新型EZ-6が中国市場でのMAZDA6セダンを実質的に後継、さらに欧州販売の可能性
マツダの新型セダン「EZ-6」は北京モーターショー2024で発表されたモデルで、中国市場においては「MAZDA6」を実質的に後継します。
中国における、長安汽車とマツダが主体となる合弁会社、長安マツダによってEZ-6は開発製造され、2024年末にかけて中国市場で発売されることが予告されています。
2024年5月10日に公開されたマツダの決算資料にも、EZ-6が登場しました。ただし、中国を除く地域での販売計画については明らかにされませんでした。
そんななか、欧州において「EZ-6」に関連する動きがありました。欧州連合知的財産庁において、2024年6月25日付けで、マツダと長安マツダの連名での意匠登録が確認できます。
その内容は、2本スポークとフラットボトムを特徴とするステアリングホイールのデザインです。EZ-6のステアリングホイールと意匠登録の画像を比較すると、一致していることが確認できます。
また、2024年3月には、欧州連合知的財産庁に「MAZDA 6e」という商標が出願されていました。こういったことから、仮に欧州で販売されることになった場合、モデルネームは「EZ-6」ではなく「MAZDA 6e」が使われることも可能性の一つです。
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「EZ-6」とは別プランのBEV専用プラットフォームを2027年から導入予定
中国向けに「EZ-6」が公開された一方で、 2024年5月の決算説明では、マツダ開発のBEV専用プラットフォームを2027年以降に導入することが発表されました。
中国で導入される「EZ-6」は、BEVだけでなくPHEVも設定されることから、 「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」のモデルには該当しないでしょう。
ただし「MAZDA 6e」は、「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を採用する可能性があります。
マツダが近年導入した電動車の命名パターンは、パワートレイン名に「e」が付けられてきました。
例えば、ラージ商品群のプラットフォームが採用された「CX-60」では、 「e-SKYACTIV D」や「e-SKYACTIV PHEV」といったパワートレイン名が採用されてきました。
「MAZDA 6e」は、モデルネームに「e」が付けられるという、 新たな命名のパターンであり、BEV専用車種である可能性が考えられます。
さらに「MAZDA 6e」という商標は、従来「MAZDA 6」の真の後継モデルであることを想起させ、 日本を含めたグローバルでの販売も期待されます。
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新型EZ-6 中国仕様の特徴
中国で先行発売される新型EZ-6の特徴を見ていきます。
「EZ-6」は、マツダのデザインテーマ「魂動」を基にしたスタイリングと、 長安汽車の電動技術やスマート技術が融合された電動専用車です。
「Authentic Modern」をテーマにしたデザインを採用し、 クーペフォルム、人馬一体のダイナミック性能、50:50の前後重量配分を誇ります。
また、ストラット式フロントサスペンションとマルチリンク式リアサスペンション、 電動リアスポイラー、インテリジェントドライブ機能、インテリジェントパーキング機能、 スマートキャビンといった先進の機能も備えています。
航続距離については、BEVモデルは約600km、 PHEVモデルでは1回の給油で1,000km以上が想定されています。
一方、長安汽車の新エネルギーブランド「深藍」からは、 BEVセダンの「SL03」が2022年7月に発売されていました。
「MAZDA EZ-6」は、「SL03」とプラットフォーム共用であることが想定されています。
「SL03」と比較すると、「MAZDA EZ-6」のエクステリアからは、 大部分が専用設計となっているのが確認できます。
対して、ドアミラー、前後ドアガラスは「SL03」と共通設計であるようにも見えます。
EZ-6 先行公開仕様
外寸(全長x全幅x全高) | 4,921mm×1,890mm×1,485mm |
タイヤ | 245/45R/19 |
駆動 | RWD |
乗員 | 5名 |
先行公開されたEZ-6の仕様によると、 ボディサイズが全長4,921mm、全幅1,890mm、全高1,485mmで 乗車定員5名のセダンに仕上げられています。
タイヤサイズは245/45R/19で、駆動方式はRWDが採用されています。
「EZ-6」は、長安マツダの社内コードで 「J90A」と「J90A-REEV」と呼ばれてきたモデルであることが想定されます。
「J90A-REEV」は、「Range Extender EV」、 つまり、一般的にはPHEVとしての機能を持ち、 その発電機として1.5L直列4気筒エンジンを搭載すると予想されています。「REEV」とロータリーエンジンは無関係でしょう。
