シビックRSの発売は2024年秋の予想、通常シビックもマイナーチェンジでフェイスリフト
シビックのマイナーチェンジ発売とRSの追加発売が、2024年秋に実施されることが予想されます。早ければ、2024年夏に受注予約がスタートする可能性があります。
ホンダは「東京オートサロン2024」で「シビックRS プロトタイプ」を初公開しました。このときに、市販型「シビックRS」として2024年秋に発売されることが予告されていました。「シビックRS」のパワートレインはガソリンエンジンと6速MTの組み合わせであることが予告され、e:HEVやCVTの設定は無い見込みです。そのガソリンエンジンの詳細については公表されていませんが、1.5Lターボであることが想定されています。
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シビックRSにはL15C型ハイパフォーマンス仕様の搭載を期待
従来型シビックのMTモデルは、L15C型1.5Lターボエンジンを搭載しており、最高出力は182PSです。シビックタイプRはK20C型2.0Lターボエンジンを搭載し、最高出力330PSを発揮します。
さらに米国仕様の「Civic Si」には、最高出力200hp(203PS)のL15C型ハイパフォーマンス仕様が搭載されています。新型シビックRSにおいては、「Civic Si」と同等のパワートレイン採用を期待する声が大きいです。たとえそれが実現しなくとも、通常のL15C型に比べていくらかの性能向上が見込まれるかもしれません。また、専用サスペンションとブレーキの強化についても期待されています。
シビック改良型のトランスミッションにおいては、RSとタイプRを除く通常シビックシリーズにおいて、6MTモデルが廃止される可能性があります。
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シビック通常モデルの改良はフェイスリフトが含まれるマイナーチェンジ相当の内容に
シビックRS プロトタイプの車体からは、従来型シビックとは異なる新たなフロントデザインが確認できました。
両モデルのフロントショットを比較するとロアグリルのデザインがリフレッシュされているのがはっきりわかります。
さらにその後、米国仕様シビック2025年モデルの発表があり、改良型として同様のフロントデザインの採用が確認されました。
こういったことから、シビックRSプロトタイプの新しいフロントデザインは、RS専用のデザインではない可能性が高いです。2024年秋の国内向けシビック通常モデルに対する改良でも、同様のフェイスリフトが実施され、マイナーチェンジに相当する内容になることが予想されます。東京オートサロン2024で発表されたシビックRSプロトタイプのフロントグリルデザインは、シビックシリーズ全体に採用される可能性が高いと考えられます。
そうなると、新型シビックRSとシビック通常モデルのエクステリアを比較した場合、RS専用エンブレムを除けば、ほとんど見た目の違いがないかもしれません。
また、シビックRSコンセプトのタイヤには、グッドイヤー イーグルF1アシンメトリック2の235/40R18が採用されており、この点については現行型の通常モデルと同じでした。
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新型シビック e:HEVの主な特長
現行のFL型シビックは通算11代目にあたり、2021年9月に日本発売されました。当初は1.5Lターボエンジンのみが提供されましたが、2022年7月に2.0Lハイブリッドのe:HEVモデルが追加されました。
e:HEVには、新開発の2.0L直噴エンジンが搭載され、熱効率に優れたアトキンソンサイクルに加えて、燃料をシリンダー内に直接噴射する直噴システムが新たに採用されています。これにより、従来のe:HEV用2.0Lエンジンに比べて高トルク化とエンジンモードでの走行可能領域の拡大が実現されています。低回転から高回転まで幅広い領域でエミッションが抑制され、燃費と排出ガスクリーン性能、静粛性が向上しています。さらに、ドライバーの操作に素早く反応する爽快な加速が可能です。
次に、進化したハイブリッドユニットにおいて、PCU(パワーコントロールユニット)は軽量化と高出力化が図られ、力強い駆動が実現されています。さらに、IPU(インテリジェントパワーユニット)には、新しいリチウムイオンバッテリーセルが採用されており、エネルギー密度が高まるとともにパッケージ効率が向上しています。電動車開発のノウハウを生かし、耐用年数を考慮したバッテリーの使用領域を拡大したことで、さまざまな場面でトルクのある加速が可能です。
そして、軽快感を目指した低重心・高剛性ボディにおいては、重量物であるIPUの配置工夫により車体の低重心化とボディの高剛性化が実現されています。専用設定のダンパーとバネ下重量比率の低減により、一体感のあるハンドリングと安定感のある走りが実現されています。
