VW新型up!が日本発売、話題の超コンパクト輸入車、その欠点とは?
新型up!が2012年10月1日より日本発売となった。フォルクスワーゲンのラインナップの中では最もコンパクトな新型モデルである。
up!は直3 1Lエンジンを搭載。ボディサイズは全長3545mm、全幅1650mm、全高1495mm、ホイールベース2420mmとなっており、このサイズは、ヴィッツやフィットどころかパッソよりもさらに小さい。最小回転半径は4.6mと国産の標準的なコンパクトカーと同レベルである。
なんといっても驚きは、2ドアタイプの『move up! 2ドア』モデルの149万円という価格設定にある。それでいてサイドエアバックや横滑り防止装置(ESP)など、国産車がオプションでしかつけない装備が標準搭載されている。
さらに、ボルボなどの標準セダンクラスではおなじみである「シティエマージェンシーブレーキ」を搭載。これはレーザーによるセンサーで10m前方までにある障害物を探知し、30km/h未満での追突事故を回避するシステムとなっている。コンパクトクラスでは世界初であるばかりか、標準装備するとのことであるから驚きである。
フォルクスワーゲンが、このup!でいかに本気で日本国内のコンパクトカー市場に取り組むかが分かる値段設定となっている。
up!のインテリアは、フォルクスワーゲンらしく高いクオリティを備えたものである。トランク収納は251Lとコンパクトカーとしては全く問題ないレベル。
走りもこのクラスのコンパクトカーとは思えないくらいの安定性で、速度域が高い欧州生まれならではである。
up!の弱点とは?トランスミッションと電動装備品には注意
コンパクトながら高いデザイン性と贅沢な装備を持つup!だが、考慮すべき弱点もあることも事実。
まず、トランスミッションとして採用されているASGは自動変速式の5速MTであるが、低速でやや違和感があるほか、長年使い続けた場合の信頼性は国産のそれには及ばないだろう。
そして、リアウィンドウが手動式開閉タイプになっているなど、今時の国産車と比較した場合、見劣りする部分があることも注意したいところだ。