カローラクロス2025年マイナーチェンジ型からトヨタ自動車東日本に生産移管の可能性
現行の12代目カローラシリーズは、2018年にグローバルでフルモデルチェンジを経て発売されました。その中でもカローラクロスは2020年にグローバルデビューし、日本市場には2021年9月に導入されています。
カローラシリーズでは、次期型13代目の情報も出始めており、フルモデルチェンジは2026年から開始されると予想されています。しかし、カローラクロスは販売期間がまだ短いため、従来型の販売がしばらく継続されることが見込まれます。
そんな中、カローラクロスの生産がトヨタ自動車東日本で検討されていると、日経新聞が報じました。
トヨタ自動車東日本では、早ければ2025年春にもカローラクロスの生産を開始する計画があり、これはマイナーチェンジと考えられていた時期とも一致します。マイナーチェンジを受けた後期型カローラクロスから、トヨタ自動車東日本で生産されたモデルとなる可能性があります。また、これまでカローラクロスの生産を担ってきた高岡工場での生産が続けられるかどうかは明らかにされていません。
トヨタ東日本でのカローラクロスの生産台数は、当面は月産約1万台を目指す方針です。この生産計画には、国内向けだけでなく海外向けも含まれると見られています。
これまでトヨタ自動車東日本で生産してきたGA-Cプラットフォーム車種としては、先代型C-HRがありますが、2023年7月に生産を終了しています。フルモデルチェンジを受けた新型C-HRはトヨタ自動車東日本で生産されず、トルコ工場での生産となり、国内向けの販売も実現していません。今後、カローラクロスの大規模な生産がトヨタ自動車東日本で行われれば、カローラクロスの安定供給が期待されます。一方で、国内向け新型C-HRの導入の余地は小さくなるかもしれません。
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カローラクロスの一部改良、2025年春ごろ予想
カローラクロスの一部改良が、2025年春ごろに実施されることが予想されます。
2024年8月下旬頃より、一部の販売店でカローラクロスの受注停止が近いという情報が出されていました。2024年9月下旬の状況では、カローラクロスはオーダー可能な販売店が多いですが、近い将来にオーダーストップとなる可能性があります。
現行型カローラクロスは、2021年9月に発売されたモデルです。2023年10月には、前回の一部改良が実施され、ハイブリッドシステムが第5世代へと刷新されました。また、ガソリンエンジンには最新のダイナミックフォースエンジンであるM20A-FKS型が採用されました。しかし、販売期間として2年が経過したばかりのタイミングであったためかフェイスリフトは行われていません。
2024年2月には、タイ仕様のカローラクロスにフェイスリフトが実施され、クラウンエステートのようなフロントグリルデザインが採用されました。
次回の一部改良は、販売開始から3年半が経過するタイミングでもあり、タイ仕様と近いデザインのフェイスリフトが期待されています。
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タイ仕様カローラクロスがマイナーチェンジ実施、2024年2月
2024年2月、カローラクロスのタイ仕様がマイナーチェンジを受けて発表されました。
フロントグリルは、ボディと同色かつ境界部分をシームレスに一体化させたデザインが採用されており、これはレクサスRXや新型LBXで見られる最新デザインを踏襲していると考えられます。同様のフロントデザインは、トヨタブランドでもクラウンエステートで採用されます。
グリルパターンはカローラクロス独自のデザインで、シンプルなハニカムメッシュが用いられています。トヨタがモデル中期に大幅なフェイスリフトを行うのは近年では珍しく、カローラクロスは2020年7月にタイで先行発売されてから3年半が経過するタイミングとなります。
日本仕様はタイ仕様から14ヶ月遅れで発売され、2023年10月に大規模な改良が施されたばかりです。この改良には、大型ディスプレイオーディオの採用やパワートレインの変更が含まれており、マイナーチェンジに相当するものと考えられていました。しかし、タイ仕様に準じたフェイスリフトを伴う本当のマイナーチェンジは、これからの展開として期待されます。