さらに、長安マツダは2025年には「J90K」と「J90K-REEV」を投入予定です。
その後、2026年には2車種の新型車投入が計画されており、そのうち一つはSUVであることが明らかとなっています。これらのうちのいずれかが「EZ-60」を名乗ることが想定されています。マツダは「EZ-6」と「EZ-60」の名称で、中国での商標を登録してきました。
北京モーターショー2024ではSUVのコンセプトモデルとして「MAZDA 創 ARATA」が発表され、 2025年の量産化計画が公開されました。
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MAZDA6の真の後継モデルか、マツダが「MAZDA 6e」を欧州で商標登録
2024年3月18日、ヨーロッパの欧州連合知的財産庁に「MAZDA 6e」という商標が出願されたことが明らかになりました。
「MAZDA 6e」という商標は、従来「MAZDA6」の真の後継モデルであることを想起させます。
日本を含めたグローバルでの販売も期待されます。また、何らかの電動化も施されていそうです。
現在、マツダはCX-60を含む複数のSUVモデルで、ラージ商品群のプラットフォームを活用しており、これらのモデルには既に「e-SKYACTIV D」や「e-SKYACTIV PHEV」といった電動パワートレインが採用されています。
しかし、「MAZDA 6e」の「e」は、これまでのモデルには見られない新たな命名のパターンであり、次世代の電動パワートレインが搭載される可能性が指摘されています。
マツダは2021年に「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」を基にした複数の新モデルを2025年から2030年にかけて導入する計画を発表していました。
さらに、2024年5月の決算説明では、マツダ初のBEV専用プラットフォームのBEVを2027年以降に導入する予定を発表しており、「MAZDA 6e」がその一環である可能性があります。
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アテンザとMAZDA6も対象、型式指定申請における不正行為
マツダは、2024年1月26日に国土交通省から要請を受けた「型式指定申請における不正行為の有無等に係る実態調査」に基づき、調査対象期間におけるすべての型式指定申請2,403試験を対象に調査を行いました。
調査の結果、2つの試験項目において、計5試験で不正があったことを確認し、5月30日に同省に報告しています。
判明した不正の対象となるのは、生産実績として150,878台、販売実績として149,313台です。
このなかには、2014年11月~2018年4月に生産されたアテンザ、2018年6月以降に生産されたアテンザとMAZDA6が含まれていますが、いずれも生産を終了しています。
該当するアテンザおよびMAZDA6については、衝突試験における試験車両の不正加工があったとしており、前面衝突時の乗員保護に対する認証試験において、エアバッグを車載センサーの衝突検知による自然起爆ではなく、外部装置を用いて時間指定で起爆させた試験実績が報告されました。
ただし、マツダ社内で実施された技術検証および再試験により、前面衝突時の乗員保護性能が法規で定められた基準を満たしていることが確認されています。
該当する車両に引き続き乗車しても安全性に問題がないとしています。
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MAZDA6のフルモデルチェンジ、6e発売に向けて現行型終了へ
現行型MAZDA6については、2024年4月中旬に国内向け車両の生産終了が告知されている。
マツダのラインアップでは、販売期間が長くなった従来型のフルモデルチェンジ実施を期待する声もある。ただし、その最初の対象車種は、BセグメントコンパクトカーのMAZDA2である可能性が高い。これはマツダの2024年後半以降における最も注目される動きとなるかもしれない。
MAZDA6のフルモデルチェンジ、あるいは後継車種の登場があるとすれば、MAZDA2の後ということになり、スカイアクティブEVスケーラブルアーキテクチャ導入の2027年以降が期待される。現在のところ、「MAZDA6」後継車種の唯一の手がかりは、「MAZDA 6e」の商標が欧州で出願されたということのみ。
近年のマツダは、ラージ商品群の市場投入を優先して進めてきた。既に、CX-60、CX-90が販売されるなか、残りのCX-70、CX-80も2024年内の発売が見込まれる。
ラージ商品群の販売が本格化する2024年は、その生産を現在の防府工場に加え、宇品工場でも行っていく。従来製品の生産量が減らされる可能性については、以前から予測されていたが、MAZDA6については完全に国内生産を終えることになる。
なお、ベトナム工場では引き続きMAZDA6の生産が続けられ、一部海外での販売が維持される見込み。また、北米や英国など一部市場においては、既にMAZDA6の販売は終了している。
