パッソのフルモデルチェンジ無し、ハイブリッド化は実現せず販売終了
ダイハツが生産してきたAセグメントコンパクトカー、パッソは2023年10月29日、ブーンは2023年12月11日をもって販売が終了しました。
期待されていたフルモデルチェンジは実現せず、パッソとブーンのモデルネームは幕を下ろしました。
現行型パッソの販売終了は予想されていましたが、一方でフルモデルチェンジによる新型の登場が期待されていました。近年、ダイハツはDNGA-Aプラットフォームを基にしたAセグメントの新型5ドアハッチバックコンパクトカーを開発し、アジア新興国で既に販売しています。このモデルが、日本市場向けに安全性能や環境性能を強化した次期ブーン/パッソとして登場するのではないかとの予測がありましたが、実現は難しい状況です。
特に、インドネシアで販売されているトヨタ・AGYA(アギア)には「GR スポーツ」も設定されており、日本国内での販売が待望されていました。
一方、ダイハツの大規模な認証不正の背景には、トヨタが新たなAセグメントクラスのモデルを開発するという噂もあります。そのモデルネームとして、「スターレット」の復活が予想されています。スターレットは1999年に国内向けの販売を終了しましたが、アフリカ市場ではインドのマルチスズキが生産するバレーノのOEM姉妹車として2020年から販売中なっています。また、同じくマルチスズキが生産するフロンクスのOEM姉妹車として、「スターレット クロス」がアフリカ市場で展開されており、スターレットの名前がこの市場で浸透しつつあります。
国内向けスターレットの復活に際しては、「GRスターレット」の設定も期待されています。このモデルには、GRヤリスに搭載されているG16E-GTS型1.6Lターボエンジンのダウンサイジング版が搭載される可能性があります。GRスターレットは、排気量1,067cc超 1,333cc以下のターボエンジンを搭載したRally4の車両として仕上げられることが想定されています。
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パッソのライバルモデルは先行して日本市場を撤退
パッソのライバル車種も、日本市場から次々と撤退しています。日産・マーチは2022年8月に、三菱・ミラージュは2023年2月にそれぞれ日本仕様の生産を終了していました。国内市場では軽自動車が依然として人気が高く、トールワゴンやSUVといったボディ形状が好まれる傾向にあります。このため、パッソと同じカテゴリに属するライバルモデルも日本市場を撤退せざるを得なくなっています。
なお、マーチとミラージュについては、ルノーが生産するコンパクトBEVをOEM供給する形で、後継モデルが登場する可能性があります。これにより、両モデルが日本市場で再びラインアップに加わることが期待されています。
トヨタ・パッソ/ダイハツ・ブーン、2023年12月20日発表の不正内容
トヨタ・パッソは、ダイハツが発表した「新たに判明した不正の対象となる車種一覧」に含まれている。
- トヨタ パッソ(2016 年 4 月 ~2023 年 9 月)
- ダイハツ ブーン(2016 年 4 月~2023 年 12 月)
5 フルラップ前面衝突時の燃料漏れ試験における不正行為
前面衝突時の燃料漏れ試験は、「前面衝突試験」のうちの 1 つであり、試験車両をコンクリート製の障壁に衝突させ、その際の燃料漏れを確認する目的で実施される試験である。
⑷ 試験速度の改ざん(虚偽記載類型)
安全性能担当部署の試験実施担当者は、実際の衝突速度が法規で定められた基準値幅の上限を超えており、当該条件下での測定結果でも合格と扱われる可能性があったものの、衝突速度が速いほど試験では不利になり、法規よりも不利な試験条件下で合格している以上は安全性に問題がないものと考え、速度が基準値幅の上限を超えた理由を審査機関に説明する手間を省略するために、同基準値幅に収まるように虚偽の衝突速度を試験成績書に記載して、認証申請を行った。
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7 後面衝突試験における不正行為
後面衝突試験は、衝突安全試験のうち、車両火災の防止を目的として実施される「衝突時等における燃料漏れ防止の試験」の 1 つであり、試験車両の後部に可動バリアを衝突させることによって車両後部・トランク部分に衝突を受けた際の燃料漏れがないこと、又は燃料漏れの量が規制値以下であるか否かを確認するために実施される試験である。
⑴ 衝突速度の虚偽記載(虚偽記載類型)
実際の衝突速度が法規で定められた基準値幅の上限を超えており、法規に照らせば、当該条件下での測定結果でも合格と扱われるものであったものの、安全性能担当部署の試験成績書作成者は、上記法規の理解が不十分であったため、衝突速度が速いほど試験では不合格になりやすく、また、法規よりも不利な試験条件下で合格している以上は安全性に問題がないものと考え、同基準値幅に収まるように虚偽の衝突速度を試験成績書に記載して、認証申請を行った。
⑵ 試験車両重量の虚偽記載(虚偽記載類型)
