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GT-R、2012年モデルはエンジン出力がアップする
2012年も年次改良されるGT-R。
今回は最高出力が530psから550psに、最大トルクが62.5kgmから64.5kgmにアップする。
このエンジンのアップグレードは、例えサーキットで走行したとしてもあまり意味のない性能アップだという評価もある。
どちらかと言うと、ライバル車のエンジンスペックを数値的に意識したもので、このアップグレードによりレクサスLFAの性能と同等になるというわけだ。
2012年版GT-Rの車体価格は、Pure editionが869.4万円、Black editionが947.1万円、Premium editionが961.8万円、EGOISTが1500.03万円になる。
GT-Rに採用される左右非対称セッティング
本来、クルマのセッティングは左右対象であることが理想のはず。
2012年版のGT-Rで採用される左右非対称セッティングとはどういうものなのか。
元々GT-Rは、フロントエンジンからの出力を後輪に伝えるプロペラシャフトが、中央よりも少し右側に設置されている。
このプロペラシャフトの重量が約50kg。
さらに右ハンドルであれば、ドライバーの体重も加算され、さらに重量バランスは悪くなっていた。
このことで、左右のどちらかを意識したコーナリングを強いられることになり、実際にGT-Rでレース走行するドライバーからは、GT-Rの弱点の一つとして挙げられることもあった。
GT-Rに潜在的にあった左右の偏りを解消するための左右非対称セッティングというわけだ。
具体的には、サスペンションのセッティングが左右で異なる仕様になる。
左フロントのバネレートがハードになり、さらに右リアの車高が少し上げられる。
これらの細かいセッティングにより、左右の違いによるコーナリングの違和感は、ほぼ無くなったとしている。
2012年モデルのGT-Rは、右コーナーか左コーナーを意識すること無く、走りに集中することが可能になるというわけだ。
左右非対称セッティングは、同じコースを何度も周るレーシングカーでは度々行われることがあるが、市販車で採用されるのは、このGT-Rを除いてほとんど例がない。