特に、ラージ商品群のプラットフォームは、SUVモデルに特化しており、セダンやワゴンへの転用が困難という情報もある。ただし、最初のFRプラットフォームのコンセプトカーは、2017年の「MAZDA VISION COUPE」であり、4ドアのMAZDA6 セダンの後継モデルとして相応しいボディスタイルであった。
一方、中国市場では、2023年4月に「MAZDA BRAND NIGHT」が開催され、2種類のセダン計画が発表された。これらはMAZDA3 SEDANとMAZDA6 SEDANの後継モデルではないかという噂もある。ただし、これらは中国など一部市場向けの新シリーズである可能性が高いと見られている。
MAZDA6(GJ系)は、2012年11月にフルモデルチェンジ発売されたモデル。日本市場では2019年までは「アテンザ」のモデルネームで呼ばれてきたが、基本構造を変更せずに11年以上も販売が継続されてきた。
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MAZDA6のフルモデルチェンジは無し?マツダが新型セダンの計画を発表
マツダは「新型セダン」の計画を、2023年4月13日、上海モーターショーのプレビューイベント「MAZDA BRAND NIGHT」で発表した。公開された画像は、車体がベールに包まれた状態であるものの、スポーティセダンのシルエットがはっきりと確認できる。
ボディサイズは2種類用意されており、従来型の「MAZDA3 SEDAN」と「MAZDA6 SEDAN」の後継車種に相当する可能性がある。
近年、マツダはSUVモデルに重点を置いた新型車の導入を進めてきたが、今回の発表で、ようやく次世代セダンに関する計画の存在が明らかとなった。
そして、2種類の新型セダンに採用されるパワートレインとしては、いずれもBEVとPHEVが用意されることが公表された。内燃機関を搭載するモデルも用意されるということで、2021年6月に発表された、「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」は、採用されないということになる。
大きい方のモデルが、MAZDA6の後継に相当する車種とするなら、新世代SUVのラージ商品群からのプラットフォーム流用も1つの可能性として考えられる。ただし、CX-60などのFRプラットフォームは、セダンへの流用は難しいという話もある。
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MAZDA6フルモデルチェンジに相当する後継車種は、新たなデザインコンセプトを採用か
公開された車体画像はベールに包まれているものの、フロント部分は現行のマツダのファミリーフェイスとは大きく異なることが観察できる。
現行モデルではボンネットフードのラインがボディ先端まで直線的に伸びているが、計画中のモデルでは先端の手前で折れ曲がり、トヨタのハンマーヘッドを立体的にしたような面が形成されている。これは、2010年から続くKODO(魂動)コンセプトに基づいたファミリーフェイスの終了を示唆しているのではないか。
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MAZDA6欧州向けは地域により販売終了、日本向けは商品改良(2022年12月)で延命
MAZDA6は、日本市場向けには、2022年12月に商品改良が実施されたほか、特別仕様車も設定され、販売期間が延長されることになった。しかし、英国販売は2023年1月に終了している。
欧州市場ではドイツなどではワゴン/セダンともに販売ラインアップが維持されているものの、フランスなどではカタログ落ちしている状況となっている。また、米国とカナダの市場を受け持つ、北米マツダでは、2021年の段階で、MAZDA6の撤退を発表していた。
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新型MAZDA6、2022年12月商品改良と20周年特別仕様車セダン/ワゴン
MAZDA6の商品改良と特別仕様車の設定が2022年12月9日に発表され、予約受付がスタートした。
特別仕様車は、2002年5月に前身となるアテンザが発売されてから20周年を記念するモデルで「MAZDA6 20th Anniversary Edition」として販売される。「XD L Package」がベースとなり、専用装備としてフロントフェンダーバッジ、シルバー塗装フロントグリル、高輝度塗装19インチアルミホイールが奢られる。インテリアでも、専用エンボス加工されたフロントシートヘッドレストのほか、チルトアップ機構付きの電動スライドガラスサンルーフなどが装備される。
ボディカラーは「MAZDA6 20th Anniversary Edition」専用色の選択が可能となり、「匠塗(TAKUMINURI)」の第4段となる「アーティザンレッドプレミアムメタリック」が設定される。光の当たり方で、通常レッドから深みのある小豆色にまで表情が変わり、プレミアムかつコンサバティブな雰囲気に仕上げられる。
