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レガシィ、フルモデルチェンジ
スバル・レガシィが2009年に5代目としてフルモデルチェンジした。
先代からの最大の変化はボディサイズを拡大させたことだろう。居住性を増した広々とした室内がアピールポイントとなっている。
ボディタイプは3タイプ、日本での主力となるレガシィツーリングワゴン、セダンタイプのレガシィB4、そしてクロスオーバースタイルのレガシィアウトバックが設定されている。今回はツーリングワゴンとB4についてまとめてみた。
レガシィツーリングワゴン
レガシィB4
先代とのボディサイズ比較
全方向に対して、サイズアップしている。
ホイールベースの延長は、主に後席の居住性に充てられた。リアシートは足が組めるほど広々し、頭上空間もたっぷり。特にツーリングワゴンではミニバン的な開放感がある。
本命は北米市場
この手のミドルクラスのセダンやステーションワゴンは、日本市場ではより大きな室内空間をもつミニバンにシェアを奪われて販売を伸ばす事が難しくなってきている。スバルの目は日本よりも北米に向けられていると考えて良いだろう。これまでレガシィシリーズは3ナンバー化されることはあっても、なるべく全幅を抑えた日本市場を意識したボディサイズであった。しかし、今回のモデルチェンジではコンセプトを一転させている。つまり北米で好まれる車体サイズに大型化されたわけだ。
大型化されたボディサイズは結果的に日本市場でも支持を得るだろう。ミニバン慣れしたユーザーからでも支持を得られるよう日本のトレンドにあわせた変化とも言える。特にツーリングワゴンに関しては、ボディサイズ的にはオデッセイなどの低重心ミニバンとそう変わらなくなっており、ツーリングワゴンの全高は1,535mmにもなっている。
レガシィのライバルはホンダ・アコード
レガシィのライバル車はホンダのアコード、アコードツアラーが挙げられるだろう。
比較してみると、広々した室内は両者互角だ。スバル自慢の水平対抗エンジンのフィーリングも捨てがたいが、高回転域のホンダエンジンも気持ちがいい。など、両者一歩も譲らないように思えるが、車体の剛性感、とりわけプラットフォームの仕上がりについては残念ながらレガシィは一歩及ばない。乗り心地もアコードの方が上質だ。電動パワーステアリングもレガシィの中立付近のぎこち無さが粗として感じた。ただし、これらは高次元での話で、通常のドライブでは走りやハンドリングは満足として感じるはずだ。
AWDならレガシィ、FFならアコードという選択もできるだろう。
レガシィ使い勝手とメカニズム
荷室
ラゲッジスペースも広くなった。奥行きは先代と同じレベルだが、高さと幅は大きくなり、B4もツーリングワゴン共に積載能力は向上している。ツーリングワゴンはリアゲート側からの操作でリアシートが倒せる。
エンジン、トランスミッション
B4、ツーリングワゴン共にNAとターボの2タイプが用意されており、排気量は全て2.5Lだ。NAはEJ25型i-AVCS水平対抗4気筒SOHCエンジン、ターボはEJ25型AVCS水平対抗4気筒DOHCエンジンだ。
NAエンジンのトランスミッションにはリアトロニックCVTが採用されている。このCVTはトルクコンバータを持っており、ブレーキペダルを離すと自然なクリープを得る事ができる。エンジンの回転数は速度に対して自然に上がっていくようにセッティングされており、発進時に妙に高回転になることがない。CVTは初めてというユーザーも満足できる仕上がりだ。ただし、わずかにノイズや振動が伝わる局面があり上質という意味では5ATに少し劣る。
ターボエンジンのトランスミッションは、5ATと6MTの設定がある。