新型【パッソ】フルモデルチェンジいつ?2023年夏頃に現行型生産終了か、後継モデル無く廃番の可能性、ハイブリッド化ならず【トヨタ最新情報】マーチもミラージュも国内撤退

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パッソの「受注停止」はフルモデルチェンジの準備ではなく、カタログ落ちの可能性

現行パッソはオーダーストップの措置が取られおり、フルモデルチェンジが待望される状況にあった。しかし、これはモデルネーム終了となる公算が大きい。

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現在、トヨタが公表している「工場出荷時期目処のご案内」では「詳しくは販売店にお問い合わせください」と表示されている。これまでの納期の表示状況から、2023年夏頃には現行型パッソの販売が終了することが想定され、その後にフルモデルチェンジによる新型の登場するのではという期待もあった。近年、ダイハツはDNGA-Aプラットフォームをベースにした、Aセグメントの新型5ドアハッチバックコンパクトカーを開発し、既にアジア新興国で販売している。これをベースに、日本市場で要求される、安全性能、環境性能を満たしたモデルが次期ブーン/パッソになるのではと予想されたが、これは実現しそうにない。

特に、インドネシアのトヨタ・AGYA(アギア)には、「GR スポーツ」も設定され、国内販売も待望される状況であった。

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パッソのライバルモデルは先行して日本市場を撤退

最近では、日産・マーチが2022年8月に、三菱・ミラージュが2023年2月に、いずれも日本仕様の生産を終了させている。国内市場では軽自動車の人気が高く、またボディ形状もトールワゴンやSUVが好まれる状況となっており、パッソとカテゴリを同じくするライバルモデルも日本市場を撤退せざるを得ない状況となっていた。

なお、マーチおよびミラージュについては、後継モデルの設定が計画されている。これはアライアンスを利用したルノー生産のコンパクトBEVがOEM供給されるというものであり、両モデルは日本市場でラインアップを復活させる可能性がある。

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新型パッソ/ブーンとしての販売は難しい?マレーシアAXIAがフルモデルチェンジ

ダイハツが得意とするアジア新興国市場では、新型のAセグメント車が発表された。

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AXIA マレーシア仕様

2023年2月14日にプレスリリースされた新型「AXIA(アジア)」は、マレーシアにおけるダイハツの現地合弁会社であるプロドゥア社によって生産販売されるモデル。DNGA Aセグメント用プラットフォーム採用の5ドアハッチバックボディで、パワートレインは、1KR-VE型 1.0L NAエンジンとD-CVTの組み合わせとなる。ボディサイズは、全長3,760mm× 全幅1,665mm ×全高1,495mmということで、パッソ後継としても相応しい仕様となっている。

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AXIA マレーシア仕様

さらにインドネシア向けの「ダイハツ・AYLA(アイラ)」と、姉妹車種「トヨタ・AGYA(アギア)」もフルモデルチェンジ発表された。全長3,760mm× 全幅1,665mm ×全高1,505mm、ホイールベース2,525mmということで、マレーシアの新型AXIAとほぼ同じボディサイズながらも、別デザインに仕上げられている。

ちなみにAGYAにはGRスポーツも用意される。

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現行パッソ、2022年は値上げのみ実施、これが最終モデルとなりそう

2016年に発売された現行の3代目パッソには、2018年にマイナーチェンジによるフェイスリフトがあり、2021年の一部改良で“スマートアシストⅢ”が全車標準装備化されるなど、いくらかの改良が施されてきた。

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最近では、2022年8月に小幅な値上げが実施されたものの、仕様などのグレードアップは無しで、販売期間の延長を目的とした商品改良とはならなかった。

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パッソはDNGAプラットフォーム採用ならず

製造元のダイハツでは、DNGA プラットフォームの採用による、ラインアップの一新が進行中となっている。パッソもその対象になるかと思われたが、これは実現しそうにない。

ライズ SUV

トヨタ・ライズ

現在のところDNGA プラットフォームの登録車(普通車)への採用は、国内では小型SUVの「トヨタ・ライズ」「ダイハツ・ロッキー」に留まっている。

「パッソ」フルモデルチェンジの<まとめ>と、2022年8月値上げ後の<新価格>は、次のページ

新型パッソへのフルモデルチェンジではハイブリッド化が期待されてきた

パッソの2021年の販売実績は32,542台となった。やはりモデル末期ということもありセールスは低迷気味ではあるものの、直接的な対抗車種である日産・マーチの8,819台を大きく引き離している。姉妹モデルの本家、ダイハツ・ブーンの販売台数を加算すれば、月販4000台規模となり、国内Aセグメントコンパクトカーをリードするモデルとなっている。フルモデルチェンジを待望する声も高まるわけである。

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一方でパッソは現行型を以ってカタログ落ちとなり、フルモデルチェンジは実施されないのではという見方もあった。その理由は、トヨタ・ヤリスの1.0Lエンジンモデルの存在で、これにはパッソとほとんど共通化されているダイハツ製1KR-FE型エンジンが搭載されている。車種統合が進められる中では、これら2モデルの棲み分けは難しいのではという考え方があった。

