国産コンパクトカー代表車種としてヴィッツ、フィット、マーチ、デミオ、スイフトの比較をしてみた。
ヴィッツは出たばかりの新型で、マーチ、スイフトもフルモデルチェンジから間もない。
ヴィッツ | フィット | マーチ | デミオ | スイフト | |
全長(mm) | 3885 | 3900 | 3780 | 3885 | 3850 |
全幅(mm) | 1695 | 1695 | 1665 | 1695 | 1695 |
全高(mm) | 1500 | 1525 | 1515 | 1475 | 1510 |
ホイールベース (mm) |
2510 | 2500 | 2450 | 2490 | 2430 |
室内長(mm) | 1900 | 1825 | 1905 | 1815 | 1905 |
室内幅(mm) | 1390 | 1415 | 1370 | 1425 | 1385 |
室内高(mm) | 1250 | 1290 | 1279 | 1220 | 1225 |
車体重量(kg) | 1000 | 1010 | 950 | 990 | 990 |
排気量(cc) | 1329 | 1339 | 1198 | 1348 | 1242 |
エンジンタイプ | 4気筒 DOHC |
4気筒 SOHC |
3気筒 DOHC |
4気筒 DOHC |
4気筒 DOHC |
10・15モード 燃費(km/L) |
24.0 | 24.5 | 26.0 | 23.0 | 23.0 |
JC08モード 燃費(km/L) |
20.6 | 20.6 | 22.6 | 20.2 | 20.6 |
価格 | ¥1,290,000 | ¥1,197,000 | ¥1,229,550 | ¥1,285,000 | ¥1,244,250 |
エコカー減税 | 75%減税 | 75%減税 | 75%減税 | 75%減税 | 75%減税 |
スペック比較
車体サイズ比較
全体的にはマーチがやや小ぶりだ。対してフィットはやや大柄で、新型のヴィッツも追従してる。
実物を見た感じでも小ぶりに見えるデミオは全高がやや低めだ。全幅、全長は新型のヴィッツと変わらない。
フィットは車体重量が1tオーバーで減税が切れた後は、他車種に比べ年間¥5,000の税負担増になることも考慮したい。
旧スイフトはコンパクトカーの中でも小さめだったが、昨年のモデルチェンジで車体寸法を大きくしライバル車と並ぶサイズとなった。
室内サイズ比較
車体寸法では小さかったマーチの室内長が最も大きい数値となっている。その分、荷室は狭くなっているので気を付けたい。
センタータンクレイアウトを持つフィットが荷室、後席共に有利だ。
ヴィッツは平均的で不満の少ない設計を突いて来ている。
デミオは後席の頭上空間の余裕が少ないものの足元は余裕がある。
新型スイフトは後席が広くなったものの、広々とは言い難いレベルだ。
エンジン比較
フィットのL13Aエンジンが最も元気なフィーリングだ。
ヴィッツ、デミオ、スイフトは平均的な印象。ただし、デミオは車体重量が軽いので走りも軽快。
マーチは燃費重視の結果、3気筒エンジンの採用だ。性能やエンジンフィール、騒音の面では劣る。
燃費比較
燃費はマーチが有利。3気筒エンジンとアイドリングストップ機能でライバル車を突き放している。
他のヴィッツ、フィット、デミオ、スイフトについてはスペック上は差があるものの、ほとんど変わらない実燃費になる。
こんな人におすすめ
ヴィッツ
ヴィッツ普通の便利な車が欲しい人におすすめ。
新型はエクステリアがユニセックスな雰囲気になり、男女共に選びやすい車となった。女性向きのグレード、jewela(ジュエラ)を設定し、先代の女性顧客にも配慮している。エクステリアはライバル車の中で最も支持数を得やすいものにまとまっている。
新型の割にメカニズム、性能的なアドバンテージが少ないのはつまらないところだ。
これらの5車種の中では唯一、3気筒の1.0Lエンジンの設定がある。より安い維持費を求める方は年間¥5,000の節税効果がありおすすめできる。ただ、このことは商用車として大量採用されることも予想される。自分と同じ車と道路上で、なるべく会いたくない人にはオススメできない車種だ。
フィット
フィットはコンパクトサイズでもできるだけ広い室内と積載力が欲しい人におすすめ。
この中でもっとも、室内が広々している。シートアレンジも多彩で、横倒しにすれば27インチのママチャリなんかも乗ってしまう。エンジンは元気で、動力性能は十分。だたし、乗り心地やハンドリングについては口コミでも良い印象がない。スポーティーなインテリアは安っぽいと指摘もされている。
マーチ
マーチは燃費重視の人におすすめ。
ライバル車の中で唯一、アイドリングストップ機能が全グレードに標準装備されている。荷室は狭く口コミでも不満が多いが室内は広くて満足できる。
ライバル車の中で唯一の3気筒エンジンは燃費性能は向上させているものの、耳障りなエンジンからの騒音は欠点だ。
アイドリングストップ中はエアコンが効かないのもデメリット。
車体サイズは最も小さく取り回しもしやすい。
かわいい外観デザインはやや女性向きだ。
デミオ
デミオは長時間乗ることが多い人におすすめ。
広々した室内という意味では、ライバル車にやや劣るが、実は外観の印象より中は広い。
軽い車体と低い車高、マツダが拘りを持つシャシーと足回りで走りのバランスがよく長時間運転しても疲れにくい。シートの仕上がりも評価が高い。
スイフト
スイフトは走りに拘りを持ちたい人におすすめ。
エンジン性能はライバル車と比較して平均的だが、サスペンションの仕上がりが上々だ。高速道路でも安定感抜群で疲れが少ない。乗り心地とハンドリングに関しては国産コンパクトカーの中では突出している。
リアシートと荷室はライバルに比べるとやや狭いのが弱点。