スズキ「スペーシアギア」の待望のフルモデルチェンジ
2023年度の後半、スズキの人気車種「スペーシアギア」のフルモデルチェンジが予想される。現在、日本で最も売れているカテゴリーであるスライドドア付きのスーパートール軽ワゴンに属し、特にスペーシアギアはアウトドアブームを背景に注目を集めている。
スペーシアギアのライバル、各社がSUVテイストのスーパートール軽ワゴンをラインアップする
SUVテイストの外観を採用したスーパートール軽ワゴンの車種が近年、人気を博している。本格的な走破性が備わったモデルではないものの、キャンプや車中泊といった用途に対応した仕様とデザインが採用され、消費者のニーズに応えている。
販売台数が多いライバルのホンダ「N-BOX」も2023年秋のフルモデルチェンジが予定され、遅れてSUVテイストの派生モデルを追加する見込み。
また、ダイハツは2022年10月に「タント ファンクロス」を発売。三菱は「デリカミニ」の予約受付を開始している。これら新型車種が「スペーシア ギア」に対抗する形で続々と発売されることになる。
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スペーシアギアも同時フルモデルチェンジ予想、ジャパンモビリティショー参考出品期待
「スペーシア ギア」は、「通常スペーシア/カスタム」の2代目へのフルモデルチェンジから1年遅れで2018年12月に追加発売された派生車種である。現在、スズキでは「スペーシア」シリーズ全体のフルモデルチェンジに向けた準備を進めている。その時期は2023年度の後半が予想される。
昨今のアウトドアブームに対応する「スペーシア ギア」の重要性が高まっており、新型となる「通常スペーシア」、「スペーシア カスタム」と同時にフルモデルチェンジされることが予想される。また、2023年10月25日にプレスデーが始まるジャパンモビリティーショーでは新型「スペーシア ギア」の参考出品が期待される。
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スペーシアギアも出品を果たす、スズキとしては3年ぶりとなる国内大規模展示会
スペーシアギアは、1月開催の東京オートサロン2023、2月開催の大阪オートメッセ2023への出展を果たした。
スズキブースのデザインがアウトドアテイストに統一されるなか、スペーシア ギアも7台の出品車両のなかの一台となった。

2022年は同じスペーシアシリーズから、4ナンバーのスペーシアベースが追加発売されており、こちらも商用用途だけでなく、アウトドアでの利用にも適した仕様が与えられている。
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スペーシアギアを買って後悔?洗練されたデザインの直接対抗モデルが2022年10月発売
「スペーシア ギア」の直接対抗モデル「タント ファンクロス」がダイハツから2022年10月に発売された。「スペーシア ギア」は、「スーパートール軽ワゴン」+「スライドドア」+「クロスオーバーSUV」というコンセプトで作られたモデルであった。「タント ファンクロス」も同様のコンセプトでデザインされた車種となる。

やはり新しい分だけ「スペーシア ギア」よりも「タント ファンクロス」のほうが洗練されているように感じる。2023年度の後半が予想される「スペーシア ギア」のフルモデルチェンジも安易には延期できないのではないか。
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「スペーシア ギア」に、特別仕様車「MY STYLE」設定、2021年12月
2021年12月には、スペーシアシリーズにフェイスリフトを含む一部改良が実施された。ただし、専用デザインの丸目ヘッドランプを装備するスペーシアギアは、フロントグリルのデザイン変更を受けることはなく、特別仕様車の「MY STYLE」が設定された。
特別仕様車「スペーシアギア MY STYLE」では、ホワイトのサイドドアガーニッシュ、ドアハンドル、アルミホイール等を採用したエクステリアを装備。インテリアでは、ブラウン基調のインパネカラーパネルやシート表皮が採用された。
ボディカラーは、ホワイト2トーンルーフを組み合わせた全4パターンを設定し、ナチュラルでカジュアルなアウトドアテイストのデザインとなった。
インパネのアクセント色の変更は、スペーシアギア全車で実施された。
スペーシアギアの車両価格は、以下の通りとなる。
- スペーシアギア:1,725,900~1,922,800円
- 特別仕様車 スペーシア ギア MY STYLE:1,793,000~1,912,900円

スペーシアギアのハイブリッドシステムは、フルモデルチェンジでさらなる進化が求められる
近年の軽スーパーハイトワゴンと呼ばれるセグメントは、ホンダ・N-BOX、スペーシア、ダイハツ・タントが販売実績の上で三強となってきた。なかでもスペーシアギアを含むスペーシアシリーズはクラス唯一の全車ハイブリッド仕様で、燃費性能は最も優秀である。
しかし、それでもWLTCモード燃費は22.0km/Lに留まる。
一方で、経済産業省と国土交通省により2030年度燃費基準が策定されたが、これによると軽スーパーハイトワゴンクラスの車両重量で求められる燃費性能は28km/L程度となる見込みである。
今後、さらなる燃費改善が必要とされるなかで、現行スペーシアギアなどに搭載の小型アシストモーターを使ったマイルドハイブリッドでは、燃費基準の達成は厳しい。スズキとダイハツが手を組み、EV、ハイブリッドを含めた電動化パワートレインの共同開発が求められるのも、こういったことが背景となっている。
