新型CX-80の室内、荷室を計測
まず、車中泊のしやすさに大きく関わる寸法から確認していきます。
2列目シートバックの先端からバックドアまでの距離は約1790mmです。
2列目シートと3列目シートの間には少し隙間があります。2列目シート側が高く、荷室側が低いため、わずかな傾斜が残ります。しかし、大人でも就寝可能なほぼフラットな床面をすぐに用意することができます。
助手席を最前方に移動、および傾斜させています。この状態では、助手席シートバックからバックドアまで約2300mmのスペースが確保できます。
2列目シートの足元の空間を埋めるなどの工夫をすることで、さらに高身長の方でも快適に車中泊が可能です。
運転席は日本人平均身長の男性が運転できる位置に調整してあります。
この状態で、運転席シートバックからバックドアまでの距離は約1965mmとなります。
荷室幅については、ホイールハウスの出っ張りで狭くなる部分が約1050mmです。
3列目シートの片側を乗車席として使った場合、荷室として使える幅は約526mmになります。
3列目シートは50対50の分割可倒式です。
3列目シート使用時のラゲッジ奥行きは約464mmとなっています。
ラゲッジ開口部の中央上部から床面までの高さは約740mmです。ラゲッジ開口幅は約1110mmとなります。
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新型CX-80 発売 2024年10月10日
マツダは、クロスオーバーSUV「MAZDA CX-80」を2024年10月10日より全国で販売開始します。この新型車は、国内市場におけるラージ商品群の第二弾として位置づけられ、圧倒的な運転体験と上質で心豊かな移動体験を両立させたマツダのフラッグシップモデルです。
「MAZDA CX-80」のメーカー希望小売価格(消費税込み)は、3,943,500円から7,122,500円となっています。
この新型車の特徴として、まず「歓びと余裕を与える走りと環境性能」が挙げられます。人馬一体の走りと優れた燃費性能を両立するため、3種類のパワートレインが用意されています。
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3種類のパワートレイン
一つ目は「e-SKYACTIV PHEV」で、2.5リットル直列4気筒ガソリンエンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムです。17.8kWhの大容量バッテリーと大型モーターにより、力強い走りとモーター走行による環境性能の向上を実現しています。
二つ目は「e-SKYACTIV D 3.3」で、3.3リットル直列6気筒ディーゼルエンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムです。マツダ独自の「M HYBRID BOOST(48Vマイルドハイブリッド)」技術を採用し、圧倒的なトルクによる豊かな走りと優れた燃費性能を高いレベルで両立しています。
三つ目は「SKYACTIV-D 3.3」で、3.3リットル直列6気筒ディーゼルエンジンのみを搭載しています。俊敏な走りと優れた燃費性能を実現しています。
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意のままにクルマを操る楽しさと快適な乗り心地
「SKYACTIV マルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」を採用し、日常の走行シーンでの快適な乗り心地と、高速・高Gシーンでも安心感の高い安定性を両立しています。サスペンションは、前輪にダブルウィッシュボーン式、後輪にマルチリンク式を採用し、徹底したチューニングにより上質な乗り心地を実現しています。
後輪駆動ベースのAWDシステムにより、高速道路での高い直進安定性とライントレース性を実現しています。さらに、旋回時の車体の浮き上がりを抑制する「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」を採用し、ワインディングロードでの高G走行でも高い接地感を提供し、乗員全員の快適な移動をサポートします。
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優雅さと品格が際立つデザイン
エクステリアでは、3列シートレイアウトのリッチな空間を強調しながら、マツダらしいエレガンスを表現し、堂々とした存在感を実現しています。
エクステリアカラーには、マツダの「匠塗(たくみぬり)」シリーズ第4弾となる「アーティザンレッドプレミアムメタリック」を採用しています。この色は深い熟成を感じさせる赤で、これまでにない深みと上質感を表現しています。また、新たな価値を創造する新色として「メルティングカッパーメタリック」を開発し、溶かして固めた銅の表面に薄くサンドブラストをかけたような表情を持ち、色気と上質感、スポーティーさと優雅さを表現しています。
