デリカD3は日産・NV200と共通車体
デリカD3が三菱自動車から10/27に発売される。
これまで大型ミニバンのデリカD5、コンパクトワゴンのデリカD2と、デリカシリーズを展開させていたラインアップに新しく登場する。
デリカD3は、三菱自動車が自社で開発生産する車両ではなく、日産から生産供給されるOEM車になる。
OEM元の車種はNV200バネットで、商用ミニバンとしてはおなじみのモデル。
全長4400mm×全幅1695という5ナンバーサイズで、回転最小半径は5.2mで小回りのきくコンパクトなビジネスバンで人気が高い。
1855mmの高い全高で室内は広々しており、ビジネスだけでなく、アウトドア趣味の用途でも使いやすいのが特徴。
装備は商用グレードらしくシンプルで、簡略化されている。
デリカD3は、基本的にはNV200バネットと共通車体である。
外観ではメーカーエンブレムを含めた樹脂製グリルがスリーダイヤの三菱専用デザインのものに変更になる。
エンジンは1.6LのHR16DEでもちろん日産のNV200バネットと変わりがない。
10・15モード燃費は13.2km/L、JC08モード燃費は車体の軽い5人乗りタイプが13.2、7人乗タイプが12.8km/Lとなる。
デリカD3の登場で今後のデリカファミリーはどうなる?
三菱自動車では今年2月にコンパクトワゴンのスズキ・ソリオのOEM車としてデリカD2をデビューさせ、トールワゴンあるいはミニバン車種をデリカDのブランド名で使っていく方針を固めた。
ただし、自社開発力の落ちた今の三菱自動車では、OEM供給を受けることでしか車種ラインアップを揃えることができない。
今後もスズキあるいは日産から車両供給を受ける体制はしばらく続くだろう。
気になるのは、デリカD1とデリカD4の存在。
デリカD1として軽自動車のスズキ・パレットのOEMが、デリカD4として日産・セレナのOEMが実現すれば、自社開発することなくラインアップを揃えることができるが、まだ具体的な進捗は発表されていない。
ちなみにパレットは日産・ルークスとして、セレナはスズキ・ランディとして、既にOEM提携の関係がある。
1つの車種について3社を跨いで販売される例もいくらかあるので、実現性が低いということはないだろう。