ホンダは、2023年2月に「水素事業の取り組みについて」を発表した。そのなかで、新型CR-VのFCEV仕様を2024年に日本発売することが予告された。
現行CR-Vは、2022年9月のフルモデルチェンジで、6代目モデルが登場し、北米での販売がスタートしている。その後、中国、メキシコの各市場に向けた発表もされてきた。一方で、日本向けには、5代目CR-V後継の中型SUVとして、新型ZR-Vが発売されたこともあり、新型CR-Vは国内販売されないのではとも考えられてきた。
そんななか、ホンダから、2024年の発売を計画している次世代水素燃料電池車(FCEV)は新型CR-Vがベースであり、その販売地域は、北米だけでなく日本も含まれることが発表された。
ホンダは2040年までに、グローバルで販売比率を100%にする目標を掲げている。ただし、現状ではBEVとして「HONDA e」や、中国向けの「e:NP1」、「e:NS1」をラインアップするものの、まだ販売比率は低い。また、FCEVについては、2021年に少量生産のクラリティFCVが終了となってからは、後継モデルを投入することすらできていない状況であった。
一方で、トヨタはMIRAIを2020年にフルモデルチェンジさせ、2代目モデルを販売中。トヨタが孤軍奮闘するなか、ホンダのFCEVからの完全撤退も噂された。
新型CR-V FCEVに搭載される次世代燃料電池システム「e:FUEL CELL」は、GMと共同開発が進められており、従来型のシステムと比較して、耐久性は2倍、コストは3分の1が目標となっている。
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新型CR-Vがフルモデルチェンジ、米国先行発表 2022年7月
米国ホンダは新型CR-Vのフルモデルチェンジ発表を2022年7月12日に行った。パワートレインラインアップは、1.5L ターボエンジン、2.0Lハイブリッドが用意される。
新型CR-V エンジン車の日本発売は無し、新型ZR-Vが後継車種
6代目となる新型CR-Vは、5代目の従来型と比較して、ホイールベースが40mm延長され、大型化を受けた。
ホンダのラインアップでは、CR-Vよりワンサイズ下のクロスオーバーSUVが新設されており、新型HR-V米国仕様として販売されている。新型HR-V米国仕様は日本市場ではモデルネームを変えて、新型ZR-Vとして販売中となっている。
ZR-Vのボディサイズは、全高が少しタイトになったものの従来型CR-Vを継承するサイズ感の車種に仕上げられている。日本市場で販売するにあたって最適な中型SUVとなっている。一方で、北米市場に向けて大型化された新型CR-Vは、日本ではFCEVのみが発売される見込みとなっている。
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新型CR-Vのボディサイズを従来型CR-V、新型ZR-Vと比較
新型CR-V(6代目)米国仕様ボディサイズ
- ホイールベース:106.3インチ(換算:2700mm)
- 全長:184.8インチ(換算:4694mm)
- 全幅:73.4インチ(換算:1864mm)
- 全高:66.2~66.6インチ(換算:1681~1692mm)
従来型CR-V(5代目)日本仕様 2022年8月生産終了モデル ボディサイズ
- ホイールベース:2660mm
- 全長:4605mm
- 全幅:1855mm
- 全高:1680~1690mm
米国HR-V(国内向け新型ZR-V)のボディサイズ
- ホイールベース:104.5インチ(換算2654mm)
- 全長:179.8インチ(換算4567mm)
- 全幅:72.4インチ(換算1839mm)
- 全高:63.4~63.8インチ(換算1610~1621mm)
CR-V FCEV 日本発売のまとめ
- 次世代燃料電池システムは、GMと共同開発
- 北米などで販売中の新型CR-Vがベース車
- 1.5Lターボ、2.0L e:HEVなどガソリン燃料車の日本発売は無し
- 新型CR-V FCEVは、日本と米国での2024年発売が予告された