新型フォレスター、6代目モデル(SL型?)へのフルモデルチェンジが進行中となっている。既に、エクステリアはリーク済みで、日本時間2023年11月17日より開催されるLAオートショーのプレスデーで初公開となった。
正式発表の前の段階から「ひどい」との声もある新型フォレスターのエクステリア。リークされた画像からは、2019年発表のスバルのデザインコンセプト「BOLDER」が引き続き採用されているのかどうかの判断は難しい。従来のSK型から大きくイメージチェンジされており、これが新型フォレスターであることを受け入れるのに時間が掛かるかもしれない。
フロント中央のヘキサゴングリルは継承されているもののフレーム枠の主張が弱くなっている。
何より、酷いと評価されているのは、どこかで見たようなデザインであること。フロント部分は、ホンダ・新型CR-VのOEMモデルなのかと疑ってしまうほどだが、米国市場をメインとするなら、顔が似てしまうのはしょうがないか。
新型フォレスターのデイタイムライトはトレンドを取り入れたせいか、細くなっている。ボクサーエンジンをイメージしたコの字の主張が弱くなっている。
また、リーク画像のなかには、そもそもコの字になっていないタイプのものもあり、デイタイムライトは導入地域やグレードなどによって複数の種類がありそう。
サイドのデザインはホイールアーチに方形を取り入れており、RAV4に近いかもしれない。
新型「フォレスター」は酷いのか?<まとめ>は、次のページ
新型フォレスターのアナログメーター採用が酷い
フルモデルチェンジを受けてまもなく正式発表となる新型フォレスターであるが、インテリアのリーク画像では、アナログメーターの採用が確認できる。この時代に発売されるミドルクラスSUVが、まさかのアナログメーターの装備ということで落胆する声もあり、この部分は「ひどい」と感じる人も多そうだ。
ただし、新型フォレスターの日本仕様は、2025年発売のB型からの導入が予想される。この時までに「アイサイトX」関連の準備が整えられ、12.3インチのフル液晶メーターと伴に採用されると考えるのが妥当なところではないだろうか。日本仕様の発売時には、改善が期待される部分である。
新型「フォレスター」は酷いのか?<まとめ>は、次のページ
新型フォレスターのホイールの色が酷い
新型フォレスターのカッパー色のホイールは、電動化を意味しているのだろうか。ホイールデザインについても評判が良くなく、早くも「ひどい」と噂されている。特に日本仕様の新型フォレスターは、トヨタからTHSの技術供与を受けて実現される、新開発ボクサーハイブリッドの搭載が予想される。マイルドハイブリッド相当であった従来のe-BOXERから、パワートレインは大幅に電動化されることになる。
この新たな電動化パワートレインのアピールのためにもカッパー色のホイールデザインは国内仕様にも持ち込まれる可能性があるが、これを望まないファンも多そうで、別デザインの選択肢も期待されるところとなっている。
新型「フォレスター」は酷いのか?<まとめ>は、次のページ
「ひどい?」のか、新型フォレスター後期(D型、E型)の外観デザイン
現行型フォレスターは、2018年にフルモデルチェンジ発売されたSK系5代目モデルが販売中となっている。そのエクステリアを巡っては、残念ながら「ひどい」と酷評されるケースもある。その理由の一つとして考えられるのが、マイナーチェンジのタイミングで実施された、デザインコンセプトの変更である。
現行型フォレスター発売の2018年当時は、スバルはデザインコンセプトとして「Dynamic × Solid」をテーマとしており、これは2014年3月にジュネーブ発表された「SUBARU VIZIV 2 CONCEPT」によって示されていた。フォレスターの前期モデル(A型~C型)は、この「Dynamic × Solid」のテーマでデザインされたエクステリアに仕上げられている。
その後、スバルは2019年3月に「SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT」を公開しており、この時に新デザインテーマとして「BOLDER」を発表した。
フォレスターに「BOLDER」が導入されたのは、2021年8月のマイナーチェンジのD型からとなる。
しかし、マイナーチェンジということもあり、「BOLDER」導入の対象とならない部分も多く残された。現行フォレスターのエクステリアは、前コンセプトの「Dynamic × Solid」と新コンセプトの「BOLDER」が混在した状況となっており、「ひどい」と言われるデザインの理由の一つとして考えられる。
