米国仕様アウトバックおよびレガシィ セダンの2025年モデルが2024年4月に発表された。エントリー価格は維持されたものの、多くのケースで装備の標準化による価格アップが行われた。そして、セダンについては、本2025年モデルを以て、米国生産を終了することが発表された。日本向けには既にセダンは撤退済みで、レガシィB4としてのラインアップは先代BN9までであった。
アウトバックはフルモデルチェンジによる次期型を含め継続されることが予想される。また、前回発表の米国2024年モデルではフェイスリフトと「Outback Wilderness」の追加があり、これらの日本導入が期待されてきた。
2024年1月開催の東京オートサロンで、「レガシィ アウトバックBOOST GEARパッケージ」がトーヨータイヤから出品され「東京国際カスタムカーコンテスト2024」のドレスアップSUV部門で最優秀賞を受賞した。
この「レガシィ アウトバックBOOST GEARパッケージ」においては、米国仕様2024年モデルのフェイスリフトの影響を受けた新しいフロントデザインが特徴の一つだった。フロントスカートからヘッドランプにかけて、縦長の黒色樹脂パーツを用いた装飾が採用されており、これは米国仕様と共通するデザイン要素となっている。
2024年秋頃が想定される日本仕様のE型への年次改良では、このフロントデザインの採用も可能性の一つである。
一方、レガシィアウトバックのハイブリッド化は遅れることになりそうだ。
スバルは、トヨタからの技術協力により開発中の次世代e-BOXERの導入時期を2025年としている。さらに、スバルが発表した内容からは、フォレスターなどが先行導入されることが予想され、このなかにレガシィアウトバックは含まれていないと考えられる。
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新型レガシィアウトバックにストロングハイブリッドが搭載されるのは、いつ?
スバルは2020年に「CO2削減のためのロードマップ」を公表した。さらに2023年5月にアップデートされたロードマップによると、2025年から次世代e-BOXERとして、ストロングハイブリッド(SHEV)の導入が計画されている。この次世代e-BOXERは、トヨタからTHSⅡの技術が提供され、新たに開発される電動化パワートレインとされる。その搭載車種については、明言されていないものの、フォレスターとレヴォーグであることが予想される。
現行レガシィ アウトバックの日本仕様については、1.8Lボクサーターボエンジン搭載で、WLTCモード燃費は13.0km/Lとなっている。例えば、トヨタ新型クラウン クロスオーバーは2.5Lハイブリッド搭載で、WLTCモード燃費は22.4km/Lである。THSⅡを使わずに、この差を埋めるのは難しそうだ。
またスバルは、2030年代前半までに世界中で販売されているすべてのスバル車に電動化技術を適用すると発表している。いずれ、レガシィ アウトバックも何らかの形でハイブリッド化されることになるだろうが、その時期がいつになるのか、それはTHSⅡの技術を使ったものになるのかどうかは明らかとされていない。
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新型レガシィ アウトバック D型は北米フェイスリフトの実施は無し 2023年9月
スバルは、「レガシィ アウトバック」改良モデル(D型)の発表を2023年9月7日に行った。新たな特別仕様車として、「Limited EX “Active × Black”」が設定された。 消費税込み車両本体価格は4,257,000~4,510,000円で、月間の販売台数として650台が計画されている。
北米モデル
新型レガシィ アウトバック D型 主な改良点
新世代アイサイト搭載
ステレオカメラに加え、広角単眼カメラを搭載した新世代アイサイトが全グレードで標準装備となった。
スマートリヤビューミラー採用
クリアな視界確保をサポートするスマートリヤビューミラーが全グレードで標準装備となった。
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新意匠アルミホイール導入
より洗練されたデザインの新意匠アルミホイールが採用された。
シート機能の強化
Limited EX本革シート装着車には、運転席・助手席にシートベンチレーション、運転席にクッション長調整機構が採用された。
SUBARU STARLINKの機能追加
既存のSUBARU STARLINKに、リモートエアコン機能が追加された。
ワイヤレス接続
Apple CarPlayのワイヤレス接続に対応した。
Apple CarPlay、Android AutoTM
11.6インチ センターインフォメーションディスプレイの表示画面の拡張
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新型レガシィ アウトバック D型 価格
グレード | エンジン | 消費税込み車両本体価格 |
X-BREAK EX | 1.8L ターボ | 4,257,000円 |
Limited EX | 4,400,000円 | |
特別仕様車 Limited EX “Active X Black” | 4,510,000円 |
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レガシィ アウトバック「Limited EX “Active × Black”」の主な特別装備
- フロントグリル(ブラック塗装+ラスターブラック塗装)
- フロントフォグランプカバー(ブラック塗装加飾付)
- ドアミラー(ブラック塗装)
- カラードドアハンドル
- フロント&リヤバンパーガード(ブラック塗装)
- 撥水ポリウレタンシート[ブラック(シルバーステッチ)]
- インパネトリム&ドアトリム ブラック表皮巻(シルバーステッチ)
- 18インチアルミホイール(スーパーブラックハイラスター塗装)
- ルーフレール(クロスバービルトインタイプ、ブラック塗装)
- OUTBACK/シンメトリカルAWDリヤオーナメント(ラスターブラック塗装)
- ハーマンカードンサウンドシステム(メーカーオプション)
- サンルーフ(メーカーオプション)
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D型 国内向けにはフェイスリフトの実施無し
現行のBT型6代目アウトバックは、2020年に北米モデルが先行してフルモデルチェンジ発売された。日本市場への導入は2021年10月からで、これはB型となってからであった。その後、北米ではフェイスリフトが先行実施されていた。
今回の日本仕様のD型への改良は、北米仕様に近いフロントデザインの採用も予想されたが、これは盛り込まれなかった。