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インテリアの特徴
インテリアでは、1列目に水平基調のインストルメントパネルとサイドルーバーの造形によるワイド感と、縦置きレイアウトを強く感じさせる存在感あるコンソールを配置し、頼れるリッチな空間を演出しています。2列目は、ゆとりと豊かさを感じられる素材と空間で構成され、3列目は前方・側方に開放感を感じるデザインによって心地よさを実現しています。
快適性と機能性も高く、乗員全員が快適に過ごせる豊かな居住空間を提供します。ドアを開けた瞬間から空間のゆとりを感じられる2列目は、座席間にコンソールがあるセパレートのキャプテンシート、コンソールがなくウォークスルーが可能なキャプテンシート、3人掛けのベンチシートの3種類を設定しています。3列目は、身長170センチメートル相当の乗員でも余裕をもって快適に座れるよう設計されています。
また、ハンズフリーリフトゲートや室内機能照明、USB Type-C対応の外部機器連携、3列目のベントクーラーや充実したドリンクホルダーなど、便利な機能も豊富に備えています。
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幅広いシーンで使いやすい荷室空間
荷室空間も幅広いシーンで使いやすく、3列目シート使用時でもゴルフバッグやベビーカーが搭載できるスペースを確保しています。2列目・3列目シートを格納することで、週末の家族旅行やアクティビティの荷物が積載できる空間を実現しています。さらに、3列目格納時の荷室フロアの傾斜を5度以下に抑え、2列目・3列目格納時のフロアからリフトゲートまで段差のないフラット構造にすることで、家具やサーフボードなどの長尺物の積載にも配慮しています。
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先進安全装備
安全装備も充実しており、ドライバー異常時対応システム(DEA)を採用しています。ドライバーの異常時に事故被害を軽減するため、ドライバー状態検知技術やドライバー異常時退避技術といったコア技術を搭載し、「見守る」「助ける」技術によって安全・安心を提供します。
さらに、クルージング&トラフィック・サポート(CTS)緊急停止支援機能付きも採用されており、ドライバーの前方不注意や運転不適状態に対して危険を知らせ、安全運転をサポートするリスク低減機能が進化しています。
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新型CX-80が日本発表、秋の発売予告
マツダは、新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-80(マツダ シーエックス エイティ)」の日本仕様を発表し、2024年秋からの販売開始を予告しました。
日本仕様のパワートレインは3種類が用意されます。プラグインハイブリッド「e-SKYACTIV PHEV」は、力強い走りと環境性能を両立したモデルです。また、3.3L直列6気筒ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 3.3」は、優れた燃費性能と高いトルクを提供します。さらに、ディーゼルエンジンにはマツダ独自のハイブリッド技術である「M HYBRID BOOST (48V マイルドハイブリッド)」が組み合わせられた「e-SKYACTIV D 3.3」が設定されており、圧倒的なトルクによる豊かな走行性能と優れた燃費性能を実現しています。
ボディカラーは、8種類が用意されています。
- アーティザンレッドプレミアムメタリック
- ソウルレッドクリスタルメタリック
- マシーングレープレミアムメタリック
- ロジウムホワイトプレミアムメタリック
- メルティングカッパーメタリック
- プラチナクォーツメタリック
- ジェットブラックマイカ
- ディープクリスタルブルーマイカ
新型CX-80は、「優雅で心豊かなドライビングSUV(Graceful Driving SUV)」をコンセプトに、上質で豊かな移動体験を目指して開発されました。堂々とした存在感と美しさを備えたデザインに加え、意のままに操れる走行性能、環境と安全への配慮、そして全乗員が快適に過ごせる実用性を両立しています。
デザインコンセプト「Graceful Toughness」のもと、空間の豊かさと優美さを融合させたスタイルが特徴です。特に2列目シートは、3つのバリエーションが用意されており、キャプテンシートに加えて、コンソール無しでウォークスルー可能なキャプテンシート仕様、そして3人掛けのベンチシートが設定されています。この多彩なシート配置により、乗員全員が快適に過ごせる広々とした室内空間が提供され、家族や友人との移動をより快適で楽しいものにします。
ボディサイズは、全長4,990mm、全幅1,890mm、全高1,710mmとなっており、この大きなボディが生み出す堂々とした存在感と快適な居住空間を備えています。
