ワゴンRのフルモデルチェンジは2025年以降が予想される。
現行型は、2017年2月のフルモデルチェンジ発売で、販売期間8年目に突入したロングセラーモデルとなっている。ただし、軽乗用車ラインアップでの主役はスライドドア装備のスーパートール軽ワゴンのスペーシアに移っており、ワゴンRのフルモデルチェンジはもう少し待たされることになりそう。
そのスペーシアは、通常モデルおよびスペーシアカスタムは2023年末にフルモデルチェンジを受けたばかり。2024年は、スペーシアギアといった派生モデルのフルモデルチェンジが想定される。
スペーシアにはスズキの軽自動車で初となる電動パーキングブレーキが採用された。次期ワゴンRでも注目の装備となりそうだ。
一方、ライバルのダイハツは、不正問題による出荷停止に一部解除の動きがあるものの、まだ全面的な生産再開には至っていない。その間の需要の受け皿として、スズキは対応することになり、従来型モデルの販売で忙しくなりそうだ。
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現行型ワゴンRの販売継続、法規対応と一部仕様変更、値上げ、2023年秋
2023年は、現行型ワゴンRへの法規対応に伴う一部仕様変更があった。これにより継続販売が可能となっている。10月に先行実施されたCVT車につづき、11月24日には残りの5MT車にも一部仕様変更が施された。
また、車両価格もボディタイプ、パワートレイン種別を問わず、一律77,000円の値上げとなった。
消費税込み車両本体価格(円) | 値上げ幅(円) | ||||
2022年夏 改良型 | 2023年秋 改良型 | ||||
ワゴンR 標準車 | |||||
FX | 5MT | FF | 1,217,700 | 1,294,700 | 77,000 |
FX | CVT | FF | 1,219,900 | 1,296,900 | 77,000 |
FX | 5MT | 4WD | 1,340,900 | 1,417,900 | 77,000 |
FX | CVT | 4WD | 1,343,100 | 1,420,100 | 77,000 |
ハイブリッドFX-S | CVT | FF | 1,386,000 | 1,463,000 | 77,000 |
ハイブリッドFX-S | CVT | 4WD | 1,509,200 | 1,586,200 | 77,000 |
ワゴンR スティングレー | |||||
ハイブリッドT | CVT | FF | 1,688,500 | 1,765,500 | 77,000 |
ハイブリッドT | CVT | 4WD | 1,811,700 | 1,888,700 | 77,000 |
ワゴンR カスタムZ | |||||
ハイブリッドZX | CVT | FF | 1,474,000 | 1,551,000 | 77,000 |
ハイブリッドZX | CVT | 4WD | 1,597,200 | 1,674,200 | 77,000 |
ハイブリッドZT | CVT | FF | 1,633,500 | 1,710,500 | 77,000 |
ハイブリッドZT | CVT | 4WD | 1,756,700 | 1,833,700 | 77,000 |
2022年8月には別エクステリアの「カスタムZ」が追加発売となっており、これはモデル末期の販売のテコ入れであることが予想された。
一方、ライバルのダイハツ・ムーヴは、不正問題によりフルモデルチェンジ発売が延期されているものの、新型では後席スライドドア採用という大きな変化があることが明らかとなっている。
この動きに、ワゴンRもフルモデルチェンジのタイミングで追従するのかが注目される。
スズキでは、ワゴンRベースのスライドドア車として、ワゴンRスマイルが2021年9月に発売となっている。
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新型ワゴンRはマイナーチェンジで「ひどい」と言われる評価は減ったのか?