また、通常モデルも商品改良を受けており、「SKYACTIV-D 2.2」の出力・トルク向上によるパフォーマンスアップ、パワーステアリングの改善、運転支援機能「クルージング&トラフィック・サポート」の採用などが盛り込まれた。ボディカラーでも、他モデルで先行導入されていた「匠塗」の「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」、「プラチナクォーツメタリック」が選択肢に追加された。
マツダでは、今回の商品改良に向けて販売調整が行われてきたこともあり、フルモデルチェンジを期待する声もあった。しかし、実際には商品改良ということで、現行型の延命策が実施された。MAZDA6後継モデルの登場は2027年以降まで待たされることになるだろう。マツダではFRレイアウトのラージ商品群の導入が始まっているが、同プラットフォームを使ったMAZDA6を後継するセダンおよびワゴンについては、今のところマツダからは公式なアナウンスがない。2017年の東京モーターショーで発表された「MAZDA VISION COUPE」の市販型が待望される。
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MAZDA6に商品改良で消失したグレード、パワートレイン 2022年12月
2022年12月のMAZDA6の商品改良と特別仕様車の内容が発表されたが、商品ラインアップの整理も実施された。これまでディーゼル向けトランスミッションとして用意されてきた6MTの設定は廃止された。また、エンジンラインナップでも、2.5Lガソリンターボが廃止された。これらスポーツイメージをリードしてきたモデルが消失となった。フルモデルチェンジを控えたモデル末期のグレード整理と見ることもできるだろう。
また、従来から設定されてきた特別仕様車「BLACK TONE EDITION」も廃止されているが、これを後継する「SPORTS APPEARANCE」が新たに設定された。
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MAZDA6のフルモデルチェンジに相当する後継モデルは別車名が与えられる可能性
モデル末期に向けてラインアップが縮小されたMAZDA6であるが、その先のフルモデルチェンジについては、これまでマツダは明言を避けてきた。後継するフラグシップセダンあるいはクーペが登場したとしても、FRレイアウトのラージ商品群の一つともなれば、恐らくモデルネームは変更されるはず。いずれにせよMAZDA6を名乗るモデルは、現行型を以て終了となる可能性が高いだろう。
マツダは新世代のラージ商品群の第一弾として、新型CX-60を2022年9月に発売した。これを皮切りに、共通のFRプラットフォームを採用する複数の新商品が市場投入されることになるが、現在のところ、公表されているラージ商品群はSUV車種に限られる。
マツダが上級車種のFR化に向けて意欲的であることは、2017年の東京モーターショーで出品された「MAZDA VISION COUPE」により明らかとなっていた。しかし、当初はその市販化の実現性について懐疑的な意見も多かった。
現在は、新型CX-60が発売され、これには新開発の直6ディーゼルエンジンが搭載された。さらに、北米豪州で発売される新型CX-90では、新開発の直6ガソリンターボ マイルドハイブリッドが搭載される。これらの技術はMAZDA6後継モデルにも採用されることが期待される。
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MAZDA6のフルモデルチェンジは2027年以降まで待たされる
マツダが2022年5月に行った決算発表会では、2023年3月期の重点取り組み事項として「CX-50、CX-60、CX-90」の3車種が示された。MAZDA6後継モデルは含まれなかったから、この期中に発売されることは無いはず。
MAZDA6のフルモデルチェンジは後回し、FRレイアウトのラージ商品群はSUVが先行
さらに、ラージ商品群のクロスオーバーSUVとして、「CX-70、CX-80」が控えており、これらが2023年内に市場投入されることになる。MAZDA6後継モデルに相当するセダンやワゴン、あるいはクーペの市場投入時期については、未だマツダから公式な情報が出されておらず、その時期はかなり待たされることになりそう。
現行MAZDA6はGJ系アテンザ時代を含め販売11年目に突入、フルモデルチェンジが待望される
とはいえ現行MAZDA6は、2012年11月に発売されたGJ系アテンザから基本構造を変えておらず、既に販売11年目に突入した。計画が先行されるラージ商品群のSUV発売の後には、速やかにMAZDA6のフルモデルチェンジが実施されることが期待される。
MAZDA6のフルモデルチェンジは遅れる、販売11年目に
現行型MAZDA6(GJ型)は、2012年11月発売の3代目アテンザから基本部分が変えられていない、ロングセラーモデルとなっている。2019年にはグローバルネームのMAZDA6へ、国内向けモデルを含め統一され、マツダのフラグシップセダン/ワゴンとしての役割を果たしてきた。