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CX-80のグレードラインナップ
e-SKYACTIV D 3.3(ハイブリッド・ディーゼルエンジン)
- XD-HYBRID Exclusive Sports
- XD-HYBRID Exclusive Modern
- XD-HYBRID Premium Sports
- XD-HYBRID Premium Modern
SKYACTIV-D 3.3(ディーゼルエンジン)
- XD
- XD S Package
- XD L Package
- XD Exclusive Mode
e-SKYACTIV PHEV(プラグインハイブリッド)
- PHEV L Package
- PHEV Premium Sports
- PHEV Premium Modern
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新型CX-80、遂にワールドプレミア
欧州マツダは新型CX-80の発表を2024年4月18日に行いました。
欧州向け販売のスケジュールについて、2024年5月の先行予約が開始と、2024年秋からのディーラーでの販売が予告されました。ドイツ価格は、55,350ユーロ(日本円換算 約911万円)が予定されています。
新型CX-80欧州仕様のパワートレインラインアップは、直列4気筒 e-Skyactiv PHEVと、直列6気筒 e-Skyactiv Dとなります。
全長は約5メートル、ホイールベースは3メートルを超えるとしています。
3列目は折りたたみ式シートが採用されます。2列目は3人がけベンチシートと、キャプテンシートの選択肢が用意されます。
ラージ商品群 ボディサイズ比較(mm)
全長 | 全幅 | 全高 | ホイールベース | |
CX-60 | 4,745 | 1,890 | 1,685 | 2,870 |
海外CX-70 | 5,100 | 1,971 | 1,732 | 3,120 |
欧州CX-80 | 4,994 | 1,890 | 1,710 | 3,120 |
海外CX-90 | 5,100 | 1,971 | 1,732 | 3,120 |
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CX-80欧州仕様の先行公開情報
CX-60の発売に続き、マツダのラージ商品群からの新モデルとして二つ目のマツダCX-80が登場しました。これはマツダの欧州および日本のラインナップで最も広い車であり、地域の新しいフラッグシップモデルとなります。
マツダ独自の「魂動(コドー)デザイン」の最新進化において、デザイナーたちは必要のない要素を取り除くことにより、ミニマリストの日本美学のエレガンスと純粋さに焦点を当てています。これは、マツダのデザイナーや匠の手によるユニークな「手作業」アプローチを通じて達成されており、その目標は日本製としか思えない車を製造することです。
全長がほぼ5メートル、ホイールベースが3メートルを超える新型マツダCX-80は、人気のCX-60よりも長く、高く、ホイールベースも大幅に長くなっています。さらに、畳める第三列シートを搭載し、第二列のシートは3人がけベンチシートが選べるようになっており、センターコンソールまたは第三列への通路と組み合わせた2つの独立したキャプテンシートを選択することもできます。
新型マツダCX-80は、マツダの欧州モデルレンジのフラッグシップにふさわしいテクノロジーを搭載しており、3つの新機能を含んでいます。これらは、新しいAlexa車載ボイスコントロール、オフラインとオンラインサービスの利点を組み合わせた新しいハイブリッドナビゲーションシステム、および車とトレーラーの位置関係を支援するための中央ディスプレイと高度なグラフィックスを使用する新しいトレーラーヒッチビューです。
発売時には、二つのパワートレインが用意されています。一つは4気筒のガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせたe-Skyactiv PHEVで、魅力的なパフォーマンスと優れた環境性能を提供します。もう一つは、マツダのMハイブリッドブースト48Vマイルドハイブリッドシステムを特徴とする効率の良いe-Skyactiv D 直列6気筒ディーゼルユニットで、このセグメントにおいて卓越した排出ガスと燃費性能を提供します。
e-Skyactiv PHEVは、システム全体で 327 PS / 241 kW と 500 Nm のトルクを発揮し、0-100 km/h加速は6.8秒、最高速度は195 km/h、EV走行は60 kmです。優れた環境性能を誇り、WLTP平均燃費は1.6 l/100 km、CO2排出量はわずか36 g/kmです。e-Skyactiv Dは254 PSを発生し、0-100 km/h加速は8.4秒、最高速度は219 km/hです。WLTP平均燃費は5.7-5.8 l/100 km、CO2排出量は148-151 g/kmです。
