ホンダ【新型フリード】フルモデルチェンジ2022年秋発売予想、e:HEVと電動パーキングブレーキ採用か、プラットフォーム継続の可能性

フリード

3列シート装備のコンパクトミニバン、ホンダ・フリードのフルモデルチェンジは2022年秋頃の実施が予想される。

現行型フリード

現行型フリード

ホンダの小型車セグメントでは、2020年発売の新型フィットに採用された新世代技術をベースに、各モデルの刷新が計画されている。2021年は新型ヴェゼルも発売されており、特にハイブリッドシステムに1.5L e:HEVを採用していく流れは、新型フリードでも同様となるだろう。

フィット フロントグリル

現行型フィット

従来型フリード搭載のi-DCDハイブリッドは廃止へ

現行フリードを含め、ホンダの従来型小型車に採用されてきたハイブリッドシステムはi-DCDと呼ばれるものである。これにはデュアルクラッチトランスミッションが採用されており、ホンダらしいスポーティーで素早いシフトチェンジも魅力の一つであった。デュアルクラッチ式のトランスミッションはフォルクスワーゲンでも採用されてきたが、残念ながらトラブルの多さを弱点として抱えていおり、これはホンダのi-DCDにおいても同様であった。

スポーツハイブリッドi-DCD

スポーツハイブリッドi-DCD

結局、ホンダは機械的トランスミッションを持たないe:HEVのシステムを1.5Lクラスのハイブリッド車に採用していく方針となっている。

新型フリードに搭載されるe:HEVは、高速度域に限りエンジンドライブ

「e:HEV」は、「i-MMD」と呼ばれてきたシステムが前身となる。

新型ヴェゼル ティザー e:HEV

これは、エンジントルクが駆動輪に伝わるのは高速度域などに限られ、多くの速度域ではモータードライブのみによって走行することを特徴とする。電気モーターの特性である幅広いトルクレンジを活用し発進、加速を行うため、多くのEVがそうであるように変速機が簡略化できる。モーターとエンジンのそれぞれの長所を生かした走行により、エネルギー効率を高めるだけでなく、本格的な変速機を導入するコストを抑えることができる。

アコードハイブリッド i-mmd

アコードハイブリッド i-mmd

「i-MMD」と呼ばれた時代には2.0Lエンジンと組み合わせられ、アコード、オデッセイ、ステップワゴンなどに搭載されてきた。1.5Lエンジンタイプが導入されたのが2020年発売の新型フィットからで、このタイミングで「e:HEV」と名前を変えている。

新型フリードのプラットフォームはキャリーオーバーの可能性

一方で新型フリードのプラットフォームについては、現行型の改良程度に留まる可能性が高い。

ホンダは2040年に世界の新車販売の全てをEVとFCVにしていく方針を発表している。国内向け小型車のフリードについては、もっと早い段階(例えば2030年頃?)にEV仕様の設定が予想されるが、これはタイミング的には次々回フルモデルチェンジということになるだろう。この時にプラットフォームも一新されるはずで、それまではキャリーオーバーと考えるのが妥当だ。

現行型フリード+ インテリア

現行型フリード+

また、電動パーキングブレーキの装備により、アダプティブクルーズコントロールの渋滞追従機能が強化されることも期待される。

フルモデルチェンジにより、新型フリードはL15Z型エンジンを搭載する可能性

1.5L NA ガソリンエンジンに関しては、電動化が叫ばれるご時世もあり、注目されることは少ない。ただし、SUVで上級イメージのヴェゼルすら、1グレードながらも1.5L NA ガソリン車をラインアップさせ、低価格モデルを設定している。新車価格が高騰する中で、コンベンショナルなNAエンジン車は、まだまだニーズがあり、次期フリードでも採用されることが予想される。

初代型フリード

初代型フリード

フリードに採用されてきた歴代1.5L NAエンジンを見ていくと、初代型ではL15A型が採用され、その後、2代目現行型ではL15B型となった。この間に、SOHCからDOHCへ、ポート噴射から直噴へ、圧縮比は10.4から11.5に上げられている。他社でも採用されがちなガソリンエンジン技術が概ね盛り込まれているあたりは、この時代らしいエンジンとも言えるだろう。

現行型フリード

現行型フリード

そして、新型ヴェゼルでは1.5L NA エンジンとして、L15Z型が採用され、これは次期フリードへの搭載が予想される。L15Z型では、ポート噴射に戻され、圧縮比は10.6まで下げられた。昨今のガソリンエンジンは直噴、高圧縮比を良しとする傾向がある。こういった技術的トレンドに従わないところは、ホンダ独自の方向性を感じさせる部分である。

フリードのフルモデルチェンジ、小型ミニバン市場に新ライバル登場で激戦へ

フリードのようなBセグメントカーをベースに3列シートミニバン化された車種としては、トヨタ・シエンタがあるが、これら2モデルはいずれも商品力が高く、長年、他ブランドの参入を難しくしてきた。

