ホンダは、新型「N-BOX(エヌボックス)」を2023年10月6日(金)に発売した。
新型N-BOXは、今回のフルモデルチェンジで3代目となる。消費税込み車両本体価格は、1,648,900~2,362,800円に設定される。販売計画台数として月間15,000台が公表されている。
エクステリアはキープコンセプトで四角いフォルムを基本としながらも、ヘッドランプなどを中心にフロント周りが完全にリフレッシュされた。インテリアは、開放感のあるすっきりとした視界にすることで運転しやすく、居心地の良い空間を実現している。
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フルモデルチェンジ 新型N-BOX 価格表 2023年10月6日発売
タイプ | エンジン | 駆動方式 | 消費税10%込み車両本体価格 |
N-BOX | NA | FF | 1,648,900円 |
4WD | 1,782,000円 | ||
N-BOX ファッションスタイル |
FF | 1,747,900円 | |
4WD | 1,881,000円 | ||
N-BOX CUSTOM | FF | 1,849,100円 | |
4WD | 1,982,200円 | ||
N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル モノトーン |
FF | 2,059,200円 | |
4WD | 2,192,300円 | ||
N-BOX CUSTOM コーディネートスタイル 2トーン |
FF | 2,119,700円 | |
4WD | 2,252,800円 | ||
N-BOX CUSTOM ターボ | ターボ | FF | 2,049,300円 |
4WD | 2,182,400円 | ||
N-BOX CUSTOM ターボ コーディネートスタイル モノトーン |
FF | 2,169,200円 | |
4WD | 2,302,300円 | ||
N-BOX CUSTOM ターボ コーディネートスタイル 2トーン |
FF | 2,229,700円 | |
4WD | 2,362,800円 |
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新型N-BOX、ボディタイプは引き続きノーマルとカスタムを設定
ボディタイプは、通常N-BOXと上級エクステリアのN-BOX CUSTOMの2タイプが継続して設定される。
通常N-BOX
通常N-BOXでは、新たに「ファッションスタイル」が設定され、オフホワイトのドアミラーやアウタードアハンドル、ボディと同色のフルホイールキャップが採用される。
N-BOX CUSTOM
N-BOX CUSTOMは、立体感のある緻密な造形のフロントグリルも特徴の一つで、インド発売済み国内導入見込みの新型SUV「エレベート」とも共通するデザインが採用された。フロントの横一文字ライト、ホンダ初となるダイレクトプロジェクション式LEDヘッドライトが採用される。また歴代モデルで築いてきたN-BOX CUSTOMらしいクリアレンズのリアコンビネーションランプ、ロー&ワイドな見え方と空力性能を考慮した専用のエアロデザインにより、品格のある佇まいと性能の高さが表現された。
さらに「コーディネートスタイル」が設定され、ダーククロームメッキ加飾のフロントグリルやリアライセンスガーニッシュ、ブラックアルミホイールなどを採用するとともに、モノトーンカラーに加えルーフカラーをブラックにしたツートーンカラーが選択可能となる。
新型N-BOX、フルモデルチェンジで進化した装備類
インテリアでは、後席のトランクサイドライニングの一部にグリップ形状のくぼみが設けられた。これにより、乗り降り時にしっかりグリップを握ることができるようになった。このほか、ホンダ軽乗用車初となる7インチTFT液晶メーター、荷物をひとまとめにしまえる大型のグローブボックス、後席の大型のサイドポケットなどが採用される。
センタータンクレイアウトは従来型踏襲で、軽乗用車最大級の室内空間や高いアイポイントは維持された。新型では、インストルメントパネルにおいて水平基調を引き立てたデザインとすることで、運転者が車幅やロール姿勢をつかみやすいように設計されている。また、左側フロントピラーの内側に設置していた2つのミラーのうち、サイドアンダーミラーをドアミラーへ移設された。左前方の視界や後退駐車時の安心感が向上している。
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祝 新型N-BOX/カスタム 発売 スパイショット画像多数ご提供ありがとうございました
新型N-BOXへのフルモデルチェンジが迫るなか、ホンダは7月6日に従来型N-BOXの2023年上半期(1~6月)における販売台数が112,248台となり、登録車を含む新車販売台数において第1位を獲得したことを発表した。モデル末期となった従来型N-BOXの揺るぎない人気を改めて確認することができた。