両エンジンは、8速オートマチックトランスミッションとマツダのi-Activ全輪駆動システムに組み合わされています。マツダインテリジェントドライブセレクト(Mi-Drive)も、CX-60で既に導入されている4つのドライブモード(プラスPHEVのEVモード)を提供しています。
CX-80のプラットフォームには、ダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションとマルチリンク式リアサスペンションが特徴であり、高い乗り心地、安定した姿勢、滑らかなボディコントロールを保証しています。リアバイアスのフルタイムAWDシステムは、AWDの安定性とトラクションと、リアホイールドライブセットアップのニュートラルなコーナリング特性を組み合わせています。新型マツダCX-80は、2,500 kgの牽引能力も有しています。
CX-80には、ユーロNCAP 5つ星安全評価を目指す先進のi-Activsenseドライバーアシスタンスシステムが幅広く搭載されています。CX-80で初めて登場する新しい安全機能には、新しい非反応型ドライバーサポートを備えたクルージング&トラフィックサポート(CTS)、新しい正面衝突緩和機能を備えたスマートブレーキサポート(SBS)、新しい正面交通回避アシストを備えた緊急車線維持(ELK)が含まれます。
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新型CX-80の国内走行テストカーが続々スパイショット
新型CX-80の公開に先駆けて、マツダはリアクォーターガラス周辺を映したティザー動画を公開していました。
3列シート新型CX-80は、既に先行販売されている2列シートCX-60からストレッチを受けており、リアクォーターガラスのデザインもエクステリアの大きな違いの一つです。
CX-60が尻上がりのスポーティなデザインを採用しているのに対し、新型CX-80ではより落ち着いた印象の尻下がりのデザインが採用されているのが確認できます。
新型CX-80の日本発売は2024年秋頃が予想されます。
これまで、マツダ英国PR部門は、2024年の初頭と4月に、2024年後半のローンチを予告してきました。
当初2024年3月とされたワールドプレミアは間に合いませんでしたが、発売に向けて大きな遅延には至っていないことが想定されます。
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一方、テスト走行は国内外で引き続き進められているようで、新型CX-80と思われるフル偽装の車両の目撃が続いています。
先行導入される共通プラットフォームのCX-60については、批判的な意見が絶えません。新型CX-80では同じ轍を踏まないよう、念入りな走行テストとブラッシュアップが期待されます。
現在販売されているCX-60には、2.5Lガソリン、3.3Lディーゼル、3.3Lディーゼルハイブリッド、2.5LガソリンPHEVの4つのパワートレイン選択肢があります。一方、CX-80では、最も手頃な価格で扱いやすい2.5Lガソリンがラインアップから除外されるという情報もあります。また、北米CX-90に設定される3.3Lガソリンターボハイブリッドの国内向け初採用も期待されます。
本来の新型CX-80のスケジュールは、2月下旬のジュネーブモーターショー2024で華々しくアンベールとなっていたのかもしれません。
同ショーは、コロナ禍の中止を経て5年ぶりの開催を果たしましたが、多くのブランドが欠場となり小規模な内容に留まりました。マツダも出展を果たしませんでした。
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新型CX-80の可能性が高い意匠登録が公開、特許庁が2024年1月15日発行
新型CX-80と思われる意匠登録が、日本国特許で公開された。
以前より公開されてきたCX-90と、サイドからのアングルを比較すると、リアクォーターガラスのモールや前後バンパーなどのディテールで、違いがあるのがわかる。
両者の画像は、縮尺が異なる。ただし左右両端のドット数による長さは同じに調整してある。するとCX-90のほうが、ややショートホイールベース気味に見える。
実際には、CX-80のホイールベースが、CX-90の 3,119 mm (122.8 in)を超えることはないはず。つまりCX-80の全長はCX-90に対して短くなることを、意匠登録の画像から読み取ることができる。
一方、フロントからのアングルでは、バンパーやその両サイドのスリット形状が異なることなどが確認できる。やはりデザインの違いはディテールに留まっており、全体の雰囲気は大きく変わらないように感じる。
新型「CX-80」<特許庁 全画像><国内公道走行シーン>、次のページ
新型CX-80の日本発売は2024年夏頃予想、先行しそうな欧州ですら2024年後半と公表
