイブリッドシステム」が装備される。ワゴンRスマイル各グレードのWLTCモード燃費は以下の通りで、ハイブリッド化による改善率は5%前後となる。
WLTCモード燃費(平均)
G | HYBRID S,X | |
FF | 23.9km/L | 25.1km/L |
4WD | 22.5km/L | 23.6km/L |
Gグレードに対する価格アップの176,000円は、ハイブリッドシステムもそうだが他の装備によるところも大きい。「ワンアクションパワースライドドア」が装備されるのも、HYBRID Sグレードからとなる。
パワースライドドアは、「予約ロック機能」付きで、パワースライドドアを閉めている途中にドアロックの”予約”をフロントドアやバックドアのリクエストスイッチから操作可能。ドアが閉まりきるのを待たなくていいから、クルマを降りた後の行動もスムーズにこなせる。また、「一時停止機能」は、雨の日の乗り降りやちょっとした荷物の出し入れのしやすさにもこだわった機能となる。
インテリアでもガーニッシュが一部で施され、質感アップが盛り込まれるほか、最適なドライビングポジションを実現する「運転席シートリフター」、「チルトステアリング」が装備される。
さらにアダプティブクルーズコントロールを主な機能とするセーフティプラスパッケージ(別途46,200円)がオプション装備できるのもHYBRIDグレードからとなる。
ワゴンRスマイル【HYBRID S 2トーンルーフパッケージ】エクステリアにこだわりたい方にオススメなグレード
- HYBRID S 2トーンルーフパッケージ(FF)1,533,400円 /(4WD)1,656,600円
通常HYBRID Sからの差額は60,500円で、オシャレな2トーンルーフとそれに合わせたエクステリア装飾がセットで備わる。
2トーンルーフパッケージの内容一覧
- 2トーンルーフ
- 2トーンカラーホイールキャップ
- メッキフロントグリル
- メッキヘッドランプガーニッシュ
- メッキドアハンドル
- メッキバックドアガーニッシュ
ワゴンRスマイル【HYBRID X】所有欲を満たしたい方にオススメの最上級グレード
- HYBRID X (FF)1,592,800円 /(4WD) 1,716,000円
最上級のHYBRID Xは、より拘りのある内外装によりプレミアムなモデルとなる。
「ヘッドランプ」、「ポジションランプ」はLED化される。ヘッドランプの下方に置かれる「メッキベゼル」付きの「LEDフォグランプ」もHYBRID Xだけの装備となる。「LEDサイドターンランプ」はドアミラー式となる。
インテリアでもメッキ装飾が増やされ、所有欲が満たされる。「フロントアームレストボックス」、「6スピーカー」、「360°プレミアムUV&IRカットガラス」も備わる。
また、2トーンルーフ仕様車は44,000円の別途オプション費用となる。
新型「ワゴンR スマイル」の主な特長
主要グレード構成、価格一覧
機種名 | エンジン | 駆動 | 燃料消費率 | 燃料消費率 | 消費税込み車両本体価格(円) |
WLTCモード走行 | JC08モード走行 | ||||
(km/L) | (km/L) | ||||
G | 0.66L | 2WD | 23.9 | 25.9 | 1,296,900 |
DOHC | |||||
吸排気VVT | 4WD | 22.5 | 24.0 | 1,420,100 | |
HYBRID S | 0.66L | 2WD | 25.1 | 29.2 | 1,472,900 |
DOHC | 4WD | 23.6 | 27.8 | 1,596,100 | |
HYBRID X | 吸排気VVT | 2WD | 25.1 | 29.2 | 1,592,800 |
(マイルドハイブリッド) | 4WD | 23.6 | 27.8 | 1,716,000 |
ワゴンRのボディサイズは、ライバルのムーヴキャンバスを上回る
新型ワゴンRスマイルのボディサイズは、全長3395mm×全幅1475mm×全高1695mm、ホイールベースは2460mmとなる。
全高については、通常ワゴンRの1650mmを超えるものの、スペーシアの1785mmには及ばない。
そして直接的ライバルとなるダイハツ・ムーヴキャンバスの全高1655mmを超えており、居住性でアドバンテージを取りに行ったのがわかる。
1.自分らしさを表現できる「マイスタイル マイワゴン」をテーマとしたデザイン
エクステリア
四角いボディーのフォルムと丸目ヘッドランプの組み合わせにより、シンプルで愛着とぬくもりを感じられるデザインとした。
LEDヘッドランプ内に透明な厚肉インナーレンズを用いたポジションランプを採用。また、メッキの加飾をフロントグリルやフォグランプベゼルに施し、ヘッドランプとの組み合わせにより上質さを表現した(HYBRID X)。
リヤのLEDテールストップランプに厚肉インナーレンズを採用しつつ、フローティングデザインで奥行き感を表現した。
インテリア
艶と潤いを表現したインパネカラーパネルは車体色に合わせてアイボリーパールとネイビーパールの2種類を設定した(HYBRID X、HYBRID S)。
インパネカラーパネルとエアコンサイドルーバーにカッパーゴールドのアクセントを施し、洗練された印象とした(HYBRID X、HYBRID S)。