カローラクロスの国内向けの納期については長期化が見られます。このような状況から、今回のタイ仕様のマイナーチェンジがすぐに日本仕様に採用されることはなさそうで、2025年春頃の実施が期待されます。
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カローラクロスが一部改良、2023年10月
カローラクロスの一部改良(マイナーチェンジ相当)が2023年10月18日に実施されました。今回の改良では、パワートレインの大幅な変更や内装の先進的な装備の追加が行われています。
昨今の原材料価格の値上がりや、装備のグレードアップにより、価格は¥170,000から¥260,000の値上げとなりました。エントリーモデルは旧価格¥1,999,000から新価格¥2,184,000にアップし、最上級のZ ハイブリッド E-Fourは旧価格¥3,199,000から新価格¥3,459,000となりました。
新型カローラクロス 価格表(消費税込み)
エンジン | 駆動方式 | グレード | 旧価格 | 新価格 | 値上げ幅 |
ガソリン NA 旧 1.8L (2ZR-FAE型) ↓ 新 2.0L (M20A-FKS型) |
FF | G-X | ¥1,999,000 | ¥2,184,000 | ¥185,000 |
G | ¥2,240,000 | ¥2,410,000 | ¥170,000 | ||
S | ¥2,400,000 | 廃止 | – | ||
Z | ¥2,640,000 | ¥2,900,000 | ¥260,000 | ||
1.8L ハイブリッド(2ZR-FXE型) 旧 第4世代 ↓ 新 第5世代 |
FF | G | ¥2,590,000 | ¥2,760,000 | ¥170,000 |
S | ¥2,750,000 | ¥2,980,000 | ¥230,000 | ||
Z | ¥2,990,000 | ¥3,250,000 | ¥260,000 | ||
E-Four | G | ¥2,799,000 | ¥2,969,000 | ¥170,000 | |
S | ¥2,959,000 | ¥3,189,000 | ¥230,000 | ||
Z | ¥3,199,000 | ¥3,459,000 | ¥260,000 |
最大の注目点は、パワートレインの大幅な変更です。1.8Lハイブリッドエンジンは第5世代へと進化し、フロントとリアのモーター出力が向上しました。これにより、SUVらしい力強い走りがさらに磨かれています。
また、ガソリンエンジンもパフォーマンスアップが図られ、従来の1.8Lエンジンから2.0L NAのダイナミックフォースエンジン(M20A-FKS型)へと切り替わりました。
内装面では、先進的な装備が追加されました。特に、12.3インチのフルデジタルメーターや10.5インチのディスプレイオーディオの採用が注目されています。これらの装備により、より快適で便利なドライビング環境が提供されます。
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カローラクロスの一部改良、エクステリアはほぼ変わらず
今回の一部改良により、新型カローラクロスはパワートレインと電装品の面で大幅な進化を遂げました。一方、エクステリアの変更はほとんどありません。
バックドアのハイブリッドのバッジが新タイプ「●HEV」に張り替えられた程度です。しかし、ボディカラーには新色のマッシブグレーを含む8色が設定され、ハイブリッド車にはツートーンの3色が追加されました。内装色も、ハイブリッドZのツートーンボディカラー選択車にブルーが用意され、多様な選択肢が増えています。
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新型カローラクロスの納期、マイナーチェンジ発売前から先行予約で長期化
カローラシリーズでは、先行してスポーツ、セダン、ツーリングのボディタイプが2022年にマイナーチェンジ相当の改良を受けていた。これに相当する改良がカローラクロスも約1年遅れで実施された。
今回はマイナーチェンジということでフェイスリフトなどエクステリアにも手が加えられることが期待された。しかし、新色の設定とハイブリッド車のバッジ変更に限られ、大きな内容は盛り込まれなかった。
