スバル・レガシィ アウトバックの一部改良モデルが2022年9月8日に発表された。
2022年10月の国内向けフルモデルチェンジ発売から販売2年目に入るタイミングの年次改良で、今回はフェイスリフトなどエクステリア変更は含まれない。
ライティングスイッチの操作性が見直され、「車幅灯/尾灯&OFF」を1ポジションから、「車幅灯/尾灯」と「OFF」に分け、2ポジションに変更された。
グレードラインアップと消費税込み価格は、「X-BREAK EX」が414万7000円、「Limited EX」が429万円で、値上げなどは実施されていない。パワートレインは、いずれのグレードも1.8L 水平対向4気筒 DOHC 直噴ターボ”DIT”とリニアトロニックで、駆動方式はAWDが採用される。
スバルは、レガシィ・アウトバックの販売台数として、月間700台を計画している。
新型レガシィアウトバックにストロングハイブリッドが搭載されるのは、いつ?
スバルは2020年に「CO2削減のためのロードマップ」を公表している。これによると2023年あたりからストロングハイブリッド(SHEV)の導入が始まる見込みとなっている。このストロングハイブリッドは、トヨタからTHSⅡの技術が提供され、新たに開発される電動化パワートレインとされる。しかし、その搭載車種は、明らかとされていない。
現行レガシィ アウトバックの日本仕様については、1.8Lボクサーターボエンジン搭載で、WLTCモード燃費は13.0km/Lとなっている。例えば、トヨタ新型クラウン クロスオーバーは2.5Lハイブリッド搭載で、WLTCモード燃費は22.4km/Lである。THSⅡを使わずに、この差を埋めるのは難しそうだ。
またスバルは、2030年代前半までに世界中で販売されているすべてのスバル車に電動化技術を適用すると発表している。いずれ、レガシィ アウトバックも何らかの形でハイブリッド化されることになるだろうが、その時期がいつになるのか、それはTHSⅡの技術を使ったものになるのかどうかは明らかとされていない。
新型レガシィアウトバック、2021年10月国内向けフルモデルチェンジ
アウトバックは新型6代目モデル、スバルグローバルプラットフォーム採用
レガシィ アウトバックは、1995年に北米市場で誕生以来、乗用車とSUVの長所を融合させたクロスオーバーSUVとしてその歴史を積み重ねてきた。
歴代モデルを通じ、どこまでも走り続けられるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といった、クルマとしての本質的価値を磨き続けることで、乗る人の生活をさらに豊かなものにするパートナーとして信頼を築き上げ、SUBARUのフラッグシップクロスオーバーSUVとして、唯一無二のキャラクターを確立してきた。
今回の新型でも、「知的好奇心を刺激し、新たな発見を促すクロスオーバー」というコンセプトのもと、歴代モデルが培ってきた価値に最新の技術を組み合わせることで、さらなる進化を遂げている。
CB18型 1.8L直噴ボクサーターボを搭載
エンジンは、低回転域から力強いトルクを発生させる1.8L水平対向4気筒直噴ターボエンジンを採用。
またスバルグローバルプラットフォーム+フルインナーフレーム構造等による車体剛性の最適化で、動的質感と衝突安全性能は大幅に向上した。先進安全装備では、リアルワールドにおける実用性を進化させた「新世代アイサイト」や、3D高精度地図データを採用した高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」を全車標準装備とすることで、新次元のストレスフリーなセイフティドライビングが実現される。
エクステリアは、スピード感のあるシルエットに、厚みを強調したボディパネルや、力強さを表現したクラッディングを組み合わせることで、一目見ただけで感じられるアクティブさとタフさが表現された。
インテリアでは、ハーマンカードンサウンドシステムや本革シート(ナッパレザー)を採用することで、フラッグシップクロスオーバーSUVとしての上質感が演出された。
さらに大型センターインフォメーションディスプレイや、フル液晶メーターで構成されたデジタルコックピットは、運転に必要な情報の認知から操作を、よりスマートにサポートする。
新型レガシィアウトバック日本仕様 画像
新型レガシィ アウトバック、北米では先行発売されていた
新型レガシィ アウトバックは、2019年4月にワールドプレミアを迎えた後、同年7月より米国インディアナ工場での生産がスタートし北米発売された。
一方で日本市場では、その後しばらく先代型レガシィ アウトバックの販売が継続されていたが、これも2021年1月に販売が終了しており、新型の導入が待たれる段階となっていた。
新型アウトバック日本仕様には、CB18型 DITエンジン搭載
日本市場では、新型アウトバック北米発売から2年以上も待たされる状況になってしまった。しかし、この間にスバルはCB18型 DITエンジンの開発を完了させており、これは既にフォレスター、レヴォーグで導入済み。このCB18型エンジンが新型レガシィ アウトバック日本仕様へ搭載された。
ちなみに北米仕様アウトバックでは、FB25型NAとFA24型ターボが用意されるが、いずれのエンジンも日本市場では導入されない。
新型アウトバックはSGP採用、ボディサイズは少しだけ拡大
プラットフォームにはSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が導入され、ボディ骨格から大きく進化しているが、ホイールベースの値は2745mmで先代モデルと変わらず。
ボディサイズは、全長4860mm×全幅1855mm×全高1680mm。これらは先代モデルから全長+40mm、全幅+15mm、全高+20mmと拡大傾向にあるが、大型化は最小限に抑えられた印象である。
新型レガシィアウトバック日本仕様には、アイサイトXの装備
レヴォーグで導入済みのスバル最新の運転支援システム、アイサイトXは新型レガシィ アウトバックにも採用された。
従来型アイサイトから、広角化されたVeoneer社製のステレオカメラが装備される。