スペーシアカスタムのフルモデルチェンジ時期は2023年度後半予想
スペーシアカスタムのフルモデルチェンジは2023年度後半の実施が予想される。2022年は、4ナンバー車の派生車種「スペーシア ベース」の追加設定があった。スズキがモデル末期に、ちょっとした仕様変更で設定できる派生車種を追加発売するのはよくあることである。前期型「スペーシア カスタム」からのフロントグリルパーツの流用などがあった「ベース」の追加は、むしろフルモデルチェンジが迫っていることを予感させるものであった。
現在のスペーシアシリーズは、「標準車、カスタム、ギア、ベース」と4つのタイプが設定されているが、フルモデルチェンジは同時に実施されることが想定される。まずは、2023年10月の開催が予定されているジャパンモビリティショーでの市販型またはコンセプトの参考出品が果たされるかどうかが焦点となるだろう。生産および発売の時期は、2024年の序盤頃が予想される。
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スペーシアカスタムはフルモデルチェンジしてもEVの設定無し
スズキは、2030年までに市場投入するBEVを2023年1月に発表した。
特に日本市場向けには6モデルを発表している。これによると、軽自動車ではエブリィ、ハスラー、ワゴンRといったモデルにBEVが設定されそうだが、スペーシアカスタムは含まれていなかった。スペーシアカスタムのBEV版は、フルモデルチェンジ後の次期型でも設定されることは無さそうだ。
新型スペーシアカスタムのフルモデルチェンジには、スズキ&ダイハツの共同開発EVパワートレインは間に合わない
スズキとダイハツは、軽商用事業でのCASE(コネクテッド、自動運転、シェア、電動化)普及に向けて、CJP(Commercial Japan Partnership)に参画することを2021年07月21日に発表していた。これは、当時既に明らかとなっていた軽自動車向けEVパワートレインの共同開発を加速させることにもなるはず。まずは走行パターンが想定しやすい商用車で、電動化に限らずCASE全体での技術開発が進められ、将来的には乗用車へも応用されることになる。
より具体的には、まずはエブリィからBEVモデルを設定し、さらに2030年までにハスラー、ワゴンRへと展開することになるだろう。2023年度後半のフルモデルチェンジが予想されるスペーシアカスタムにおいては、BEVモデルの登場は難しそうである。
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スペーシアカスタムの最大のライバル、N-BOXがフルモデルチェンジへ
現行スペーシアカスタムは2017年12月にフルモデルチェンジされた2代目モデル。通常スペーシアの上位モデルに位置付られ、「アルファード風」の迫力あるフロントデザインが特徴となっている。さらに、2021年12月24日には、フェイスリフトを含むマイナーチェンジ相当の一部改良を受けた。これにより、フロントグリルは新デザインのフルメッキ仕様となり、より一層「アルファードらしさ」に磨きが掛けられていた。
一方で、本家アルファードのほうも、2023年6月にフルモデルチェンジを受ける計画となっている。新型スペーシアカスタムも、新型アルファードのデザインに追従してくるのかも気になるところである。
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スペーシアカスタム、2021年のマイナーチェンジは、フェイスリフトとスズキコネクト採用
スペーシアカスタムの2021年のマイナーチェンジの内容は、さらにアルファード顔となったフロントデザイン採用のほかに、新サービスのコネクテッドサービス「スズキコネクト」が導入された。またインストルメントパネルはアクセント色が変更され、安全運転支援システムとしては車線逸脱抑制機能が採用された。車両価格は1,663,200~2,006,400円となった。

現行スペーシアカスタムで後悔しない色、ホワイト系、ブラック系が人気
現行スペーシアカスタムのボディカラーは7色が設定されている。
- フェニックスレッドパール
- ピュアホワイトパール
- インディゴブルーメタリック2
- アーバンブラウンパールメタリック
- スチールシルバーメタリック
- ムーンライトバイオレットメタリック
- ブルーイッシュブラックパール3
ただし、ピュアホワイトパール、スチールシルバーメタリック、ムーンライトバイオレットパールメタリック塗装車は消費税込み22,000円高となる。
さらに、以下の4色にはブラック2トーンルーフが消費税込み44,000円高で設定可能となっている。
- スチールシルバーメタリック
- フェニックスレッドパール
- ピュアホワイトパール
- インディゴブルーメタリック2
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スペーシアカスタムの下取り価格で後悔しないボディカラーは?
後悔したくないなら、人気のホワイト系、ブラック系がオススメ
マイナーモデルチェンジでますますアルファード顔となったスペーシアカスタムであるが、やはりホワイト系、ブラック系が人気のボディカラーとなっており、下取り価格の面でも後悔しない選択となりそう。
スペーシアカスタムに限っては、シルバーの人気が無く、下取り価格で後悔しそう
定番色の中ではシルバー系の人気が低い印象である。一般的に汚れが目立ちにくいボディカラーとして好まれるが、スペーシアシリーズのなかでもカスタムを選ぶユーザー層では少数派のよう。
これ以外のレッド系、ブルー系、バイオレット系、旧モデルのイエロー系なども、中古車市場などでの流通量から判断すると極端に少ないわけでは無いが、ホワイト系、ブラック系に対してタマ数が少なく、平均相場でも僅かに低い傾向にある。
ブラック2トーンカラーは下取り価格よりも、ユーザーの好みで判断したほうが後悔が少なそう
また、ルーフを別色としたブラック2トーンカラー仕様も人気であるが、必ずしも下取り価格を左右するポイントになっていないだろう。4万4000円の価格アップは、これからオーナーとなるユーザーの好みで判断したほうが後悔が少なそう。
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スペーシアカスタムはフルモデルチェンジでレベル2自動運転を装備できるか
スペーシアカスタムのフルモデルチェンジで期待したいものは、新開発ハイブリッド以外にもある。安全運転支援システムである。
ライバルのN-BOX、タントは高速道路巡航時にステアリングに手を添えるだけで、車速コントロールと車線維持を自動制御するシステムが既に搭載されている。いわゆるレベル2自動運転と呼ばれる機能が、スペーシアには未だ導入されていない。ただし、スズキ・クロスビーの2020年10月の改良では、「車線維持支援システム」として、この機能が盛り込まれており、今後スペーシアカスタムを含めたスズキの主力モデルへの水平展開が予想される。
クロスビーのアダプティブクルーズコントロールは全車速対応で渋滞時の再発進も可能。車線を含めた前方認識は日立オートモティブシステムズ製のステレオカメラによるシステムによって行われる。これはスバルのアイサイトで採用実績があり、そこからさらに進化を遂げている。
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スズキにはスペーシアカスタムのほかに、新たなスライドドア車種を投入した
スズキの軽自動車ラインアップでは、共通プラットフォーム「HEARTECT」の第二世代型の導入が2021年12月発売の新型アルトからスタートしており、スペーシアカスタムなどへの導入も待望されるところである。一方、新たな「スライドドア装備」の軽自動車として、ワゴンRスマイルが2021年9月に発売された。
スペーシアカスタムのフルモデルチェンジ時期が当初の想定よりも遅れたのは、スライドドア装備の軽自動車で選択肢が増えたことも理由となっていそうだ。

スペーシアカスタム フルモデルチェンジ まとめ
- 2023年度後半のフルモデルチェンジ予想
- 2023年10月開催のジャパンモビリティショーで新型の出品期待
- 生産、発売は2024年序盤の予想
- 同時期に、ホンダ・N-BOXもフルモデルチェンジ
- 次期型にはBEVは設定されない
- 2023年6月にフルモデルチェンジ予定のアルファードのデザインを追従するのか注目