シーマの復活に期待を寄せる高級セダン市場
シーマは1988年のバブル絶頂期の中、日産から発売された高級セダン。
2代目、3代目とモデルチェンジが続き、日産の一般向け最上級車種としてラインアップされてきたが、2010年には4代目シーマを最後に発売が終了している。
現在のところ、日本市場向けの高級セダンはフーガがラインアップされているが、シーマの復活により、フーガよりもさらに上級車種の設定がされることになる。
このシーマの復活を決定づけたのは、V8のハイブリッドエンジンが完成したことが大きい。
これまで、日産ではフーガハイブリッドに採用されている、V6、3.5Lのハイブリッドエンジンを持っていた。
一方で、インフィニティMシリーズで採用されている、V8の5.6Lエンジンを持っており、このV8エンジンとフーガのハイブリッドシステムをそれぞれベースにして、V8ハイブリッドは開発された。
ハイブリッド化されたV8エンジンは直噴になり、CO2排出量も大きく削減するということだ。
ただし、直噴化には、多額の開発投資が必要だったようで、日産にとってV8ハイブリッドの独自開発は一つの賭けでもあったようだ。
現在のところ、V8ハイブリッドについての詳細スペックは公表されていない。
5代目にあたる新型シーマ・ハイブリッドは、2012年5月の発売が濃厚だ。
シーマ、日産最上級セダンとして
フーガよりも車格が上級となるシーマだが、V6とV8のハイブリッドエンジンの違いだけでなく、シーマは全長も延ばされ、車体はより大きくなるという。
ただし、基本のプラットフォームはフーガとシーマで共通になる可能性が高い。
燃費性能は、V8エンジンでありながらも、V6のフーガハイブリッドの19km/Lと大差ないものになるはずだ。