一方、期待されたGR SPORTの日本発売は、今回のタイミングでは実施されなかった。
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カローラクロスが残される、国内のGA-CクロスオーバーSUV
これまでトヨタのラインアップでは、GA-Cプラットフォーム採用のクロスオーバーSUVが2つ用意されてきたが、そのうちの一つ「C-HR」が販売終了となった。
一方、欧州向けには、フルモデルチェンジで2代目となる新型C-HRが発表された。トルコ工場で生産され、日本への輸入販売も期待されるが、具体的な情報は無し。発表時に、欧州向けであることが強調された通り、少なくとも当面の間は、日本発売されることは無いだろう。
今後は、残されたカローラクロスに国内の需要が集中することになる。カローラクロスのこれまでの受注状況については、散発的に生産枠が開放されることはあるものの、オーダストップの期間が長くなっていた。マイナーチェンジのタイミングでは、本格的な受注再開を迎えることになる。
カローラクロスに販売車種が絞られたことで、新型を待望するユーザーも多くなりそう。マイナーチェンジにより販売再開を果たしても、受注停止となるまでの期間は短いかもしれない。
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後発のカローラクロスも、先発車種に準じた改良の内容が予想される
カローラシリーズのなかでも「スポーツ」、「セダン」、「ツーリング」の3モデルは、2022年にパワートレインラインアップの変更や装備品の大幅な改良を受けてきた。
なかでもディスプレイオーディオはコネクティッドナビに対応され、上位グレードでは10.5インチ液晶、またメータパネルにも12.3インチ液晶が採用された。このあたりは2023年秋のカローラクロスの改良においても、同等の内容で改良されることになりそう。
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マイチェン版、新型カローラクロスは第5世代 1.8L ハイブリッド搭載
カローラクロスと共通のTNGA-Cプラットフォーム採用のクロスオーバーSUV、C-HRは、グローバル向けにはフルモデルチェンジ発表されたが、現在のところ、日本向けには発売されない見通し。従来型C-HRの販売は終了している。
これにより、国内向けモデルで、「第4世代 1.8L ハイブリッド」を搭載するのが、「カローラクロス」に絞られていた。
カローラクロス以外のカローラシリーズは既に第5世代 1.8L ハイブリッドを採用
「カローラクロス」が発売されたのは2021年9月ということで、現行世代の「カローラシリーズ」の中でも発売が遅かった。ボディタイプ別では、2018年6月発売の「スポーツ」、2019年9月発売の「ツーリング」と「セダン」がラインアップされるが、先行販売されてきたこれら3車種はマイナーチェンジも一足早く、2022年秋に実施された。このタイミングで、新型「ノア、ヴォクシー」で市販車採用が始まった第5世代ハイブリッドが、「スポーツ、セダン、ツーリング」の各カローラシリーズに導入済みとなった。
また、「欧州仕様カローラクロス」については、2022年秋のタイミングで、第5世代ハイブリッドに切り替わっている。
カローラクロス2023年秋マイナーチェンジで第5世代ハイブリッド採用の予想
前述のような流れもあり、カローラクロスが2023年秋のマイナーチェンジで、第5世代 1.8Lハイブリッドを導入することが想定される。
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カローラクロスが半数近く、2022年カローラシリーズの販売台数
2022年は、カローラシリーズ全体で131,548台の年間販売台数を記録した。なかでもカローラクロスは、販売台数の約45%にあたる59,070台を占め、シリーズのなかでも主力モデルとなっている。
基本的には受注停止中となっているカローラクロスであるが、トヨタは2023年3月の年度末に向けて国内向けモデルの生産強化を行ってきた。2023年1月のカローラクロスの販売台数は、7770台となり、これは発売以来最多となった。
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カローラクロスの納期
