ルクラを買う前にこれだけは知っておこう
リセールバリューで損をしない
ルクラはダイハツ・タントエグゼのOEM供給を受けている車種だ。つまりルクラの中身はタントエグゼと同じでエンブレムだけスバルに張り替えたもの。CMの効果でルクラに親近感を感じる顧客も多いかもしれないが、そのあたりは割り切って、ダイハツのディーラーでタントエグゼの見積もりも貰った方がいい。
ルクラとタントエグゼを比較するとエンブレムの違いだけでなく、手放す時のリセールバリューにも意外と差が出る。通常OEM供給を受けた車種はオリジナルの車種よりも価格が下がってしまう。だいたいこれまでの軽自動車の相場動向から、数年後の中古車価格を予想すると、ルクラはタントエグゼに対して10~20万円程度も安くなってしまうことが想定される。
もし、ルクラとタントエグゼの見積もり額が同程度の価格を提示されれば、迷わずタントエグゼにしたほうがお得だということだ。逆に中古車での購入を考えているなら、ルクラの方がタントエグゼよりも安く買え、お買い得となる。
ダイハツ・タントエグゼ
スバルとダイハツ、どちらで整備する?
スバルの整備士でも、十分な整備ができると考えるが、あえて選ぶならダイハツの整備士である。タントシリーズはダイハツの中ではヒット車種であり、様々なトラブルやその解決方法のノウハウが蓄積されている。もちろん、それらはルクラを整備するスバルの技術者にも提供されているであろうが、整備士一人一人が持っている経験としてはダイハツの方が上になってしまう。
後々の整備の面でもルクラよりもタントエグゼの方が有利だ。
ルクラの口コミと評価
エンジン
NAのKF-VE型エンジンとターボのKF-DET型エンジンの2タイプが用意されている。共に3気筒エンジンだ。スバルの軽自動車は4気筒エンジンが使われていたが、ルクラはダイハツ製の3気筒エンジンとなっている。スバル車種の現在のラインナップではステラとサンバーがスバル製の4気筒エンジンを採用するのみとなった。
ルクラに搭載されているKF-VE型、KF-DET型はムーヴシリーズ、ミラシリーズ、タントシリーズ等で実績のあるエンジンだ。低燃費性能や耐久性もレベルの高いものである。
ルクラ・カスタムRSグレードのみにターボエンジンKF-DETが採用されており車体価格は¥1,570,000-と軽自動車としては高め。
ルクラL、ルクラL special、ルクラL limited、ルクラカスタムR、ルクラカスタムR limitedはNAのKF-VEエンジン採用だ。
トランスミッション
ルクラは全グレードにCVTが搭載されている。しかし、2010年4月デビューの初期モデルには4WDに4AT採用モデルが存在する。その後、わずか半年で全グレードがCVTとなった。ルクラの中古車を購入検討している場合は要チェックだ。
CVT化により、燃費性能が向上し平成22年度燃費基準+15%に適合した。これによりNAエンジンの4WDも環境対応車普及促進税制の対象となった。
口コミによる実燃費
NAエンジンのFF車では街乗りで11~14km/L、郊外や高速巡航で14~17km/Lぐらいの口コミ報告が多い。
ターボエンジン採用のFF車は口コミ報告にばらつきが多いが、街乗りで8~12km/L、郊外や高速巡航で12~15km/L程度となっている。
4WD車はこれに1~3km/Lぐらい実燃費が悪化する。
車体重量も900kg前後あり、さらに背の高いため空気抵抗も多い。現在の軽自動車としては燃費は悪いほうと考えておいた方がよい。
ターボエンジンはスズキのK6A型と比べると燃費性能よりも加速性能を重視したセッティングなので気をつけたい。
室内の広さ
ルクラはとにかく広い室内空間が特徴だ。横幅も軽自動車最大クラスで大人二人が並んで座っても窮屈な感覚がない。室内高も高く、広々と開放感があると口コミでも評価されている。
乗り心地
ルクラは以前のスバルファンからすると、物足りない車だ。サスペンションはフロントがストラット式、FF車リアがトーションビーム式、4WD車リアが3リンク式となっている。
スバルの軽自動車は独立懸架ストラットなどコストのかかった足回りで乗り心地やハンドリングの良さが口コミでも高い評価を得ていたが、ルクラは軽自動車として標準的な装備を採用している。
リアシートに関しては、左右独立のホールド感のあるものが採用されており、さらに足が組めるぐらい広々している。大人が十分くつろげるものを装備している。