ミライースがフルモデルチェンジ、スマートアシストⅢ装備で商品力アップ
ダイハツのベーシック軽セダン、ミライースが2017年5月9日にフルモデルチェンジを受ける見込みとなっている。
ミライースは、2009年にミラの燃費特化版として登場したモデル。当時はライバルのスズキ・アルトエコとの燃費競争で多くの注目を集めたことから記憶に残るファンも多いだろう。販売期間6年を経てのフルモデルチェンジは、燃費競争から一転し、スマートアシストⅢを軸とする装備の充実により商品力が向上される。
新型ミライースは84万2400円から、JC08モード燃費の向上は控えめか
新型ミライースについて、既に暫定の価格情報も出回っている。廉価モデルのBグレードが84万2400円、普及モデルのLグレードが87万4800円、以降の上級モデルにはスマートアシストⅢが標準装備でX-SAⅢグレードが108万円、G-SAⅢグレードが120万9600円に設定される。4WDは2WDに対し12万9600円アップとなる。価格はいずれも消費税込みとなる。
装備が簡略化されるBグレードは実質的には商用グレードということになるが、従来型の廉価モデルは70万円台であったから価格アップとなる。ただし、多くの一般ユーザーが購入対象とするのがLグレード以降と考えれば、現状維持かむしろ値下がりという見方もできる。
ステレオカメラタイプの安全運転支援システムであるスマートアシストⅢは上級グレードだけでなく、下位グレードにも6万4800円でオプション装備が可能。コーナーセンサーについては標準装備化される。
ミライースのような軽セダンと呼ばれるカテゴリのモデルは高齢者ドライバーの比率が高い。アクセル・ブレーキペダルの踏み間違え等による事故が多く報じられるなかでは、安全運転支援システムの充実は大きなセールスポイントとなるだろう。
新型ミライースのJC08モード燃費については、ほとんど情報が無いことから、従来型の35.2km/Lの水準に留まるのではとも言われる。軽自動車向けハイブリッドシステムを持ってしまったスズキに燃費競争で勝負を仕掛けても藪蛇となりかねない。フルモデルチェンジということなので多少の燃費性能アップは盛り込まれるかもしれないが、アルトの37.0km/Lを超えることはないのではと予想する。