カローラクロスは2021年9月に日本発売されたクロスオーバーSUV。昨今の自動車業界を取り巻く厳しい環境のなか、大変な人気車種となっており、納期が長期化していた。トヨタは、2023年9月12日時点の工場出荷時期として、ガソリン車、ハイブリッド車ともに「詳しくは販売店にお問い合わせください」としている。
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カローラクロス GR SPORT追加の期待が高まる、テストカーらしきモデルがスパイショット
「カローラクロス GR-SPORT」の追加発売が待望されるが、2023年10月頃の一部改良のタイミングでは実施されない。既に台湾、タイ、インドネシアをはじめとする海外市場では、先行して「カローラクロス GR-SPORT」が販売されている。
「カローラクロス GR SPORT」らしきテストカーもスパイショットされている。その擬装シールが貼られた車体からは、通常「カローラクロス」をベースとしつつも、大型のアンダーガードの装着が確認できる。特に擬装パターンの白黒コントラストが大きい箇所では、専用のエアロパーツの装着が予想され、その範囲は、フロントバンパー、サイドスカート、フェンダーアーチ、リアバンパーと広範囲に及ぶ。カローラクロス GR SPORTタイ仕様とも特徴が近そうだ。
「カローラクロス GR SPORT」の国内仕様については、2023年1月の東京オートサロンでの出品が期待されたが、これは実現しなかった。
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新型カローラクロス発売、2021年9月、価格とグレード構成、消費税込み199.9万円~ 2021年9月
トヨタは、新型カローラ クロスを2021年9月14日に発売した。
消費税込み車両本体価格は1.8L ガソリン車(FF)が199.9~264万円(旧価格)、1.8Lハイブリッド車(FF/E-Four)が259~319.9万円(旧価格)に設定された。
1.8L ガソリン NA(2ZR-FAE型)旧価格 | ||
FF | G-X | 1,999,000円 |
G | 2,240,000円 | |
S | 2,400,000円 | |
Z | 2,640,000円 |
1.8L ハイブリッド(2ZR-FXE型)旧価格 | ||
FF | G | 2,590,000円 |
S | 2,750,000円 | |
Z | 2,990,000円 | |
E-Four | G | 2,799,000円 |
S | 2,959,000円 | |
Z | 3,199,000円 |
カローラクロス日本仕様のパワートレインは、1.8LのNAガソリンがFFのみ、1.8LハイブリッドはFFとE-Fourが用意される。
グレード構成は、ベーシック「G」、装備充実「S」、最上級「Z」がそれぞれのエンジンと駆動方式に用意されるのが基本となる。さらに199.9万円(旧価格)のエントリーモデルとして「G-X」がガソリン車のみに設定される。
2019年より販売されてきたカローラツーリング G-Xグレードは、消費税込み車両本体価格201万3000円(旧価格)で設定されている。カローラクロスはSUV化されているわけで、値上がりとなるのが一般的であるが、むしろワゴンのカローラツーリングに対して安い価格設定となった。
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カローラクロス日本仕様ハイブリッド車の価格はツーリングに対し僅かに値上がり
ハイブリッドの方はどうか。価格の基準となりそうなのが、カローラツーリング ハイブリッド S 2WDモデルの261万1000円(旧価格)である。カローラクロス ハイブリッド S 2WDモデルは275万0000円(旧価格)であるから、Sグレード同士の比較ではカローラクロスが高くなる。
また、現行のC-HR ハイブリッドは274万5000円(旧価格)からラインアップされており、ボディサイズが少し大きいカローラクロスが259万円(旧価格)からというのは価格競争力を感じるところである。
カローラクロスの特徴
1. SUVならではの高いユーティリティ
① 背の高いボディスタイルを存分に生かした快適性
