新型フォレスター「ひどい」と言われる理由、水平対向エンジンの燃費性能の悪さに「がっかり」、後期型デザイン不評【フルモデルチェンジ次期型B型以降に搭載予想、ストロングハイブリッドで燃費大幅改善】2023年のF型改良で最終型へ

フォレスター
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FORESTER STI Sport(現行 E型)

現行型フォレスターにおいては、何かと「ひどい」と評価されることも多い。特に、燃費やエクステリアデザインについては、モデル末期ということもあり、ライバルモデルに対して見劣りする部分もある。

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ホンダ ZR-V

現在の国内ブランドの中型SUVのカテゴリは、ホンダ・新型ZR-V、日産・エクストレイル、三菱・アウトランダー、といったデビューしてから間もないモデルが多くラインアップされる状況となっている。

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日産 エクストレイル オーテック

ただし、フォレスターもフルモデルチェンジが2024年に迫っており、燃費もエクステリアも大きく改善されることになりそう。

ひどいと言われる「フォレスター」改善へ、<まとめ>は、次のページ

「ひどい」と言われるフォレスターの燃費

フォレスターは、グローバルでも需要が多い中型SUVのモデル。国内ブランドのライバルでは、RAV4、ハリアー、エクストレイル、アウトランダー、CX-5といったモデルが挙げられる。なかでもフォレスターの「燃費がひどい」と酷評されるケースがある。

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トヨタ RAV4

各モデルの4WD車における、WLTCモード燃費は、以下の通り。

(※2023年2月)

  • フォレスター 2.0L ハイブリッド 14.0 km/L
  • フォレスター 1.8L ターボ 13.6 km/L
  • RAV4(2.5L E-Four)20.3~20.6 km/L
  • ハリアー(2.5L E-Four)21.6 km/L
  • HR-V(2.0L e:HEV 4WD)21.7 km/L
  • エクストレイルT33(1.5L ターボ e-POWER e-4ORCE)18.3~18.4 km/L
  • アウトランダー(2.4L PHEV 4WD)16.2~16.6 km/L
  • CX-5 (2.5L ガソリン 4WD) 13.0 km/L
  • CX-5 (2.5L ターボ 4WD) 12.2 km/L
  • CX-5 (2.2L ディーゼル 4WD 6AT) 16.6 km/L
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トヨタ ハリアー

この中では、CX-5のターボモデルが最も低い数値となったが、人気のディーゼル車の燃費性能は、さほど悪くなさそう。フォレスターは、2つのパワートレイン設定があるが、いずれも燃費性能が悪い。

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マツダ CX-5

フォレスターは、実用燃費においても、街乗りで10km/L未満、郊外・高速で10~15km/L程度というケースが多く、昨今の中型SUVとしては燃費が「ひどい」と評価されるのは納得せざるを得ないところか。

2.0L e-BOXERはハイブリッド化は遂げてはいるものの、モーター出力 10kWのいわゆるマイルドハイブリッドと呼ばれる程度のもので、燃費向上効果は限定的と考えられる。

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ひどいフォレスターの燃費、フルモデルチェンジでの大幅改善に期待、SHEV採用か

スバル ストロングハイブリッド シンメトリカルAWD

ただし、この「ひどい」と言われるフォレスターの燃費性能も、フルモデルチェンジによる次期型登場で大きく改善されるかもしれない。次期フォレスターには、次世代e-BOXERとして、トヨタからの技術協力によって開発中のストロングハイブリッド(SHEV)が搭載される可能性が高い。これは、「水平対向エンジン×シンメトリカルAWD×THSハイブリッド」という3つの技術を組み合わせたものとなる。次世代e-BOXERの生産開始時期は2025年のスケジュールで進められており、次期フォレスターのB型からの搭載が期待される。

 

「ひどい?」のか、新型フォレスター後期(D型、E型)の外観デザイン

現行型フォレスターは、2018年にフルモデルチェンジ発売されたSK系5代目モデルが販売中となっている。そのエクステリアを巡っては、残念ながら「ひどい」と酷評されるケースもある。その理由の一つとして考えられるのが、マイナーチェンジのタイミングで実施された、デザインコンセプトの変更である。

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SUBARU VIZIV 2 CONCEPT (2014年 ジュネーブ)

現行型フォレスター発売の2018年当時は、スバルはデザインコンセプトとして「Dynamic × Solid」をテーマとしており、これは2014年3月にジュネーブ発表された「SUBARU VIZIV 2 CONCEPT」によって示されていた。フォレスターの前期モデル(A型~C型)は、この「Dynamic × Solid」のテーマでデザインされたエクステリアに仕上げられている。

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スバル フォレスター 前期モデル(2019年 B型)

その後、スバルは2019年3月に「SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT」を公開しており、この時に新デザインテーマとして「BOLDER」を発表した。

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SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT(2019年 ジュネーブ)

フォレスターに「BOLDER」が導入されたのは、2021年8月のマイナーチェンジのD型からとなる。

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フォレスター 後期モデル(D型)

しかし、マイナーチェンジということもあり、「BOLDER」導入の対象とならない部分も多く残された。現行フォレスターのエクステリアは、前コンセプトの「Dynamic × Solid」と新コンセプトの「BOLDER」が混在した状況となっており、「ひどい」と言われるデザインの理由の一つとして考えられる。

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FORESTER STI Sport(現行 E型)

ひどいと言われる「フォレスター」改善へ、<まとめ>は、次のページ

フォレスター、「Dynamic × Solid」、「BOLDER」の年表

  • 2014年3月 … SUBARU VIZIV 2 CONCEPT「Dynamic × Solid」発表
  • 2018年3月 … FMC 5代目フォレスター エクステリア発表
  • 2019年3月 … SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT「BOLDER」発表
  • 2021年6月 … ビッグマイナーチェンジ 新型フォレスター エクステリア発表
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フォレスター 後期モデル(D型)

ひどいフォレスターとは違う、完全「BOLDER」デザインの2モデル

一方で、「BOLDER」のデザインコンセプトでフルモデルチェンジされたモデルが、新型レヴォーグと新型WRXである。

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新型レヴォーグ

スバル WRX S4 STI Sport R EX 東京オートサロン2022

スバル WRX S4 STI Sport R EX

フロントデザインを比較してみても、新型レヴォーグと新型WRXのヘキサゴングリルからヘッドランプへと続くラインが自然なのに対し、フォレスターはSUVらしい無骨さを差し引いて見ても、このラインが自然に描かれているように感じられない。

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