一方、新型N-BOXの開発も進められている。フルモデルチェンジを目前としながら6月下旬の段階でも、テスト走行は実施されていた。最新のスパイショット画像では、新型N-BOX カスタムのバックドアがフルオープンとなり、インテリアが姿を見せるシーンもある。
こちらの新型N-BOX カスタムは、運転席側スライドドアが開けられている。
カスタムのほか通常N-BOXのテストも並行して行われている。また、今回も伴走車にはヴェゼルが使われているようだ。
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新型N-BOX&カスタムが名古屋中心街を走行テスト、2023年6月
今回のスパイショット リーク画像は、フル擬装が施された新型N-BOX標準車とカスタムの2台で、三重の仮ナンバーが貼られていることからも鈴鹿製作所を拠点にした車両であることが想定される。撮影場所は、これまでにも同モデルの目撃実績がある名古屋市内で、実際の市街地走行によるHonda SENSINGの動作テストなどを行っている可能性もあるだろう。
2台の擬装車両の間に挟まれているのは、スズキ・エブリィで、これはおそらく全高1895mmのモデルだろう。写真からの印象では、新型N-BOXシリーズの全高は、エブリィより10センチ程度は低くなりそうな雰囲気である。現行N-BOXの全高はちょうど1790-1815mmとなっており、新型N-BOXでもさほど全高に変化は無いということになりそうだ。
写真最後尾のヴェゼルは本テスト走行の関係車両だろうか。同色、同ホイールデザインのモデルが、以前に新型エレベートのテスト走行において伴走車を務めていた。
新型N-BOXのテストカーについては、最初の2月の公道での目撃情報から、長期間におよぶ公道テストが続けられているように感じる。
近年、公道でのテスト走行は、安全運転支援システムの動作確認により重要性が増しているという。新型N-BOXに採用されるホンダセンシングの進化が期待されるが、フルモデルチェンジ当初のモデルは、最新のHonda SENSING 360は採用されない見込み。これについてはモデル中期からの導入を期待したい。
新型N-BOXカスタムの助手席側サイドウィンドウから車内を覗き込むと、大画面のディスプレイオーディオらしきものの存在も確認できる。
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新型N-BOXは2023年10月頃正式発売か、従来型納期3ヶ月
新型N-BOXの開発が進められるなか、従来型のバックオーダー解消に向けての生産も進められている。2023年7月3日時点の工場出荷時期目処として、3ヶ月程度としている。これは、6月26日時点の同4ヶ月程度から縮まっており、フルモデルチェンジに向けてバックオーダーが縮小されている可能性がある。
また、N-BOXの公式サイトには、「一部タイプ・カラーがお選びいただけない場合があります…」と表示されており、まもなく従来型はオーダーストップとなることが予想される。
新型N-BOXの発売時期は2023年10月頃のスケジュールで進められており、同月に開催されるジャパンモビリティーショーは、完成車体の出品によるプロモーションの機会となりそう。
そして、ユーザーにとって重要なのが、先行予約のスケジュールで、2023年8月上旬にも受注受付がスタートが予想される。この段階で、内外装や主な仕様が公開されるほか、先行展示会も計画されており、新型N-BOXの内容をより詳しく知ることができそうだ。
新型N-BOXのパワートレインは、電動化はされない見込み。従来型のNAとターボがキャリーオーバーとなるが、標準車にはターボ車が設定されずNA車のみが用意される。ターボエンジン搭載車を希望するユーザーは、カスタム車の選択が必須となり、これにより実質負担額が増えるケースもありそう。ラインアップ全体でも値上がりとなることが予想される。ただし、2023年4月に現行型の値上げをしたばかりであるから、大幅な値上がりとならないことが望まれる。
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フルモデルチェンジ 新型N-BOX 標準車 スパイショット画像
まずは、標準車の方であるが、これまで報告されたテストカーとは、擬装ラッピングの貼り方が異なっているようだ。フロントデザインは標準車とほぼ同じかもしれないが、スロープ仕様などの可能性がある。
フロントグリルは、小さな穴が配列したメッシュ状になっているように見える。あまり見ないパターンで、擬装ラッピングを剥がしたときの姿が想像しにくい。ヘッドライトは、デイタイムランニングライトのリングが半分に水平方向に切れており、この部分は販売中の「N-VAN +STYLE FUN」に近いデザインの採用が予想される。
