軽自動車メーカー各社の特徴

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スズキ

1993年のワゴンRのデビュー以来、軽自動車の人気をほぼ独占してきたのがスズキだ。
最近は、ムーヴに押されつつあり、月ベースでは販売台数を抜かれることもある。
スズキとしては、軽自動車販売台数の首位にあまりこだわりがなく、無理な値下げ競争には応じるつもりはないようだ。
経営方針的には日本市場向けの軽自動車から、欧州やインド市場向けの小型車へシフトする傾向がある。
国内での軽ワゴン競争よりもインドでの新規開拓の方がスズキにとって重要だ。
フォルクスワーゲン社との提携も継続中。

軽自動車の特徴は?

耐久性については、10年ほど前まではダイハツ、ホンダと比較すると悪いといったイメージがあった。
最近は改善されている。
ダイハツが室内空間の広さで競争してきたのに対し、スズキは真っ向勝負せず足回りやシャシーのレベルの高さなどトータルバランスの取れた設計で対抗してきた。
例えば、ダイハツ・タントに対するスズキ・パレットは、後発ながら室内の寸法的広さはタントに譲った。しかし、高剛性ボディからくる乗り心地の良さや運転のしやすさは、薄っぺらいボディのタントを遥かに凌ぐ仕上がりだ。
デザインはライバル車の中では地味だが、軽自動車らしい目立たないデザインはユーザーからの評価が高い。

スズキ

ダイハツ

ダイハツは1998年トヨタ傘下となった。
トヨタ傘下になったことで、何となく品質が向上したような気分にさせる、イメージアップ効果はあったと言える。
実際の品質は、従来から信頼性の高いモノづくりが行われているので心配はない。
エンジン騒音がうるさい、室内に入り込みやすいといったダイハツ特有の欠点もある。
2011年秋よりトヨタブランドでの軽自動車販売が予定されている。
ダイハツはタントカスタム等でOEM供給が予定されている。

室内空間重視の設計

ダイハツのムーヴシリーズ、タントシリーズを中心に、室内空間をライバル車よりも広くする設計を行ってきた。
普通車からのダウンサイザーは軽自動車規格でも少しでも広い室内空間を求める。こういった顧客の心を掴む設計が行われてきた。ダイハツ・ミラも新型では室内空間を極端に広げてきた。
そのためボディは極端に薄く剛性感がない。長距離は乗りたくない車が多い。
デザインはアクが強いので年数が落ちた時、ヤレを感じやすい。
ただし、新車時は他のライバル車よりも大きくて、見た目も立派なので人気がある。
近距離の移動中心なら、低剛性なボディでも支障を感じないし、広い室内空間は魅力的に感じる。
車体サイズがライバルよりもやや大きい事を理由にか、車体価格は少し高めだ。

ダイハツ

スバル

軽自動車の中では珍しく、4気筒エンジンを持っているのがスバル。
ただし、トヨタ傘下になってからは軽自動車部門が縮小され、ダイハツ製のOEM車種の販売がメインとなっている。
現在の4気筒のスバル製エンジンが搭載されるのは、ステラ、サンバーのみとなっている。
スーパーチャージャーを装備したグレードが多いのも特徴。
ステラは高剛性ボディ、4輪独立サスペンション、4気筒エンジンという最近の軽自動車としては豪華な出来栄えだ。室内はやや狭いがおすすめのトールワゴン車である。

ホンダ

フィットやミニバンでは人気が高いが軽自動車部門で伸び悩んでいるのがホンダ。
CVTやアイドリングストップシステムなど最新技術の搭載がスズキ、ダイハツに対して遅れている。
軽自動車に関しては燃費性能もやや劣る。
特にライフは人気がなく、新車の値引き後価格や中古車価格が安くて、お買い得車種となっている。
普通車での技術が活かされていて、耐久性、信頼性に関しては評判が良い。

三菱自動車

個別車種の問題よりもメーカーとしてのイメージが悪く苦戦を強いられているのが三菱自動車。
eKワゴンはシンプルな装備と価格設定のバランスが良く健闘している。

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