前回のワゴンRのマイナーチェンジは2022年8月30日に実施された。通常ワゴンRと上級のスティングレーは継続され、新たなボディタイプとして「カスタムZ」が追加された。
新型ワゴンRに「カスタムZ」追加で外装の「ひどい」が減ったはず
ワゴンRシリーズは、新エクステリアの「カスタムZ」が追加されたことで、3タイプの外観から選べるようになった。
特にフロントデザインに関しては、従来からラインアップされる通常モデルとスティングレーがいずれも縦長ヘッドランプであったから好みの分かれるところであり、ユーザーによっては「ひどい」という評価もあった。
新デザインの「カスタムZ」は水平基調の横長ヘッドランプが採用された。メッキグリルのラインとヘッドランプユニットが一体化され、シンプルで上質感のあるエクステリアに仕上がっている。「カスタムZ」が追加されたことで、特にフロントデザインについては「ひどい」と言われることは減ったはず。
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新型ワゴンRのセンターメーターは「ひどい」のか
一方で、インテリアデザインに関しては、センターメーターが採用されており、これも一部ユーザーからワゴンRが「ひどい」と言われる原因となっているだろう。近年はナビゲーションディスプレイが大型化される傾向にあり、メーターパネルは運転席側に戻される傾向がある。
センターメーターは、ドライバーが慣れなければ、視線移動を減らせるというメリットの恩恵にあずりにくい部分がある。軽自動車ということで、セカンドカー的なポジションを担っているケースもあり、ユーザーがセンターメーターに慣れてもらい難い状況もありそうだ。
新型ワゴンRが電動パーキングブレーキ不採用であることも「ひどい」と言われる理由の一つ
そして、装備面で「ひどい」とされるのが、電動パーキングブレーキの不採用である。マイナーチェンジで期待されていた装備の一つであるが、採用は見送りとなった。電動パーキングブレーキによる停止保持機能が加わることで、ドライバーの負担軽減に繋がることから、装備を希望するユーザーが増えてきている。
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ワゴンRのフルモデルチェンジ、新型はBEVが中期で追加設定か
フルモデルチェンジによる次期型ワゴンRは、BEVがパワートレイン選択肢の一つとして用意されることになりそう。
スズキは「2030年度に向けた成長戦略」を2023年1月に発表した。そのなかでは、2030年度までに導入を予定しているEVについて、日本、欧州、インドの各地域ごとに公表された。特に日本市場向けには、明確なモデルネームについての明言が避けられたものの、6車種のシルエットが公開された。このなかにワゴンRが想定されるシルエットも存在した。
ワゴンRと想定されるシルエットは、画像上段の左または中央のモデル。これら2車種は、「アルトかワゴンR」、あるいは「ワゴンRかソリオ」であることが予想されいる。また、上段右にはハスラーと思しきシルエットもある。ワゴンRとハスラーはボディタイプが近く、BEVの同時設定もしやすそうだ。
ただし、これらのシルエットの一部は、あくまでイメージである可能性が高く、スズキの乗用タイプの軽自動車BEVは、ラパンのデザインコンセプトを引き継ぐモデルの可能性が高い。
スズキはジャパンモビリティショー2023で、「eWX」として、ラパンの角丸長方形デザインを継承する軽自動車BEVコンセプトを出品した。
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新型ワゴンRよりもエブリィで先行導入、軽自動車のBEV
また、先程の画像で下段左のモデルはエブリィワゴンとなるだろう。スズキは2023年度中の軽商用EVの発売を予告しており、6モデルの中で最も早く発売されることになる。ただし、これはスズキが生産するモデルではなく、協業のなかでダイハツからOEM供給モデルとなる。
ワゴンRのフルモデルチェンジは2024年頃の実施予想、BEVはモデルサイクル中期に追加導入期待
そうなると、ワゴンRのBEVモデルは、2025年以降の登場となりそう。現行ワゴンRは、2017年2月に発売で販売期間6年が経過した。さらに昨年2022年はモデル末期を思わせる「カスタムZ」が追加発売されていることからも、フルモデルチェンジが迫っていそう。その時期は2024年頃が予想され、新型初期モデルにはBEVが設定されず、モデルサイクル途中での追加設定が期待される。
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ワゴンRはマイナーチェンジの新型で延命、フルモデルチェンジは延期された
現行型ワゴンRは2017年2月にフルモデルチェンジされた6代目モデルである。歴代モデルは約5年というモデルサイクルであったこともあり、2022年夏の新型登場の動きはフルモデルチェンジではないか、という憶測もあった。しかし、これはマイナーチェンジということで、現行型の販売期間は延長されることになる。
