アルトエコの発売でミライースの低燃費ナンバー1が入れ替わり
アルトエコが2011年11月24日に発表された。
JC08モードで30.2km/Lを達成したことで、普通のガソリンエンジン搭載車のなかで最も燃費が良い車種になっている。
エンジンとCVTの改良と、新型アイドリングストップの採用されるほか、転がり抵抗の少ない専用タイヤも使われている。
アルトエコの新型アイドリングストップには手動スイッチが備えられ、自在にエンジンを再始動させることが可能。
エンジンは、今年MRワゴンに初投入されたR06A型をさらに進化させたものが採用される。
スズキから軽自動車用の新型エンジンがデビューしてまだ1年も経っていないのに、早くも改良が行われたというわけだ。
ボディデザインこそ従来のアルトを踏襲するものだが、スイフト風のLEDリアコンビネーションランプや、専用デザインのホイールキャップからはエコな雰囲気を感じることができる。
このアルトエコ、2012年の年明けから多くのスズキディーラーで試乗会が行われるという。
価格は、ライバルのダイハツ・ミライースに準じたものになっており、ECO-Lが89.5万円、ECO-Sが99.5万円から。
ミライースのような80万円を切る廉価グレードは用意されない。
アルトエコはガソリンタンク容量を減らして軽量化
アルトエコとミライース。これらの燃費性能は、10・15モードでは32.0km/Lと同値。JC08モードではアルトエコが30.2km/Lでミライースが30.0km/Lと、わずか0.2km/Lアルトエコが優れる。
この少しでもカタログ燃費で優位に立つためにアルトエコで行われたのが、ガソリン容量の削減だ。
このクラスの軽自動車のガソリン容量は30Lが標準的なライン。
従来型アルトや新型ミライースもガソリン容量は30Lになっている。
しかし、アルトエコは20Lしかガゾリンが入らないのだ。
このことは多くの人によって指摘されている欠点。
わずかな燃費の違いためにガソリン容量が2/3になってしまうのは少々不便な気もしなくもない。
しかし20Lもあれば、実燃費20km/Lの場合の航続可能距離は400kmもあり、多くのユーザーは不自由を感じないはず。
ただ、ガソリン重量を軽量化して燃費を良くする方法は、ミライースでもできる。
アルトエコ同様にガソリンを20Lまでしか入れなければいいのだ。
そうなるといざという時に、30Lまで入るミライースが有利か。
アルトエコvsミライース、2011年後半は軽自動車の燃費競争が激化
(写真はアルトエコの燃費性能を超えるとされるNコンセプト4)
アルト・エコが登場する3ヶ月ほど前に、ダイハツから超低燃費軽自動車のミライースがデビューしている。
ミライースは、軽自動車で初めてJC08モード燃費30.0km/Lを達成したことで人気車種となった。
このミライースの超低燃費車の情報は、ダイハツが発表する随分前からスズキ内部へリークしていたという説もあり、超低燃費性能の軽自動車開発は以前から着々と進めていたという。
スズキがアルトエコをミライースの登場からわずか3ヶ月で登場させることができたのはこういった理由もあるのだ。
次に注目されるのは、ホンダのNコンセプト4。
特徴的な丸いヘッドライトからN360後継車とも言われ、燃費性能はアルトエコを必ず超えてくるはずだ。