見晴らしのいい視界の高さを確保するとともに、頭上空間にもゆとりを設けることで、どの席に座っても、街乗りからロングドライブまであらゆるシーンで快適に過ごせる室内空間を実現。前席は、SUVならではの高いアイポイントに加え、細いフロントピラーとスッキリしたインストルメントパネルにより見切りが良く運転のしやすい空間とし、後席は、大きく開くリヤサイドドアで乗り降りがしやすく、加えてリクライニング機能をリヤシートにも設けることで、高い居住性・快適性が備えられた。また、解放感抜群のパノラマルーフを設定し、大きなガラス面でどの席からも空が眺められる解放的な視界が広がるほか、電動ロールシェードで日差しのコントロールも自由自在となる。
②多彩な荷室アレンジを実現し使い勝手の良いラゲージ
ラゲージ容量は、5人乗車時でもクラストップレベルの487Lを実現。また後席を倒すとさらに広いスペースを確保でき、ロードバイクの搭載が可能となる。荷物の積み下ろしのしやすさにもこだわり、ラゲージ開口部は地面から720mmの高さに設定したことで小柄な方でもラクに荷物の積み下ろしができるほか、ハンズフリーパワーバックドアはカギを携帯した状態でリヤバンパーの下に足を出し入れするだけで、両手がふさがっていても簡単にバックドアを開閉できる。また、カローラ クロス専用設計の高機能収納ボックス「ラゲージアクティブボックス」を使用すると、荷物を車外から見えない状態で収納することができるほか、ふたを閉じるとラゲージの床面をフラットにして広い荷室空間を活用できるなど、多彩な荷室アレンジが可能となる。
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2. 都会的な上質感と、SUVならではの躍動感を両立したデザイン
①堂々とした逞しさを表現したエクステリア
「アーバン・アクティブ」をデザインコンセプトとして、SUVらしいダイナミックで洗練されたエクステリアデザインが採用された。ガラス面やフロント・リヤのランプに伸びやかなデザインを施したアッパー部と、ワイドで安定感のあるバンパー部のデザインのコントラストにより、都会的かつ堂々としたプロポーションとなる。外板色には都会的で洗練された雰囲気を持つ全8色が設定された。
②上質で開放的なインテリア
インストルメントパネルからドアトリムにかけて連続性のあるデザインで室内空間に広がりが感じられるほか、室内照明は全てLEDを採用するなど、カジュアルな雰囲気の中に、上質かつ洗練された質感のインテリアを実現。フロントシートには、スリムな背面部と高いホールド性を両立したスポーティなシートが採用された。
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3. クラストップレベルの低燃費と、アクティブでスムーズな走り
①気持ちの良い、意のままの走りを実現するパワートレーン
4. 先進の安全・安心機能
①最新の予防安全パッケージ
日常のあらゆるシーンでドライバーを支援する最新のToyota Safety Senseを全車標準装備。またパーキングサポートブレーキとバックガイドモニターをG“X”を除く全グレードに標準装備し、駐車場など狭い場所でも安心して運転できる。さらに、障害物の有無にかかわらずペダル踏み間違い時の急加速を抑制するプラスサポートが設定される。
②災害時など、万が一の時に役立つ給電機能
アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)と非常時給電モードをハイブリッド車にオプション設定。停電など非常時には車両駐車時に「非常時給電モード」にすると、電気ポットやドライヤーなどの家電製品が使用可能な非常用電源として活用することができ、もしもの時に頼れる安心機能が備えられる。
また、ガソリン車・ハイブリッド車とも、普段の走行時には車内のUSB端子を通じてスマートフォンなどの電子機器の充電が可能となる。
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カローラクロスのサイズと価格をトヨタのクロスオーバーSUVラインアップと比較
トヨタの現行および近年のクロスオーバーSUV群をサイズごとにおさらいしておく。
- 「ライズ」ダイハツ生産のOEMモデル。消費税込み車両価格(以下同)167万9000円(旧価格)からのラインアップ。全長は3995mm。
