日本は新型C-HRよりも、カローラクロスを優先する方針に変更無しか
2023年6月にフルモデルチェンジした新型C-HR(2代目モデル)への日本発売への期待が再び高まっています。2024年8月には再び国内で目撃情報があるなどしましたが、日本発売についてはまだ具体的な話はありません。しかし、遅れて発売される可能性は残されています。
新型C-HRはトルコ工場で生産されており、欧州やオーストラリアなどでグローバルに販売されています。トルコ工場では、従来型の欧州向け生産も行われてきました。一方、日本向け初代型C-HRの生産拠点であったトヨタ自動車東日本の岩手工場は、2代目モデルの生産は行っていません。
岩手工場では、初代型C-HRの生産を終え、そのリソースを引き継ぐかのようにレクサス新型LBXの生産に切り替わりました。
さらに、日経新聞によって、2025年春よりトヨタ自動車東日本でカローラクロスの生産を検討していることが、2024年9月に報じられました。
現在、カローラクロスは高岡工場で生産されていますが、生産拠点を増やすのか、生産移管となるのかは明らかではありません。日本では、トヨタブランドのGA-CプラットフォームのSUVモデルにおいて、C-HRではなくカローラクロスを優先する流れに変わりはないとも考えられます。
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国内で新型C-HRの目撃情報、SNSに上げられる
2024年春には、新型C-HRが国内の公道を走行しているシーンがSNSに投稿されました。背景から東京都渋谷区であることが確認できます。台数は2台で、一つはシルバーボディでHEVバッジが付いており、もう一つはブラック×シルバーのバイトーンで、HEVバッジに加えて「GR」の黒赤バッジが装着されていました。両車両とも右ハンドルで、通常の「豊田」管轄のナンバープレートを付けており、仮ナンバーではありませんでした。擬装シールなどでボディを隠すことなく、2台の新型C-HRは、堂々と一般道を走行していました。これらの車両は並行輸入車であった可能性もありますが、国内導入に向けたテストカーであることも疑われていました。
その後、新型C-HRは2024年夏頃にも国内で目撃されており、そのボディカラーは、サルファー×ブラックのバイトーンであったことから、春に目撃された車体とは異なると考えられます。
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新型C-HRは日本国特許庁にも意匠登録済み
C-HRのデザインは日本国特許庁にも意匠登録されています。しかし、意匠登録されても国内販売に至らない例は多いです。
意匠登録は、出願日が2021年12月13日、登録日が2022年5月26日、発行日が2024年2月9日という日付で進められてきました。また、出願日の翌日である2021年12月14日には、トヨタが「バッテリーEV戦略に関する説明会」が開催され、そこで「Small SUEV」というモデルが出品されました。これは、後にC-HRの第2世代として市販化されたモデルとほぼ同じデザインでした。
2024年に入ってからも、発行日のタイミングで新型C-HRに再び注目が集まりましたが、トヨタ社内でC-HRの日本発売に関する方針転換や進捗があった根拠としては薄いと見られます。
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新型C-HRは、日本時間 午後3時のワールドプレミアだった
一方、新型C-HRのワールドプレミアはヨーロッパ中央時間(サマータイム)の朝8時、日本時間では午後3時に設定されていました。この発表のタイミングは日本市場を配慮した可能性もありますが、午後4時であったオーストラリア市場を配慮しただけかもしれません。
新型C-HRに関して、トヨタは日本市場向けのプレスリリースを出しておらず、これまでのところ日本発売を盛り上げるような動きは見られません。新型C-HRが国内生産されない場合、トルコ工場からの輸入モデルとして日本発売が期待されています。2025年以降の新型C-HR日本発売を予想する声もありますが、現時点では期待の域を出ていないと見られます。
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新型C-HR 欧州COTY2024 最終選考に残るも、最下位
新型C-HRは、欧州COTY(Car of the Year)の最終選考の7台に含まれていた。しかし、カー・オブ・ザ・イヤーとして選ばれたのは、得票数329を獲得した「Renault Scenic E-Tech」ということになった。残念ながらC-HRは、127票の獲得で最下位となった。
欧州COTY 2024 最終選考7車種(得票数)
- Renault Scenic(329)
- BMW 5-series(308)
- Peugeot E-3008/3008(197)
- Kia EV9(190)
