クラウンエステートの発売は2024年10月以降に延期、トヨタは新規の認証取得を停止
新型クラウン エステートの生産開始および発売時期が未定となっていました。
新たなスケジュールとして、「(2024年)10月以降に延期する方針を主要な販売店に伝えた」と読売新聞が2024年7月16日に報じました。
クラウンエステートは2022年7月に発表されたクラウンシリーズ全4車種のうちの一つで、エクステリアとインテリアのデザインは既に公開されています。
このモデルは、クラウンシリーズの中で最もキャビンとラゲッジスペースが広いSUVタイプの車両として注目されました。
当初、クラウン エステートの発売予定時期は「2023年度内」とされていました。
しかし2024年2月に、先行ホームページは「2024年央以降、発売予定」の表記に変更されました。トヨタはこの延期の理由を「商品の作り込みのため」と説明していましたが、同時期にトヨタグループ内で不正の発覚が相次いでいた状況がありました。
その後、クラウンエステートの2024年7月末の発売がインターネット上で噂されてきました。2024年5月の段階では、その情報を販売員が否定しない状況にまで発売準備が進捗していました。
しかしここで、2回目の延期となりました。この発売延期の背景には、トヨタ自動車における型式認証不正の発覚が影響していることが否めません。対象となったヤリス クロスやカローラ フィールダー/アクシオの生産は2024年6月6日より停止されたままで、さらに、8月末までの生産停止が決定しています。
こういったなか、トヨタは新規の認証取得を見送る判断をしており、新型車のクラウンエステートもその対象となりました。未定となっていたクラウンエステートの発売時期が、10月以降と報道され、新たなスケジュールに基づき発売準備が進められることになるでしょう。
また、欧州向けには発表済みのマツダの新型「CX-80」が2024年夏に日本発表される見込みです。
![cx-80-spyshot-001-t](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2023/11/cx-80-spyshot-001-t-300x203.jpg)
新型CX-80 広島市内でのスパイショット(画像提供 X@8oKSznO4IOsvdhu 様)
CX-80はクラウンエステートとは直接対抗するライバル車種と考えられ、両モデルとも、国内向けとしては大型のクロスオーバーSUVという特徴を持っています。「クラウン エステート」は2列シート、「CX-80」は3列シートが設定され、乗車定員は大きな違いの一つです。
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新型クラウンエステート 車中泊 ラゲッジ 実測値まとめ
- 5人乗車時のラゲッジ奥行きは 約1030mm
- ラゲッジフロアからバックドア開口上部までの高さ 約703mm
- バックドア開口幅、下部の比較的広い箇所 約1116mm
- ラゲッジ幅が最も狭くなる、ホイールハウス部分 約1013mm
- 後席背もたれ延長の先端からバックドア内張り 約1960mm
- ドライバーズシートが運転できるシート位置の背もたれからフロア後端まで 約1904mm
- 助手席の最前方シート位置の背もたれからフロア後端まで 約2214mm
- 助手席の最前方シート位置の背もたれと、後席延長背もたれの隙間約 244mm
測定使用機器:ボッシュ(BOSCH)レーザー距離計 ZAMO3
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新型クラウンエステートPHEVの車両価格は800万円前後が予想される
新型クラウンエステートへの搭載が予想されるPHEVは、GA-Kプラットフォームに対応した、2.5L PHEV(A25A-FXS型)で、既にクラウンスポーツなどで市販車搭載実績がある。
そのクラウンスポーツ PHEVは、765万円の価格設定となった。同じクラウンシリーズでボディサイズが大きくなるクラウンエステートでは、これを上回る800万円前後の価格になることが予想される。
この他、比較的低価格なHEV(4WD)モデルも用意される見込み。
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クラウンエステートのインテリア動画公開、後席背面に仕掛け有り?