ヤリス フロントグリル

ヤリス フロントグリル

ボディサイズやパッケージングでは、Aセグメントのパッソと、Bセグメントのヤリスでは大きく異なる。全長についてはパッソが3650mmなのに対し、ヤリスは3940mmであり、この差は大きい。また、パッソがダイハツ生産で、ヤリスがトヨタ生産であることも、ユーザーが受ける印象としては大きな違いがありそう。最近では、自動車全体の価格が値上がりしており、パッソは低価格モデルとして重宝される存在となりつつあった。

ただし、国内の小型車は軽自動車にシフトしており、登録車でもSUVのライズ/ロッキーや、ワゴンのルーミー/トールが売れる状況となっていた。

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パッソはハイブリッド化ならず、e-SMART HYBRID搭載も期待された

実現が難しくなったパッソのフルモデルチェンジであるが、特に「e-SMART HYBRID」によるハイブリッド化は期待された。「e-SMART HYBRID」は「ロッキー/ライズ」への搭載が2021年11月よりスタートしており、ダイハツ生産車種はシリーズ式ハイブリッドの導入で電動化を進める方針が明確となっている。

ロッキー e-SMART HYBRID 構造

e-SMART HYBRID

一方で、コスト面の課題から「e-SMART HYBRID」は、「パッソ/ブーン」に採用するのは難しい可能性がある。エンジンラインアップとしては、コスト重視の1.0L NAのほか、上級グレードには、ロッキー搭載の1KR-VET型 1.0L ターボエンジンの採用も予想された。

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パッソのハイブリッド化による価格アップを予測

パッソが「e-SMART HYBRID」を採用した場合、大幅な車両価格の値上がりが予想される。現行販売車に設定された価格からハイブリッド化による値上がり幅を予測してみる。

まずロッキーの1.2L NAモデルとHEVモデルの差額は、約30万円となっている。

ロッキー 1.2L e-SMART HYBRID 搭載車の価格

  • X HEV…2,126,000円
  • Premium G HEV…2,357,000円

ロッキー 1.2 NA 車の価格

  • X…1,820,000円
  • Premium G…2,068,000円
ROCKY  Premium ver

ROCKY Premium ver. 東京オートサロン2022

現行パッソは1.0L NAエンジン搭載のため、この差額はもう少し大きくなるはず。さらに次期型ともなれば、一部装備の標準化による値上がりも考慮しなければならないだろう。現行パッソ「X“L package” 2WD」が1,385,000円にラインアップされていることから、ここから30万円+α程度を加算したあたり、170~180万円程度が「パッソ e-SMART HYBRID」のエントリーモデルの予想価格帯となる。

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新型パッソ、2022年8月の一部改良では、値上げを実施

パッソは2022年8月に一部改良を受けたが、その内容は法規対応に留まり、内外装変更やパワートレインのブラッシュアップは実施されなかった。実質的には、商品に変わりが無いことから、公式には発表されていない。また、値上げ幅は1万円となった。
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パッソは数少ないAセグメントコンパクトカーとして重宝された

軽自動車が席巻する国内市場では、Aセグメントのコンパクトカーが貴重になりつつある。長年このセグメントで存在感を示してきた、日産・マーチが生産終了となった。マーチは欧州市場ではマイクラのモデルネームで販売され、2017年にK14型へのフルモデルチェンジを受けていたが、これは日本市場には導入されなかった。日本市場では、タイ生産のK13型マーチの輸入販売が行われてきた。パッソのエントリー価格1,275,000円に対し、マーチは1,289,200円とこれまで競合してきた。
マーチ

日産 K13マーチ

パッソ、2021年4月の一部改良、安全装備を強化

パッソ 2021

安全・安心に配慮した装備

  • 「X」にスマートアシストⅢとコンライトを設定し、全車標準装備化
  • 「X“L package”」にLEDヘッドランプを標準装

快適装備

  • 「X」のリヤドアおよびバックドアに、UVカット機能付プライバシーガラスを採用

洗練された内外装

パッソ 2021 インテリア

  • 「X“L package”」に、シルバー+ピアノブラック調加飾を施したオーディオクラスターとサイドレジスターリングを設定
  • 外板色のラインアップを見直し、ターコイズブルーマイカメタリックを新設定(モノトーン9色、ツートーン4色の全13色)

パッソのフルモデルチェンジ関連 まとめ

  • 2016年現行型発売
  • 2022年8月に1万円の値上げ実施
  • 現行型はオーダーストップ、2023年夏頃に販売終了の可能性
  • オーダーストップはフルモデルチェンジに向けた調整ではなく、モデルネーム終了の公算が大きい

新型AXIA 画像 2023年2月 マレーシア プロドゥア

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パッソの2022年8月 一部改良による価格設定(新価格)

  • 特別仕様車MODA”Charm” 2WD … 1,627,000円
  • MODA”G package” 2WD … 1,737,000円
  • MODA 2WD … 1,572,000円
  • X”L package” 2WD … 1,385,000円
  • X 2WD … 1,275,000円

※ 4WD車は176,000円アップ。

パッソの2021年4月 一部改良による価格設定(従来価格)

  • 特別仕様車MODA”Charm” 2WD … 1,617,000円
  • MODA”G package” 2WD … 1,727,000円
  • MODA 2WD … 1,562,000円
  • X”L package” 2WD … 1,375,000円
  • X 2WD … 1,265,000円
※ 4WD車は176,000円アップ。
 
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