- Volvo EX30(168)
- BYD Seal(131)
- Toyota C-HR(127)
最終選考の中で新型C-HRはハイブリッドおよびプラグインハイブリッド車として選出された唯一の車種である。他の6台の車種は、BEV専用車か、BEV仕様が用意されているモデルとなる。ただし、C-HRにも後にBEV仕様が追加されることが予告されている。
トヨタが最後に欧州COTYを受賞したのは2021年、ヤリスでのことである。新型C-HRには、3年ぶりの受賞も期待された。また、ジュネーブモーターショー2024は5年ぶりの開催となったが、トヨタを含めた主要ブランドはブース出展を果たしていない。日系のブランドとしては、ISUZUのみが出展するに留まった。
新型C-HRのデザインは、先代型同様にフランスのED2によって手掛けられた。ただし、生産はトルコ工場に集約され、先代型が日本国内の岩手工場でも製造されていたこととは異なる。この変化は、新型C-HRのグローバルな戦略と、特に欧州市場におけるハイブリッド車の位置づけに関するトヨタの意向を示しているだろう。
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新型C-HRがトルコで生産スタート 2023年11月
トヨタは、フルモデルチェンジを受けた新型C-HRの生産を開始したことを2023年11月6日に発表した。新型C-HRは、欧州や豪州市場向けの販売計画が明らかとなっている。
日本向けには、岩手工場での初代型の生産終了の発表があったが、これは新型2代目モデルの国内導入が無いことを意味するものとして受け取ることもできる。ただ、今後の方針転換などにより、遅れて国内発売される可能性は残される。
新型C-HRは、トヨタモーターマニュファクチャリングトルコ(TMMT)で製造され、新しいプラグインハイブリッド(PHEV)バージョンを含む、全車電動化されたラインアップを特徴とする。
パワートレインラインアップは、1.8L HEV(FF)、2.0L HEV(FF / E-Four 欧州名 AWD-i )、2.0L PHEV (FF)の4種類となる。
また、TMMTではこれらのパワートレインに付属するバッテリーの組み立ても行われる。
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新型C-HR欧州仕様が先行発売、トルコ生産モデル
欧州トヨタは新型C-HRのワールドプレミアを2023年6月26日に実施した。新型C-HRは、欧州の向けが先行して販売されることになる。
欧州仕様に設定されたパワートレインは、1.8L HEV、2.0L HEV、2.0L PHEVの3種類で、いずれも電動化されている。エクステリアは、2022年末に公開されたプロローグモデルのスタイリングが忠実に再現され、まるでコンセプトカーのような外観が実現した。フロントでは、トヨタ最新のハンマーヘッドデザインを採用。前後ドアハンドルにはポップアップ式が採用される。
また、GR SPORT プレミアエディションとして、GRブランドからのモデルも発表された。
その装備内容には、G-メッシュパターンのグリル、新デザインの20インチアルミホイール、GRバッジ、センターコンソールに「リキッドブラック」の装飾、そしてGRロゴがヘッドレストにエンボス加工されたスポーツフロントシートが含まれる。
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新型C-HR、SNSで事前リーク
新型C-HRのワールドプレミアは、2023年6月26日 中央ヨーロッパ時間午前8:00に実施されることが予告されていた。
発表が間近に迫る中、市販型の新型C-HRと思われる画像が、SNSの海外ユーザーによってリークされた。
新型C-HRのリーク画像によると、フロントショットは、これまでオーストラリア特許庁に登録され、公となっていたモデルそのものと見ることができる。ホイールデザインも変わっていない。特筆すべきは、ポップアップドアハンドルも市販モデルとして採用されることである。
直近のティザー公開では、トヨタのモデルとしても新しい一文字テールデザインが公開されていた。一文字テールの中央部分では、「TOYOTA C-HR」が赤く点灯するというものであったが、リーク画像では無点灯状態のショットのみ。一文字は厳密には3本のラインによって構成されるが、遠目では太い一本ラインが実際の見え方となりそう。
インテリア画像では、ステアリングホイール下部に「GR」のバッジが貼られており、GR SPORTがフルモデルチェンジ発売当初からラインアップされる可能性がある。
ティザー動画では、中段の1本とロゴが点灯する、一文字のパターンもあるようだ。
近年のトヨタの新型車では、モデルネームのバッジをバックドア中央に大きく配置させるのが流行となっていたが、これを大幅に進化させた斬新な表現手法が新型C-HRにより登場しそう。
