キャロル(マツダ)他/軽セダンと軽SUVのOEM車

マツダ
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自動車メーカー各社はOEM車で軽自動車ラインアップをそろえてきた

自動車メーカー各社は現在の軽自動車人気を前々から予想していたのだろうか。
軽自動車生産から撤退したマツダやこれから撤退しようとするスバル、そして日産は、軽自動車をOEM供給を受けることでラインナップをそろえてきた。
今回のレポートは軽セダンと軽SUVのOEM車をまとめてみた。
ワゴンR、ムーヴをはじめとする軽トールワゴン車のOEM一覧も参考にしてもらいたい。

OEM先 OEM元 全高[mm]
マツダ キャロル スズキ アルト 1535
マツダ AZ-オフロード スズキ ジムニー 1680
マツダ スピアーノ スズキ 旧アルトラパン 1495
スバル プレオ ダイハツ ミラ 1540
スバル プレオカスタム ダイハツ ミラカスタム 1540
日産 オッティ 三菱 eKワゴン 1550
日産 オッティライダー 三菱 eKスポーツ 1550
日産 キックス 三菱 パジェロミニ 1635

キャロル

マツダ・キャロルはスズキアルトのOEM車だ。
初代のキャロル360からの名称を受け継いでいるが、1989年の再登場からはスズキとの提携で開発されている。
1998年の軽自動車規格改正以降は特にアルトとの変更点が無くなってきており、フロントグリルとマツダエンブレムぐらいの違いしかない。
エンジンはK6A型、サスペンションは前がマクファーソンストラット式、後がI.T.L.式となっている。

AZ-オフロード

マツダ・AZ-オフロードはスズキジムニーのOEM車だ。ジムニーは軽オフロードとしてはパジェロミニと並ぶほど有名だが、AZ-オフロードはマイナー車。中古車の流通台数も本家ジムニーのわずか1/20程度だ。

スピアーノ

マツダ・スピアーノはスズキの旧アルトラパンのOEM車だった。
現行の新型アルトラパンとはOEM提携をしておらず、マツダの現在のラインナップにはスピアーノは存在しない。
エンジンはK6A型のNAとターボの2タイプがある。サスペンションにはフロントがストラットリアがI.T.L式リジットアクスルが採用されている。

プレオ

スバル・プレオはダイハツミラのOEM車だ。
先代の初代プレオ(RA1/RA2/RV1/RV2)はセミトールワゴンとしてスバル独自で開発生産が行われていた。
2010年のフルモデルチェンジからはスバルでの生産は無くなりダイハツからOEM供給を受けミラと同一車となった。
ミラの上級グレードであるミラカスタムと同様に、プレオにも上級グレードのプレオカスタムがある。
エンジンはNAのKF-VE型とターボのKF-DET型、サスペンションは前がストラット式、後が:トーションビーム式となっている。

オッティ

日産・オッティは三菱ekワゴンのOEM車だ。
ekワゴンの上級グレードであるekスポーツに相当するものとしてオッティRiderが存在する。
ただし、オッティライダーはエクステリアを大幅に変更しており、オリジナルのekスポーツとは雰囲気が全く違う車だ。
ターボエンジン採用車はオッティライダーとekスポーツの上級グレードにしか設定されていない。
エンジンは3G83型、サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット、リアが3リンクコイル式だ。

キックス

日産・キックスは三菱パジェロミニのOEM車だ。
日産がOEM供給を受ける車種は、エクステリアの大幅変更を加え日産らしさを付加して、オリジナル車種との差別化を図ってきたが、このキックスに限って言えば、オリジナルのデザインと雰囲気を踏襲したものとなっている。
パジェロミニの中では中間グレードのみの供給だ。2WDや4WDの廉価グレードおよびプレミアムグレードに相当するものはキックスにはない。
エンジンは4A30型が採用されている。

OEM車の中古車相場の状況

OEM車はオリジナルに対して中古車価格が低くなるケースが多い。個別の車種について見てみよう。
比較には業者向けカーオークション相場を用いている。実際の店頭価格は少なくとも10万円程度は高くなるので注意していただきたい。

キャロルの中古車相場は健闘

キャロルの中古車価格はオリジナルのアルトとほとんど同水準で取引されている。走行距離や状態によるが3年落ちなら、35~55万ぐらいが主な価格帯だ。

スピアーノは人気薄

スピアーノはオリジナルのアルトラパンに対して、人気の差が大きく出た。スピアーノは4年落ちで35~45万程度に対しアルトラパンは50~60万程度の価格帯で取引されている。典型的なOEM車が不利な状況だ。

オッティ人気はオリジナルに勝った

三菱は不人気メーカーのため、中古車価格が低い傾向がある。供給を受けている日産、オリジナルの三菱ではどうなるのか。
3年落ち同士の結果で比較すると、ekワゴン45~55万円に対しオッティ50~60万円。僅差だがオッティの価格がオリジナルのekワゴンを越えてしまった。
三菱の企業イメージは相当深刻なようだ。
中古車の流通台数はekワゴンの方がやや多い。

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