ミラージュ後継はBEVとして発売?新型に「エボリューション」の期待が高まる、GRヤリスの影響か
三菱自動車のコンパクトカー、ミラージュは2023年3月、国内での販売を終了した。この一連の動きは、新たな国内法規への対応を行わなかったことが主な理由として考えられる。しかし、海外市場に目を向けると、タイの工場ではミラージュの生産が続いており、グローバルな需要に応えている。
三菱自動車のミラージュは、2012年の発売以来、長きにわたりグローバル市場での販売が続いてきた。そのため、フルモデルチェンジに対する期待が高まっている状況だ。また、GRヤリスの人気が影響し、新型ミラージュ エボリューションの登場を願う声も少なくない。
三菱自動車は「Challenge 2025」と題した中期経営計画を発表し、その一環としてルノー・日産・三菱アライアンスとの連携下、今後5年間で2つのBEV(電気自動車)をグローバル市場に投入する計画を公にした。今回、注目したいのは、2025年度に計画されているコンパクトBEVである。この新モデルにミラージュの名が冠されるのであれば、フルモデルチェンジを経て国内市場に再登場する可能性が浮上している。
上の画像は三菱が投入を計画している全16車種のうちの一部で、中央と右に2車種の「Alliance BEV」モデルがある。まず中央のモデルは、そのシルエットからも次期eKスペースのBEV版ということになりそう。タイムライン上では、2025年度の中盤あたりの登場が示されている「Alliance – Nissan」のモデルが該当すると思われ、やはり、日産の次期ルークスのBEV版と姉妹車種の関係となるはず。
そして、右側の「Alliance BEV」モデルは、ミラージュ後継に相当するBEVであることが疑われる。タイムライン上では、2025年度の序盤あたりの登場が示されている「Alliance – Renault」のモデルということになるだろう。
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ミラージュ EV(仮名)は、ルノー生産モデル、マーチ後継EVと姉妹車種
ルノーは、ジュネーブモーターショー2024で「5(サンク)」後継のBEVとして「Renault 5 E-Tech electric」を2024年9月に発売することを発表した。また、日産は、2022年1月に、フランスにあるルノーのエレクトリシティセンターで生産される「マイクラ(マーチ)の後継車となる新型コンパクトEV」の欧州向け発売を予告していた。
これらルノーと日産の2つのコンパクトBEVは、エクステリアは各ブランドの専用デザインながらも、EV向け新世代共通プラットフォームの「CMF-BEV」が採用された姉妹車種であることが想定され、ルノー主体で開発・生産されるモデルとなる。
今回、さらに三菱ブランドからも1車種が用意される可能性が高まった。後は、モデルネームだけの問題となるだろう。ルノーおよび日産の姉妹車種と同様に、ブランドの伝統的なコンパクトカーを後継するBEVとして販売されることが期待される。
2025年度という発売時期は伝統的なコンパクトカー「ミラージュ」のフルモデルチェンジとして、相応しいタイミングである。ただし、新興国向けにICE車を維持する必要性から、三菱の新世代コンパクトBEVには、全く新しいモデルネームが採用される可能性は残される。
ちなみに本ページ序盤に示した画像の左のモデルは、もう一つの三菱の伝統的なコンパクトカー「コルト」で、ルノー・クリオ(ルーテシア)のOEM車として2023年10月に欧州発売された。
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ミラージュ EV まとめ
まとめ更新日: 2024/03/25
- 三菱は、アライアンスの協力で2つのBEVをグローバルで投入する予定
- BEVの一つはミラージュEVとして相応しいモデル
- 2025年度の発売を計画
- ルノーがメインで開発、生産の「CMF-BEV」プラットフォームを採用か
- 「Renault 5 E-Tech electric」、「日産・マイクラ後継EV」と姉妹車種の可能性
現行型ミラージュは販売終了
- 6代目A00系モデルが2012年8月発売
- 2023年2月にタイ工場での日本仕様生産を終了
- 2023年3月に輸入販売終了
- グローバル販売は暫く継続予定