トヨタ、日産、スズキ、マツダの震災後の生産状況

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トヨタは一部車種の生産が再開

プリウス

堤工場で、トヨタの主力車種プリウスの生産が再開された。
プリウスは来月に7人乗りミニバンのプリウスプラス、ワゴンのプリウススペースの発売が予定されていたが、こちらの進捗状況も気になるところだ。
トヨタブランドの完成車生産は現在のところプリウスだけ。
世界で最も売れているハイブリッド車種の生産が再開できたことは、一つの明るいニュースだ。
他には、修理用、保守部品としてパーツレベルの生産も小規模で行われている。

レクサス

トヨタ自動車九州でレクサスCT200h、レクサスHS250hの生産が再開された。
これらはハイブリッド車種なのでプリウスとの共通部品も多く生産が可能になった。

部品調達が難しそうなハイブリッド車種が生産再開したことで、他車種の復活も期待できる。
まずはハイブリッド車を復活させ、トヨタの復活を世界にアピールしたいところだろう。

日産はエンジンユニットの輸入で対応

日産は未だ、生産が復旧していないが、エンジンユニットの輸入で一部車種の生産再開が検討されている。

いわき工場

日産自動車の生産拠点で最も状況が厳しいのは、福島県のいわき工場。
震災直後は小規模な火災が発生するなどの直接的な被害もあった。
福島第一原子力発電所からわずか56kmの位置にあり、復旧の目処が立っていない。
そこで白羽の矢が立ったのはアメリカ テネシー州のデカード工場だ。
デカード工場では北米向けセダン アルティマを中心とする生産が行われている。
いわき工場の主力製品であるV6のVQエンジン(VQ35DE)もこのデカード工場で製造されており、このエンジンを輸入してムラーノやティアナ、エルグランドなどに搭載させる計画が立てられている。

栃木工場

他に被災した工場は栃木工場。鋳造工程で火災が発生し、負傷者も出た。
生産車種は、フーガ、フーガハイブリッド、スカイライン、スカイラインクロスオーバー、フェアレディZ、フェアレディZロードスター、GT-R、370Z、インフィニティG、M、EX、FXなど、日産の高級車を中心に取り扱っていた。

スズキは完成車の生産再開目処立たず

スズキは組み立て途中の完成車、部品生産のみの再開となっている。
いずれも、部品在庫がなくなれば、操業はストップする見込み。

マツダはアメリカでの日本車受注を停止

マツダは日本で生産される車種の注文受注を中止した。
これは、生産の再開が長期化することを見込んでいるのだろう。
Mazda6(アテンザ)、トリビュートはアメリカのミシガン州の工場で生産されるため影響がないが、防府工場と広島工場で生産されるMazda3(アクセラ)、Maxda CX-7、Maxda CX-9については、注文すらできない状況だ。

在庫部品を使った製造が行われているのみで、本格操業は見通しが立っていない。

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