新型CX-80は、日本のほか欧州での発売が計画されている。マツダの英国PR部門は2024年1月2日に、新型CX-80のローンチの時期として2024年後半を見込んでいることを発表した。新型CX-80の導入時期については、CX-60同様に欧州市場への導入がやや先行するという予想もあったが、その欧州ですら2024年の後半ということで、当初の見込みよりも相当遅れることになりそう。
市販化が遅れていたもう一つのラージ商品群、新型CX-70については日本を含まない北米などでの販売が計画されており、新型CX-80より先行して発売されることになる。新型CX-70は、2023年12月の段階で生産をスタートさせており、2024年1月30日にローンチされた。
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新型CX-80が国内スパイショット、広島市内走行
遂に、国内の公道をテスト走行する新型CX-80らしき擬装車両がスパイショットされた。場所は、マツダの広島本社工場のすぐ近く。
後席サイドウィンドウが、CX-60よりも高さのある形状となっており、ロングボディゆえにルーフの下がり出しが後方にシフトしているのがわかる。
また、リアクォーターウィンドウのデザインがCX-60のように後方跳ね上がりとなっていない。
これらの特徴より、擬装車はマツダの新世代SUVのロングボディ版であると判断できるだろう。ロングボディ版には、CX-80とCX-90が用意されるが、なかでも国内発売されるのはCX-80に限られることが公式発表されている。
これまでマツダの新型ロングボディSUVの擬装車は何度か目撃されてきた。しかし国内での目撃は海外向けのCX-90らしきモデルに限られており、いずれも陸送車に載せられた状態であった。今回、国内公道でのテスト走行シーンのスパイショットは初めてとなる。
また、アンダーロワグリルの形状は海外でスパイショット済みのCX-80と似ている。ヘッドランプの点灯パターンがCX-90とは異なる新デザインである可能性がある。
海外専売のCX-90については、そもそも日本の公道でテスト走行を実施する必要が無い。今回のスパイショットのモデルは、発売が迫った国内向け3列シートSUVの新型CX-80と結論づけて良さそうだ。
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新型CX-80は、実質的には従来型CX-8のフルモデルチェンジ相当の後継モデル
新型CX-80は、従来型CX-8の実質的なフルモデルチェンジ後継モデルに相当する。そのCX-8の生産が2023年12月下旬に生産終了となることがプレスリリースされた。
CX-8が2023年12月に生産終了となることは、2023年8月中旬の段階で、ホームページ上で告知されていたものの、その後、表記が消去されたことから、販売延長の可能性が指摘されてきた。しかし、結果的にはCX-8の生産延長は行われないということになりそう。
また、新型CX-80は、ジャパンモビリティショー2023でのワールドプレミアが期待されたが、これは実現しなかった。
一部の海外向けには、CX-80発売後もCX-8の販売が継続されるという情報もあるが、特に日本向けについては、新型CX-80との併売は無いと考えられる。マツダが2022年3月期に発表した「今後のSUV商品群」によると、日本市場では、CX-8は廃止され、実質的なフルモデルチェンジに相当する3列シートSUVとして、新型CX-80が発売されるということであった。
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新型CX-80らしきモデル、擬装テストカーは海外リークが先行
発売時期が迫る新型CX-80であるが、現段階で海外でスパイショットされた、フル擬装のテストカーが先行してエクステリアの手掛かりとなっていた。
そんななか、広島ナンバーの陸送車に乗せられたSUVのテストカー2台が目撃され、CX-80ではないかと期待された。
しかし、どうやらこれらはCX-60のようで、CX-80はなかなか国内で姿を現してくれなかった。
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CX-80か?2023年9月に意匠登録されたモデルはCX-90のように見える
9月下旬、マツダが日本国特許庁に申請していた意匠登録1717340が公開された。
いよいよ新型CX-80のエクステリアデザインが公開かと思いきや、これはCX-90そのもののように見える。意匠登録のモデルは、左フューエルリッド後端がサイドガラス後端よりも数センチ前方にあるのが確認できる。欧州でリークされたCX-80らしきテストカーとは特徴が異なり、CX-90のデザインと一致していそうだ。
また、意匠登録のモデルのリアバンパーは浅い溝でデザインされ、のっぺりした印象であるが、これもCX-90と一致する。リークされたCX-80のテストカーは、比較的大きな凹凸でリアバンパーがデザインされているように見える。
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新型CX-80は、CX-90に対し全幅だけでなく全長も縮小されるのか?
