新型MRワゴンが2011/1/20にフルモデルチェンジデビューした。
先代の子育てママをターゲットにしたデザインを一転し若者にターゲットを絞ったコンセプトとなった。
エクステリアはシンプルで愛嬌のあるものになっている。先代のような女性向けのかわいらしいエクステリアから変化を遂げた。
新型MRワゴンMF33Sのここが長所
広い室内が特徴
評判となっているのがホイールベースの長さだ。スズキの軽自動車で最も長く設定され、2,425mmと最新のワゴンR比でも+25mmとなっている。その分、室内の居住性は増した。フロントウィンドーも立たせて広々とした室内を演出している。全体的なフォルムも角張ったデザインとなっておりロングルーフ、ロングキャビンの広い室内空間を目標に開発されたのがわかる。
先代はワゴンRに比べやや狭い感じがしたが、新型MRワゴンはほぼ同等の広さとなっている。多くの収納スペースが設置され、利便性も向上している。
全高はワゴンRより35mm低いが走行性能面ではメリットになる。
後席足元は、ほぼフラットで広々しており、前後160mmのスライドと、リクライニング機構でリラックスして過ごせる。リアシートはワンタッチで倒れ、広大なフラット荷室にアレンジすることも可能だ。
シンプルなデザイン
若者の感性に響く個性的なスタイリングとシンプルかつモダンなインテリアを目指して開発されている。白と黒のコントラストのインパネはセンスいいと評判だ。広々感のあるインテリアに仕上がっている。
タッチパネルオーディオについては意見が分かれるだろう。ドライブ中にはオーディオ操作をしないのが建前であるが、凹凸感の無いタッチパネルが操作しにくくないか確認しよう。USBソケットでiPodなどの接続も可能になっている。
新型MRワゴンの低燃費性能
R06A新開発エンジン
この新型MRワゴンからデビューとなるスズキの新型エンジンがR06A型である。
NAエンジンはVVTの採用で吸気側に加え排気側にも可変バルブタイミング機構を備えたことが大きい。これは軽自動車エンジンとしては初のシステムで評価に値する。軽量コンパクトで燃焼効率も大きく進化した。NA 2WD車の10・15モード燃費は25.5km/Lとなっている。
ターボエンジンは吸気側に可変バルブタイミング機構を備えた。ターボ 2WD車の10・15モード燃費は22.5km/Lを達成した。
これらのR06A型エンジンは低燃費性能だけでなく、低速トルク向上、低騒音、軽量化といった性能も向上している。
全車にCVT採用
新型MRワゴンは全グレードに副変速機構付CVTを採用した。先代の4ATからは大きな進歩といえるだろう。車体も軽量化し790kg~という車体重量を実現した。CVTと軽量化によりNA車でも低燃費でパワフルな加速感が得られる。
アイドリングストップシステムの設定は無し
スズキは既にワゴンRでアイドリングストップシステムを一部グレードに採用しているが、新型MRワゴンへの採用は見送りとなった。
実のところ現在のアイドリングストップシステムは経済的にも環境的にもまだまだマイナス面が勝る装備だと言われている。部品点数の増加や大容量バッテリーによる環境負荷、経済的負担は後々の運転時の低燃費効果で取り返せるほどに達していないのが現実だ。
新型MRワゴンのオススメグレード
新型MRワゴンは車両重量が先代やワゴンRと比較して軽くなっているのも評価したいところ。変速機がCVT化されたことも相まりNA車でも十分な加速を得ることができる。もちろんターボ車もパワフルで多人数乗車時には心強いがコスト的な問題を考えれば、NA車がオススメとなるだろう。
運転席シートリフターやチルトステアリングが付いているのはグレードX、Tのみとなる。ドライビングポジションが自分に満足できるものか、購入前には十分確認したいところだ。