新型シビック e:HEVの日本仕様車の価格は、当初税込で394万200円と設定されていましたが、2023年6月には398万900円に値上げされています。前世代のハッチバックモデルは英国工場からの輸入モデルでしたが、新型シビック e:HEVは寄居工場で生産されます。国内向けには幅広いラインナップ展開が期待されていたものの、e:HEVはワングレードの設定に留まりました。発売時の月間販売計画台数は300台とされていました。
駆動方式はFF(前輪駆動)のみで、トランスミッションについては、従来のシビック 1.5Lターボ車で利用できた6速マニュアルトランスミッションとCVTに対し、e:HEVでは全車に電気式無段変速が採用されています。
新型シビック e:HEVでは、リアシート下にインテリジェント・パワーユニット(IPU)が配置されており、シビックならではの高い居住性と荷室容量を実現しています。エクステリアデザインでは、フロントアッパーグリルやドアガラス周辺のサッシュをグロスブラックで仕上げ、ドアミラーもブラックにすることで、上質で爽快な走りを表現しています。
また、e:HEV専用の10.2インチデジタルグラフィックメーターでは、加減速の様子を視覚的にわかりやすく表現するため、パワーメーターを採用しています。加速については指針で表示され、タコメーターのような百分率の目盛りが設けられています。減速時はバーで表現され、減速セレクターを使用する際にはバーの色が変わり、減速セレクターの位置が表示されるため、選択中の減速度を把握しやすくなっています。
さらに、さまざまなシーンに応じてドライブモードを選択できる「INDIVIDUALモード」を国内のホンダ車として初めて採用。パワートレインやステアリング、メーターを個別に設定でき、ドライバーの好みに合わせたセッティングが可能です。
先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」も標準装備されており、広範囲で高精度な検知を行うフロントワイドビューカメラや非金属も高い精度で検知する前後ソナーセンサーを備えています。シビック e:HEVは、サポカーS<ワイド>に該当する以下の機能が搭載されています。
- 衝突軽減ブレーキ<CMBS>
- 誤発進抑制機能
- 後方誤発進抑制機能
- 近距離衝突軽減ブレーキ
- 歩行者事故低減ステアリング
- 路外逸脱抑制機能
- 渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール<ACC>
- 車線維持支援システム<LKAS>
- トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)
- 先行車発進お知らせ機能
- 標識認識機能
- オートハイビーム
- アダプティブドライビングビーム
これらの装備により、新型シビック e:HEVは安全性と走行性能を兼ね備えた車両となっています。
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シビックが2022-2023 JCOTY「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞
2022年12月8日、「シビック e:HEV」が、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。「シビック TYPE R」との同時受賞となる。
「シビックe:HEV」は、日本仕様が2022年6月30日に正式発表、翌7月1日に発売されたモデル。ホンダのラインアップでは、前年2021年9月に、シビックが通算11代目となるフルモデルチェンジを受けて、1.5L ガソリンターボ車が先行して発売となっていた。そんななか約10ヶ月遅れで追加発売されたのが、受賞モデルの「シビックe:HEV」である。
e:HEVのメインユニットには、2.0L直噴エンジンが採用され、発売前から爽快な走りと環境性能が期待されていた。
パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーでは、「洗練されたパワートレーンにより、現代的でスマートな走りがしっかり作り上げられたスポーツサルーン」と評された。
なお、パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤーの受賞は国産車としては初となる。
![](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2023/01/civic-type-r-gt-concept-01-320x180.jpg)
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シビック e:HEV 画像
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シビック e:HEVは欧州向けにも発売予定