安全性能担当部署の試験成績書作成者は、実際に試験を実施した試験車両の重量を試験成績書に記載すべきであったにもかかわらず、実験報告書に記載された車両質量(実際の車両質量)に 10 キログラムから 20 キログラムを加算した数値を試験成績書に記載して、認証申請を行った。ダイハツでは、型式認証申請の際に、将来のマイナーチェンジによる車両重量の増加に備え、選定事由書に記載した申請質量に 10 キログラムから 20 キログラム程度を加重した試験車両で試験を実施することがあり、そのような車両質量の追加は、法規上も認められているが、本件では、このような車両質量の追加を失念したまま試験が実施されたため、それを事後的に認識した試験成績書作成者は、将来のマイナーチェンジの際に試験をやり直さなければならなくなる事態を避けるため、上記不正行為を行った。
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10 シート慣性荷重試験における不正行為
シート慣性荷重試験は、シートを所定の位置に調節した上、30 ミリセカンド(ミリ秒)にわたって、前後方向へ、20G 以上の減速度を車両のシェル全体に対して掛け、前面衝突や後面衝突の際のシートにかかる荷重を再現するために実施される試験である。
⑴ 試験結果の差し替え(虚偽記載類型)
安全性能担当部署の試験成績書作成者は、本来であれば、実験報告書に記載された認証試験の波形データを試験成績書に記載すべきであったにもかかわらず、実験報告書には記載されていない別の波形データと差し替えて試験成績書に記載して、認証申請を行った。上記試験成績書作成者は、認証試験では、審査官が確認していない計測器で測定した社内試験の波形データを試験成績書に使用することはできないと認識していたが、上記実験報告書に記載された社内試験の波形データの校正値が、審査官が確認している計測器で測定された他の波形データのものと大きく異なっていたため、上記実験報告書に記載された社内試験の波形データは、審査官が確認していない計測器で測定されたものと考え、これを記載したのではスムーズに認証を受けられないことが懸念された。しかし、社内試験を再度実施するための時間的な余裕がなく、また、上記実験報告書に記載された社内試験の波形データからは、安全性に特段の問題は認められなかったことから、上記不正行為に及んだ。
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11 積荷移動防止試験における不正行為
積荷移動防止試験は、車両を規定の速度(時速 48~50 キロメートル)で衝突させた状況又はこれと同等の加速度を台上試験機で再現することで、衝突等の衝撃で荷室の積荷が乗車人員に過度の障害を与えないため、座席背もたれへの荷物の衝突により座席の固定機構が破壊せず、かつ、背もたれの移動量が規制値以下に収まるか否かを評価するために実施される試験である。
⑴ 試験結果の差し替え(虚偽記載類型)
安全性能担当部署の試験成績書作成者は、社内試験では過負荷条件を定めた社内規程の速度で試験を実施しており、試験速度が法規上限を超過していたにもかかわらず、試験速度が速いほど試験上は不利であり、法規よりも不利な試験条件下で合格している以上は安全性に問題はないものと考え、法規上限を超えない速度で実施された他の車種の社内試験結果及び波形データに差し替えて試験成績書に記載して、認証申請を行った。
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18 制動装置試験における不正行為
制動装置試験は、走行中の自動車の減速及び停止、停止中の自動車の停止状態の保持等に係る制動性能、及びこれを発揮するための制動装置(ブレーキ)の性能を確認するために実施される試験である。
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⑴ 制動初速度の虚偽記載(虚偽記載類型)
法規認証室の試験成績書作成者は、試験実施担当者から提出された試験データのうち、制動初速度のデータが法規で定める条件(最高速度の 80%)に達していなかったが、開発日程の都合上、再試験を実施する時間的な余裕がなかったため、提出された試験データとは異なる虚偽の値(法規で定める条件を満たす値)を試験成績書の制動初速度の記載欄に記載して、認証申請を行った。
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19 ヘッドランプレベリング試験における不正行為
ヘッドランプレベリング試験は、積載条件の変化に伴う車両の姿勢変化により生じるすれ違い用前照灯(ロービーム用ヘッドランプ)の照射光線の垂直傾斜の変動を測定し、基準値内となっているかを確認するために実施される試験である。
⑵ 積算走行距離の虚偽記載(虚偽記載類型)
法規認証室の試験成績書作成者は、ロービーム用ヘッドランプの照射光線の垂直傾斜の変動の測定は積算走行距離が一定の範囲内にある自動車を使用して実施する必要があるところ、実験報告書上の積算走行距離が必要な慣らし走行距離に満たない数値であったにもかかわらず、所定の慣らし走行を行って試験を実施する時間的な余裕や試験に利用できる車両が十分でなかったこと等から、必要な慣らし走行を行っているかのように、虚偽の積算走行距離が記載された試験成績書を作成して、認証申請を行った。
