三菱の軽自動車i(アイ)は先進的なエクステリアで人気がある。エンジンをリアシート下付近に設置したMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)方式を採用しており、ユーティリテイー性や走りの質感も独特だ。
最近のエコカーブームで軽自動車に乗り換えたいという人が多い。そんな中、皆と同じハイトワゴン車では物足りないという人にお薦めできる車種だ。
ガソリン車のアイと同一車体の電気自動車i-MiEV(アイミーブ)も有名だ。電気自動車の方は補助金を使っても実質負担金は300万円以上もかかってしまう。i-MiEVは購入後のガソリン代が掛からないとはいえ、軽自動車としては高価すぎて手が届かないのが実際だ。
アイの口コミと評価
デザイン(外装) | ★★★★★ |
デザイン(内装) | ★★ |
ハンドリング | ★★★ |
乗り心地(前席) | ★★★★ |
乗り心地(後席) | ★★★ |
荷室 | ★ |
加速 | ★★★ |
燃費 | ★★★ |
お買い得 | ★★★ |
総合 | ★★★ |
外観デザインが気に入ったら買い
三菱アイは特徴的な外観デザインに人気がある。特に普通車からのダウンサイジングで軽自動車に乗る人は、軽自動車の安っぽいエクステリアに抵抗がある。アイの先進的な外観はそういった人からも注目されている車種だ。
室内は居住空間優先の設計がされており、乗った感じは広々。大きなフロントガラスは室内を開放的な雰囲気にしてくれる。最初に乗った印象は、軽自動車に乗り込んだというよりも、遊園地のアトラクションに乗ったような楽しい雰囲気があった。
短所、欠点
アイは独特の外観とMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)方式の採用となっていることで、普通の軽自動車とは少し違う短所や欠点がある。
まず、極端に大きいフロントガラスは外から見ると中が丸見えになるが口コミで挙げられている不満要素の一つだ。特に昼間は車内が明るくなりすぎ、はっきりと中の様子が良く見え、車内が散らかっていたりすると恥ずかしい気分になってしまう。
リアウィンドウはプライバシーガラスになっているので問題ないが、フロントウィンドウは透明ガラスなのでそうはいかない。
アイは見られても恥ずかしくない服装で車内も綺麗にして乗らないといけない車である。
エンジンが後に積んであることも何かと不便なことが多い。軽自動車はそもそもトランクルームが狭いのだが、アイはさらに狭くなってしまった。荷室のすぐ下にエンジンがあるので、熱がこもりやすいのも気を付けたい。要冷蔵の食品を買った場合などはトランクに入れることができない。
ミッドシップエンジンになったことでエンジン音の入り込みが少なくなると言うメリットもあるが、最近の軽自動車は通常のFF車であってもしっかりと防音対策された車が多く、さほどメリットは感じなかった。
乗り心地とハンドリング
アイのホイールベースは2550mmとなっている。この数値はフィットやそのステーションワゴン版のフィットシャトルの2500mmを超えるものだ。
ロングホイールベースのおかげか高速道路の直進安定性は抜群で軽自動車とは思えない安心感がある。
ただし、コーナリングは苦手と感じた。フロントに重いエンジンを乗せている感覚でハンドルを切ると不安感を覚えずにはいられなかった。また、横風の影響も受けやすく、運転がしずらい。
論評では何かとアイの持つロングホイールベースにこじつけて、乗り心地のよさや走行安定性に対し「軽自動車らしからぬ」という表現がよく使われるが、イマドキの出来いい軽自動車はアイでなくても良く出来ている。
例を挙げれば、ワゴンRのような、それなりにコストがかけられ熟成が進んだハイトワゴン車の方が、ハンドリング、乗り心地の面だけでもやや上に感じた。
実燃費
アイは軽自動車としては重い900kgを超える車体重量とトランスミッションにCVTが使われていないせいで、最新モデルの軽自動車と比較すると燃費が良くない。
ターボ車は、街乗り10~13km/L、14~15km/Lぐらい。NA車は、街乗り12~15km/L、15~18km/Lぐらいの口コミによる実燃費評価が多い。
三菱i スペック表
メーカー | 三菱 | 三菱 |
モデル | i(アイ) | i(アイ) |
グレード | Vivace | T |
メーカー希望小売価格 | 1224000 | 1476000 |
年式 | 2011 | 2011 |
型式 | DBA-HA1W | CBA-HA1W |
駆動方式 | MR | MR |
全長(mm) | 3395 | 3395 |
全幅(mm) | 1475 | 1475 |
全高(mm) | 1600 | 1600 |
ホイールベース(mm) | 2550 | 2550 |
室内長(mm) | 1790 | 1790 |
室内幅(mm) | 1270 | 1270 |
室内高(mm) | 1250 | 1250 |
車両重量 | 900kg | 910kg |
最小回転半径 | 4.5m | 4.5m |
サスペンション前 | マクファーソンストラット式 | マクファーソンストラット式 |
サスペンション後 | 3リンク ド・ディオン式 | 3リンク ド・ディオン式 |
エンジン | 3B20 MIVEC | 3B20 MIVEC |
3気筒 | 3気筒 | |
DOHC | DOHC ターボ |
|
トランスミッション | 4AT | 4AT |
10・15モード燃費 | 21.0km/L | 19.8km/L |
JC08モード燃費 | 19.0km/L | 18.4km/L |
アイの中古車相場
業者向けカーオークション落札相場 価格帯の中心 |
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4年落ち | 58万円 |
3年落ち | 60万円 |
2年落ち | 63万円 |
カーオークション落札結果の実例
2011年01月開催 ミツビシ アイ L パール 2007年式 走行17,000km HA1W 評価点5 – すごくきれい 61万円
2011年01月開催 ミツビシ アイ Mターボ ブルー 2006年式 走行54,000km HA1W 評価点4 – きれい 53万円
2011年01月開催 ミツビシ アイ M シルバー 2007年式 走行37,000km HA1W 評価点4 – きれい 56万円
中古車相場では不人気車
アイはエクステリアに人気があるものの中古車価格となると低迷している。注目はされるものの買われるのは広くて機能性の良いハイトワゴン車が多くなるのが実際だ。
同じ三菱の軽自動車の中で比較すると、トッポとeKワゴンの中間の価格帯で取引されている。
年式が古くなることによる値下がり幅は小さい。中古車を買うなら2~3年落ちの高年式車がお薦めだ。