Honda e普及型の低価格EVを期待、それでも内外装でしっかりアピール
ホンダの新型電気自動車 eは、2019年後半の量産スタートがスケジュールされている。ただしこれは、欧州向け出荷が優先となる。
2019年内の欧州発売、そして日本発売は翌2020年の夏頃が予想される。
車両価格は未定だが、これがいくらになるのかが気になるところ。
EVの車両コストを考える上でポイントになってくるのが、バッテリー容量と航続距離となる。
プレスリリースによると、ホンダeの航続距離はWLTPモードで200km以上としている。
例えば、日産のリーフ e+は、62kWhバッテリー搭載モデルのWLTPモードの航続距離が推定で385キロと公表されている。
これよりもホンダeは航続距離が相当短く、ボディサイズも小さい。
車両価格は従来の電気自動車の水準よりも安くなることが想定される。
映像のモデルはプロトタイプ。最近のホンダは、プロトタイプとして発表されたモデルの内外装は、ほぼ市販型と変わらないという傾向がある。このeプロトタイプも市販型にかなり近いと考えられる。
ホンダeは欧州の電動化の波に乗れるのか
ホンダeのエクステリアは丸目のヘッドランプ、リアコンビネーションランプが特徴の5ドアハッチバックに仕上げられている。
ボディサイズは公表されていないが、全長はフィットよりも一回り小さく見える。
ボンネット上の黒いカバー内に充電ポートがあり、30分で80%までの充電を可能とする急速充電に対応する。
ドアハンドルはフロントはポップアップ式、リアはブラックアウト処理されており、さらにドアミラーはカメラ式でコンパクト。すっきりとしたサイドエクステリアが演出されている。
インテリアは高級感とは少し方向性が違う。シート表皮、センターコンソール、ダッシュボードなどは北欧家具風のデザインで上質感がある。
ダッシュボードには三分割された横長のディスプレイが設置される。さらに両サイドにカメラ式サイドミラーのモニターが置かれる。ドライバーのすぐ前のディスプレイはデジタルメーターパネルとなっている。メルセデスAクラスでは数種類のメーターデザインを選択することができた。ホンダeでも同様の機能が備わることが予想される。
このほかディスプレイにはHDMIの入力端子が備えられており、同乗者向けエンターテイメントとして幅広い使い方が可能となる
230VのAC電源コンセントも用意されている。日本仕様では100Vとなるだろう。アウトドアや災害時の電源としての活用が期待される。
プラットフォームはEV専用に新開発されたもので後輪駆動となる。ホンダではスポーツEVの開発も進められている。前回2017年の東京モーターショーで出品された、ホンダスポーツEVコンセプトの市販型は、Honda eと共通の後輪駆動プラットフォームの採用となるだろう。