新型シルフィが車格アップして発売予定、国内生産は維持
2012年4月の北京モーターショーでワールドプレミアを迎えていた新型シルフィ。その日本発売が2012年12月5日に予定されている。
1959年から続く伝統のブランド「ブルバード」を廃止し、本モデルからはシンプルに「シルフィ」と名乗ることになる。
まず注目したいのがそのボディサイズである。全長4615mm×全幅1760mm×全高1495mm、ホイールベースは2700mmとなり、長さと高さ方向は、現行シルフィをほぼ踏襲したが、幅は65mm拡大し3ナンバーセダンの仲間入りをすることになる。
セダン車は日本よりも北米や中国での人気が高い。大型化はこれらの市場の好みが重要視された結果でもあるだろう。
新型シルフィのエンジンは当面1.8Lの一本のみ
新型シルフィのエンジンは新開発された1.8L 直4のMRA18DE型の1タイプのみが採用される。現行の1.5Lと2.0Lは廃止となる。
日産の1.8Lエンジンとしては、これまでMR18DE型エンジンが多くの車種に採用されてきた。新型のMRA18DE型は、その改良版に相当するものと考えていたが実は全くの新開発エンジンで、ロングストローク化による低燃費化と、ツインVTC採用によるポンピングロスの低減化が採用されている。
最高出力131ps、最大トルク17.7kgmとスペック上の数値は、従来型1.8Lエンジンを少々上回る程度なのだが、実際の加速タイムでは現行シルフィの2.0Lモデルに相当する性能を発揮する。つまり新型シルフィは、ボディサイズが大きくなったにもかかわらず、性能を落とさないエンジンのダウンサイジング化に成功したことになる。
この新型エンジンと組み合わさるトランスミッションは副変速機付きCVTとなり、JC08モード燃費は15.6km/Lを達成する。
また、パーキングブレーキがフットからハンドブレーキに変わったことも、ドライバーにとって覚えておきたいポイントである。
残念ながら、初期投入モデルではFFのみで4WDの設定は無い。寒冷地仕様に相当する装備は、標準装備で対応しているということだ。
新型シルフィの価格は、最も安いグレードで194万円程度~が想定されている。
日産のセダンでは、ラティオが次期モデルからタイ生産となるわけだが、シルフィは次期モデルも日本国内生産が維持される。