インパネとドアトリムに革を手縫いしたようなステッチ風の模様を施し、質感を高めた。
ルーフはキルティング加工を施し、あたたかさを表現した。
カラー
車体色は「コーラルオレンジメタリック アーバンブラウン2トーンルーフ」と「インディゴブルーメタリック2 ホワイト2トーンルーフ」を新たに採用するなど、2トーンカラー8色、モノトーンカラー4色、計12パターンのラインアップとして、自分好みの色が選択できるように多彩な車体色を設定した(2トーンカラーはHYBRID X、HYBRID S 2トーンルーフパッケージのみ選択可)。
ホイールキャップは車体色に合わせてホワイト×シルバーとガンメタリック×シルバーの2トーンカラー2種類を設定した(HYBRID X、HYBRID S 2トーンルーフパッケージ)。
2.広い室内空間と乗り降りがしやすいスライドドアを搭載したパッケージング
ワゴンRに対して室内高を65mm拡大し、ゆとりある室内空間を実現した。
室内空間を拡大しながら、最小回転半径はワゴンRと同等の4.4mを維持した。
スライドドアは乗り降りがしやすいと定評があるスペーシアと同等の開口幅600mm、リヤステップ地上高345mmとした。
3.使い勝手に優れたユーティリティーとインフォテイメント
パワースライドドアが閉まる動作中にリクエストスイッチ、または携帯リモコンでドアロックを予約できる「パワースライドドア予約ロック機能」を採用した(HYBRID X、HYBRID S)。なお、「パワースライドドア予約ロック機能」のリクエストスイッチでの操作はスズキ初採用。
スマートフォンやウエットティッシュなどの小物を収納できるシートバックアッパーポケット(運転席)をスズキ初採用した(HYBRID X)。
インパネにはスマートフォンなどが充電できるUSB電源ソケット(HYBRID X、HYBRID S)とともに、大型スマートフォンも収納できるセンターポケットを設定した。
ワンアクションで素早く格納・復帰できるワンタッチダブルフォールディングリヤシートを採用した。
日焼けの原因となる紫外線(UV)とジリジリとした暑さのもとである赤外線(IR)をカット※して、強い日差しからお肌を守る「360°プレミアムUV&IRカットガラス」を採用した(HYBRID X)。
※紫外線(UV)は約99%カット、赤外線(IR)は約60%~80%カット。(スズキ調べ)
大きくて見やすく、操作しやすい9インチのスマートフォン連携メモリーナビゲーションをメーカーオプションとして設定した。
4.予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」の搭載
夜間の歩行者も検知するステレオカメラ方式の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、ハイビームアシスト、後退時ブレーキサポート、後方誤発進抑制機能、リヤパーキングセンサーを標準装備した。
全方位モニター用カメラ装着車は狭路での車速が約5km/h以下でのすれ違い時に自動でナビゲーション画面に左側及び前方の映像を表示して死角を減らし、接触防止をサポートする「すれ違い支援機能」をスズキで初採用した。
運転に必要な情報をカラーで見やすく表示するヘッドアップディスプレイ、長距離移動などでの運転操作の負担を軽減する全車速追従機能付きのアダプティブクルーズコントロール(ACC)、ステレオカメラが認識した道路標識を表示する標識認識機能[車両進入禁止、はみ出し通行禁止、最高速度、一時停止]、さまざまな車両情報を楽に認識できるカラー表示のマルチインフォメーションディスプレイなどを「セーフティプラスパッケージ」としてメーカーオプション設定した(HYBRID X、HYBRID S)。
5. 優れた走行性能とボディーの防音・防振対策により実現した快適な乗り心地と車内の静粛性
R06D型エンジンを搭載し、低速から中高速までの実用速度域で優れた燃費性能と軽快な走りを実現した。
ISG(モーター機能付発電機)と専用リチウムイオンバッテリーを組み合わせた独自のマイルドハイブリッドシステムを搭載。WLTCモード25.1km/Lの低燃費を実現した(HYBRID X、HYBRID Sの2WD車)。
構造用接着剤や高減衰マスチックシーラーの採用により、操縦安定性、乗り心地を高めた。
不快な音や振動を低減する遮音材などを最適に配置して、静かで会話のしやすい室内空間を実現した。
新型ワゴンR スマイルが売れる理由、スライドドア軽自動車が人気
国内市場では、乗用車から軽自動車へのシフトが進行してから久しいが、なかでも人気となっているのがスーパーハイトワゴンと呼ばれるカテゴリである。ホンダ・N-BOX、スズキ・スペーシア、ダイハツ・タントに代表されるモデルがこれに相当し、各社が販売に力を入れてきた。
ただし例外的に、ダイハツ・ムーヴに関しては、全高1.65m前後のトールワゴン車でありながら販売が好調であった。そのムーヴの販売台数の内訳を見ていくと、実は過半数が後席スライドドアを装備するムーヴキャンバスで占められている状況である。全高が少々低くても、後席スライドドアと、所有欲を満たすエクステリアがあれば、人気車種となり得ることが証明されていた。
新型ワゴンRスマイルは、このムーヴキャンバスで成功実績のあるコンセプトをそのまま引用しており、セールスが好調となったと考えられる。

