4つのボディタイプが発表済みの新型「クラウン シリーズ」には、ラゲッジ容量と居住性が重視された「クラウン エステート」が設定される。そのデビュー時期として2023年が予告されていたが、より現実的なスケジュールとして2024年前半頃の発売が想定される。
他の「クラウン シリーズ」では「クロスオーバー」が発売中で、残る「スポーツ」と「セダン」については当初予定されていた通り2023年の発売となる見込み。
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新型クラウンエステートはGA-Kプラットフォーム、ロングホイールベース採用
複数のボディタイプでシリーズ化される新型「クラウン」であるが、なかでもミドルクラスSUVスタイルに仕上げられるのが「クラウン エステート」となる。かつてワゴン車に使われていたモデルネームが、16年ぶりに復活採用されることになる。
「クラウンエステート」の開発目標値は以下の通り。
- 全長:4930mm
- 全幅:1880mm
- 全高:1620mm
- ホイールベース:2850mm
ボディスタイルはSUVで、プラットフォームにはTNGA(GA-K)を採用し、ロングホイールベース版となる。トヨタが海外販売してきた従来車種、北米「ハイランダー」や中国「クラウンクルーガー」といったモデルとキャラクターが近い。これらと比較して、「クラウンエステート」の全高が低く抑えられており、よりスポーティな仕上がりとなることが予想される。
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GA-KプラットフォームのSUVといえば、国内では「ハリアー」や「RAV4」、「レクサスNX」といったホイールベース2690mmのものに限られていた。
2022年に入ってから9月に「クラウンクロスオーバー」、11月に「新型レクサスRX」が発売され、GA-Kの2850mmロングホイールベース版を採用するモデルが国内ラインアップに加わってきた。
新型「クラウンエステート」は、居住性が重視された広いキャビンスペースが与えられる。レクサス新型RXに対するトヨタブランド版という位置づけという考え方もできるだろう。
新型クラウン エステート、実質的に中国車クラウンクルーガーを別設計で日本発売
また、2021年に中国で「クラウン クルーガー」が発表されたときは、その日本発売の可能性についても話題となっていた。「クラウン クルーガーの日本発売は無い」という予想が大多数であったが、結局はエクステリアやパワートレインこそ別設計となるだろうが、クラウン名義で特徴が近いモデルを日本発売させることになる。
やはり、新型「クラウン エステート」にも、3列シート車の設定が予想される。
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新型クラウン エステートはPHEV搭載の可能性
新型クラウンエステートへ搭載されるパワートレインは、PHEVがメインとなることが予想される。ロイターは、日本向けの新型クラウンシリーズの中に、プラグインハイブリッドが存在することを報道していた。
新型クラウンの4つのボディタイプの中で、特にツアラーとしての側面が大きいのが、このクラウンエステートである。PHEVならではの航続距離の長さと、ガソリン給油が可能なことは、ユーザーから大きな支持を得ることになりそう。
また、新型クラウンエステートのフロントグリルのエアインテークが閉じられたスタイルであることも、PHEVらしさを感じさせる部分である。

新型クラウンエステートの車両価格は600万円台後半が予想される
新型クラウンエステートのパワートレインはPHEVとなることが予想される。コンベンショナルガソリン車やハイブリッド車がラインアップされる可能性は残されるが、PHEV専用車となった場合、クラウンエステートのエントリー価格は、クラウンクロスオーバー(435万円~)よりも高額となるはず。
新型クラウンエステートへの搭載が予想されるPHEVは、GA-Kプラットフォームに対応した、2.5L PHEV(A25A-FXS型)で、既にRAV4 PHV、ハリアー PHEV、レクサスNX450h+で市販車搭載実績があり、さらに2022年11月頃発売のレクサスRX450h+へと採用車種が増やされる計画となっている。
なかでも新型ハリアー PHEVは、620万円の価格設定となっている。この新型ハリアーPHEVと比較した場合、新型クラウンエステートは、同じGA-Kプラットフォーム採用ながらもホイールベース延長が施されたワンクラス上のSUVモデルに相当する。新型クラウンエステート PHEVは、600万円台後半の価格設定が予想される。
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新型クラウンエステートが2023年秋以降発売予定、SUVとワゴンのクロスオーバー

新型クラウンの16代目へのフルモデルチェンジ発表は2022年7月に行われた。そこでは、FFレイアウトの採用というクラウンシリーズにとって大きな節目を迎えることになったが、なかでも驚かされたのは、数年前から噂されていた4つのボディタイプ全てが市販化されるということである。

「クラウン」は、1955年の初代モデルから先代15代目モデルまで、セダンという枠の中で発展してきたわけだが、新型16代目以降はボディ形状を問わず、トヨタのフラグシップ級の複数車種を統合するブランドネームとして使われることになる。
そして、4つのボディタイプに採用されるプラットフォームも多種多様となる。そんななか、「クラウン エステート」は、先行発売される「クラウン クロスオーバー」と共通プラットフォームとなる。ホイールベース2850mmのGA-Kプラットフォームが採用される予定だ。
新型クラウンエステート発売 まとめ
- 発売時期は2024年前半の予想
- エクステリアについてはデザインスタディモデルが公開済み
- 全長4930mm × 全幅1880mm × 全高1620mm
- 3列シートの可能性
- 「ホイールベース 2850mm」の「GA-Kプラットフォーム」は、クラウンクロスオーバーと共通
- PHEVが設定される可能性