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アウトバック C型 一部改良 2022年9月
スバル・レガシィ アウトバックの一部改良モデルが2022年9月8日に発表された。
2022年10月の国内向けフルモデルチェンジ発売から販売2年目に入るタイミングの年次改良で、今回はフェイスリフトなどエクステリア変更は含まれない。
ライティングスイッチの操作性が見直され、「車幅灯/尾灯&OFF」を1ポジションから、「車幅灯/尾灯」と「OFF」に分け、2ポジションに変更された。
グレードラインアップと消費税込み価格は、「X-BREAK EX」が414万7000円、「Limited EX」が429万円で、値上げなどは実施されていない。パワートレインは、いずれのグレードも1.8L 水平対向4気筒 DOHC 直噴ターボ”DIT”とリニアトロニックで、駆動方式はAWDが採用される。
スバルは、レガシィ・アウトバックの販売台数として、月間700台を計画している。
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新型レガシィアウトバック、2021年10月国内向けフルモデルチェンジ
アウトバックは新型6代目モデル、スバルグローバルプラットフォーム採用
レガシィ アウトバックは、1995年に北米市場で誕生以来、乗用車とSUVの長所を融合させたクロスオーバーSUVとしてその歴史を積み重ねてきた。
歴代モデルを通じ、どこまでも走り続けられるような安心感と快適性、荷物を効率的に積める積載性、質感の高い内装といった、クルマとしての本質的価値を磨き続けることで、乗る人の生活をさらに豊かなものにするパートナーとして信頼を築き上げ、SUBARUのフラッグシップクロスオーバーSUVとして、唯一無二のキャラクターを確立してきた。
今回の新型でも、「知的好奇心を刺激し、新たな発見を促すクロスオーバー」というコンセプトのもと、歴代モデルが培ってきた価値に最新の技術を組み合わせることで、さらなる進化を遂げている。
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CB18型 1.8L直噴ボクサーターボを搭載
エンジンは、低回転域から力強いトルクを発生させる1.8L水平対向4気筒直噴ターボエンジンを採用。
またスバルグローバルプラットフォーム+フルインナーフレーム構造等による車体剛性の最適化で、動的質感と衝突安全性能は大幅に向上した。先進安全装備では、リアルワールドにおける実用性を進化させた「新世代アイサイト」や、3D高精度地図データを採用した高度運転支援システム「アイサイトX(エックス)」を全車標準装備とすることで、新次元のストレスフリーなセイフティドライビングが実現される。
エクステリアは、スピード感のあるシルエットに、厚みを強調したボディパネルや、力強さを表現したクラッディングを組み合わせることで、一目見ただけで感じられるアクティブさとタフさが表現された。
インテリアでは、ハーマンカードンサウンドシステムや本革シート(ナッパレザー)を採用することで、フラッグシップクロスオーバーSUVとしての上質感が演出された。
さらに大型センターインフォメーションディスプレイや、フル液晶メーターで構成されたデジタルコックピットは、運転に必要な情報の認知から操作を、よりスマートにサポートする。
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新型レガシィ アウトバック、北米では先行発売されていた
新型レガシィ アウトバックは、2019年4月にワールドプレミアを迎えた後、同年7月より米国インディアナ工場での生産がスタートし北米発売された。
一方で日本市場では、その後しばらく先代型レガシィ アウトバックの販売が継続されていたが、これも2021年1月に販売が終了しており、新型の導入が待たれる段階となっていた。
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新型アウトバック日本仕様には、CB18型 DITエンジン搭載
日本市場では、新型アウトバック北米発売から2年以上も待たされる状況になってしまった。しかし、この間にスバルはCB18型 DITエンジンの開発を完了させており、これは既にフォレスター、レヴォーグで導入済み。このCB18型エンジンが新型レガシィ アウトバック日本仕様へ搭載された。
ちなみに北米仕様アウトバックでは、FB25型NAとFA24型ターボが用意されるが、いずれのエンジンも日本市場では導入されない。
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新型アウトバックはSGP採用、ボディサイズは少しだけ拡大
プラットフォームにはSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が導入され、ボディ骨格から大きく進化しているが、ホイールベースの値は2745mmで先代モデルと変わらず。
ボディサイズは、全長4860mm×全幅1855mm×全高1680mm。これらは先代モデルから全長+40mm、全幅+15mm、全高+20mmと拡大傾向にあるが、大型化は最小限に抑えられた印象である。
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新型レガシィアウトバック日本仕様には、アイサイトXの装備
レヴォーグで導入済みのスバル最新の運転支援システム、アイサイトXは新型レガシィ アウトバックにも採用された。
従来型アイサイトから、広角化されたVeoneer社製のステレオカメラが装備される。
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アウトバック 改良 モデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/04/25
レガシィアウトバック(BT系)E型 予想 2024年秋
- 2024年秋、E型年次改良の実施予想時期
- 米国仕様を意識したコンセプトカー「BOOST GEARパッケージ」が東京オートサロン2024 TOYOT TIRE ブースで出品
- スバル発表の計画を見る限り、次世代e-BOXERによる、ハイブリッド化は遅れそう
レガシィアウトバック(BT系) 日本仕様 D型
- 改良モデルD型が2023年9月7日発表
- 特別仕様車「Limited EX “Active × Black”」を設定
- フェイスリフト無し、米国仕様の顔は採用されず
- 広角単眼カメラ標準装備
- スマートリヤビューミラー標準装備
- Limited EX 本革シート装着車に、シートベンチレーション/クッション長調整機構を採用
レガシィアウトバック日本仕様 画像 D型
レガシィアウトバック日本仕様 先行発表画像 D型
新型レガシィアウトバック日本仕様 画像 B型