現行型のボンネットのボトムラインは一直線であるが、新型はヘッドランプ目頭ところで数センチ程度、上げられているのが確認できる。ボンネットデザインは、カスタムと標準車で共通となることが予想され、いずれにおいてもヘッドランプの存在感が強調されることになりそう。
以前紹介したサイドからのスパイショットと合わせて見ると、現行型とほぼ変わらないスタイルが浮かび上がってくる。他モデルにおいては、特にサイドのガラスは、フルモデルチェンジを受けても従来型パーツが流用されるケースが比較的多い。今回のN-BOXのフルモデルチェンジでも一部パーツが新旧で流用される箇所があることも予想される。ドアパネルのデザインも現行型との大きな違いを判別するのは現段階では難しい。
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フルモデルチェンジ 新型N-BOX カスタム スパイショット画像
カスタムのグリルデザインは、ヘッドランプの高さの中央に左右2つのブロックに別けられたエアインテークが確認できる。
また、画像提供者様の投稿によれば、「ディーラーから聞いた話だとメッキが凄い」とのこと。フロントグリルやヘッドランプのフレームなどの一帯がメッキで仕上げられているとすれば、かなりユニークなデザインとなりそうだ。
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新型N-BOXへのフルモデルチェンジ、標準車/カスタムともに既に多数のスパイショット
擬装シールが貼られたテスト車両については、既に多くのスパイショットが、SNSに上げられている。新型も、基本的には現行モデルの設計コンセプトの踏襲が予想される。
リアコンビネーションランプは、リア両サイドに縦型に置かれることは従来型と新型で同じで、その位置も大きくは変えられていない。新型ではボリューム感が落とされ、シャープなデザインが採用されているのが変更点となりそう。これにより新型ではスクウェアなイメージが強くなっている。カスタムではクリアテールランプが採用され、これとセットになるリフレクターのデザインも、配置などを含め大きく印象を変えるような違いは見当たらない。リアのナンバープレートの配置は、新型ではやや下げられているように見え、これに伴いテールゲートの操作ボタンなどの位置も下げられていそうだ。
カスタム車のテスト車両では、2つのホイールデザインが確認されているが、いずれも従来型の純正パーツのように見える。新たなホイールデザインの設定も期待したい。
サイドウィンドウの大きさのバランスは、従来型と新型で同じように見える。他メーカーを含めフルモデルチェンジ時において、従来型パーツをそのまま流用するケースが多い箇所の一つであり、新型N-BOXでも同様となるかもしれない。
N-BOXカスタムのフロントデザインは、フルモデルチェンジで大きく変わりそうで、新型のヘッドランプはスクウェアな形状が予想される。フロントのナンバープレートの位置も話題となっており、開発車両では運転席側に寄せて設置されている。Honda SENSINGの前方カメラが、従来型に比べて新型では広角化されているのも確認できる。
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新型N-BOX、フロントからのスパイショットが撮られる
次期N-BOXが想定されるテスト車両のスパイショットが撮られた。一方、ホンダはN-VANをベースにしたBEV発売を計画しており、その発売時期は2024年春と迫っている。今回のスパイショットで撮られたフロントグリルのデザインが現行のN-VAN風と見ることもできなくはないことから、N-VANのBEVモデルである可能性も考えた。
しかし、大型のフロントクォーターウィンドウの存在がはっきりと確認できる。さらに、リアのドアハンドルの向きが、現行N-VANの垂直とは異なり、現行N-BOXと同じ水平となっていそうだ。やはり、リーク画像は次期型N-BOXの開発車両と考えて間違い無さそう。
フロント全面が写されたモデルが新型N-BOXカスタム。ヘッドランプが灯されフロント半分が写されたモデルが新型N-BOX標準車であることが予想される。
カスタムの方は、擬装シールでヘッドランプユニットの多くが隠されている。それでも公道を走行しているということは、実際の点灯部分は、かなりコンパクトになりそう。現行型カスタムの横長からイメージチェンジした、コンパクトでスクウェアなヘッドランプユニットのデザインが予想される。
一方、標準車のヘッドランプ点灯パターンは、現行型のような完全な丸目のデイタイムライトではないように見える。
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新型N-BOX、広角カメラの装備も確認
今回のスパイショット画像からも、ホンダセンシングのカメラが広角化されているのがわかる。