新型CX-80の発表が近づくなか、マツダのSUVと思われるロングボディのテストカーが国内でスパイショットされた。テストカーは、大型駐車場を備える某コンビニにて、陸送車の荷台に載せられた状態にある。
本モデルは発売が迫る新型CX-80のテストカーではないかと期待したが、残念ながら、CX-90である可能性が高いだろう。ただし今回、発売中のCX-90やCX-80の欧州でのテストカーなどとエクステリアを比較していくなかで、新型CX-80の重要な特徴に気付くことができた。
まず、この画像のモデルをCX-90と結論づけた理由は、ボディ左側のフューエルリッドカバーとサイドウィンドウ後端の位置関係からである。CX-90では、フューエルリッドカバー右端よりも、サイドウィンドウ後端がさらに5センチ程度後ろにまでガラス部分が続く。
しかし、CX-80ではフューエルリッドカバー右端とほぼ同じ水平位置で、ガラス部分の終端が来ている。CX-80のリアクウォーターガラスは、CX-90より幅が5センチぐらいは小さくなっていそうで、これに応じて全長も短いことが想定される。
CX-80は、CX-90の全幅縮小版と言われたが、実際には全長も縮小される可能性がある。これについては、いくらかのメディアも同じように予想してきたが、フューエルリッドカバーとサイドウィンドウ後端の位置関係は、このことを証明するものになるかもしれない。
CX-90北米仕様によると、全長は200.8インチ(換算5,100mm)となっており、CX-80日本仕様では5m未満に収めてくるというのも可能性の一つである。
また、今回のスパイショットのモデルは、サイドウィンドウから確認できるバックミラーの角度を見る限り、左ハンドル車であることが想定される。さらに、リアサイドガラスやサイドミラー前方には、漢字らしき文字が印字されたステッカーが貼られている。本モデルは、中国仕様CX-90である可能性がある。
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新型CX-80 欧州でテストカーがスパイショット
CX-80と思われるテストカーの姿が欧州でスパイショットされており、「motor1.com」など多くの自動車メディアで報じられた。
一方、従来型CX-8については、カタログ落ちとなり、新型CX-80が実施的な後継モデルになる。
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新型CX-80は、実質CX-8フルモデルチェンジに相当する
マツダは2022年3月期に、「今後のSUV商品群」と題して、日本、欧州、北米の3つの市場ごとに展開する商品を発表していた。
このなかでも、新型CX-80が日本と欧州市場におけるフラッグシップSUVとして位置付けられることが確認された。一方、前身となる従来型3列シートSUVのCX-8の姿は無かった。
このマツダの発表した内容は、CX-8の販売終了を裏付けるものの一つとなっていた。
CX-8は、2022年12月にフェイスリフトが含まれるマイナーチェンジを受けたばかりでもあり、しばらく販売が継続される可能性は考えられてきた。しかし、販売継続されるのは一部の海外向けのみで、特に日本向けの販売は終了する。
一方、2列シートSUVについては、新型CX-60とCX-5の併売が、マツダの発表内容からも明示されている。さらにCX-5にはFFプラットフォームの後継モデルの存在が噂されている。
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新型CX-80のスパイショットをCX-60と比較
新型CX-80のスパイショットと、発売中の2列シート車のCX-60と比較すると、リアオーバーハングの長さに顕著な違いは感じないものの、リアクォーターウィンドウがCX-80では長くなっており、形状が明らかに異なるのが判る。
リアドアが長くなっていることにも気づくだろう。主にホイールベース延長によって、全長がストレッチされているように見える。
また、CX-80のスパイショットは欧州で撮られたもののようだ。今後、日本国内でのテスト走行も行われることが予想される。
マツダの新世代SUVであるラージ商品群は、CX-60のほか、海外向けCX-90が販売中で、これからCX-80と海外向けCX-70が発売される段階となっている。
特にCX-80は、欧州の他、日本も主力市場の一つとして考えられている。日本でのワールドプレミアが期待される。
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新型CX-80のフロントデザインは、CX-60に似ている?