- 「ヤリスクロス」2020年8月に発売されたばかりで、TNGA-Bプラットフォームを採用。179万8000円(旧価格)から、全長4180mm。
- 「C-HR」販売終了モデル。TNGA-Cプラットフォーム採用。238万2000円(旧価格)から、全長4360mm。
- 「RAV4」さらにワンサイズ上のTNGA-Kプラットフォーム採用、274万3000円(旧価格)から、全長4600mm。
- 「ハリアー」RAV4と同じくTNGA-Kプラットフォーム採用で、2020年6月にフルモデルチェンジを果たしたばかり。299万円(旧価格)から、全長4740mm
以上、小さい方から列挙したが、新型カローラクロスが割り込むのは、ヤリスクロスと初代C-HRの間ということになる。
カローラクロスとC-HRは同クラスSUVながらも差別化される
カローラクロスは、プラットフォームにTNGA(GA-C)を採用したクロスオーバーSUVである。
このような車種は、既にトヨタブランドからC-HRとして2016年から販売されてきたが、特に2021年に入ってからは、販売が低迷しており、新たな車種の導入が望まれるところであった。
C-HRは、ハイブリッドもあるが、1.2Lターボもラインアップされる。スポーティーなエクステリアと引き換えに、インテリアとラゲッジは狭く設定された。
一方で、カローラクロスは大きなボディサイズとパッケージングの良さが特徴となる。エクステリアはC-HRほどのスタイリッシュさは感じないが、飽きの来ないオーソドックスなSUVスタイル。ラゲッジの広さはRAV4には及ばないものの、プラットフォームがワンサイズ上のハリアーを超えるほどになり、アウトドアでのレジャーに対応する。
カローラ派生のSUVとしては、欧州のカローラTREKを日本市場に導入するという説が先にあったわけだが、これはカローラクロスが日本発売されたことで収束しそう。
カローラクロス北米仕様にはダイナミックフォースエンジン搭載
カローラクロスは、グローバルでの展開が先行してきた。これまでタイ工場で生産された車体が、台湾、インドネシア、フィリピンをはじめとするアジア地域で販売されてきた。その後、南米ブラジルでの現地生産と販売もスタートしており、さらに北米仕様向けモデルも発表済み。
カローラクロス北米仕様に搭載されるパワートレインは、169hp、2.0Lのダイナミックフォースエンジンで、トランスミッションは発進ギア付きのダイレクトシフトCVTと発表された。
M20A-FKS型と考えられるこのエンジンは、これまで日本国内のカローラツーリング 2000 LimitedやレクサスUXといったGA-Cプラットフォームのなかでも上級車種に搭載されてきたものである。
ただし北米のラインアップでは、M20A-FKS型はGA-C車種で使われるエンジンとして一般的な扱いのようだ。既にカローラのセダン、ハッチバックの通常モデルでも搭載されており、カローラクロスという理由で特別にハイパフォーマンスなエンジンが与えられるというわけではない。
カローラクロス日本仕様は高岡工場で2021年8月生産スタートの見込み、遅れてM20A-FKS型搭載車
カローラクロス北米仕様とは異なり、日本仕様のエンジン選択肢としては、1.8Lのハイブリッド(2ZR-FXE型)とコンベンショナル(2ZR-FAE型)の2タイプが用意される。これら国内向けカローラシリーズで一般的に搭載されるエンジンが、流用されると考えていいだろう。
駆動方式は、1.8Lハイブリッドの方はFFとE-Fourの設定があるが、1.8Lコンベンショナルの方はFFのみとなる。
1.8Lコンベンショナルガソリン車には価格を抑えたエントリーグレードも用意されるだろう。これを呼び水に、販売好調なヤリスクロスの購買層を巻き込むことで、販売台数が増えることが予想される。
2021年6月のカローラシリーズ全体の販売台数は9,189台であった。カローラクロス導入後は、これが15,000台程度になると言われている。カローラクロス単体の生産規模としては6,000台程度が見込まれる。
カローラクロスは国内生産、後追いでダイナミックフォースエンジンが発売される可能性
タイ工場からの輸入販売になるという説もあったが、愛知県豊田市の高岡工場での生産が計画されている。国内生産が実現したことで、グレード構成は装備別に3タイプしっかり用意されることになる。エンジン種別と駆動方式の違いを掛け合わせ、9種類の車両型式が設定される見込み。