センシング360の装備が期待されるが、フルモデルチェンジのタイミングでは、フィットの性能に近いホンダセンシングの装備が予想される。N-BOXシリーズへのセンシング360の採用は、マイナーチェンジ以降になるかもしれない。
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新型N-BOX、ナビのディスプレイ(ディスプレイオーディオ)は、軽自動車としてかなり大きいものを想定
さらに、別のスパイショットではインテリアの一部がチラ見できる状況で、これによるとディスプレイオーディオのサイズがかなり大きいことが期待される。
メータパネル部分の膨らみが無い、フラットなダッシュボードが想定される。
参考までに現行型フィットのフラットなダッシュボード。
解像感の高い写真もスパイショットされており、バックドアの凹凸デザインも読める状況になってきた。
こちらはリアスポイラーの出っ張りが少なく、スチールホイールが装着されていることから標準車であることが想定される。
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新型N-BOX、SUVテイスト派生は遅れる、スパイショット無し
新型N-BOXには、スパイショット済みの標準車やカスタム車に加え、SUVテイストの派生モデルが計画されている。しかし、SUV派生車はフルモデルチェンジのタイミングでは導入されない見通しとなっている。
ホンダはN-BOX初代型をベースとしたSUVテイストのコンセプトカーを2014年の段階で発表していた。
このカテゴリのパイオニア的存在であるスズキ・スペーシアギアの初代型が発売されたのが2018年である。構想だけは、かなり早い時期からしていたホンダであるが、未だ市販化することができていない。
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フルモデルチェンジ前なのに、従来型N-BOXが値上げ、オーダーストップいつ?
現行型N-BOXシリーズは、2023年4月21日(金)に価格改定(値上げ)された。フルモデルチェンジを目前にしたモデル末期の値上げということになるが、段階的に値上げすることで、フルモデルチェンジ時にも行われるであろう値上げ幅を小さく見せる狙いもあるかもしれない。
2023年4月の値上がり幅は、ノーマルボディ車は全タイプ一律19,800円、カスタムは全タイプ一律35,200円となった。また、消費税非課税のスロープ仕様車については、ノーマルボディ車が18,000円、カスタムが32,000円の値上がり幅となった。
N-BOXシリーズ全体としての価格帯は、エントリーモデル「G(FF):1,468,500円」~最上級モデル「カスタム L・ターボ コーディネートスタイル(4WD):2,288,000円」となった。
従来型N-BOXについては、2023年6月5日時点の工場出荷時期目処として、4ヶ月程度としている。実際にはもう少し速いペースで従来型バックオーダーの納車が進められ、10月上旬の新型N-BOXの発売日に間に合わせることになるだろう。
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N-BOXのフルモデルチェンジは2023年8月~10月、スパイショットされる段階に
フルモデルチェンジによる新型N-BOXの開発車両がスパイショットされ、リーク画像がSNSで出回る段階となった。現行型キープコンセプトのボディスタイルが確認できる。また、次期型も鈴鹿製作所で、開発、生産されるようで、フル偽装の車体には「三重」のナンバープレートが貼られる。
フルモデルチェンジで3代目となる新型N-BOXは、2023年8月上旬にも予約受注の受付がスタートされ、発売日は10月上旬となる見込み。2023年10月25日よりプレスデーが開幕するジャパンモビリティショーでの出品も予想される。
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N-BOXのフルモデルチェンジ、「Honda SENSING 360」は採用されるのか
次期N-BOXで採用が期待されているのが「Honda SENSING 360」である。
「ホンダセンシング360」は、CR-V中国仕様で先行導入されている。さらにCR-V欧州仕様で採用されることが発表された。
日本導入も2023年に行うことが発表されているが、その車種は明らかとされていない。新型N-BOXへの採用が期待されたが、これは実現しない可能性が高い。
「Honda SENSING 360」は、従来型「Honda SENSING」のフロントカメラに加え、フロントと各コーナーに計5台のミリ波レーダーが新たに装備され、高度な安全運転支援システムと自動運転化技術が提供される。
アコードをベースとしたホンダセンシング360開発車両では、フロントカメラが広角化されているのが特徴であった。
次期N-BOXのスパイショット画像の中には、フロントカメラが広角化されていることが確認できるものも含まれている。