新型ワゴンRスマイルと通常ワゴンRの違い
従来型ワゴンRと新型ワゴンRスマイルの構造的な違いは、後席ドアにある。従来型ワゴンRは一般的なヒンジドアを採用しているのに対し、新型ワゴンRスマイルではスライドドアが採用される。
スライドドア装備車は子育てママから人気が高いものの、軽自動車ではスペーシアのようなスーパーハイトワゴン車において装備されることが多かった。
ワゴンRスマイルは女子向けエクステリアだが男性でも乗れる
新型ワゴンRスマイルはムーヴキャンバスの対抗ということで、女性ユーザーをターゲットとしたエクステリアが特徴である。ただし、男性が乗っても違和感がなく、可愛らしさは程々に留められている。
さらに、スズキはラパンを2022年にもフルモデルチェンジ発売させる見込み。ラパンは女性ユーザーをターゲットとした軽自動車としては定番モデルである。
近い将来、スズキのラインアップでは、女子向けの新型軽自動車として2モデルが同時販売されることになる。
新型ワゴンRスマイル、9月発売へ、陸送中車両 エクステリア リーク画像
発売日迫った新型ワゴンR。陸送中である完成車両の目撃情報が出回っている。

ワゴンRスマイル リーク
(写真提供@shiro_gadgetさん)
新型ワゴンRスマイル、フロントデザインはスペーシアの系統
ワゴンRスマイルは、そのモデルネームが示す通りワゴンRの車体がベースとなり、後席用スライドドアが装備されたモデルとなる。ただしエクステリア、特にフロントデザインの方向性はスペーシアの通常モデルに近く、女性ユーザーを意識したデザインに仕上がっている。
ヘッドランプは大型の楕円形で太いメッキフレームで囲まれる。このあたりはスペーシアの五角形ヘッドランプとは異なり、ワゴンRスマイルのアイデンティティを感じさせるところである。

ワゴンRスマイル リーク
写真提供@martin_Ratsさん
また、フロントグリルのパターンは、ドットタイプと横桟タイプが用意されるようだ。どちらもメッキ加工の多用で質感は高く見え、一見して上位グレードがどちらなのかわからない。フォグランプが付いているドットパターンの方が上位グレードのHYBRID Xとなる。
そのフォグランプも円形のメッキフレームで装飾される。やや大きめで存在感が大きく、レトロなテイストが強調されている。

ワゴンRスマイル リーク
写真提供@martin_Ratsさん
リーク画像からは、ツートンカラーは上段:ブラウン系統色、下段:ブラック系統色の存在が確認できる。サイドの窓枠はブラックアウト化されているようだ。
スペーシアの全高バランスと比べると、ワゴンRスマイルは低く見える。やはりワゴンRベースで、居住空間としてはスーパーハイトワゴンとまではいかないようである。その分、丸みを帯びたボディスタイルが魅力的で、オーナーの所有欲を満足させるモデルとなりそうだ。

ワゴンRスマイル リーク
写真提供@shiro_gadgetさん
ワゴンRスマイルはマイルドハイブリッド有り
バックドア右には「SMILE」ロゴ。その下には「HYBRID」のバッジが貼られる。この「HYBRID」のバッジはサイドミラー前方にも見える。そして、今回確認できる車両の全てでそのバッジは貼られていた。これ以外にコンベンショナルガソリン車(NAのみ)も存在する。

ワゴンRスマイル リーク
写真提供@martin_Ratsさん
ワゴンRスマイルはスライドドア+ハイブリッド+女子向け外装
これまでのスズキのラインアップでは、スライドドア装備の軽自動車としてスーパーハイトワゴンのスペーシアが販売されてきた。
ワゴンRスマイルは全高を低くし、ターゲットを女性ユーザーに絞った丸みのあるエクステリアが特徴で、ダイハツ・ムーヴキャンバスと直接対抗する車種となる。
そして、ワゴンRスマイルの車両価格もムーヴキャンバスを意識したものとなるだろう。
ムーヴキャンバスの現行ラインアップは低価格なLグレード系統のモデルが販売終了となっているが、これは消費税込み車両本体価格で127万円台に設定されていた。
ワゴンRスマイルも同価格帯のエントリーモデルが設定されることが期待され、129万6900円からのラインアップとなった。
ワゴンRスマイルは、ムーヴキャンバスに対してコンセプトで後追いとなってしまう。スズキが得意とするマイルドハイブリッドによる燃費性能で、燃費性能や先進性をアピールしていくことになるだろう。