現行型ステップワゴンは、2022年5月にフルモデルチェンジ発売された6代目モデル。まだまだ発売されたばかりの新型のイメージがあるが、2023年4月21日には、世界的な物価高騰を背景に値上げが断行された。
なお、値上げによる仕様の変更は無く、商品改良やマイナーチェンジを待望する声が一部で高まりつつある。
ステップワゴンの納期の目安となる工場出荷時期は、2023年7月3日時点でガソリン車で1年程度、e:HEVで半年以上と発表されている。ハイブリッド車のほうが、納期が短い傾向にあるが、その理由には、4WDがガソリン車のみに限定されていることや、自動車価格が値上がりするなかでは比較的安価なガソリン車に需要が傾く事情もありそうだ。
いずれにせよ、最長で1年というステップワゴンの納期は、ホンダのラインアップの中では比較的長くなっている。この間に、大きな商品改良を期待するのは難しそうである。また、フェイスリフトが含まれるマイナーチェンジについては、フルモデルチェンジから日が浅く、数年先の実施になることが予想される。
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ステップワゴン特別仕様車まだ?フルモデルチェンジ発売から1年経過
また、発売から1年が経過していることからも、特別仕様車の発売も期待される部分である。特別仕様車とはいえ、多くのユーザーが期待しているのが、お買得グレードの設定ではないだろうか。装備の標準化による実質的な値下げと言う事もできそうだが、現状ではこういったユーザーにとって有利なモデルがすぐに出される状況では無さそう。
ステップワゴンのフルモデルチェンジ時には、販売計画として月間5,000台が発表されていた。しかしながら、2023年上半期(1~6月)の販売台数は 15,970台で、計画の半数程度に留まった。ステップワゴンの納期が長期化している理由は、ユーザーからの人気が高いことでは無さそうで、部品供給不足など生産面での不振にありそうだ。
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新型ステップワゴンが値上げによる新価格 2023年4月
ホンダは、ステップワゴンの価格改定を2023年4月21に実施した。これによる値上がり幅は消費税10%込みで、「PREMIUM LINE」の各グレードが+66,000円、その他の各グレードは+55,000円となった。また、福祉車両は消費税非課税のため+50,000円の値上がりとなった。
新型ステップワゴンのエントリー価格は3,053,600円で、1.5Lターボ搭載のFFモデル「AIR(7名)」となる。最上級グレードは3,912,700円で、2.0Lハイブリッド搭載のFFモデル「e:HEV SPADA PREMIUM LINE (7名)」となる。
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現行ステップワゴンは、2022年5月にフルモデルチェンジ発売
ホンダ・ステップワゴンがフルモデルチェンジを受けて、2022年5月27日に正式発売日を迎えた。販売計画として月間5000台が掲げられた。
新型ステップワゴンのグレード構成は三種類。「AIR」は、従来の標準モデルを継承したものとなる。上級の「SPADA」も引き続き用意される。そして、ホンダの最上級ミニバンであったオデッセイがまもなく販売終了となる見込みで、その穴を埋める最上級グレードとして「SPADA PREMIUM LINE」が設定された。
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ステップワゴンは1.5Lターボと2.0Lハイブリッドを採用
エンジンタイプは低価格な1.5Lターボと、環境性能に優れた2.0Lハイブリッド(e:HEV)の二種類が用意される。これらは従来型からのキャリーオーバーとなる。
駆動方式については、1.5Lターボエンジンは、2WDと4WDが設定される。2.0Lハイブリッドは、2WDのみで4WDは用意されず、このあたりは従来型から進化していない。トヨタの新型ノア/ヴォクシーが4WDハイブリッドを用意していることと比較して、ラインアップ上で劣る部分となる。
乗車定員は7人と8人が用意されるが、最上級グレードの「SPADA PREMIUM LINE」は7人乗り仕様のみとなる。
新型ステップワゴンはフルモデルチェンジでボディサイズ拡大、価格もアップ
新型ステップワゴンのボディサイズは従来型から全長、全幅で拡大された。ホイールベースは変更無しの2890mmとなった。
- ステップワゴンAIR:全長4800mm×全幅1750mm×全高1840~1855mm
- ステップワゴンSPADA:全長4830mm×全幅1750mm×全高1840~1855mm
- ステップワゴンSPADA PREMIUM LINE:全長4830mm×全幅1750mm×全高1845~1855mm
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STEP WGN e:HEV SPADA Conceptが東京オートサロン2022で公開
ホンダは「STEP WGN e:HEV SPADA Concept」を東京オートサロンで発表した。
フルモデルチェンジを受けて6代目モデルとなる新型ステップワゴンは、2022年1月7日にオンラインイベントで発表。その後、一般向けには東京オートサロンが初の車体公開となった。
オートサロンの性格上、新型ステップワゴンについてもカスタマイズが施されており、あくまでコンセプトカーとしての扱いとなった。
特に足回りは15mmのローダウンと、大径アルミホイールが履かされており、見栄えが良い。
ボディカラーは上下方向にグラデーションがかけられており、ミニバン特有のルーフラインの高さを目立たなくしてある。

2022年は国内ミドルクラスミニバンの競争が激化、各社が新型を販売
フルモデルチェンジを受けた新型ステップワゴンは、トヨタ新型ノア/ヴォクシーよりも先に正式発表されることになる。しかし、実際の生産、販売、納車は新型ノア/ヴォクシーが先行してスケジュールされている。