アテンザ時代まで遡って歴史を見ていくと、2002年に初代モデル(GG/GY系)が発売され、2008年に最初のフルモデルチェンジで2代目モデル(GH系)に切り替わった。その後5年足らずで、2012年の3代目モデル(GJ系)が発売されている。
また、この間には多彩なエンジンが搭載されてきたが、国内向けには直列4気筒エンジンに限られ、排気量は2.0L~2.5L。ガソリンNAだけでなくガソリンターボ、ディーゼルもラインアップされてきた。
ちなみに北米仕様には、GH系アテンザに3.7LのV6エンジン搭載モデルがラインアップされていた。このエンジンは、フォードと共同開発によるもので、CX-9にも搭載実績がある。アテンザはFFレイアウトであるので、V6エンジンが横置き搭載された。
ラージ商品群に属することになる、新型のMAZDA6後継モデルは、CX-60同様に直6エンジンが縦置き搭載されることになる。
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MAZDA6のフルモデルチェンジより優先されている、SUV車種の強化
セダン/ワゴンのMAZDA6のフルモデルチェンジが遅れる一方で、近年の世界的なSUVトレンドのなかでは、マツダはクロスオーバーSUV車種の強化が優先して進められてきた。2022年1月には、北米向け新型CX-50の現地生産もスタートしている。
このCX-50は日本市場には導入されない見込み。ナローボディに相当するであろう「CX-40」が日本の特許庁で商標登録されており、これが日本発売される可能性は残される。ただし、現状はCX-60(2列シート車)が発売済みで、2023年内にもCX-80(3列シート車)が発売される見込みとなっている。
さらにワイドボディ版のCX-70とCX-90が、北米向けモデルとして準備が進められている。
次期MAZDA6を考える上で、CX-60とCX-80は重要なモデルで、プラットフォーム共用の関係となる見込み。マツダではこれらをラージ商品群と呼んでいる。
なお、北米の新型CX-50はスモール商品群に属する。パッケージングに優れたエンジン横置きレイアウトが採用されており、販売中のMAZDA 3、CX-30、MX-30とプラットフォーム共用の関係にある。
MAZDA6はフルモデルチェンジで、ラージアーキテクチャ採用
現行MAZDA6はエンジン横置き搭載となっている。マツダではエンジン横置き車種についても新世代プラットフォームのスモールアーキテクチャへの切り替えを進めてきた。
スモール商品群と呼ばれる新世代製品は、2019年発売のMAZDA3を皮切りに、これまでCX-30、MX-30を市販化させ、前述の北米CX-50も加わった。
また、特に日本市場に向けては、従来プラットフォーム商品のCX-3、CX-5、CX-8の販売も継続して行っていくようだ。
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MAZDA6 モデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/07/08
フルモデルチェンジ、後継の新型セダン登場があるなら、2027年以降の予想
- 「MAZDA 6e」が2024年3月18日 欧州連合知的財産庁(EUIPO) に商標出願
- 「EZ-6」のステアリングデザインがEUIPOに意匠登録
- 「ラージアーキテクチャー」か「SKYACTIV EV専用スケーラブルアーキテクチャー」なのか詳細不明
- 従来型MAZDA6は、2024年4月中旬で国内向け生産が終了
- ベトナム生産は継続、一部の海外市場で販売継続
- 2017年「MAZDA VISION COUPE」(FR車)が後継型コンセプトと考えられてきた
マツダの中国向け新型セダン
- 2023年4月、中国「MAZDA BRAND NIGHT」で2種類のセダン計画を発表
- MAZDA3 SEDANとMAZDA6 SEDANの後継モデルであることが期待されるが、中国専売の新シリーズである可能性
- BEVとPHEVが用意される
- 北京モーターショー2024で「EZ-6」を発表
- EZ-6は2024年内に中国で発売予定、日本発売不明
- 社内コード「J90A」「J90A-REEV」
- 長安汽車「深藍SL03」とプラットフォーム共用の姉妹車種が想定される
商品改良 2022年12月
- 2022年12月9日の商品改良の実施で新規受注再開
- 特別仕様車「20th Anniversary Edition」の設定
- 従来からの特別仕様車「BLACK TONE EDITION」は廃止され、新たに「SPORTS APPEARANCE」を設定
- 新色として、「プラチナクォーツメタリック」と「ロジウムホワイトプレミアムメタリック」を設定
- 特別仕様車の専用色、匠塗(第4弾)「アーティザンレッドプレミアムメタリック」を設定
- 2.5L ガソリンターボ廃止
- 6MT廃止