そして、ガソリン車は、ダイナミックフォースエンジンのM20A-FKS型に2023年秋のマイナーチェンジで変更となり、さらにハイブリッド車も第5世代に切り替わる。
従来型カローラシリーズが一部改良、新型カローラクロス追加に備えてきた
トヨタは、カローラ、カローラ ツーリング、カローラ スポーツの一部改良を実施し、2021年7月2日に発売した。
セダンのカローラ、ワゴンのツーリングには、ペダルの踏み間違いによる急加速を抑制するプラスサポートが販売店装着オプションとして採用された。また、ウイルスや菌の抑制に効果があるOHラジカルを含む微粒子イオンを「ナノイー」の10倍量放出する「ナノイーX」を助手席側エアコン吹き出し口に設置し、これはW×Bグレード、Sグレードにオプション採用となる。W×Bグレードの設定色としては、センシュアルレッドマイカが追加された。
ハッチバックのスポーツは、ボディカラーに新規開発色のエモーショナルレッドⅢが採用された。
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カローラクロスが日本発売されるまで
カローラクロスは国内で商標登録済み
まずは、トヨタは「カローラクロス」のモデルネームを2018年に日本の特許庁に申請済みであった。ただ、とりあえず車名を押さえてはみたが、製品化されないことはよくある話。それでも商品企画の初期から日本発売の可能性を視野に入れていたことになる。
テスト車両が国内一般道で目撃される
そして、仮ナンバーで国内一般道を走行するテスト車両の画像が出回った。目撃場所が箱根付近であることから、市場導入という明確な目的を持ったテスト走行であったことが疑われていた。
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国内向けYoutubeアカウントでカローラクロスのPVを紹介
またトヨタ自動車のYoutube国内向け企業アカウントで、カローラクロスのプロモーション動画がアップされていることも国内発売を期待させる理由の一つであった。コンシューマ向けチャンネルではないが、海外専売車をこのチャンネルで紹介するのは珍しい。
カローラクロスについて地元新聞が報道
発売を裏付ける決定打として、中日新聞がトヨタがカローラクロスの国内発売することを報道していた。地元新聞が報じたとなると、今後、よほどの方針転換が行われない限り、発売となった。
カローラクロスも含まれる、トヨタ2021年度 国内販売320万台弱を目標
2020年度はコロナ禍ということで、トヨタは国内販売300万台の大台を割り込む見込みとなった。ただし、2021年度は大幅増に転じ、320万台弱が目標となっていた。その内訳の中に、カローラクロスも入っていると中部経済新聞が報じていた。
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カローラクロス マイナーチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/10/01
- 2024年2月、カローラクロス タイ仕様が先行マイナーチェンジ
- 大幅フェイスリフトを実施
- フロントグリルにレクサスRX、LBX、クラウンエステート風のデザインを採用
- 納期の長期化から、すぐに日本仕様がマイナーチェンジを受けるのは難しそう
- 2025年春頃のフェイスリフト、マイナーチェンジ予想
- 後期型より生産工場を高岡工場からトヨタ自動車東日本に変更する可能性
一部改良の内容 2023年10月
- フェイスリフト無し
- 12.3インチフルデジタルメーターの採用(Zグレード標準装備)
- コネクティッドナビ対応
- 10.5インチディスプレイオーディオの採用(HEVがZとS、GASがZにオプション設定)
- ドライバーのステアリング・ブレーキ操作をサポートするプロアクティブドライビングアシスト採用
- プリクラッシュセーフティに交差点右折時の対向直進車および右左折時の対向方向からの横断歩行者検知機能を追加
- 車内Wi-Fi
- 1.8L ハイブリッドシステムに第5世代の最新版を採用
- ガソリンNAモデルに、2.0Lダイナミックフォースエンジン採用
- 値上げ幅、¥170,000 ~ ¥260,000
- GR SPORTの追加設定なし