特にフリードは、軽自動車を除く登録車クラスにおいてホンダの再量販モデルとなっており、同社のなかでも非常に重要度の高い車種である。

現行型フリード 3列目シート

現行型フリード

そんななか、新型フリードのフルモデルチェンジ発売が期待される2022年は、日産とダイハツにおいてもコンパクトミニバンの新型車種を投入する動きがあり、フリードのセールスは脅かされることになりそうだ。

フリードの新たな競合車1:ノート派生3列シートミニバン

フリードの第一のライバルとなりそうなのが、ノート派生の3列シートミニバンである。日産は、新型ノートをベースにした派生モデルとして「プレミアム案」と「3列シート案」が計画されていたが、特に前者はノートオーラとして既に、市販化を果たしている。

ノートオーラ

ノートオーラ

後者の3列シート車についても開発が進行中となっており、2022年の発売が想定される。やはりシリーズ式ハイブリッドのe-POWERが搭載されることになるだろう。

フリードの新たな競合車2:ブーンルミナス後継

そして、フリードの第二のライバルとなりそうなのが、DNマルチシックスの市販型である。ダイハツは、2012年に販売終了したブーンルミナス、その姉妹モデルのトヨタ・パッソセッテを後継する国内向け多人数乗車モデルを模索してきた。

パッソセッテ

パッソセッテ

そのユーザーへの提案の一つとなったのが、東京モーターショー2017で出品されたDNマルチシックスである。当時からダイハツはSUVテイストかつ小型の3列シート車を国内市場に参入させるタイミングを見計っていたことになる。

DNマルチシックス

そして最近になってダイハツは「e-SMART HYBRID」を完成させており、DNマルチシックスのような小型車クラスの新型車を市場投入させる機運が高まっている。「e-SMART HYBRID」は、ダイハツが独自開発したシリーズ式ハイブリッドで、1.2Lの発電専用エンジンを装備する。2021年11月発売のロッキーへの搭載を皮切りに、トール、ルーミーといった車種への採用拡大も見込まれている。

DNマルチシックス発表から、約5年の歳月が経過することになりそうだが、ダイハツの新型コンパクト3列シート車は、この「e-SMART HYBRID」を搭載し、2022年に発売されることが予想される。

フルモデルチェンジを受けても新型フリードの基本的コンセプトは変わらず

フリード+

現行型フリード+

フリードは人気車種ゆえ、次期型もキープコンセプトとなる。

前述のパワートレインのほか、もちろん内外装も一新されるが、コンパクトボディの3列シート車という基本的キャラクターは変わらない。

ホンダ現行型フリード

現行型フリード+

また、2列シート5人乗り仕様のフリード+(プラス)の設定継続も期待される。

現行型フリードプラス

現行型フリード+

フリードはフルモデルチェンジが近くてもセールス好調

フリードシリーズ、累計販売台数100万台を突破

ホンダはフリードシリーズの累計販売台数として、2021年6月末時点で100万台を突破したことを発表した。販売期間5年を過ぎようとする中ではあるが、直近の2021年上半期(1~6月)の販売台数でも35,551台の実績を残している。

フリードシリーズは2008年に初代モデルがデビュー。2016年のフルモデルチェンジで二代目が登場した。現行型はそのフルモデルチェンジから時間が経っているものの、2019年のマイナーモデルチェンジでリフレッシュされ後期型となっている。

現行型フリード リアコンビネーションランプ

現行型フリード

現行型フリード 3列目シート

現行型フリード

昨年度2020年度のフリードの年間販売台数は73,368台という実績を残した。フルモデルチェンジしたばかりのフィットが94,311台というなかで、フリードはこれに次ぐセールスとなっており、ホンダの主力モデルの一翼を担っている。

現行型フリード+ ラゲッジ

現行型フリード+

好調なセールスを背景に、フリードがフルモデルチェンジでコンセプトを大きく変えることは望まれない。エクステリア、インテリアに関しては最新のデザインルールで新設計される。

現行型フリード+リアコンビネーションランプ

現行型フリード+

ただし、最近のホンダの新型車はファミリーフェイスという概念を取り入れていないようだ。Honda e、フィット、ヴェゼルといった最新の新型車を比べても、それぞれの顔つき、雰囲気は大きく異なる。車種ごとで個性を出していくのが、近年のホンダの方針なのだろう。次期フリードについても、どのようなエクステリアとなるのかは予想ができない。

フリードのライバル、シエンタも近い時期にフルモデルチェンジの予測

シエンタ

現行型シエンタ

長年フリードのライバル関係であり続けたトヨタ・シエンタもフルモデルチェンジのタイミングが来ている。ヤリスからスタートしたBセグメント向けTNGAプラットフォームと、ダイナミックフォースエンジンが採用される予定で、商品力を上げてくる。

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