⑶ 試験実施回数の虚偽記載(虚偽記載類型)
法規認証室の試験成績書作成者は、実験報告書上は法規上必要となる回数の試験が実施されていなかったにもかかわらず、必要な回数の試験を実施する時間的な余裕や試験に利用できる車両が十分でなかったこと等から、法規上必要な回数が実施されたかのように試験実施回数を水増しした試験成績書を作成して、認証申請を行った。
⑸ 測定結果の虚偽記載(虚偽記載類型)
法規認証室の試験成績書作成者は、実験報告書から車両重量等の数値はそのまま転記を行うも、実験報告書の欄外に手書きで記載された内容が具体的な測定結果であると十分に理解できなかったこと等から、ロービーム用ヘッドランプの照射光線の垂直傾斜の変動の具体的な測定結果については実験報告書とは異なる数値を記載した試験成績書を作成して、認証申請を行った。
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20 デフロスタによるデミスト試験における不正行為
デフロスタによるデミスト試験は、車両のデフロスタ(フロントガラスへの結露・着霜・着氷を除去する装置)によるデミストの性能を確認する試験をいい、フロントガラスからの視野を確保できる領域としてフロントガラス中心部に「A 領域」及びフロントガラス全体に「B 領域」を設定した上、デフロスタが、所定の時間で各領域のミストをどれくらいの割合(%)で除去できるかを計測するために実施される試験である。
⑴ デミストされた領域の面積の虚偽記載(虚偽記載類型)
法規認証室の試験成績書作成者は、選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積と各領域におけるデミスト試験の結果を試験成績書に記載する必要があるところ、選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積の数値が社内試験実施時の数値と異なっていたにもかかわらず、社内試験実施時の A 領域及び B 領域の面積の数値であってもデミスト試験の試験結果自体は規定値を十分満たしており、A 領域及び B 領域の面積の数値の差異はデミスト試験の試験結果が規定値を満たすという結論を左右しないと判断して、本来必要な選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積の数値での再度の社内試験を省略して、実際に試験を行った数値とは異なる選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積の数値を試験成績書に記載して、認証申請を行った。
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21 デフロスタによるデフロスト試験における不正行為
デフロスタによるデフロスト試験は、車両のデフロスタによるデフロストの性能を確認する試験をいい、フロントガラスからの視野を確保できる領域としてフロントガラス中心部に「A 領域」及びフロントガラス全体に「B 領域」を設定した上、デフロスタが、所定の時間で各領域の霜又は氷をどれくらいの割合(%)で除去できるかを計測するために実施される試験である。
⑴ デフロストされた領域の面積の虚偽記載(虚偽記載類型)
法規認証室の試験成績書作成者は、選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積と各領域におけるデフロスタ試験の結果を試験成績書に記載する必要があるところ、選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積の数値が社内試験実施時の数値と異なっていたにもかかわらず、社内試験実施時の A 領域及び B 領域の面積の数値であってもデフロスト試験の試験結果自体は規定値を十分満たしており、 A 領域及び B 領域の面積の数値の差異はデフロスト試験の試験結果が規定値を満たすという結論を左右しないと判断して、本来必要な選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積の数値での再度の社内試験を省略して、実際に試験を行った数値とは異なる選定事由として届け出た A 領域及び B 領域の面積の数値を試験成績書に記載して、認証申請を行った。
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25 原動機車載出力認証試験における不正行為
原動機車載出力認証試験は、自動車の原動機の出力(軸トルク・軸出力)等を確認
するために実施される試験である。
⑶ エンジンに対する不正加工等(不正加工・調整類型)
