Tjクルーザー、ミニバン需要を取り込んだSUVモデル
2020年の発売が予想される新型Tjクルーザーについてお伝えしていきます。
Tjクルーザーは2017年の東京モーターショーで、コンセプトモデルが公開されていました。
今年の東京モーターショー2019、特にトヨタブースでは、市販予定車を全く置かないという、異例の展示内容でした。今回ご紹介するTjクルーザーは、タイミング的には市販プロトタイプが公開されるという時期でもあるのですが、そういったものもなく、2017年発表のコンセプトカーがトヨタが公開する最新の車体ということになります。
コンセプト段階のTjクルーザーによると、ボディサイズは全長4300mm×全幅1775mm×全高1620mm、ホイールベースは2750mmと示されていました。SUVスタイルの外観は迫力を感じさせるものですが、車体サイズは意外にも小さく仕上げられています。
さて、トヨタではFjクルーザーというTjクルーザーとモデルネームが近い車種が2018年までラインナップされていました。Fjクルーザーは日本でも販売されていたが、ボディサイズは全長4635mm、全幅1905mm、搭載されるエンジンはV6の4.0Lということで、海外市場をメインターゲットとしたやや大きなモデルでした。
発売が予定される新型Tjクルーザーは、Fjクルーザーと比較するとかなりコンパクト。パワートレインについても出力性能よりも環境性能を重視したものが搭載され、日本でも扱いやすいモデルとなりそうです。搭載されるのは、2.0Lクラスのハイブリッドが予想されます。
Tjクルーザーはコンパクトなボディサイズながらも、クロスカントリー風スタイルで迫力がある
Tjクルーザー、エクステリアを見ていきます。
近年、珍しくなったクロカン風の角張ったボディスタイルとなっています。
メーカーは異なりますが、2010年まで販売されたホンダクロスロードとコンセプトが近く、後継モデルのように見ていたユーザーもいるのではないでしょうか。
サイドからのアングルでは室内容積を重視した箱型のボディスタイルが特徴的です。
それでもエンジンルームの存在感はしっかり残されており、Fjクルーザーに通じるSUVらしさがあります。
これだけのキャビン容積を確保しながらもミニバンぽくないというのは魅力となるでしょう。
大径ホイールのタイヤが装着され、いかにも悪路走破性にすぐれた外観となっています。市販化に向けて、さすがにインチダウンは受けるでしょうから、その程度によっては、エクステリアの印象が大きく変わってきそうです。
前方デザインはビッグサイズのフロントグリルと丸目ヘッドランプユニットによって表情が作られています。シンプルながらも、どのモデルにも似せられていません。トヨタのファミリーフェイスから独立した形状となっています。
インテリア、ダッシュボードは意外にも現代的。そんな中、アルファベットで「TOYOTA」の文字が入れられた二本スポークのステアリングホイールが良い意味で野暮ったくて目立っています。
シートアレンジは、市販型では、どの程度の実現となるかわかりませんが、運転席を除く全ての座席が折りたたまれ、フラットな床面とすることが可能となっています。これにより最大で約3mの長尺物の積載に対応します。プラスチック素材の防汚加工がされており、アウトドアで使いやすい仕様となっています。
座席は2列5人乗りに加え、3列シート車も用意される可能性が考えられます。
後席は両側スライドドアを装備。ファミリー層のミニバンニーズにも応えていきます。