トヨタが公開した「クラウンエステート」のインテリア動画からは、車中泊にも対応した、工夫された後席シートの構造を見ることができる。
後席をフォールディングさせると、完全フラットの荷室が登場する。ここまでは、他のいくらかの車種でも実現していそうだが、後席ヘッドレストと前席シートバックの隙間をどう埋めるかという問題があった。
後席シートの裏側には、通常5名乗車時には折りたたみ収納された板が仕込まれている。車中泊時には、この板を前方に展開することで、後席ヘッドレストの上に覆いかぶさり、ラゲッジ後端から前席シートバック直前までのフラットな床面を実現している。
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新型クラウンエステートはGA-Kプラットフォーム、ロングホイールベース採用
複数のボディタイプでシリーズ化される新型「クラウン」であるが、なかでもミドルクラスのSUVスタイルに仕上げられるのが「クラウン エステート」となる。かつてワゴン車に使われていたモデルネームが、16年ぶりに復活採用されることになる。
「クラウンエステート」は以下を目標に開発が進められている。
- 全長:4930mm
- 全幅:1880mm
- 全高:1620mm
- ホイールベース:2850mm
- 定員5名
- HEV/PHEV
ボディスタイルはSUVで、プラットフォームにはTNGA(GA-K)のロングホイールベース版が採用される。トヨタが海外販売してきた従来車種、北米「ハイランダー」や中国「クラウンクルーガー」といったモデルとキャラクターが近い。これらと比較して、「クラウンエステート」の全高が低く抑えられており、よりスポーティな仕上がりとなることが予想される。定員は5名としており、3列シートの設定は無い。
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GA-KプラットフォームのSUVといえば、国内では「ハリアー」や「RAV4」、「レクサスNX」といったホイールベース2690mmのものに限られていた。
そんななか、2022年には「クラウンクロスオーバー」、「新型レクサスRX」が発売され、GA-Kの2850mmロングホイールベース版を採用するモデルが国内ラインアップに加わっている。
新型「クラウンエステート」は、居住性が重視された広いキャビンスペースが与えられる。レクサス新型RXに対するトヨタブランド版という位置づけという考え方もできるだろう。
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新型クラウン エステート、実質的に中国車クラウンクルーガーを別設計で日本発売
また、2021年に中国で「クラウン クルーガー」が発表されたときは、その日本発売の可能性についても話題となっていた。「クラウン クルーガーの日本発売は無い」という予想が大多数であったが、結局はクラウン名義で特徴が近いモデルを日本発売させることになる。
ただし、クラウンクルーガーに装備される3列シートは、新型「クラウン エステート」では設定されない。
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![](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2021/05/crown-kluger-160x90.jpg)
新型クラウン エステートはHEVとPHEVを採用
新型クラウンエステートへ搭載されるパワートレインは、HEVとPHEVが採用される。ロイターは、日本向けの新型クラウンシリーズの中に、プラグインハイブリッドが存在することを報道していた。PHEVはクラウンエステートのほか、クラウンスポーツにも採用が予告されている。
新型クラウンの4つのボディタイプの中で、特にツアラーとしての側面が大きいのが、このクラウンエステートである。PHEVならではの航続距離の長さと、ガソリン給油が可能なことは、ユーザーから大きな支持を得ることになりそう。
また、新型クラウンエステートのフロントグリルのエアインテークが閉じられたスタイルであることも、PHEVらしさを感じさせる部分である。
![](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2024/04/crown-crossover-rs-landscape-001-320x180.jpg)
クラウンエステート(米国名Crown Signia)ワールドプレミア、日本時間2023年11月15日 正午
新型クラウンエステートの米国向けモデル「クラウン シグニア(Crown Signia)」が発表された。2024年夏の米国発売が予告された。
日本仕様クラウンエステートは、2023年度内の発売が予告されており、パワートレイン選択肢としてHEVとPHEVが用意される見込み。米国仕様は、HEVのみが用意され、システム最高出力243HPで4WDの設定であることが発表された。2.5L A25A-FXS型ハイブリッドのE-Fourということになるだろう。
インテリアでは、12.3インチのフルデジタルメーターのほか、12.3インチのディスプレイオーディオが備わる。
新型クラウンシグニアは、米国でのトヨタ・クラウンモデルの第二弾となる。2023年に、トヨタ・クラウン(クロスオーバー)が、51年のブランクを経て米国市場で復活している。
また、米国向けクラウンシグニアの最終組立は堤工場で行われることも発表された。
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新型クラウンエステートが2023年年度内発売予定、SUVとワゴンのクロスオーバー
![](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2023/12/crown-sport-phev-jms2023-006-320x180.jpg)
新型クラウンの16代目へのフルモデルチェンジ発表は2022年7月に行われた。そこでは、FFレイアウトの採用というクラウンシリーズにとって大きな節目を迎えることになったが、なかでも驚かされたのは、数年前から噂されていた4つのボディタイプ全てが市販化されるということである。
![](https://car-research.jp/wp-content/uploads/2022/07/crown-worldpremire-06-320x180.jpg)
「クラウン」は、1955年の初代モデルから先代15代目モデルまで、セダンという枠の中で発展してきたわけだが、新型16代目以降はボディ形状を問わず、トヨタのフラグシップ級の複数車種を統合するブランドネームとして使われることになる。
そして、4つのボディタイプに採用されるプラットフォームも多種多様となる。そんななか、「クラウン エステート」は、先行発売される「クラウン クロスオーバー」と共通プラットフォームとなる。ホイールベース2850mmのGA-Kプラットフォームが採用される予定だ。
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新型クラウンエステート発売 まとめ
まとめ更新日: 2024/07/18
- トヨタは新規の型式取得を停止中
- 日本発売は再延期
- 2023年度内→2024年央→未定
- エクステリア、インテリアは公開済み
- 全長4930mm × 全幅1880mm × 全高1620mm
- 定員5名と公表され、3列シートの可能性は無くなった
- 「ホイールベース 2850mm」の「GA-Kプラットフォーム」は、クラウンクロスオーバーと共通
- HEVとPHEVが用意される
- 米国仕様クラウンシグニアが発表(2023年11月14日 米国時間)
- 米国発売は2024年夏の予告