欧州向けシビック e:HEVは2022年秋の発売が予定されている。ホンダは2022年末までに欧州向けモデルのメインストリームを全て電動化していく計画となっている。
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シビック e:HEVのエンジン排気量は2.0L
新型「シビック e:HEV」に搭載されるエンジンは、直噴 2.0L NA アトキンソンサイクルエンジンとなり、熱効率は41%を達成する。欧州向けに発表されたCO2排出量の目標値は、WLTPモードで110g/kmとしている。
エンジンパフォーマンスは最高出力が104kW(141PS)、最大トルクが182N・m(18.6kgf・m)となる。新開発の72セル リチウムイオンバッテリーを採用。走行モーターは最高出力135kW(184PS)最大トルク315N・m(32.1kgf・m)で、これはアコード e:HEVやステップワゴン e:HEV(RP型)のパフォーマンスと同じである。
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シビックハイブリッドとリプレイス、1.5L e:HEV搭載のインサイトが終了予定
また、この新型シビック e:HEVの登場により、ホンダの国内向けラインアップではインサイトがカタログ落ちとなる見込み。両モデルは、ボディサイズが近いe:HEV車となるが、インサイトはホンダ初の量産ハイブリッド車のイメージを引き継ぐモデルだけに燃費性能が優先されてきた。排気量は1.5Lと小さく、北米市場での販売を重視しセダンボディが採用された。
一方でシビック e:HEVは、より走行パフォーマンスが重視された結果、エンジン排気量は2.0Lとなった。特に日本仕様においてはスポーティなハッチバックボディのみが採用された。
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新型シビック、北米カー・オブ・ザ・イヤー受賞
新型シビックが、2022年の「北米カー・オブ・ザ・イヤー」を現地時間の1月11日に受賞した。ホンダとしては2018年に受賞した「アコード」以来4年ぶり、シビックとしては2006年、2016年に続く3度目の北米カー・オブ・ザ・イヤーの受賞となる。
シビックシリーズは2021年のフルモデルチェンジで11代目となった。日本仕様も発売中で、さらに、タイプRの2022年発売が予告されており、その車体は2022年1月14日より開催される東京オートサロンで出品された。
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2022年発売新型シビックハイブリッドはe:HEV搭載、ハッチバックのみでセダンは無し
2030年の国内販売100%電動化の目標を掲げているホンダは、ハイブリッドモデルの拡充もBEVの導入と同じくらい重要となっている。国内向けのシビックシリーズにハイブリッドモデルを導入するのは2010年で販売終了となった8代目セダン以来となる。
この間、ホンダのハイブリッドシステムも大幅に進化を遂げた。IMAハイブリッド、SPORT HYBRID i-DCD、SPORT HYBRID SH-AWDなど数タイプあったホンダのハイブリッドシステムは、今後は「e:HEV」だけが残され、開発力を集中していく方針が発表された。さらなる先、2040年の達成目標としている全車「EVとFCV」まで、この「e:HEV」がエンジン車の電動化を担うことになる。
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新型シビック日本仕様は寄居工場で生産
新型シビックハイブリッドは、インサイトを実質的に後継する役割も与えられるわけだが、日本向けにはセダンは導入されない。国内向けのモデルネームは、単に「シビック」となり、これは5ドアハッチバック車を指すことになる。
先代型シビックは、寄居工場生産のセダンに加え、英国スウィンドン工場生産のハッチバックとタイプRが用意されていた。これらと比較して、新型の国内向けラインアップは大幅縮小されているわけだが、現実的な国内需要を考えれば、ハッチバックとタイプRが残されただけでも良かったと受け止めるしかないだろう。
一方で、ホンダの欧州生産撤退の方針により、英国スウィンドン工場は既に閉鎖されている。シビックのハッチバックモデルは、新型からは寄居工場に生産移管された。
なお、米国などセダンを欠かすことができない市場もあり、グローバル向けには新型セダンも設定されている。
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新型シビック モデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/05/08
- 東京オートサロン2024で「シビックRS プロトタイプを公開」
