フォルクスワーゲンのEV、ゴルフblue-e-motionが発売予定
ゴルフblue-e-motionが2014年に日本でも導入される予定だ。ドイツのフォルクスワーゲン社でも特に絶大な人気を誇る車種ゴルフの、電気自動車版(EV)ということになる。EVといえば、一昔前は未来の車という印象が否めなかったが、最近ではかなり普及するレベルまできている。
そのような背景の中で、ゴルフblue-e-motionが目指すところ、他のEVと一線を画すところとはどんなところか?
ゴルフblue-e-motionは次世代デバイスに対応する柔軟な設計を採用
世界中の自動車メーカーが競ってEVを開発する主な理由はエコ、つまり地球温暖化対策のためであるのは今更言うまでもない。しかし電気で走ればそれでいいかというと実はそうではない。なぜなら現状では世界的に火力発電が主流で、電気を生み出すのにCO2を大量に放出しているからである。フクシマ原発問題を背景に、その流れはますます強まっている。本当にクリーンなエネルギーである、風力や太陽エネルギーはわずか2%ほどしか供給していないのだ。
これがゴルフblue-e-motionと何の関係があるかと思われるだろう。実はゴルフblue-e-motionの素晴らしいところは、30年先を見据えた設計になっていることである。よりクリーンなエネルギー効率を目指したバッテリー電池の開発は今や日進月歩であり、それを搭載する車にも柔軟性が求められる。ゴルフblue-e-motionは2010年に初披露されてからわずか2年で、すでに第二世代。初代よりも軽量化、新しいバッテリーやモーターが搭載されるなど、新デバイスをすぐに受け入れられる非常に柔軟な設計になっているのだ。
もちろんゴルフと名をうっていることにもフォルクスワーゲン社のこだわりがある。乗り心地はゴルフそのもの。今後より一層のEV化が進むにつれて、自動車メーカーだけでなく家電メーカーも開発に参戦してくると言われている。そのようなときを見据えてアイデンティティーを人気車のまま受け継いでいくことが、自動車メーカーとして賢い戦略と言えるだろう。