ただし、フロントカメラの広角化については、2020年2月にフルモデルチェンジ発売されたフィットから採用されていた。フロントカメラが広角化されるのは既定路線であり、これだけの情報では必ずしも「ホンダセンシング360」が採用されるということにはならない。
フルモデルチェンジを受けるN-BOXであるが、従来型からキャリーオーバーされる部分が多く、エクステリアも完全な新デザインながらもキープコンセプトとなる見込み。
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N-BOXのフルモデルチェンジは2023年8月~10月予想、SUVボディの「JOY」は遅れて追加か
従来型N-BOXは、モデル末期ながらも販売は好調となっている。2022年暦年でも20万台を超えるセールスを残し、新車販売台数 第1位を獲得した。
2023年1月に開催された東京オートサロン2023のホンダブースでは、「N-BOX」をベースとしたカスタムカーの出品は無し。一方で、三菱ブースでは、新型「デリカミニ」が発表された。スズキは「スペーシア ギア」、ダイハツは「タント ファンクロス」をラインアップしており、スーパートール軽ワゴンのカテゴリにおけるSUVトレンドが明確となった。
そんななか、ホンダも「N-BOX JOY(仮名)」なるモデルを計画しているようだ。
これは、次期N-BOXをベースに開発され、標準車、カスタムに続く第三のボディタイプとして、2024年以降に発売されることが予想される。
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次期N-BOXの車体構造、パワートレインはキャリーオーバーか
一方で、車体の基本構造については、2017年9月発売の現行型2代目モデルからキャリーオーバーとなる見込み。
パワートレインにおいては、期待されたハイブリッド化は、少なくともフルモデルチェンジのタイミングでは実施されないことが予想される。またEV化についても、ホンダは、商用軽自動車のN-VANをベースにしたものを2024年春に発売することを予告しており、これよりも先にN-BOXがEV化されることはないはず。つまり、軽自動車向けガソリンエンジン(S07B型)のNAとターボによる、従来からのパワートレインラインアップの継続となりそうだ。
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次期【N-BOX】フルモデルチェンジでEV化は無い、軽自動車向け新開発ハイブリッドも先送りか
N-BOXを代表するホンダの軽自動車において、今後対応が必須となってくるのが電動化である。現状は純ガソリン車のNAとターボによるラインアップで全く電動化モデルが用意できていない。まずは2030年に東京都で、国内全体でも2035年に純ガソリン車の新規販売ができなくなる。次期N-BOXも、電動化されることが期待されるが、2023年のフルモデルチェンジ発売の段階では、先延ばしとなっていそう。
ホンダの登録車で採用されているハイブリッドパワートレインは、現在は「e:HEV」のシステムに統一されている。このシステムの概略は、エンジンを発電専用として使うシリーズ式ハイブリッドのシステムに、巡航時にはエンジンと駆動輪が直結するエンジンモードが加わったものである。
N-BOXなど軽自動車への搭載を考えると、エンジンモードを省くことでコストダウンさせた、シリーズ式ハイブリッドの搭載が期待されるが、次期型へのフルモデルチェンジのタイミングではまだ実現されそうにない。
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N-BOXは、まだEV化しない、まずは軽商用車から
ホンダは2040年に世界販売する全ての新車をEVとFCEVにする目標を打ち出しているが、それよりも早い段階の2024年に、軽自動車規格の商用EVを発売させることを、社長自らが宣言している。
軽EVの投入時期について、N-BOXのフルモデルチェンジ時期と近いものが示されているわけだが、これは商用車のN-VANベースであることが発表された
とはいえ、2040年目標を掲げたホンダにとってN-BOXのEV化も行っていかねばならない。そのタイミングは次々回フルモデルチェンジに行われるのが妥当な線ではないだろうか。2030~2031年あたりに登場する4代目N-BOXでは、一部グレードでEVが選択できる状況になることを期待したい。
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新型N-BOXにマイルドハイブリッド搭載の可能性は
ホンダが目標とするEVとFCEVの完全移行時期まで、まだ18年もある。この間に課せられる燃費基準をクリアするためにも、開発中となっている軽自動車向けハイブリッドの導入は、ホンダの国内向け最量販モデルであるN-BOXの現実的かつ効果的な手段となるだろう。