- 2024年秋にシビックRS(ガソリンエンジン車、6MT)発売予定
- 通常シビックもフェイスリフトを含むマイナーチェンジ相当の改良を予想
- 2021年9月 フルモデルチェンジ発売
- 1.5Lターボは、LXとEXグレードに、6MTとCVTを用意
- 1.5Lハイブリッド(e:HEV)はワングレード
シビックRS プロトタイプ 画像 東京オートサロン2024
新型シビックの特徴
ホンダは11代目となる新型シビック(FL型)を2021年9月3日に発売した。
デザインは、低重心・水平基調でシンプルかつ流れるようなプロポーションとすることで、一目で魅力が感じられ長く乗り続けたくなるような存在となった。
パッケージングではホイールベースを延長し、前後席の距離を35mm拡大することで、後席の居住性が向上される。さらに荷室容量は先代モデル比で拡大しており、クラストップレベルとなる452Lを確保している。
搭載されるのは、1.5L直噴VTEC TURBOエンジン。先代型キャリーオーバーながらもブラッシュアップを受けており、アクセルを踏み込んだ瞬間から力強く加速する応答性と、高回転域までよどみなくパワーが増大するリニアな出力特性となった。
トランスミッションには、7速スピードモード付きCVTと6速MTが用意される。
駆動方式はFFのみ。
先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」には、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)が追加される。
車両価格はLXグレードが3,190,000円、EXグレードが3,539,800円で用意される。
シビックはフルモデルチェンジでホイールベースを延長
新型シビックのボディサイズは、全長4530mm×全幅1800mm×全高1415mm、ホイールベース2735mmとなる。
従来型比では、全長が+30mm、全高が-5mm、ホイールベースは+35mm、それぞれ変更される。
また、Aピラーは立たされ、50mm後退しており、フロントウィンドウ部分の視野角として87°が確保されている。
フロントオーバーハングは15mm延長、逆にリアオーバーハングは20mmの短縮となった。
これらの寸法上の特徴もあり、エンジンルームの存在感による力強さがある一方で、実用的なFF車らしいパッケージングに整えられた。そして、リア周りはクーペライクなスタイリッシュさが特徴となっている。
シビックに搭載されるコンベンショナルエンジンはフルモデルチェンジ後も変わらず
新型シビックに搭載されるエンジンは、基本的には従来型のキャリーオーバーである直列4気筒の1.5Lターボで、その最高出力は182ps/6000rpm、最大トルクは24.5kg-m/1700-4500rpmに仕上げられる。
10代目モデルはコンベンショナルエンジンのみでハイブリッドの設定が無かった。電動化のトレンドを受けて、シビックe:HEVが追加で導入された。
![](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2024/03/vezel-006-320x180.jpg)
新型シビックのモデルチェンジ、北米仕様にはセダンあり、2022年モデルが先行発表されていた
モデルチェンジを受けて新型となるシビックは、北米市場に向けての動きが先行してきた。セダンのプロトタイプが先に発表されていたが、市販型2022年モデルもこれと大差ない仕上がりとなった。
ヘッドランプ形状が変えられており、従来型のシャープな目尻は、新型では太く力強くなりコンサバティブなイメージを深めている。
従来型で強調されたスポーティーさは後退しており、大人のスポーツセダンという印象になった。シビックの購入層の中心も、もはや若者とは言えないから、このぐらいの保守的なスタイルの方がウケが良さそうである。
Aピラーが立たされているのは、近年のデザイントレンドを汲み入れたためだろう。ヘッドランプの目尻が太くなり、広くて水平感のあるボンネットがスポーティーな印象を与える。
北米向けラインナップとしては、セダンのほかハッチバック、Si、そしてタイプRがあることも公表されている。
シビック 北米向けハッチバックは米国生産
米国向けハッチバックについては、生産がインディアナ州グリーンズバーグ工場で行われることが発表されている。敢えて、この発表が強調されたのは、英国工場閉鎖後の生産地を心配する声が米国でもあったためだろう。
シビックのフルモデルチェンジ、日本発売も遅れ無し
先代型10代目シビックは2015年に北米発売されたものの、日本市場への導入は後回しにされ2017年の発売であった。そのためか、国内ではエクステリアが流行遅れとなった印象もあったわけだが、今回は北米モデルに対しての遅れは無く、新鮮さを保った状態での日本発売された。
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