ひどい「フォレスター」改善へ、<まとめ>は、次のページ
フォレスター、「Dynamic × Solid」、「BOLDER」の年表
- 2014年3月 … SUBARU VIZIV 2 CONCEPT「Dynamic × Solid」発表
- 2018年3月 … FMC 5代目フォレスター エクステリア発表
- 2019年3月 … SUBARU VIZIV ADRENALINE CONCEPT「BOLDER」発表
- 2021年6月 … ビッグマイナーチェンジ 新型フォレスター エクステリア発表
ひどい「フォレスター」改善へ、<まとめ>は、次のページ
ひどいフォレスターとは違う、完全「BOLDER」デザインの2モデル
一方で、「BOLDER」のデザインコンセプトでフルモデルチェンジされたモデルが、新型レヴォーグと新型WRXである。
フロントデザインを比較してみても、新型レヴォーグと新型WRXのヘキサゴングリルからヘッドランプへと続くラインが自然なのに対し、フォレスターはSUVらしい無骨さを差し引いて見ても、このラインが自然に描かれているように感じられない。
ひどい「フォレスター」改善へ、<まとめ>は、次のページ
「ひどい」と言われるフォレスターの燃費
フォレスターは、グローバルでも需要が多い中型SUVのモデル。国内ブランドのライバルでは、RAV4、ハリアー、エクストレイル、アウトランダー、CX-5といったモデルが挙げられる。なかでもフォレスターの「燃費がひどい」と酷評されるケースがある。
各モデルの4WD車における、WLTCモード燃費は、以下の通り。
- フォレスター 2.0L ハイブリッド 14.0 km/L
- フォレスター 1.8L ターボ 13.6 km/L
- RAV4(2.5L E-Four)20.3~20.6 km/L
- ハリアー(2.5L E-Four)21.6 km/L
- HR-V(2.0L e:HEV 4WD)21.7 km/L
- エクストレイルT33(1.5L ターボ e-POWER e-4ORCE)18.3~18.4 km/L
- アウトランダー(2.4L PHEV 4WD)16.2~16.6 km/L
- CX-5 (2.5L ガソリン 4WD) 13.0 km/L
- CX-5 (2.5L ターボ 4WD) 12.2 km/L
- CX-5 (2.2L ディーゼル 4WD 6AT) 16.6 km/L
(※2023年2月 調べ)
この中では、CX-5のターボモデルが最も低い数値となったが、人気のディーゼル車の燃費性能は、さほど悪くなさそう。フォレスターは、2つのパワートレイン設定があるが、いずれも燃費性能が悪い。
フォレスターは、実用燃費においても、街乗りで10km/L未満、郊外・高速で10~15km/L程度というケースが多く、昨今の中型SUVとしては燃費が「ひどい」と評価されるケースもある。
2.0L e-BOXERはハイブリッド化は遂げてはいるものの、モーター出力 10kWのいわゆるマイルドハイブリッドと呼ばれる程度のもので、燃費向上効果は限定的と考えられる。
ひどい「フォレスター」改善へ、<まとめ>は、次のページ
ひどいフォレスターの燃費、フルモデルチェンジでの大幅改善に期待、SHEV採用か
ただし、この「ひどい」と言われるフォレスターの燃費性能も、フルモデルチェンジによる次期型登場で大きく改善されるかもしれない。次期フォレスターには、次世代e-BOXERとして、トヨタからの技術協力によって開発中のストロングハイブリッド(SHEV)が搭載される可能性が高い。これは、「水平対向エンジン×シンメトリカルAWD×THSハイブリッド」という3つの技術を組み合わせたものとなる。次世代e-BOXERの生産開始時期は2025年のスケジュールで進められており、次期フォレスターのB型からの搭載が期待される。
フォレスターが「ひどい」と言われる理由 まとめ
- 現行型フォレスターは燃費やエクステリアデザインについて「ひどい」という評価が多い
- 2024年のフルモデルチェンジが予想され、燃費やエクステリアデザインの大幅な改善を予想
- 次期フォレスターのエクステリアも酷いという評判
- 次期型フォレスターB型以降には、次世代e-BOXERとして、ストロングハイブリッド(SHEV)が搭載される予想
- 次世代e-BOXERは、トヨタからの技術協力によって実現する
- 次世代e-BOXERは、「水平対向エンジン×シンメトリカルAWD×THSハイブリッド」という3つの技術が柱
- 次世代e-BOXERの生産開始時期は2025年を公表