三菱自動車のコンパクトカー、ミラージュが2023年3月に国内販売を終了させる見込み。海外向けには暫くの間、販売を継続していく計画である。その後、三菱は2025年度に後継モデルに相応しいコンパクトBEVの発売を計画している。モデルネームには、「ミラージュ」が使われ、フルモデルチェンジ版として国内ラインアップに復活する可能性がある。
三菱自動車は2023年3月に、中期経営計画「Challenge 2025」を発表した。これによると、今後5年間(2028年まで)に、ルノー・日産・三菱アライアンスの協力を得て、2つのBEVをグローバルで投入していくことが明らかにされた。
上の画像は三菱が投入を計画している全16車種のうちの一部で、中央と右に2車種の「Alliance BEV」モデルがある。まず中央のモデルは、そのシルエットからも次期eKスペースのBEV版ということになりそう。タイムライン上では、2025年度の中盤あたりの登場が示されている「Alliance – Nissan」のモデルが該当すると思われ、やはり、日産の次期ルークスのBEV版と姉妹車種の関係となるはず。
そして、右側の「Alliance BEV」モデルは、ミラージュ後継に相当するBEVであることが疑われる。タイムライン上では、2025年度の序盤あたりの登場が示されている「Alliance – Renault」のモデルということになるだろう。
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ミラージュ EV(仮名)は、ルノー生産モデル、マーチ後継EVと姉妹車種
ルノーは、2021年4月に「5(サンク)」後継のBEVとして「R5」を2024年に発売することを発表していた。さらに、2022年1月には日産が、フランスにあるルノーのエレクトリシティセンターで生産される「マイクラ(マーチ)の後継車となる新型コンパクトEV」の欧州向け発売を予告していた。
これらルノーと日産の2つのコンパクトBEVは、エクステリアは各ブランドの専用デザインながらも、EV向け新世代共通プラットフォームの「CMF-BEV」が採用された姉妹車種であることが想定され、ルノー主体で開発・生産されるモデルとなる。
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今回、さらに三菱ブランドからも1車種が用意される可能性が高まった。
三菱の新世代コンパクトBEVには、全く新しいモデルネームが採用される可能性は残されるものの、2025年度という発売時期は伝統的なコンパクトカー「ミラージュ」のフルモデルチェンジとして、相応しいタイミングでもある。ルノーおよび日産の姉妹車種と同様に、ブランドの伝統的なコンパクトカーを後継するBEVとして販売されることが予想される。
ちなみに本ページ序盤に示した画像の左のモデルは、もう一つの三菱の伝統的なコンパクトカー「コルト」で、ルノー・クリオ(ルーテシア)のOEM車として2023年秋に欧州発売される見込みである。

ミラージュ EV まとめ
- 三菱は、アライアンスの協力で2つのBEVをグローバルで投入する予定
- BEVの一つはミラージュEVとして相応しいモデル
- 2025年度の発売を計画
- ルノーがメインで開発、生産の「CMF-BEV」プラットフォームを採用か
- 「ルノー・R5」、「日産・マイクラ後継EV」と姉妹車種の可能性
現行型ミラージュは販売終了へ
- 6代目A00系モデルが2012年8月発売
- 2023年2月にタイ工場での日本仕様生産を終了
- 2023年3月に輸入販売終了予定
- グローバル販売は暫く継続予定