新型CX-80のテストカーは、マガジンXによってもリークされていた。
そのスパイショット画像からは、ロアグリルの形状を確認することができる。台形の傾斜部分の角度が緩やかである特徴を持つが、これは発売済みのCX-90、CX-60と比較しても異なる形状である。
また誌上では、サイドからのショットも掲載されており、ロングボディのSUVモデルの姿も確認できる。カモフラージュラッピングされたテストカーは、新型CX-80である可能性が高いだろう。
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CX-80ではない、広島スパイショットのテストカーはCX-60の追加パワートレイン仕様か
一方、2023年5月31日には、別のフル偽装されたSUVモデルのテストカーが広島市内でスパイショットされていた。
陸送中につき、仮ナンバーは付けられておらず、海外向けのテストカーである可能性は残される。安芸区の国道2号を西向きに運ばれている状況で、例えば、三次試験場でのテスト走行を終え、マツダ本社工場や宇品工場、広島港方面に向かっていることが推測される。
タイミング的には、CX-80のテストカーと考えたいところだが、後方からのエクステリアの特徴は、CX-60と全く同じように見える。4つのマフラーの排気口が見えるが、これはCX-90や、前述のCX-80らしきテストカーには無い特徴となっている。
ただし、CX-60は発売されたばかりで、フル偽装のテストカーが出てくるようなタイミングだろうか。となると、CX-60に追加予定の新たなパワートレインをテストするための車両なのか。
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新型CX-80の仕様は、北米CX-90のデザイン、新パワートレインラインアップと近いものになりそう
北米では全幅拡大版の「CX-90」が2023年1月31日にワールドプレミアされた。
北米「CX-90」と、国内先行導入されてきた「CX-60」とは、ボディサイズが大きく違うため、見た目の印象は異なるが、ほとんど完全なファミリーフェイスが採用された。「CX-80」でも同様のフロントデザインが予想される。
(CX-90 ボディサイズ)
- 全長:200.8インチ(換算5,100mm)
- 全幅:78.5インチ(換算1,993mm)
- 全高:68.7インチ(換算1,745mm)
- ホイールベース:122.8インチ(換算3,119mm)
パワートレインラインアップの一つには、新開発の3.3L 直列6気筒 e-SKYACTIV ターボエンジンが用意され、最高出力は340HP(約344 PS)、最大トルクは369lb-ft(約500 Nm)に仕上げられ、これはマツダのガソリンエンジン史上、最も高いパフォーマンスとなる。さらに、マイルドハイブリッドシステムも備わっており、パフォーマンスを妥協することなく、優れた燃料消費率が提供される。
「CX-90」には、この他に2.5L直列4気筒ガソリンエンジン搭載のプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」も採用される。
いずれのパワートレインも、日本市場へ導入されるナロー版「CX-80」への採用が期待される。
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CX-80への採用も期待される新開発 3.3L 直列6気筒ターボ 48Vマイルドハイブリッド
CX-90に搭載される新開発直列6気筒ターボエンジンは、マツダの新開発リアバイアスAWDレイアウトを採用するラージ商品群のため特別に開発され、ドライバーへパフォーマンスを重視した体験をサポートする。
さらに、MX-5 ミアータ(日本名 ロードスター)で先行導入された「キネマティック ポスチャー コントロール(KPC)」は、「CX-90」に全車標準装備となり、3列シート クロスオーバーSUVにおいても、マツダの特徴的なドライビング ダイナミクスの維持を助けることになる。
3列シートSUVとして、日本と欧州ではナロー版「CX-80」の導入が計画されてきた。これに対するワイド版「CX-90」は北米のほか豪州での先行販売が予定されており、同地域ではティザー画像も公開されている。ティザー画像からは「e-SKYACTIV PHEV」のバッジを確認することができ、これもパワートレインラインアップの一つとして存在することが確定的となっていた。
別の画像では、FRレイアウトならではの前後に長いフロントフェンダー後部のサイドシグネチャーが写されており、そこには直列6気筒を示す「INLINE 6」の文字が存在する。
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赤の塗装は、プレスリリースでも発表された、新色「アーティザンレッドプレミアムメタリック」である。第1弾の「ソウルレッドプレミアムメタリック」の誕生から10年の節目を迎える、第4弾の「赤」となり、マツダを象徴するボディカラーとなる。
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新型CX-80の発売日は後回し、全幅拡大版のCX-90が北米、カナダ、オーストラリアで先行デビュー
新型CX-80は、エンジン縦置きのFRレイアウトで開発される新世代ラージ商品群の一つである。2列シート版ショートボディの新型CX-60については、2022年9月15日に発売日を迎えており、その受注が好調となっている。
CX-80よりも先行される北米向けCX-90、2023年3月期の重点取り組み事項
マツダは、2023年3月期までの重点取り組み事項を発表していた。そのスケジュールによれば、新型CX-80の北米向けワイドボディ版である新型CX-90の北米向け生産を先に行うということで、これは既に実施済み。