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新型C-HRはオーストラリア特許庁に意匠登録された画像がリーク済み
トヨタはC-HRのフルモデルチェンジに向けて準備を進めてきた。これまでにデザインスタディモデル「C-HR プロローグ」が正式発表されており、さらにオーストラリア特許庁では新型C-HRと思われる意匠登録画像もリークしていた。
さらに、2023年1月にはトルコ工場での新型C-HRの生産計画が発表されており、これは欧州初の現地生産によるプラグインハイブリッド車であるということであった。次期型も欧州を中心にグローバル販売されることになり、2023年9月にミュンヘンで開催予定の「IAAモビリティ」でも、新型C-HR 市販型の出品が予想される。
そして、残念ながら、これらの計画には「日本発売」が含まれていないようだ。2023年の国内向け新型車発売スケジュールが判明しつつあるなかでも、新型C-HRの文字は確認されていなかった。
新型C-HRが海外専売車となることは、中部経済新聞や日経新聞でも報じられており、確実視されている。今後、仮に国内販売が実現したとしても、時期は2024年以降であり、それは輸入モデルかもしれない。
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従来型生産は2023年7月下旬の終了が正式発表
トヨタは、2023年3月7日時点での工場出荷時期目処として、「ガソリン車が4-5ヵ月程度、ハイブリッド車につきましては販売店にお問い合わせください」としているが、そこから逆算すると、2023年3月までの年度内にも受注受付が停止されることが想定されてきた。特にハイブリッドモデルについては、販売店によっては生産枠が確保できておらず、既にオーダーストップの措置が取られているケースが多い。
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新型C-HRは、PHEV、HEVのほか、ガソリン、BEVの設定が予想される
新型C-HRのパワートレインラインアップの一つとして、PHEVとHEVの設定が欧州向けに予告されている。より具体的には、新型プリウスと共通のM20A-FXS型2.0L PHEVの搭載が想定され、また、HEV版も同型となるだろう。
市場によっては、コンベンショナルガソリンエンジン車の設定も期待される。ただし、従来型の1.2Lターボは廃止され、M20A-FKS型の2.0L NAの採用が予想される。
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新型C-HR BEVモデルの設定は予告済みだった、日本発売される可能性は低そう
そして、もう一つのパワートレインとして設定が確実視されているのが、BEVである。新型C-HRのエクステリアについては、「C-HR プロローグ」が2022年12月に欧州トヨタから発表された。
しかし、それより以前、2021年12月の「バッテリーEV戦略に関する説明会」で、「C-HR プロローグ」とほぼ同じエクステリアデザインのモデルが「SMALL SU EV」として公表されていた。つまり、トヨタが発売を予告した多種類のBEVの一つは、新型C-HRということになる。
新型C-HR BEVが、日本発売されるかどうかは現段階では定かではないが、その発売地域として最も有力視されるのが中国市場である。先代C-HRにもBEVモデルは存在し、これは中国で販売されてきた。
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C-HR プロローグが2022年12月 欧州トヨタより発表
欧州トヨタから発表された「C-HR プロローグ」は、次期C-HRを予告するデザインスタディモデルとして考えられる。
公開された「C-HR プロローグ」からは、トヨタブランドを特徴付ける最新のデザイン言語も確認することができる。
フロント部分では、2022年の11月にワールドプレミアされたばかりの新型プリウスの流れを汲むハンマーヘッドデザインと、コの字型のヘッドランプユニットが採用されている。
そして、ボディ後端はピアノブラックによるバイトーン塗装となっており、これは2022年夏に発表されたクラウンクロスオーバーの仕上がりを思い出させる部分となっている。
また、オーストラリア特許庁に登録され、次期C-HRと推定されてきたレンダリング画像との一致も確認された。
オーストラリア意匠登録「次期C-HR」全9枚画像は、次のページ
次期C-HRも引き続き、南フランスにあるToyota Europe Design Development(ED2)によってデザインされる。ED2は、先代C-HRのデザインスタディモデルである「C-HR コンセプト」を2014年のパリモーターショーで発表。その後、2016年に市販型が登場し、日本でも大きな販売実績を残した。
次期C-HRのパワートレインにPHEVあり