エンジン開発担当部署の試験実施担当者は、認証試験の対象となるエンジンに対し、開発目標とされていた諸元値に達する試験結果が得られるよう、シリンダーヘッドの吸気側のポートを研磨するという量産時には行わない加工を行うとともに、立会試験において軸トルク及び出力の成績を審査官に申告する際、目標値となる軸トルク値及び出力値が得られるよう、修正係数から逆算した数値をあらかじめ計算して列挙したメモを所持し、審査官の目を盗んで同メモを参照し、実際に「目読み(刻々と変化する計測機械に表示された計測値の中央値を読み上げること)」ではなく、同メモに書かれた数値を読み上げた。
本件は、不正行為を直接的に裏付ける試験データ等は見当たらないものの、関係者の供述の信用性を客観的な証拠との整合性等の観点から慎重に評価した結果、上記不正行為を認定した。
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新型パッソ/ブーンとしての販売は難しい?マレーシアAXIAがフルモデルチェンジ
ダイハツが得意とするアジア新興国市場では、新型のAセグメント車が発表された。
2023年2月14日にプレスリリースされた新型「AXIA(アジア)」は、マレーシアにおけるダイハツの現地合弁会社であるプロドゥア社によって生産販売されるモデル。DNGA Aセグメント用プラットフォーム採用の5ドアハッチバックボディで、パワートレインは、1KR-VE型 1.0L NAエンジンとD-CVTの組み合わせとなる。ボディサイズは、全長3,760mm× 全幅1,665mm ×全高1,495mmということで、パッソ後継としても相応しい仕様となっている。
さらにインドネシア向けの「ダイハツ・AYLA(アイラ)」と、姉妹車種「トヨタ・AGYA(アギア)」もフルモデルチェンジ発表された。全長3,760mm× 全幅1,665mm ×全高1,505mm、ホイールベース2,525mmということで、マレーシアの新型AXIAとほぼ同じボディサイズながらも、別デザインに仕上げられている。
ちなみにAGYAにはGRスポーツも用意される。
Looking forward to improvement of visibility in every situation and be ready to have vision with no boundaries.
Be ready for an exhilarating driving experiences with All New Agya GR.
— Toyota Indonesia (@ToyotaID) March 3, 2023
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現行パッソ、2022年は値上げのみ実施、これが最終モデル
2016年に発売された現行の3代目パッソには、2018年にマイナーチェンジによるフェイスリフトがあり、2021年の一部改良で“スマートアシストⅢ”が全車標準装備化されるなど、いくらかの改良が施されてきた。
さらに2022年8月に小幅な値上げが実施されたものの、仕様などのグレードアップは無しで、販売期間の延長を目的とした商品改良とはならなかった。
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パッソはDNGAプラットフォーム採用ならず
製造元のダイハツでは、DNGA プラットフォームの採用による、ラインアップの一新が進行中となっている。パッソもその対象になるかと思われたが、これは実現しそうにない。
現在のところDNGA プラットフォームの登録車(普通車)への採用は、国内では小型SUVの「トヨタ・ライズ」「ダイハツ・ロッキー」に留まっている。
「パッソ」フルモデルチェンジの<まとめ>と、2022年8月値上げ後の<新価格>は、次のページ
新型パッソへのフルモデルチェンジではハイブリッド化が期待されてきた
パッソの2021年の販売実績は32,542台となった。やはりモデル末期ということもありセールスは低迷気味ではあるものの、直接的な対抗車種である日産・マーチの8,819台を大きく引き離している。姉妹モデルの本家、ダイハツ・ブーンの販売台数を加算すれば、月販4000台規模となり、国内Aセグメントコンパクトカーをリードするモデルとなっている。フルモデルチェンジを待望する声も高まるわけである。
一方でパッソは現行型を以ってカタログ落ちとなり、フルモデルチェンジは実施されないのではという見方もあった。その理由は、トヨタ・ヤリスの1.0Lエンジンモデルの存在で、これにはパッソとほとんど共通化されているダイハツ製1KR-FE型エンジンが搭載されている。車種統合が進められる中では、これら2モデルの棲み分けは難しいのではという考え方があった。
ボディサイズやパッケージングでは、Aセグメントのパッソと、Bセグメントのヤリスでは大きく異なる。全長についてはパッソが3650mmなのに対し、ヤリスは3940mmであり、この差は大きい。また、パッソがダイハツ生産で、ヤリスがトヨタ生産であることも、ユーザーが受ける印象としては大きな違いがありそう。最近では、自動車全体の価格が値上がりしており、パッソは低価格モデルとして重宝される存在となりつつあった。
ただし、国内の小型車は軽自動車にシフトしており、登録車でもSUVのライズ/ロッキーや、ワゴンのルーミー/トールが売れる状況となっていた。