ライバルのスズキは、これまで軽自動車セグメントの電動化においてリードしてきたが、これはISGを使ったマイルドハイブリッドの採用であった。ただし、これから電動化をスタートさせる軽自動車メーカーにとっては、マイルドハイブリッドはタイミング的に良いアイデアとは考え難い。
新型N-BOXへのフルモデルチェンジが迫っているため、2022年12月の改良は実施無し
N-BOXシリーズは、秋から年末にかけての一部改良、マイナーチェンジが実施されることが多かったが、2022年は実施されなかった。その理由は2023年のフルモデルチェンジが迫っていることや、さらに多数のバックオーダーにより納期が長期化していることが考えられる。
ホンダは、2023年4月3日時点でのN-BOXの工場出荷時期目処として、「半年以上、一部タイプ・カラーは1~2か月程度でご納車できる場合がございます。」と案内している。また、「一部カラーがお選びいただけない場合がございます。詳しくは販売会社にお問い合わせください。」ともしている。
フルモデルチェンジに向けての生産調整による現行型のオーダーストップが近々実施されることが予想される。現行型を新車購入する最後のチャンスとなりそう。次期N-BOXは、プラットフォームなど主要部分がキャリーオーバーされるものの、装備の高機能化と、昨今の原材料費の高騰などが反映され、値上げは避けられない状況となっている。
現行N-BOXは、2020年12月のマイナーモデルチェンジでフェイスリフトが実施され、後期型デザインとなっている。さらに、2021年12月の一部改良では、課題とされてきた「電子制御パーキングブレーキ」が標準装備され、「渋滞追従機能付きオートクルーズコントロール」も採用された。モデル末期ながらも、中身は大幅に進化を遂げている。
N-BOXに限らず、ガソリンエンジン搭載の軽自動車は、2030年度燃費基準の達成が大きな課題となっていた。しかし、2023年発売予想の新型N-BOXでは、その課題は後回しにされていそう。次期型3代目を2代目からのキャリーオーバーとすることで、次々型4代目フルモデルチェンジのための開発リソースを多く割き、EV化やハイブリッド化を実施していくことが予想される。
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新型N-BOX(一部改良モデル)が電動パーキングブレーキ装備で販売好調
2021年12月に実施されたN-BOXの一部改良では、電動パーキングブレーキと渋滞追従機能付きオートクルーズコントロールが採用された。
「N-BOX」が2022年上半期 新車販売台数 第1位を獲得
待望のフル装備が実現されたことで、モデル末期にも関わらず販売は好調となっており、2022年に入ってからも月間2万台前後のペースの販売実績を残している。
その後、半導体など部品供給不足による生産調整の影響で2022年5月には販売台数を大きく減らしている。それでも、2022年上半期(1月~6月)の販売台数としては103,948台を達成し、これは登録車を含む新車販売台数ランキングで第1位という結果となった。
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N-BOXのフルモデルチェンジの歴史、次期型JF5/6系は2023年10月の発売予想
初代N-BOXは2011年に発売、大ヒットモデルに
初代N-BOX(JF1/2系)は、2011年12月に発売された。ホンダの新世代軽自動車、Nシリーズの第一弾として登場し、ホンダの得意とするセンタータンクレイアウト採用による低床化により、広いキャビンスペースが実現された。
販売3年目を迎える2013年12月のマイナーチェンジでは、燃費性能、安全装備の強化などが盛り込まれた。さらに、2015年2月のマイナーチェンジでは、フェイスリフトが実施された。
2017年、N-BOXがフルモデルチェンジで二代目に、外観はキープコンセプト
2017年9月にはフルモデルチェンジを受けて、2代目N-BOX(JF3/4系)の販売に切り替わった。エクステリアは、大ヒットとなった初代型からのキープコンセプトながらも、プラットフォームやパワートレインといった主要部分が新開発されており、大幅な軽量化と燃費性能の向上が果たされた。また、ホンダセンシングを軽自動車として初採用された。
2020年12月にマイナーチェンジ、N-BOXの弱点は渋滞追従未対応のオートクルーズコントロール
2020年末にマイナーモデルチェンジによるフェイスリフトを受けた。しかし、この時には電動パーキングブレーキは採用されず、ACCは停止速度に対応されなかった。
N-BOXは軽自動車部門で販売台数ナンバーワンの人気を誇ってきた。しかし、渋滞追従に対応しないACCについて、ユーザーのなかでは唯一の弱点とする考えもあった。
プラットフォームを同じくするN-WGNは2019年のフルモデルチェンジで全車速対応ACCと電子制御パーキングブレーキを装備済み。さらにN-ONEへも搭載車種が拡大されるなかで、再量販車種のN-BOXへの対応が遅れていた。