近年の軽自動車セグメントでは、販売の主力がスライドドア装備の車種に移ってきており、ワゴンRのようなヒンジドアを装備するベーシック軽ワゴン車のフルモデルチェンジが後回しとなる傾向がある。ワゴンRの長年のライバル、ダイハツ・ムーヴも現行型の販売期間が長くなっている。
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ワゴンRのマイナーチェンジは、最新装備の導入と「カスタムZ」追加 2022年8月
今回のワゴンRシリーズのマイナーチェンジでは、「カスタムZ」として新型ボディタイプが追加されるほか、通常ワゴンRについても最新装備の導入が実施された。
ただし、待望されていた電動パーキングブレーキの導入は見送られた。
ワゴンR カスタムZは横長ヘッドランプを採用
ワゴンRシリーズに新たに追加される「カスタムZ」は横長のヘッドランプが特徴となる。通常ワゴンR、スティングレーはいずれも縦長のヘッドランプが採用されてきたから、「カスタムZ」の印象はこれらとは大きく変わる。
グレードラインアップは、
- HYBRID ZT
- HYBRID ZX
となっており、全車マイルドハイブリッドで、ターボ(R06A型+WA05A型モーター)とNA(R06D型+WA04C型モーター)が用意される。
ワゴンR カスタム Z 内装カラー
- ブラック
ワゴンR カスタム Z ボディカラー
- デニムブルーメタリック(新色)
- フェニックスレッドパール
- ムーンライトバイオレットパールメタリック
- ピュアホワイトパール
- スチールシルバーメタリック
- ブルーイッシュブラックパール3
- ノクターンブルーパール
- クールカーキパールメタリック
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新型ワゴンRシリーズにスズキの最新装備を導入、フルモデルチェンジは2024年以降予想
従来ワゴンRシリーズでは、スズキの予防安全技術「SUZUKI セーフティサポート」の前方に対する衝突被害軽減ブレーキとして、「デュアルセンサーブレーキサポート」が採用されてきた。マイナーチェンジによる新型からは「デュアルカメラブレーキサポート」の採用となる。
また、ワゴンRシリーズはスズキコネクトの対応車種となった。24時間365日“もしも”の時の対応や、クルマから離れているときもサポートする「安心」「快適・便利」な機能が提供される。
新型ワゴンRシリーズは、これらのスズキの最新モデルと同様の装備に刷新されたことで、現行型の販売期間は数年の延長が見込まれる。フルモデルチェンジは2024年以降となることが予想される。
通常ワゴンR インテリアカラー
- ブラック
- ベージュ
通常ワゴンR ボディカラー
- フォギーブルーパールメタリック(新色)
- テラコッタピンクメタリック(新色)
- ダスクブルーメタリック(新色)
- フェニックスレッドパール
- シフォンアイボリーメタリック
- アーバンブラウンパールメタリック
- ホワイト
- ピュアホワイトパール
- シルキーシルバーメタリック
- ブルーイッシュブラックパール3
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ワゴンR スティングレーはターボ車に絞られる
通常ワゴンRはフロントグリルの変更などフェイスリフトの実施が認められる。ただし、スティングレーは一見して判断できる違いは無いようだ。パワートレインではNAモデルが廃止され、ターボハイブリッド車のみが残された。このためエントリー価格が3つのボディタイプの中では最も高くなる。上級エクステリアでNAエンジン車を求めるユーザーは、新型カスタムZへ誘導されることになる。
ボディカラーにおいては、新色の追加が実施される。
ワゴンRスティングレー インテリアカラー
- ブラック
ワゴンRスティングレー ボディカラー
- デニムブルーメタリック(新色)
- フェニックスレッドパール
- ムーンライトバイレットパールメタリック
- ピュアホワイト
- スチールシルバーメタリック
- ブルーイッシュブラックパール
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ワゴンR モデルチェンジ まとめ
まとめ更新日: 2024/02/27
- ワゴンRのフルモデルチェンジは2025年以降の予想
- 新型スペーシアで採用された、電動パーキングブレーキ採用期待
- ライバルのダイハツ・ムーヴがスライドドア装備となり、この流れにワゴンRも追従する可能性
- スズキが発表した2030年までに発売される国内向けBEVモデルに含まれている可能性が高い
- フルモデルチェンジ次期型は、中期でBEV追加か
現行型ワゴンR 改良、マイナーチェンジ
- 2023年秋に一律77,000円の値上げ
- 5MT/CVTの両モデルの販売が継続
- 2022年に「カスタムZ」が追加され、近いうちのフルモデルチェンジを期待