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パッソはハイブリッド化ならず、e-SMART HYBRID搭載も期待された
実現が難しくなったパッソのフルモデルチェンジであるが、特に「e-SMART HYBRID」によるハイブリッド化は期待された。「e-SMART HYBRID」は「ロッキー/ライズ」への搭載が2021年11月よりスタートしており、ダイハツ生産車種はシリーズ式ハイブリッドの導入で電動化を進める方針が明確となっている。
一方で、コスト面の課題から「e-SMART HYBRID」は、「パッソ/ブーン」に採用するのは難しい可能性がある。エンジンラインアップとしては、コスト重視の1.0L NAのほか、上級グレードには、ロッキー搭載の1KR-VET型 1.0L ターボエンジンの採用も予想された。
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パッソのハイブリッド化による価格アップを予測
パッソが「e-SMART HYBRID」を採用した場合、大幅な車両価格の値上がりが予想される。現行販売車に設定された価格からハイブリッド化による値上がり幅を予測してみる。
まずロッキーの1.2L NAモデルとHEVモデルの差額は、約30万円となっている。
ロッキー 1.2L e-SMART HYBRID 搭載車の価格
- X HEV…2,126,000円
- Premium G HEV…2,357,000円
ロッキー 1.2 NA 車の価格
- X…1,820,000円
- Premium G…2,068,000円
現行パッソは1.0L NAエンジン搭載のため、この差額はもう少し大きくなるはず。さらに次期型ともなれば、一部装備の標準化による値上がりも考慮しなければならないだろう。現行パッソ「X“L package” 2WD」が1,385,000円にラインアップされていることから、ここから30万円+α程度を加算したあたり、170~180万円程度が「パッソ e-SMART HYBRID」のエントリーモデルの予想価格帯となる。
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新型パッソ、2022年8月の一部改良では、値上げを実施
パッソは数少ないAセグメントコンパクトカーとして重宝された
パッソ、2021年4月の一部改良、安全装備を強化
安全・安心に配慮した装備
- 「X」にスマートアシストⅢとコンライトを設定し、全車標準装備化
- 「X“L package”」にLEDヘッドランプを標準装
快適装備
- 「X」のリヤドアおよびバックドアに、UVカット機能付プライバシーガラスを採用
洗練された内外装
- 「X“L package”」に、シルバー+ピアノブラック調加飾を施したオーディオクラスターとサイドレジスターリングを設定
- 外板色のラインアップを見直し、ターコイズブルーマイカメタリックを新設定(モノトーン9色、ツートーン4色の全13色)
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パッソのフルモデルチェンジと不正 まとめ
まとめ更新日: 2024/09/03
- 2016年現行型発売
- 2022年8月に1万円の値上げ実施
- 現行型はオーダーストップ、2023年夏頃に販売終了の可能性
- 販売終了はフルモデルチェンジに向けた調整ではなく、モデルネームの終了
- 販売終了後、多数の不正が発覚
パッソ/ブーン(2016-2023年)に該当する不正内容の一覧 2023年12月20日
トヨタ パッソ(2016 年 4 月 ~2023 年 9 月)3代目M700A型
ダイハツ ブーン(2016 年 4 月~2023 年 12 月)3代目M700S/M710S型
- フルラップ前面衝突時の燃料漏れ試験
- 後面衝突試験
- シート慣性荷重試験
- 積荷移動防止試験
- 制動装置試験
- ヘッドランプレベリング試験
- デフロスタによるデミスト試験
- デフロスタによるデフロスト試験
- 原動機車載出力認証試験
新型AXIA 画像 2023年2月 マレーシア プロドゥア
パッソの2022年8月 一部改良による価格設定(新価格)
- 特別仕様車MODA”Charm” 2WD … 1,627,000円
- MODA”G package” 2WD … 1,737,000円
- MODA 2WD … 1,572,000円
- X”L package” 2WD … 1,385,000円
- X 2WD … 1,275,000円
※ 4WD車は176,000円アップ。
パッソの2021年4月 一部改良による価格設定(従来価格)
- 特別仕様車MODA”Charm” 2WD … 1,617,000円
- MODA”G package” 2WD … 1,727,000円
- MODA 2WD … 1,562,000円
- X”L package” 2WD … 1,375,000円
- X 2WD … 1,265,000円