【N-BOX】実質マイナーチェンジ、電子パーキングブレーキ標準化、渋滞追従ACC装備、フルモデルチェンジ前も商品力アップ
現行販売されるN-BOXは、2021年12月17日の一部改良モデル。
この一部改良では、電子制御パーキングブレーキが全車標準装備となった。これに伴いアダプティブクルーズコントロール(ACC)は渋滞追従機能付きに性能アップを果たす。いずれもN-WGNやN-ONEで先行導入されていた装備であるが、N-BOXへの採用が遅れていた。今回の一部改良で、ようやく装備された。
消費税込み車両価格は、通常N-BOXが144万8700~204万2700円。N-BOXカスタムが178万9700~225万2800円に設定される。
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「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」特別仕様車、Nシリーズ10周年
N-BOXのルーツは2011年12月発売の初代型にさかのぼる。ホンダが軽自動車事業の立て直しのため、プラットフォーム設計から新規開発した新世代軽自動車「Nシリーズ」の第一弾として市場投入された。
10周年を迎えるタイミングで発売されたのが、特別仕様車「N-BOX Custom STYLE+ BLACK(スタイルプラス ブラック)」である。
「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」は、上質かつ精悍なN-BOX Customのデザインに、こだわりのブラックをアクセントカラーとしたエクステリアが特徴。フロントグリル、リアライセンスガーニッシュをはじめとする各部に施したベルリナブラックがクールかつさらなる高級感が演出される。
さらに、N-BOX Customエンブレムやアルミホイールにも専用のブラック塗装を施し、より引き締まった印象に仕上げた個性あるデザインとなっている。
特別仕様車「N-BOX Custom STYLE+ BLACK」の消費税込み車両価格は、192万9400~219万0100円となる。
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N-BOX、2020年末マイナーモデルチェンジ以降も販売好調
2011年にスタートしたホンダの軽自動車Nシリーズは、2021年7月の段階で累計販売300万台を達成した。なかでもN-BOXの販売比率は3分の2に達している。
2021年上半期(1-6月)は、N-BOXの販売台数が110,551台と好調であった。軽自動車販売台数でナンバーワンであることはもちろんのこと、世界的な自動車向け半導体不足による減産が問題となるなかで、N-BOXはハイペースでの販売が進んでいた。
N-BOXの2020年度末のマイナーモデルチェンジでは、電動パーキングブレーキが装備されないなど期待はずれな部分もあったわけだが、これは2021年末の一部改良で標準装備となった。
そして、ワンサイズ上のホンダのニューモデル、フィットのセールスが失速している状況もN-BOXの販売にとっては皮肉にもプラスに働いているはず。ライバルのトヨタ・ヤリスの販売が好調であることからも、国内Bセグメントハッチバックの需要は依然として根強いものがある。ただし、コストパフォーマンス、燃費、居住性といった実用的なアピールでは、N-BOXのようなスーパーハイト軽ワゴンに太刀打ちできない流れになってきている。
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新型N-BOXへのフルモデルチェンジ、まとめ
まとめ更新日: 2023/10/06
次期型3代目N-BOX 2023年8~10月フルモデルチェンジ
- 2023年8月上旬 新型N-BOX 予約スタート
- 2023年10月6日 発売日
- 消費税込み車両本体価格1,648,900~2,362,800円
- 月間15,000台を計画
- 電動化(BEV、HEV)は、無し
- ホンダセンシング 360は、フルモデルチェンジ当初には装備されず
- 2030年度燃費基準達成のための電動化は、4代目モデルまで先送りか
- 2023年10月ジャパンモビリティーショー出品予想
- 2024年以降にクロスオーバーSUVの派生グレード「N-BOX JOY(ジョイ)」を設定か
- 「N-BOX JOY」は、三菱・デリカミニ、スズキ・スペーシアギア、ダイハツ・タントファンクロスの対抗車種
従来型2代目 N-BOX まとめ
- 2021年12月の一部改良で、電動パーキングブレーキ装備済み
- 2022年秋冬の一部改良は実施無し(フルモデルチェンジが近い)
- 2023年春、値上げ発表で従来的各グレード¥18,000~¥35,200アップ
- モデル末期の2023年上半期、登録車を含めた国内販売台数で第一位