インプレッサから独立して「WRX」となる可能性
今年2011年11月に発売されるインプレッサ。
早くもこれのWRX STIバージョンが2012年秋のデビューを目指し開発中だ。
ただし、次期モデルからはインプレッサの文字が抜け、単にWRX STIとして別の独立車種になる予定。
別車種になることで、専用デザインの可能性も期待としてあがっているが、現状ではインプレッサのカスタム版程度のエクステリアになる予定。
実質的にはインプレッサとそのWRXというこれまでと変わらない関係になりそうだ。
(写真 次期インプレッサ 北米仕様)
WRX STIに採用されるのは1.6Lボクサーターボエンジンが濃厚
インプレッサ用に開発されている新型のNAのFB型水平対向エンジンは、1.6Lと2.0Lがラインアップされる予定。
当初は、よりハイパワーな2.0Lエンジンについてもターボ化されると考えられていたが、どうやら1.6Lのみがターボ化される線が濃厚になりつつある。
燃費性能を求める時代背景で排気量のダウンサイジングが好まれるというのもあるが、2.0Lエンジンについてはボアピッチが狭いことが原因でターボ化による出力アップに向いていないという考えもあるという。
1.6Lエンジンであれば、ターボ化しても十分なエンジン強度が維持できるというわけだ。
その結果、1.6Lターボの出力は280ps程度になると言われ、NAの2.0Lが200ps程度とされているから、これを大きく凌ぐエンジンパワーとなる。
BRZとの棲み分けはどうなる?
BRZすなわちスバル版FT-86が2012年5月、そしてWRX STIが同じく2012年の秋に発売されることを考えると、スバルはほぼ同時期にスポーツ車を2車種もデビューさせることになる。
スポーツカーが売れなくなった昨今、WRXとBRZの2車種をラインアップとして維持していくのは容易ではない。
WRXが4ドアセダンで4WD、ハイパワーかつ普段の使い勝手も十分。
BRZは2ドアクーペでFR、軽量ボディが魅力。
これら2車種の特徴は大きく違うようだが、スポーツカーとして競合する2車種であることは間違いない。
2013年頃にデビューするBRZ STIには、1.6Lターボが搭載される予定で、これはWRX STIと共通のエンジンとなる可能性が高い。
これまでWRXを買っていたユーザーがBRZに流れてしまようなことが大きく起これば、将来、WRXの存在自体が危うくならないか少々不安でもある。