現行型フィットが売れない、販売不振の原因は【ホンダのコンパクトカー】

フィット
FIT CROSSTER CUSTOM 004

FIT CROSSTER CUSTOM 東京オートサロン2022

2001年に登場した初代フィットは、センタータンクレイアウトによる広い室内空間と、多彩なシートアレンジを実現したことで、大ヒットとなった。

そして、昨年2020年2月に登場したのが4代目フィットであるが、この現行型モデルの販売状況が良くない。

現行型フィット、序盤は好調だったが結果はヤリスに大敗

現行型フィット発売当初は、好調な受注を得ていた。同時期に発売されたライバル、トヨタ・ヤリスとの販売競争が取り沙汰されるなか、2020年上半期の販売台数は、ヤリスの48,129台に対し、フィットは50,029台。僅差ながらもフィットの販売が優勢であった。

フィット ホンダ

現行型フィット

しかしその後、フィットの勢いは早々に失速した。逆にヤリスは、シリーズにヤリスクロスを追加するなどで、販売台数を伸ばしてきた。

フィット リアコンビネーションランプ

現行型フィット

2020年度の年間販売台数によれば、ヤリスが乗用車トップの202,652台、フィットが94,311台という結果となり、フィットは大敗を喫した。

フィット シート

現行型フィット

フィット インテリア

現行型フィット

現行型フィットの販売不振はN-BOXの好調が原因か

実は、このBセグメントハッチバックというセグメントは、この20年の間に日本では売りづらいカテゴリに変わってきた。すぐ下の軽自動車セグメントで、商品力の高いスーパートールワゴン車種が増え、多くの国内ユーザーが軽自動車にシフトしてしまったのである。

フィット リアシート

現行型フィット

フィット ラゲッジスペース

現行型フィット

ホンダもこのトレンドに乗り、N-BOXを大ヒットさせたわけだが、これはフィットのユーザーを減らすことにもなった。パッケージングを効率化させたり、利便性を追求しただけでは、Bセグメントカーは軽自動車に勝てない時代となっている。

N-BOX

ホンダ N-BOX

一方でヤリスは、スポーツ志向の強いモデル、あるいは専用設計のSUVといった個性的なモデルをラインアップすることで、普通車クラスならではの価値を提供し、販売実績に結びつけることに成功している。

ヤリス フロントグリル

トヨタ・ヤリス

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