新世代の3列シートSUVについては、CX-80よりも先行してCX-90を市場投入していく方針は当初から明らかとされていた。日本や欧州向けに導入されるCX-80については、その後のタイミングで生産スタートされることになり、2023年度内の発表が予想される。また、オーストラリア市場ではワイドボディとナローボディが混在し、CX-90、CX-80、CX-60の3車種の導入が予告されている。
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新型CX-80のパワートレインラインアップはCX-60が参考になる
マツダでは、エンジン縦置きFRレイアウトを特徴とするラージ商品群をいよいよ市場投入する時期に来ている。CX-80もそのモデルネームの一つであるが、既に2列シートSUVのCX-60については、2022年9月15日に日本仕様が発売されている。
CX-60のボディサイズは全長4740mm×全幅1890mm×全高1685mm、ホイールベース2870mmとなる。
新型CX-80は、先行導入される新型CX-60の3列シートロングボディ版に相当し、ボディサイズでは特に全長が延長される。現行ラインアップのCX-8を後継するモデルということになるが、エンジン横置きFFレイアウトであったCX-8に対して車格を大幅に上げてくることになる。
これまでガソリンエンジンに関する技術を得意としてきた日系自動車メーカーであるが、グローバルでは電動化の波が押し寄せており、各社が存亡の危機にある。そんななか、マツダはFRレイアウトを採用する高級SUV市場に参入し、ブランド存続を掛けた勝負に挑む。
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新型CX-80含むラージ商品群のパワートレインラインアップ
新型CX-80に搭載されるパワートレインラインアップはどのようなものになるのか。先行発売されるCX-60では4種類のパワートレインが発表されており、この中のいくつかはCX-80への搭載も予想される。
<CX-60搭載パワートレイン一覧>
- 直列4気筒 2.5Lガソリン e-SKYACTIV PHEV
- 直列6気筒 3.3Lディーゼル SKYACTIV-D
- 直列6気筒 3.3Lディーゼル 48Vマイルドハイブリッド e-SKYACTIV D
- 直列4気筒 2.5Lガソリン SKYACTIV-G
トランスミッションとしては多板クラッチ式の8速ATが、CX-60の全車に採用される。
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CX-80には直列6気筒ガソリンターボマイルドハイブリッドの搭載も予想される
また、かつてラージ商品群に搭載されるパワートレインとして、3種類が発表されており、これらは「2.5L直列4気筒ガソリンPHEV」、「直列6気筒ガソリンハイブリッド」、「直列6気筒ディーゼルハイブリッド」ということであった。なかでも、「直列6気筒ガソリンハイブリッド」については、CX-60搭載パワートレインのなかに含まれていない。
2023年春に発売予定の北米CX-90では、新開発3.3L 直列6気筒ガソリンターボ 48Vマイルドハイブリッドの採用が予告されており、CX-80へも同様に搭載される可能性が高いだろう。
マツダはこれらパワートレインのイラストを公開しており、これらの全てに、エンジン縦置きでプロペラシャフトが存在するFRレイアウトが採用されていることが確認できる。
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新型CX-80などラージ商品群は、防府第2工場で生産予定
新型CX-80を含めたラージ商品群の全ては、防府第2工場で生産される計画となっている。なお最近のマツダではスモール商品群の北米向け新型CX-50が発売されたが、こちらは「マツダ・トヨタ マニュファクチャリング USA」で生産される。
日本導入されない新型CX-50であるが、ややスクウェアとなったヘッドランプが印象的な、マツダの次世代デザインが先行導入された。フロントグリルは横長で、アンダーガードの主張が強くなっている。その後公開されたラージ商品群のCX-60もやはりCX-50の流れを汲んだデザインが採用されており、マツダの新たなファミリーフェイスは、CX-80でも採用されることが予想される。
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新型CX-80 関連まとめ
まとめ更新日: 2024/11/06
- 日本発売は2024年10月10日
- 3.3ディーゼル、3.3ディーゼルマイルドハイブリッド、2.5PHEV
- 2024年4月18日 YouTube公開
- 2023年11月下旬、広島本社工場近くで公道テストがスパイショット
- 従来型「CX-8」は2023年12月下旬に生産終了
- 「CX-80」の生産は防府第2工場
- 全幅拡大版「CX-90」が先行販売中(北米、オーストラリア)
CX-80日本仕様 画像
CX-80日本仕様 発表 2024年8月
これはCX-80? pic.twitter.com/HDLUNwHCCZ
— くろ (@8oKSznO4IOsvdhu) November 27, 2023
CX-80でも採用される可能性が高い、CX-90の特徴
- 「CX-90」は、新開発 3.3L 直6 ガソリンターボ 48Vマイルドハイブリッド、2.5L 直4 ガソリンPHEVを採用
- 第4弾の「赤」、新色「アーティザンレッドプレミアムメタリック」
- 「CX-90」の生産は防府第2工場