ディア・チンは2013年に中国でデビュー予定
トヨタは、新型ハイブリッドコンパクトカーとして、ディア・チン(亲)の開発を中国で進めている。来年2013年には販売を開始させると、豊田章男社長は明言している。
このディア・チン、中国専用車かと思いきやグローバル戦略車として位置付けられており、日本にも導入の可能性が無いわけではないようだ。
新興国においても積極的な販売が計画されており、日本で販売されているアクアや欧州のヤリスハイブリッドよりもコストを抑えた仕様になるのではと考える。
写真は、北京モーターショーでワールドプレミアを迎えたコンセプトカーのディア・チン。赤いセダンとグリーンのハッチバックが出展された。
セダンのディアチンを日本に導入してみる価値はあるかもしれない
日本では不人気とされるセダンだが、中国市場でのセダン人気は高い。
トヨタは先月2012年5月にカローラをフルモデルチェンジさせたが、ハイブリッド化は見送りとなった。国内の小型ハイブリッドセダンの枠は空いたままとなっている。そこにディアチンのセダン版をローコストで投入できれば、法人ユーザーを中心とする需要に応えることができるのではと考える。
ハッチバックのフロントデザインは、ジュネーブモーターショーで発表されたFT-Bhに近い。FT-Bhは数年先の未来を想定したコンセプトカーであったが、このディア・チンは2013年発売である。
昨年2011年の中国市場での販売実績を見てみると、GMが255万台、フォルクスワーゲンが226万台と続き、日系メーカーでは日産が135万台と健闘。世界シェア3位のトヨタは、中国では僅か89万台とライバルらに大きく水をあけられている。
トヨタはディアチンの他に、中国専用ハイブリッドとして雲動双擎(ユンドンショワンチン)も発表している。新型ハイブリッドカーを続々と投入させることで巻き返しを図りたいところだが、中国人の反応は今ひとつという話も。彼らは燃費よりも安くてデカイ車に興味があるようだ。