今回の発表では、新型C-HR欧州仕様に搭載されるパワートレインについても言及があった。従来からのハイブリッドモデルに加え、PHEVモデルが計画されており、これには欧州生産されるバッテリーが採用される。
また、従来型C-HRで課題とされてきた、室内スペースの狭さについても、改善される見込みとなっている。
次期型コンセプト「C-HR Prologue」全画像は、次のページ
次期C-HRのエクステリア、オーストラリア特許庁よりリーク済み
既に、オーストラリア特許庁にて、次期C-HRと思われる意匠登録済みのエクステリアデザインが公開されている。
トヨタが2021年12月に公開したBEVの「SMALL SU EV」と、特徴が酷似していることが確認できる。
C-HRシリーズは、先代の中国仕様にBEVモデルが存在しており、既にEV化は完了している。次期モデルにもBEVが設定されるのは当然の流れで、「SMALL SU EV」は、「次期C-HR EV」に相当するコンセプトカーと考えられる。
次期C-HRのパワートレインは、BEVのほかに、HEV、PHEV、ガソリンNA車も用意される見込み。BEV専用車ではないため、プラットフォームは、e-TNGAではなく、TNGA(GA-C)が継続採用となるだろう。
意匠登録されているデザインと「SMALL SU EV」を比較すると、サイドパネルの曲面パターンがほぼ一致していることがわかる。またヘッドランプ、フロントグリルフレーム、エンジンフードなどでも共通デザインの採用が確認できる。
一方で、フロントグリルの内部は両者で大きく異なっており、これは搭載されるパワートレイン種別の違いにより差別化されることが予想される。つまり、メッシュパターンのフロントグリルが採用された意匠登録済みのモデルは、PHEV、HEV、あるいはガソリン車ということになるだろう。
またバイトーンカラー設定が用意されていることも意匠登録済みモデルから判断できる。
2022年夏に発表された新型クラウンクロスオーバーでは、ピアノブラック塗装を大胆に取り入れたバイトーンカラーが採用されたが、これと同様の手法によるクロスオーバーSUVイメージの表現が新型C-HRにも採用されることになりそう。
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次期C-HRのハイブリッド車は、1.8Lの第5世代か、あるいは2.0Lのダイナミックフォースエンジンか
次期C-HRの販売の中心となってくるのは、やはりハイブリッド車となりそう。搭載されるパワートレインは新型ノア/ヴォクシーで第5世代になったばかりの1.8Lハイブリッドか、あるいはレクサスUX250hに採用されてきた2.0Lダイナミックフォースエンジン(M20A-FXS型)の2つが考えられる。
トヨタでは、ガソリンエンジンの集約化を進めようとしているが、そのなかで1.8Lは将来的に廃止となり、2.0Lが継続される見込みとなっている。1.8L ハイブリッドは2022年1月に第5世代がデビューしたばかりであるが、C-HRへの採用となると、国内生産されない可能性があり、2.0Lに集約化される公算が大きい。
次期C-HRのコンベンショナルガソリンエンジンモデルは、2.0Lダイナミックフォースエンジンの採用予想
従来型C-HRのガソリン車には、1.2Lターボが搭載されてきた。ただし、このエンジンもトヨタは生産を終了させる計画となっている。カローラへの搭載も2022年秋のマイナーチェンジで廃止となった。
次期C-HRのコンベンショナルガソリン車は、1.2Lターボが廃止され、2.0L NAのダイナミックフォースエンジンの搭載が予想される。
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C-HR 特別仕様車 “Mode-Nero Safety Plus Ⅲ”を設定、2022年8月29日発売
C-HRの特別仕様車が2022年8月29日に発売された。従来の特別仕様車 “Mode-Nero Safety Plus Ⅱ”が廃止され、新たに “Mode-Nero Safety Plus Ⅲ”が設定された。
ベース車は「Gグレード」と「G-Tグレード」で、以下の特別装備により魅力的に仕上げられた。
- 特別色イナズマスパーキングブラックガラスフレークを外板色に設定
- ブラウンの差し色やベージュのステッチを施した専用シート表皮
- マットブラック塗装とダークスモークメッキナットの18インチアルミホイール
- ブラックエクステンション加飾のBi-Beam LEDヘッドランプ
- パノラミックビューモニター、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物・後方接近車両) など
特別仕様車の消費税込み車両本体価格は2,725,000円~3,055,000円に設定された。
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C-HRのフルモデルチェンジ、TNGA-Cプラットフォーム車種は二巡目へ
