スイフトスポーツのフルモデルチェンジ発売は2024年の実施が予想される。
スズキは、東京オートサロン2024で「スイフト クールイエロー レヴ」を出品。2023年12月に先行してフルモデルチェンジ発表があった通常スイフトの「クールイエロー」ボディカラーをベースにカスタマイズされたモデルであった。
非常にスポーティな味付けであったため、将来のスイフトスポーツへ繋がるモデルでは、と期待を煽られたファンも多かったはず。
新型スイフト純正アルミホイールが 185/55R16 であるのに対し、「スイフト クールイエローレヴ」では、タイヤ幅が拡大された 205/50R16 が採用される。
また通常スイフトでは、バーニングレッドパールメタリック色の5MTモデルが出品された。
通常スイフト5MTモデルは2WD、HYBRID MXのワングレードのみ設定となる。電子式パーキングブレーキではなく、ハンドブレーキの採用となる。
一方、従来型スイフトスポーツ(ZC33S型)については、2023年10月に先行して6AT車の一部仕様変更が実施された。この時、6MT車が一時ラインアップを外れたことで不安を覚えたファンも多かったはず。その後、6MT車へも一部仕様変更が実施され、2023年11月27日に発売日を迎えている。6AT/6MT車ともに、法規対応が実施され、新型登場まで販売が継続されることになりそう。ユーザー目線では、エクステリア、インテリアの変更は無く、実質的な値上げが主な内容となる。
消費税込み車両本体価格(円) | 価格差(円) | ||
2022年秋発売 | 2023年秋発売 | ||
6MT | 2,028,400 | 2,164,800 | 136,400 |
6AT | 2,099,900 | 2,236,300 | 136,400 |
6AT車、6MT車の新旧価格を比較すると、いずれも136,400円の値上げとなる。
スイフトスポーツは、通常スイフト発売の約1年遅れでフルモデルチェンジ発売されるのが慣例となってきており、今回も同様のスケジュールが予想される。この間に従来型ベースのスイフトスポーツの販売が継続されるかどうかは世代によって異なってきた。
初代モデルの末期は新型スイフトと従来型スイフトスポーツが併売されたが、2代目モデルと3代目モデルの末期は新型スイフトの登場により従来型スイフトスポーツの販売は終了となっていた。今回は、6AT車、6MT車ともに従来型スイフトスポーツの販売が継続されることになる。
スズキ セーフティサポート非装着車の設定がカタログ上も廃止され、後退時車両直後確認装置の装着義務化に対応した。これにより2024年5月以降も従来型スイフトスポーツの販売が可能となる。
新型スイフトスポーツは、ハイブリッド化と重量増により、パフォーマンスよりも環境性能が重視された仕様になるのではと心配されている。また、さらなる車両価格の値上がりも避けられないだろう。
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次期スイフトスポーツはZC34S型とは、ならない?
先にフルモデルチェンジを受けた通常スイフトの型式は「ZCDDS」「ZCEDS」「ZDDDS」「ZDEDS」の4種類がある。「ZC」で始まるのが2WDモデル、「ZD」で始まるのが4WDモデル。そして、3つめの文字「D」がコンベンショナル、「E」がハイブリッドとなる。末尾2文字「DS」は、通常モデルにおいては全て共通している。
2~4代目モデルまで継続された型式パターンが少し変更されており、従来型スイフトスポーツの「ZC33S」の後継となる型式は、「ZC34S」ではない可能性がありそう。
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2020年の欧州スイフトスポーツ48Vハイブリッド、2024年の日本導入の可能性は?
罰金を伴う厳しいCO2排出量規制により、欧州ではコンベンショナル ガソリン車の多くがラインアップから姿を消していった。そんななか、昨年2020年に欧州で導入されたのがスイフトスポーツハイブリッドである。欧州で採用実績が多い48Vシステムを採用しているのが特徴となる。ただし、その仕様は、直列4気筒の1.4Lターボと10kWモーターの組み合わせによるもので、あくまでマイルドハイブリッドと呼ばれるレベルのシステムに留まっている。
残念なのが、0-100km/h加速の公称値が、従来型コンベンショナル車の8.1秒からハイブリッド車は9.1秒へとスペックダウンしていることである。
燃費性能に関しては、従来型の47mpgからハイブリッド車は50.1mpgに、そしてCO2排出量は従来型の135g/kmからハイブリッド車は127g/kmとなっており、いくらかの改善は見られる。ただし、その幅は小さい。
この欧州仕様スイスポ ハイブリッドのパワートレインを次期型日本仕様での採用を期待する声もあるが、果たしてそれほどの価値のあるものだろうか。日本でも商品力を持てるものかについては疑問がある。
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通常スイフトのスポーツモデル、RStを後継する1.0Lターボの復活は無さそう
国内の規制に着目すると、将来の大きな課題となりそうなのが2030年度の燃費規制である。2016年度に対し約3割の改善が求められることになる。なるべく早くストロングハイブリッドモデルを普及させ、そしてEVモデルの販売比率も増やしていくことが、メーカートータルの新車販売台数でCO2排出量を削減していく、現実的な手段となっている。
ただし、次期スイフトシリーズの導入時期となるであろう2023年の段階では、現行型1.2L NAエンジン車を後継するコンベンショナルエンジン車も低価格モデルとしてラインアップが残されることが期待される。
そして、昨年2020年まで販売されていたRStグレードを後継する直列3気筒の1.0Lターボエンジン搭載車については、ラインアップ復活の実現は難しいだろう。ダウンサイジングターボエンジンは、そもそも欧州のルールと相性が良かったわけだが、現状はHEVやBEVへシフトしている。
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スイフトスポーツ 2022年9月に一部改良実施で値上げ、受注再開
2022年7月頃からスイフトおよびスイフトスポーツにオーダーストップの動きがあった。しかしこれは、フルモデルチェンジに向けたオーダー調整ではなく、2022年9月の一部改良に向けたものであった。一部改良の内容は、法規対応によるもので正式発表は行われなかった。商品自体には変更は無いが、1万1千円の値上げとなり、6MT車が消費税込み2,028,400円、6AT車が同2,099,900円などのラインアップとなった。
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スイフトスポーツ モデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/01/19
一部仕様変更 2023年10月、11月
- 6ATモデルが先行して、2023年10月の一部仕様変更、セーフティサポート非搭載廃止
- セーフティサポート搭載 消費税込み \2,236,300、 ワングレード化
- 遅れて6MTモデルが、2023年11月27日に発売
フルモデルチェンジ予想
- スイフトスポーツ2024年フルモデルチェンジ発売予想
- 東京オートサロン2024でタイヤ幅が拡大された「クールイエローレヴ」出品
- 通常スイフト2023年秋~終盤フルモデルチェンジから約1年遅れで登場
- ZC33S型で欧州先行導入されるK14D型ターボハイブリッド改良版の搭載の可能性
- 欧州先行導入の48Vシステムマイルドハイブリッド、モーター出力10kW採用の可能性
- 環境性能を重視した設計のため、現行型より加速性能などでパフォーマンスダウンの可能性
スイフト クールイエロー レヴ 画像 東京オートサロン2024
スイフトスポーツ 一部改良 価格表 2022年11月
- スイフトシリーズ全体で、1万1千円の値上げ
消費税込み価格(円) | ||
トランスミッション | 6MT | 6AT |
標準車 | 2,028,400 | 2,099,900 |
全方位モニター用カメラパッケージ装着車 | 2,081,200 | 2,152,700 |
スズキ セーフティ サポート非装着車(受注生産) | 1,885,400 | 1,956,900 |