日産サクラ【商標出願】来春発売予告の軽自動車EV、IMk市販型は約200万円(車両価格の実質負担額)

サクラ

日産が、2022年度初頭の発売を宣言した軽自動車規格の新型電気自動車。そのモデルネームは「SAKURA(サクラ)」となりそうである。

IMkコンセプト

IMkコンセプト

日産は2019年に開催された東京モーターショーで、軽自動車規格の次世代EVとしてIMkコンセプトを発表していた。これと同時発表となっていたSUVタイプのEVがARIYAコンセプトで、こちらの市販型「アリア」は現在予約受付中となっている。

残る軽自動車規格EVのデビューが待たれる段階となっていたが、これも先月になって、2022年度初頭の発売が予告されていた。

IMkコンセプト 東京モーターショー2019

日産は「SAKURA(サクラ)」の商標を特許庁に商標出願済み

日産は、「SAKURA」の商標を特許庁に令和3(2021)年7月8日に出願している。「商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務」の中には「電気自動車並びにその部品及び附属品」の文言が含まれており、新型EVの車名に使われる可能性が高い。

SAKURA(サクラ)

軽自動車規格の新型EVがデビューする2022年度初頭、つまり4月上旬は文字通りサクラのシーズンである。また軽自動車は日本独自規格の国民車であり、サクラはその日本のイメージを代表する国花の一つである。サクラの車名が実現すれば、ユーザーに広く受け入れられることになるだろう。

最近の日産は、半導体不足の影響を大きく受け、いくらかの新型車のデビュー時期を遅らせてきた経緯がある。ただし、このサクラの発売だけは開花時期とズレるわけにはいかない。予告通り2022年4月の日程が守られそうだ。

IMkコンセプト フルフラット

「SAKURA(サクラ)」は日産と三菱の協業で開発される

サクラと考えられるモデルは、日産と三菱の共同プロジェクトであるNMKVで企画・開発が進められている。

「軽」の概念を覆すEVならではの力強い加速、滑らかな走り、そして高い静粛性を兼ね備えるモデルとしており、さらに運転支援技術をはじめとする、様々な先進技術の搭載が予告された。

IMkコンセプト デジタルミラー

サクラのバッテリー容量は20kWh

バッテリー容量についても言及があり、その数値は20kWhとなる見込み。

安心して日常で使用できる航続距離を確保するとともに、EVバッテリーに蓄えた電気を自宅へ給電することで家庭の電力とすることも可能。もしもの時には「走る蓄電池」となり、非常用電源として充分な能力が発揮される。

IMkコンセプト NMKV

車両寸法は、全長3395㎜×全幅1475㎜×全高1655㎜とこれまでの軽ワゴン車のスタイルが維持される。取り回しも優れ、非常に運転し易いモデルとなる。

サクラの車両価格は実質負担額で約200万円の見込み

そして、車両価格帯については、補助金などを差し引いた実質購入価格として約200万円からとなることが発表された。

IMkコンセプト フロントシート

日産自動車は、ゼロ・エミッション車のパイオニアとして、これまでに全世界で50万台以上、日本国内では15万台以上の電気自動車「日産リーフ」を販売してきた。
また、日本が抱える環境負荷低減や災害対策などの課題を解決するために、日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」活動を推進している。

日産は、2030年代早期より、主要市場で投入する新型車をすべて電気自動車(EV)などの電動車両とすることを目指しており、引き続き、電動化技術の開発、電動化モデルのラインアップ拡充に向けて取り組んでいくとしている。

IMkコンセプト

サクラをIMkコンセプトから予想する

日産が前回の東京モーターショーで発表したIMkコンセプトを見ていく。

IMkコンセプト 軽自動車

外観からは室内スペースを重視したワゴンボディが採用されているのがわかる。日産のガソリン車を搭載する従来型軽自動車は、ベーシックワゴンのデイズと、スーパーハイトワゴンのルークスがラインアップされるが、このIMkコンセプトは比較的デイズに近いボディサイズである。

IMkコンセプト ドア

サクラにもプリズムディスプレイの採用が期待される

IMkコンセプトのインテリアは完全にフラットな床面が特徴的で、実際の寸法よりも広々と感じる。

ダッシュボード上のメーターパネルを含めたディスプレイは、三角柱のプリズムが横置きされたようなデザインとなっており、インテリアで最も目を惹く部分である。この質感を残したまま市販化させることができたら、オーナーの所有欲を満たす部分の一つになりそうである。