ステップワゴンの予約スタートもノア/ヴォクシーより遅れてからとなったが、これもライバルの価格を見ながら対抗してきた感がある。
さらに2022年度後半には日産・セレナもフルモデルチェンジ予定となっている。
2022年は、ホンダvsトヨタvs日産のミニバン戦争の勃発が避けられない状況となっている。
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新型ステップワゴン、オデッセイ後継としての役割を兼ねる
ボディサイズの拡大を受けた、新型ステップワゴンであるが、オデッセイの客層を引き継ぐため「SPADA PREMIUM LINE」が設定された。
販売終了となったオデッセイは、349.5万円からの車両価格が設定されていた。この価格帯に相当する最上位グレードが「SPADA PREMIUM LINE」となる。車両価格は発売当初が\3,462,800~\3,846,700で、2023年4月の価格改定で¥3,053,600~¥3,912,700となる。
ただし、2023年に中国生産のミニバンモデル(オデッセイまたはエリシオン)を輸入販売することで、オデッセイ後継モデルを設定する計画がある。
ライバルモデルでは、2023年にトヨタのアルファード/ヴェルファイアがフルモデルチェンジを受ける。さらに日産・エルグランドも少し遅れてフルモデルチェンジされることが予想される。
ステップワゴンを含む、国内中型ミニバンは全て新型に
ステップワゴンは全車3ナンバーとなり、価格もアップさせてプレミアム感を増してきた。
ライバル、新型ノア/ヴォクシーも、グローバルプラットフォームであるTNGA-Cの導入により、全幅1.7m以上の3ナンバーサイズとなった。
遅れて登場した日産セレナは、ボディ骨格は従来型キャリーオーバーながらも、新開発のシリーズ式ハイブリッドしすてむ、1.4L e-POWER搭載モデルが2023年4月に追加発売される見込み。
ステップワゴン まとめ
- 2022年5月フルモデルチェンジ発売
- エンジンは、「1.5L ターボ」と「2.0L e:HEV」
- 4WDは「1.5L ターボ」のみに設定
- 2023年4月21日の価格改定で、50,000~66,000円の値上げ
- 納期長期化しているが、販売台数は計画の半数程度
- 近い時期に、商品改良の実施や特別仕様車の発売は難しそう
新型ステップワゴン 新価格 2023年4月 値上げ
モデル | 旧価格 | 新価格 | 差額 | 値上がり率 |
e:HEV AIR (7名) | 3,382,500円 | 3,437,500円 | 55,000円 | 1.63% |
e:HEV AIR (8名) | 3,404,500円 | 3,459,500円 | 55,000円 | 1.62% |
e:HEV SPADA (7名) | 3,641,000円 | 3,696,000円 | 55,000円 | 1.51% |
e:HEV SPADA (8名) | 3,663,000円 | 3,718,000円 | 55,000円 | 1.50% |
e:HEV SPADA PREMIUM LINE (7名) | 3,846,700円 | 3,912,700円 | 66,000円 | 1.72% |
AIR (1.5L) (7名) | 2,998,600円 | 3,053,600円 | 55,000円 | 1.83% |
AIR (1.5L) (8名) | 3,020,600円 | 3,075,600円 | 55,000円 | 1.82% |
AIR (1.5L) (7名) 4WD | 3,240,600円 | 3,295,600円 | 55,000円 | 1.70% |
AIR (1.5L) (8名) 4WD | 3,262,600円 | 3,317,600円 | 55,000円 | 1.69% |
SPADA (7名) | 3,257,100円 | 3,312,100円 | 55,000円 | 1.69% |
SPADA (8名) | 3,279,100円 | 3,334,100円 | 55,000円 | 1.68% |
SPADA (7名) 4WD | 3,477,100円 | 3,532,100円 | 55,000円 | 1.58% |
SPADA (8名) 4WD | 3,499,100円 | 3,554,100円 | 55,000円 | 1.57% |
SPADA PREMIUM LINE (7名) | 3,462,800円 | 3,528,800円 | 66,000円 | 1.91% |
SPADA PREMIUM LINE 4WD | 3,653,100円 | 3,719,100円 | 66,000円 | 1.81% |
福祉車両
モデル | 旧価格 | 新価格 | 差額 | 値上がり率 |
SPADA 車いす仕様車 2列目乗車タイプ (7名) | 3,555,000円 | 3,605,000円 | 50,000円 | 1.41% |
SPADA 車いす仕様車 2列目乗車タイプ (7名) 4WD | 3,795,000円 | 3,845,000円 | 50,000円 | 1.32% |
SPADA 車いす仕様車 3列目乗車タイプ (7名) | 3,590,000円 | 3,640,000円 | 50,000円 | 1.39% |
SPADA 車いす仕様車 3列目乗車タイプ (7名) 4WD | 3,830,000円 | 3,880,000円 | 50,000円 | 1.31% |
SPADA 車いす仕様車 2-3列目乗車タイプ (7名) | 3,645,000円 | 3,695,000円 | 50,000円 | 1.37% |
SPADA サイドリフトアップシート車 (7名) | 3,396,000円 | 3,446,000円 | 50,000円 | 1.47% |
SPADA サイドリフトアップシート車 (7名) 4WD | 3,636,000円 | 3,686,000円 | 50,000円 | 1.37% |