先代型C-HRは2016年に発売された。その前年の2015年にはTNGA-Cプラットフォームの導入によりフルモデルチェンジされた4代目プリウスが発売されており、C-HRは同プラットフォームをベースにしたコンパクトクロスオーバーSUVとして1年遅れてのデビューであった。
TNGA-Cプラットフォームの先導役となっているプリウスは、2022年11月に新型がワールドプレミアとなったが、これを皮切りに同プラットフォーム採用車種の二巡目となるフルモデルチェンジが始まる。C-HRもこれに続き2023年にフルモデルチェンジを受ける見込みとなっている。
C-HRは、発売当初は国内でも大きな販売実績を残した
C-HRの国内販売台数は、現状では月間千台前後というレベルにまで落ち込んでおり、このままカタログ落ちかと、フルモデルチェンジの実施を危惧する声もある。ただし、発売当初の2017年では年間117,299台という、このクラスでは相当に大きな販売実績を上げていた。
また、CセグメントのクロスオーバーSUVというクラスは、グローバルでも需要が多く、C-HRを後継するモデルは必要となるだろう。
C-HRはフルモデルチェンジで、2.0L ハイブリッドを搭載しカローラクロスと差別化、後悔は後席狭さ
また、C-HRとプラットフォームを共用するクロスオーバーSUVとして、2021年9月にカローラクロスが発売されたことは、C-HRのモデルネーム存続にあたっての脅威となっている。
C-HRはデザイン優先のモデルであったが、カローラクロスは実用性とパッケージングが重視された設計となっており長く人気を維持することが予想される。
特に後席については、居住性の差が大きく、C-HR購入者が後悔してきたポイントとなっている。さらにC-HRの後悔するポイントとしては、ラゲッジルームの積載能力で、Cセグメントクラスとしては、かなり妥協が必要となってきた。
C-HRの弱点を補強して導入されたのがカローラクロスであるが、その日本仕様に搭載されるハイブリッドシステムは1.8Lである。これとの差別化を考えた場合、次期C-HRへの搭載が期待されるのは2.0LハイブリッドのM20A-FXS型となっている。
C-HRの主力市場の欧州では、先代型の発売当初からモアパワーを求めるニーズが大きかった。そんななか、2017年のフランクフルトモーターショーでは「C-HR hy-power コンセプト」が出品され、上級パワートレイン搭載モデルが提案されていた。
その後2018年には、レクサスからUX250hが発売され、これには新開発のダイナミックフォースハイブリッド 2.0L THSⅡ(M20A-FXS型)が初搭載となった。前述の「C-HR hy-power コンセプト」発表のタイミングを考えれば、M20A-FXS型の開発の段階から、C-HRへの搭載が強く意識されていたことは想像に難くない。
そして、翌2019年には、C-HRにもM20A-FXS型搭載モデルが追加され市販化を果たすことになったのだが、これは欧州仕様での実現に留まっていた。
こういった経緯があったことからも、次期C-HRでは、日本仕様にもM20A-FXS型ハイブリッド搭載モデルが設定されることが期待される。
ちなみに欧州では、カローラクロスにもM20A-FXS型ハイブリッドが採用されている。
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C-HRはフルモデルチェンジで1.2Lターボは廃止が濃厚
トヨタは、1.2Lターボの8NR-FTS型を近い将来に生産停止とすることが予想される。
ダウンサイジングターボエンジンはかつての欧州市場で相性が良かったパワートレインであるが、電動化が進む中では時代遅れとなりつつある。1.2Lターボは、まずはカローラスポーツで2022年秋に採用廃止となった。先代型C-HRへの搭載は継続された。
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新型C-HR フルモデルチェンジまとめ
まとめ更新日: 2024/10/02
- 新型2代目C-HR、2023年6月26日にフルモデルチェンジ発表
- 欧州向けの生産が開始
- 新型の日本発売のアナウンス無し
- 2024年4月、2台の新型C-HRが渋谷を走行、テストカーの可能性
- カローラクロスの生産強化が検討され、国内はカローラクロス優先の方針に変わりなさそう
新型 C-HR 2代目モデル まとめ
- 新型C-HR欧州仕様はトルコ生産
- ポップアップ式ドアハンドル採用
- ハンマーヘッドデザイン採用
- 欧州仕様は、1.8L HEV、2.0L HEV、2.0L PHEV
- 2.0L HEVは、FFとAWD-i(E-Four)が用意される
- GR SPORTもフルモデルチェンジ時に発表される
- TNGA-Cプラットフォームは継続
- 先代型「C-HR EV 中国仕様」を後継するBEV版が予告済み
従来型 C-HR まとめ
- 最終の特別仕様車が2022年8月発売
- トヨタが2023年7月下旬にC-HRを生産終了することを告知