IMkコンセプト プリズムディスプレイ

IMkコンセプト プリズムディスプレイ

IMkコンセプト フロントシート

IMkコンセプト プリズムディスプレイ

IMkコンセプトのカッパー系統色はサクラでも採用か

東京モーターショー2019では、IMkコンセプトと、もう一台のEV、アリアコンセプトが同時発表となっていた。このアリアは既に市販型が発表されている。市販型アリアのボディカラー、選択肢の一つに「暁(あかつき)」と呼ばれる、光沢感のあるカッパー系統色が設定されており、これはIMkコンセプトで示されたものにも近い。

この特徴的な、ボディカラー暁は、「一日の始まり」と電気を流す「銅」を表現したもので、サクラでも近い色合いが用意されるのではないだろうか。

アリア 日産

アリア

アリア リアコンビネーションランプ

アリア

サクラの発売が日本のEV移行を急速に進める可能性

一般的にEVが普及しない大きな原因とされるのが、航続距離、バッテリーコスト、充電インフラの問題である。ただし、軽自動車ということであれば、そもそも日常の生活圏での走行を前提としているユーザーも多い。航続距離が短いというデメリットを受け入れる素地が、ある部分では元々備わっているというわけである。

IMk concept

搭載されるバッテリーは20kWhということであれば、バッテリーコストは少なくて済む。車両価格は補助金との差し引きで実質負担額が約200万円となれば、ガソリン車にかなり近づくことになる。

そして、近距離に割り切った使用であれば、自宅充電をメインにできるので燃料負担を抑えることができる。用途を日常的な走行に限定することで、急速充電スタンドなど充電インフラが整備されていないデメリットを感じることもないというわけだ。

つまり次の2つの条件、近距離の走行に割り切ること、そして充電用電源を確保できる自宅駐車場があること、これらをクリアできる軽自動車のユーザー層は、サクラの発売を皮切りに、EV移行が進むことが予想される。

サクラは三菱アイミーブを後継する

サクラは三菱自動車からも別車名で発売されることになり、2009年に発売した軽電気自動車、アイミーブの後継モデルという位置づけとなる。アイミーブは欧州市場でもプジョー・iOn、シトロエン・C-ZEROのモデルネームでOEM販売されてきた。

c-zero

CITROEN C-ZERO

ion

PEUGEOT iOn

モデル後期では、歩行者安全に関する改正法規をクリアするためバンパーサイズが拡大され、軽自動車規格のサイズを超えた。登録車としての販売が継続されていたが、2021年3月末に生産終了している。

i-MiEV

アイミーブ

i-MiEV

アイミーブ

サクラ発売に向けて、これまでの動き

IMkコンセプトは日産ブースからの出品であったが、実際には、三菱自動車と軽自動車部門を協業するNMKV社での開発および生産となる。

岡山県倉敷市の水島製作所がその拠点となっており、昨年2020年夏から総額約80億円に及ぶ、新型の軽EV生産に向けた設備投資を始めたことが明らかとなっている。これはまさにIMkの市販型に向けた動きであった。

日産、事業構造改革計画 NISSAN NEXT

日産が2020年5月に発表した「事業構造改革計画/NISSAN NEXT」によると、2023年度までにEVとして合計8車種の市場投入を発表している。このなかに日本市場向けの軽EVが1車種、明記されていた。

IMkコンセプト リアシート

三菱、新中期経営計画 Small but Beautiful

また一方で、三菱自動車は2020年7月に新中期経営計画「Small but Beautiful」を発表しており、このなかでも日産自動車と協業の軽自動車EVについての記載がある。ただし、発売時期については、明言が避けられていた。

なお三菱自動車は市場投入の具体的な時期について言及したPHEV、EVの環境対応車がある。エクリプスクロスPHEV、中国市場向け新型EV、次期アウトランダーPHEVの3モデルで、これらは2022年度までに市場投入される計画である。新型の軽自動車EVは、その後になるのではと考えられたが、サクラと同時期のデビューとなるだろう。

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